水文明はなんもしてないのでフレーバーのための余白がたくさんある
はじめまして。あるいはお久しぶりです。北白河と申します。夢を見ています。
いやあ。どんどん来てますね、「悪魔神、復活」情報。
特に話題なのは、フミビロムの散り際とその辞世の句たる《 ♪ハックより 一時ずらして じゅうとなな 》。これまでも丁寧に積み重ねられてきたフミビロムのキャラクター性の集大成となる逸品であり、多くのプレイヤーの感動を呼んでいるようですね。
ところで、ここで同じ夜の四天王のアゲブロムの方を見てみましょう。そうですね、初登場時からずっと油出してずっとキレてずっと負けてるだけですね。まあそりゃ、戦闘キャラなのに強くないなら人気も出んわな……
この企画は、「前人未到のデッキを組むことを目指し、毎週一本ずつ新たなデッキを作成する」ものとなっています。
というわけで、夢のように不確かにやっていきましょう。今回のテーマは、こちら。
《イプシロン・トゥレイト》
【 進化クリーチャー 】
種族 サバイバー / 文明 闇 / パワー8000 / コスト8
■進化:サバイバー1体の上に置く。
■W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2つブレイクする)
■このクリーチャーが攻撃する時、進化ではないクリーチャーを1体、自分の墓地から出す。
■自分の他のサバイバーが破壊された時、相手のパワーが一番小さいクリーチャーを1体選び、破壊する。
というわけで、今回のテーマは《 イプシロン・トゥレイト 》。
20年遅れてデュエプレ経由でやってきた闇文明の進化サバイバーであり、なんかこう……漂流大陸が復活してもしょんぼりしてた一枚ですね。
今回はこのカードを駆使して、《 漂流大陸の復活 》に頼らずにこのカードを活かす夢を見ていこうと思います。
さて。この手のフィニッシャーにはまず、「どう活躍してもらいたいか」を考える必要があります。
とはいえ、「横のサバイバーをいっぱい自爆特攻させて盤面が取れたぞ!わーい!」なんていう牧歌的な機能をメインにすることが考えられない以上、このカードに求められる仕事は「何らかの決定的なカードを蘇生すること」になるわけです。
ただ、ここで「じゃあサバイバーを蘇生させるか」と短絡的に考えると、それはもうこんなの積まずに《 漂流大陸の復活 》でよくなっちゃうので……今回は、サバイバー要素をある程度絞ったうえでさらなる大型を呼ぶパターンを考えましょうか。
とはいえ、《 イプシロン・トゥレイト 》自体が重たいのは何とかしたいところ。8というコストはもちろん、進化元をサバイバーに限定することから定番の《 魔光神官ルドルフ・アルカディア 》とか《 魔光蟲ヴィルジニア卿 》とかみたいな、「俺の上に進化してね」系カードに頼れないんですよね。
コストと種族の二重苦によりこのカードそのものを出す手段がないとなると、さらにその上の大型獣に繋ぐのは夢のまた夢。さっそくデッキが暗礁に乗り上げてきましたが……
進化元にサバイバーになってもらえばいいのでは?
というわけで、完成したデッキがこちらです。
さっそく《 魔光神官ルドルフ・アルカディア 》が抜けていますが、これは光文明が絡む墓地肥やしを足すよりも《 天災 デドダム 》に頼ったほうがよっぽどマシだったという悲しい事実から来ています。なんなら《 Disジルコン 》でもいいですし。
動き方については、「盤面を並べつつ墓地に大型獣と《 イプシロン・トゥレイト 》を送り込む」→「《 暗黒鎧 ギガリンα 》下でサバイバー化した《 魔光蟲ヴィルジニア卿 》を出し、その上に《 イプシロン・トゥレイト 》蘇生」→「《 イプシロン・トゥレイト 》で大型獣蘇生」……というシンプルなもの。
基盤と蘇生先についてはだいたい見たまんまなんですが、ポイントになるのが《 暗黒鎧 ギガリンα 》と《 育ち盛りのホーンα 》。ここが揃うと全ての小型獣がマッハファイター+スレイヤーの実質確定除去に化けますし、《 イプシロン・トゥレイト 》までいれば除去性能はさらに高まります。
つまり、このデッキは理想的に回っている限りは「すでに盤面を広げられていても勝てるリアニメイトデッキ」になるわけです。ぶっちゃけ詭弁なんですが、なんだか独自性をアピールできそうですね。
ちなみに、どう考えても一番強い蘇生先の《 ∞龍 ゲンムエンペラー 》については、出た瞬間みんながサバイバーじゃなくなることに気付いたので非常に早い段階で抜けました。本末転倒すぎる。
ちなみに、《 魔光神官ルドルフ・アルカディア 》軸のままだと光文明が入るので、そっちなら《 奇石 アゾールα 》と《 暗黒鎧 ギガリンα 》でスレイヤーブロッカーの群れを作ったり、《 予言者ギャラシβ 》で予告トゥレイトできたりもします。
文明の都合上墓地肥やし手段と蘇生先の確保には苦労しますが、興味があったら探してみてください。《 天災 デドダム 》というカードのえらさがよくわかるので。
さて。このデッキが真に「未踏」のデッキかを確認するためには、あと一工程必要です。それは。
デッキメーカーによる、先行研究チェックです。
キーパーツ数枚程度を含むデッキを検索することで、このアイデアが既出か初出があるかが見込める……ということですね。この検索結果が「1件」ならば、晴れて私は未踏の地に到達したことになります。
というわけで、《 イプシロン・トゥレイト 》《 暗黒鎧 ギガリンα 》《 魔光蟲ヴィルジニア卿 》での検索結果は……!
『未踏』、失敗……!
先行研究の構築でもやりたいことの大筋は一緒だったんですが、そちらは《 天災 デドダム 》を廃して水文明を完全にタッチカラーにし、アビス系列による墓地肥やしでより確実に5ターン目に蘇生コンボを決める……というチューンを狙っておられるようです。
確かに、こうしておけば手札に来たデカブツを全部マナに送ってから4ターン目《 「さあ、カードを配ろう」 》で全部墓地に落とすようなムーブができますね……!これは一本取られました。
ちなみにルドルフ軸は未踏でした
というわけで、夢を見ていました。
これに限らず、「重たいけどどこまで行っても中継ぎにしかならない」タイプのカードは多数存在します。
そういったカードに向き合う際に、「中継ぎを出すところからゴールまで可能な限り一直線に繋げる方法は無いか」という視点で考えることにはだいぶ意味がありそうです。
どんなクソデッキからでもフィードバックを掴んでいかないと、こんな連載はできませんからね。転んだらせめてなんか拾ってから起き上がりましょう。
この記事の感想などありましたら、#未踏のデッキの夢を見てでのPostや拡散などなど心よりお待ちしております。
それでは、次の夢で。北白河でした。