こんにちは、神結です。
ありがたいことに歴代名作デッキは160を超える連載となり、200回達成も見えてきました。いつも読んでいただいている皆様、〆切当日のギリギリまで査読を待機していてくださる編集のきたしーさん、ありがとうございます。ちなみに現在時刻は10月16日午後4時10分です。ちゃんと間に合うかな。
良い子の皆さんは、余裕をもって入稿しましょうね。
俺が間に合わせてるんだよ(10月16日午後5時30分)
さて、こうして続けていく中で私が困っていることとして、「160回もやったために、過去に何を紹介したか忘れている」問題です。
一応、紹介するデッキを考えた後は被っていないかをバックナンバーで検索しているので、同じデッキを2回紹介していることはない筈なんですよ、たぶん(年度によって構築が異なる【アナカラーデッドダムド】みたいなのは除く)。
もし未来で同じデッキを2回紹介してしまったらごめんなさい。何か意図があるとかでなくて普通に間違えています。
ただ被りよりも悩ましいのは、「どのデッキをまだ紹介か把握していない」ということですね。
これね、逆に検索しても知りようがないんですよ。本当は表みたいなの作って管理するのがベターなのですが、私自身こんなに連載が続くとも思っていなかったので、今更なぁとなっています。
そして今回、バックナンバーを調べていてまだ紹介していなかったことに逆にビックリしたデッキがありました。恐らく全3回でお届けすることになるんじゃないでしょうか。
「歴代名作デッキ紹介」と題しまして、過去の名デッキの振り返りをしていくこの企画。

今回は【シータミッツァイル】①です。
目次
本日の名作デッキ紹介
そういえばまだ紹介していなかったわ 「シータミッツァイル」①
というわけで今回の名作デッキはコントロールに、【シータミッツァイル】になります。
今回はその初期型につき、①として紹介致します。リストはこんな感じ。


これは明確に時期があって、2019年10月上旬……つまりは、10月19日に発売された「必殺!!マキシマム・ザ・マスターパック」の前時点での構築となります。
【シータミッツァイル】は、2019年9月に発売された史上最強パックの1つと言える超天篇第3弾「零誕!魔神おこせジョルネード1059‼︎」によって成立したデッキです。
この弾で収録されたGRクリーチャーたちは軒並み強力なマナドライブ効果を持っており、中でも《天啓 CX-20》と《マリゴルドⅢ》は頭1つ抜けた効果を持っていました。

【 GRクリーチャー 】
種族 トリックス / デリートロン / 文明 水 / パワー2000 / コスト4
■マナドライブ6(水):このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のマナゾーンのカードが6枚以上で水文明があれば、カードを3枚引いてもよい。 (ゲーム開始時、GRクリーチャーは山札には含めず、自分の超GRに置き、バトルゾーン以外のゾーンに行った場合、超GRの一番下に戻す)

(プレミアム殿堂カード) 【 GRクリーチャー 】
種族 グランセクト / デリートロン / 文明 自然 / パワー3000 / コスト4
■マナドライブ6(自然):このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のマナゾーンのカードが6枚以上で自然文明があれば、コスト5以下の進化ではないクリーチャー1体またはコスト5以下のオーラ1枚を、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出してもよい。 (ゲーム開始時、GRクリーチャーは山札には含めず、自分の超GRに置き、バトルゾーン以外のゾーンに行った場合、超GRの一番下に戻す)
これらのGRクリーチャーは、当時の環境デッキたちの動きを強化するものではありました。
例えば、最強を謳歌していた【アナカラーデッドダムド】。
同弾で収録された《解罪 ジェ霊ニー》もまた強力なカードであったため、《解罪 ジェ霊ニー》でテンポを取りながら《マリゴルドⅢ》で横に展開を広げたり、《天啓 CX-20》でドローを重ねるという動きもできるようになり、デッキとしての幅が広がっています。
しかし、こうしたGRクリーチャーたちの登場は、既存の強化だけではなく新たなデッキを生み出すに至ったのです。
それが今回紹介する【シータミッツァイル】でした。

(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 ビートジョッキー / ワンダフォース / 文明 火 / パワー9000 / コスト9
■このクリーチャーを召喚する時、自分のクリーチャーを好きな数破壊してもよい。こうして破壊したクリーチャー1体につき、このクリーチャーの召喚コストを2少なくする。ただし、コストは0以下にならない。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、このクリーチャーを召喚する時に破壊されたクリーチャー1体につき、GR召喚する。
■自分のクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。
【シータミッツァイル】が台頭したのは、ある意味では必然だったのかもしれません。
2019年8月までのデュエルマスターズは、盤面にクリーチャーを並べるデッキがとにかく不利な環境でした。GRは横並びを推奨するデザインながら、そこを起点に暴れられる《虹速 ザ・ヴェルデ》+《SSS級天災 デッドダムド》が強すぎて、横並びという戦略はまったく通用しなかったのです。
よってこの時期の環境は、最強に【アナカラーデッドダムド】、以下に盤面が空から勝てる【水魔導具】や【ロマノフワンショット】といったデッキたちなのでした。
しかし、この【シータミッツァイル】はこれまでの展開デッキとは話が違います。
このデッキは、自分の盤面が空の状態から一気に《BAKUOOON・ミッツァイル》まで到達することができたのです。
というのも空盤面から《Wave ウェイブ》+《知識と流転と時空の決断》によって3回のGR召喚が可能なので、盤面は一気に4体。6マナがあれば《BAKUOOON・ミッツァイル》の発射までいけるようになったんですよ。
いやまぁ上の動き自体は第3弾以前から出来てはいたのですが、出てくるGRクリーチャーの質が違いすぎて、これまでは特にやる意味がなかったというのが正しいでしょうか。
一度《BAKUOOON・ミッツァイル》が通ればリーサルはもちろん、《マリゴルドⅢ》や《続召の意志 マーチス》などで更なる展開が可能でした。
GRを横に伸ばすクリーチャーも《スゴ腕プロジューサー》に《DROROOON・バックラスター》と存在したので、とにかくGR召喚をすることには困らなかったですね。
最終的には《天啓 CX-20》による大量ドローから《マリゴルドⅢ》で《ハリケーン・クロウラー》を経由してマナを起こし、《単騎連射 マグナム》+《音精 ラフルル》でフィニッシュするという動きができるようになっています。

【 ツインパクトカード 】
種族 アースイーター / 文明 水 / パワー4000 / コスト5
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の手札をすべてマナゾーンに置く。その後、それと同じ枚数のカードを自分のマナゾーンから手札に戻す。
────────────呪文────────────
カード名:ブレイン・チャージャー
文明:水
コスト:4マナ
■カードを1枚引く。
■チャージャー(この呪文を唱えた後、墓地に置くかわりに自分のマナゾーンに置く)
《ハリケーン・クロウラー》も中々の大発見でしたね。これで手札のコスト5以下のクリーチャーを《マリゴルドⅢ》経由で盤面に繰り出すことができました。
これで《音精 ラフルル》を拾って《単騎連射 マグナム》をマナに置き、《マリゴルドⅢ》で《単騎連射 マグナム》を出しつつ革命チェンジ《音精 ラフルル》……みたいな動きをします。
両方が絡むには動き出しの段階である程度のマナが必要ですが(少なくとも《BAKUOOON・ミッツァイル》を複数枚プレイしていので、7~8くらいは欲しい)、片方だけならそこまで困難もないかなという。
加えて《マグ・カジロ》+《音精 ラフルル》でフィニッシュ《「本日のラッキーナンバー!」》みたいなギミックも用意できるため、「《BAKUOOON・ミッツァイル》が着地したらゲームが終わる」というところまではだいたい到達できました。
デッキの動きについては、上の《Wave ウェイブ》からの展開を軸にしつつ、序盤はブーストから。
《続召の意志 マーチス》の効果をつかえるようにしたいので、《神秘の宝箱》なども採用されています。これで《音精 ラフルル》をマナに置いておくと、後から使う上で非常に楽です。
テンポ的に苦しいときは《「本日のラッキーナンバー!」》で遅延していきます。これは《Wave ウェイブ》で使い回すことも可能です。ただこの流れの何処かで《天啓 CX-20》を引き当てないとリソースが苦しかったりはするんですけどね。
展開しても問題ないデッキが相手のときは《DROROOON・バックラスター》などでテンポをとり、そうでない場合は《知識と流転と時空の決断》でじっと待つ……といった動きの幅があるのも【シータミッツァイル】ならでは。
そして最終的には《BAKUOOON・ミッツァイル》を着地させて、ゲームを〆ます。基本的に単騎ラフルルをされる環境なのであまり受けの固い構築というのもなく、《BAKUOOON・ミッツァイル》さえ出せていればだいたい勝てました。
このデッキは2019年10月に開催されたGP9thの前には周知のデッキとなり、そのパワーの高さからGPでも活躍。堂々のTier1デッキとして、本戦進出者数は1位でした。
ただ【シータミッツァイル】が周知であったことからメタゲームが形成され、《「本日のラッキーナンバー!」》の価値が上がり、最終的にはナンバーを最も上手く使えてリストも秘匿されていた【青黒カリヤドネ】が優勝を飾る……というのがGP9thの美しい流れですね。
そういう意味では【シータミッツァイル】は、もうこの時点から「最高の斬られ役」だったのかもしれません。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第166回は、なんとまだ紹介していなかった【シータミッツァイル】でした。
シータミッツァイルはこの後の変身と、更に派生の別デッキもありますのであと2回は紹介予定となっています。
【シータミッツァイル】のGR召喚の娯楽は、他のデッキのそれとは1ランク違うかもしれません。
初めてGRを掘りきって、手札ジャブジャブにして、単騎ラフルルご覧あれしたときは「これ本当にデュエルマスターズでやっていい動きなのかな?」という気持ちが勝りました。
そんなわけなので、私はGP9thはかなり自信を持って【シータミッツァイル】を選択しました。リストもかなり詰めており、魂の《龍装艦 チェンジザ》採用+白2枚+《続召の意志 マーチス》というリストで挑んだ記憶があります。
最終的には《暴走龍 5000GT》にわからされてこの日は終わりました。なんか負けた足でそのまま公式カバレージ卓に向かってメタゲームブレイクダウンを書いています。そんなこともあったな。
というわけで今回はここまで。ちなみに現在時刻は10月16日午後5時15分です。
わかってるなら早く提出してください(10月16日午後5時40分)
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。

それではまた来週お会いしましょう。
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