【DM歴代名作デッキ】Vol.46~赤単ガトリング~【週刊:神結コラム】

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【DM歴代名作デッキ】Vol.46~赤単ガトリング~【週刊:神結コラム】

 こんにちは、神結です。

 皆さん、GPは観戦しましたか?

 特に2日目は目を離したらあっという間に終わってしまうような試合も多く、楽しかったですね。赤単が突っ走っていくの、気持ちいいんだよな。

 というわけで、 今回の「歴代名作デッキ紹介」は 赤単優勝記念回? ということで、赤単デッキの紹介を。

 今回のデッキは、【赤単ガトリング】です。

 

目次

本日の名作デッキ紹介

“侵略”の登場と新たなる速攻

 というわけで今回の名作デッキは、原初の侵略デッキである【赤単ガトリング】になります。略称は「ガトリング」とか「赤ガト」。

 リストはこんな感じですね。


 このデッキは長らく赤単速攻を支えていた《斬斬人形コダマンマ》《デュアルショック・ドラゴン》などに、革命編で新しく登場した侵略のギミックを上乗せしたものになります。

 そして侵略ギミックのメインキャストを担っているのがデッキ名の由来にもなっている《音速 ガトリング》です。

【 進化クリーチャー 】
種族 ヒューマノイド爆 / 侵略者 / 文明 火 / パワー6000+ / コスト4

■進化―自分の火のクリーチャー1体の上に置く。
■侵略―火の侵略者またはヒューマノイド(自分の火の侵略者またはヒューマノイドが攻撃する時、自分の手札にあるこのクリーチャーをその上に重ねてもよい。)
■パワーアタッカー+1000
■W・ブレイカー

 侵略についてはご存じの方が多いと思いますが、種族:侵略者、またはヒューマノイドが攻撃するときにそのクリーチャーに重ねてプレイ出来るわけです。

 特に相性がよかったのが、2コストで条件次第でスピードアタッカーになれる《爆冒険 キルホルマン》と《炎舌実況 DJ・ショー》。

【 クリーチャー 】
種族 ヒューマノイド爆 / 文明 火 / パワー1000 / コスト2

■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から1枚目を墓地に置く。
それがヒューマノイドかドラゴンであれば、そのターン、このクリーチャーは「スピードアタッカー」を得る。 

【 クリーチャー 】
種族 ヒューマノイド / 文明 火 / パワー1000+ / コスト2

このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手とジャンケンで勝敗を決める。自分が勝った場合、このターン、このクリーチャーは「スピードアタッカー」を得る。
このクリーチャーがバトルする時、相手プレイヤーとジャンケンで勝敗を決める。自分が勝った場合、そのターン、このクリーチャーのパワーは+6000される。
「デュエルジャッカー・ショー」がこの会場にいる時、このクリーチャーのパワーは+1000される。

 共にデッキトップを捲ったりジャンケンに勝ったりとそれなりのハードルはありますが、決まってしまえば2ターン目からパワー6000のW・ブレイカーが襲ってきます。

 これがかなり革命的だったのは間違いないです。

《デュアルショック・ドラゴン》は2ターン目に登場することもありますが、2ターン目に動き出すわけではないんですよ。

 当時のカードプールに於いては、2ターン目からこのサイズに殴られ始めると中々有効な返し手段がなく(別に現在でもまぁまぁめんどいんですが)、3ターン目に《音速 ニトロフラグ》《鬼切丸》などと合わせてあっさりゲームが終わってしまうこともザラでした。

 というわけで登場からしばらくは「黒単・イメン・天門」の三強の次点に位置付ける活躍を見せました。実際にこの年の夏に行われたGP1stではベスト8まで残っています。

 侵略持ちのカードの中でもレジェンドレアであった《轟く侵略 レッドゾーン》は大器晩成型だったこともあり、侵略の代表的なカードといえばコイツで間違いありませんでしたね。

 ちなみに上記のリストには超次元が設定されていますが、これはご存じ【黒単ヘルボロフ】の超次元であり、もちろん試合中に使用することはありません。

 しかしこのヘルボ次元というのはガトリングの定番ブラフで、後手番だとまぁまぁ生きることがあります。

 というのも気の早い人が対コントロールに不要な《光牙忍ハヤブサマル》とか《ファンタズム・クラッチ》を埋めてくれる可能性がある――みたいな形で、実際に生きるシーンはありました。ハヤブサ埋めた返しに、相手に《凶戦士ブレイズ・クロー》を出されたときの心境たるや如何に。

 ちなみに次点のブラフはドロマーハンデスとかですね。狙いとしてはほぼ同じです。

 

速い! 強い! 安い? 走れ、ガトリング!

 使い方に関してはだいたい想像の通りです。1ターン目から《凶戦士ブレイズ・クロー》で動いて、並べて殴っていきましょう。

 《斬斬人形コダマンマ》は別に単体でも強力です。

 また《爆炎シューター マッカラン》は黒単・イメンなんかが使ってくる低コストのブロッカー処理に便利で、縁の下のパワーマンでした。

 そして盾をしっかり削っておくと終盤の《音速 ニトロフラグ》が抜群の破壊力を発揮してくれます。わずか3コストで後続を全てスピードアタッカーにするのは、まぁまぁトンだ性能しています。

 そうでなくとも、そもそも自身でスピードアタッカーの枚数もそれなりに多いので、トップも強いデッキです。黒単に一度盤面を処理されたあとでも、諦めてはいけません。ブロッカーさえ立っていなければ、上から引いた《炎舌実況 DJ・ショー》で文字通り命懸けのジャンケンが始まったりします。

 まぁそんなわけで対黒単には先攻取ってしまえば《凶殺皇 デス・ハンズ》を早いうちに踏まなければだいたい問題なくて、対イメンも《天真妖精オチャッピィ》をそこまで持たれていなければ全然いけます。

 対NEXTは完全に有利。天門は走って逃げましょう。

 そんなわけで環境的に全然戦える……なんなら強いといった立ち位置であり、冷静にGP1stの自分はこのデッキを使うべきだったかなとかも考えています。

 また、速攻デッキということだけあって、安かったのも魅力です。……《炎舌実況 DJ・ショー》を除けば。

 いや、ショーについても別にいまの感覚からするとそこまで高いカードではなかった気もしますが(記憶が正しければ1000円ちょいくらいだったんじゃないかな)、当時はだいたいの環境デッキ(NEXTとか刃鬼を除く)が1万円前後で組めた時代なので、「速攻デッキって基本的には安いのに、ガトリングはあんまりお得感はない」みたいな感覚だったかな……? 

 あと地味に《螺神兵ボロック》も希少だったんで、そこそこの値段(500~600円)とかはしていたような気もします。

 いずれにせよ安いか微妙ですが、速くて強いデッキだったのは間違いないです。

 一応GP1st以降は【緑単ベアフガン】の台頭があり、どっちが強いかと言えばベアフガンに分があったと思いますが、「デッキトップのスピードアタッカーの枚数」などで差別化は可能でした。

 環境から消えた原因としては《禁断 ~封印されしX~》の登場によって《轟く侵略 レッドゾーン》を中心とした【赤侵略】が本格化したことでしょうか。

 レッドゾーンはその性質上アグロに強いビートデッキだったので、盤面をぐちゃぐちゃにされた上で受けの存在していないこのデッキは、バイクに跳ねられて環境外へと消えていきました。

 長らく侵略を支えていたのはこのカードなんですけどね。それがレッドゾーンに蹴飛ばされるとはまぁまぁ皮肉な話です。

  

 

おわりに

 「DM歴代名作デッキ」、第46回は【赤単ガトリング】でした。

 個人的な思い出としては、このデッキにはGPでも初めて参加したCSでも最後に引導を渡してきたデッキでして、このデッキに負けて敗退が決まったんですよ。

 だから1敗卓の申し子というか、2敗卓の番人というか、そんな立ち位置だったなぁ……という印象が強いです。

 あと大事なところの《爆冒険 キルホルマン》だけは絶対外れる、これは間違いない。

 

 というわけで、今回はここまで。

 「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。

 それではまた来週会いましょう。

 

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