冬が来ると夕方くらいに死ぬほど眠くなりません?
こんにちは。あるいはお久しぶりです。北白河と申します。
季節の変わり目ですが、皆さま風邪などひいておられませんでしょうか。
虚弱体質を長年やっているとこの時期には「今すぐなんかしないと風邪ひくぞ!」というサインが身体から発せられるのですが、そうなったときは「フライパンにごま油を敷いてベーコンを炒めながら目玉焼きを作り、その上に水と中華スープと大量の刻み葱とにんにくを入れてひと煮立ちさせたやつ」をかき込んで、サプリメントと風邪薬をがぶ飲みして即座に寝ることにしています。
さて、どれが効いているのでしょうか。答えはきっと、最後に飲んだやつです。
というわけで、今回もやっていきましょうか。
この記事があなたの良い暇潰しになれば、これほど嬉しいことはありません。
それでは、今日のカードはこちら。
《Tatsurion》
【 クリーチャー 】
種族 アーマード・ドラゴン / ビーストフォーク / 文明 火 / パワー6000 / コスト6
フュリー・チャージ:このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、そのターン、このクリーチャーはタップしているクリーチャーを攻撃できる。
W・ブレイカー
DMX-12で登場した、海外版デュエマ(2期)ことKaijudoコラボカードです。名前の由来は「辰+ライオン」だとか。そのまんまじゃねえか!
マッハファイターの劣化版みたいな能力になんでか能力語名がついているのが印象的な彼ですが、これについてはそのうち解説するとして。
今回のテーマはずばり「Kaijudo」、ひいては「Tatsurionとはどんなやつなのか」。先に言っておきますが、二週にわたってやります。情報量が多いからです。
ちなみに、ここからの情報の多くは海外のファンによるwikiを参考にしたものとなります。もし翻訳ミスや事実関係の誤認とかあれば、こっそり北白河まで教えてください。修正します。
そもそも「Kaijudo」とはなんぞやというと、 2012年から2014年にかけてウィザーズ社から北米で展開された、「デュエマをもとにしたカードゲーム」です。
これについて語るうえでまず理解しておきたいのが、「英語版デュエルマスターズ」(Duel Mastars)との違い。こちらは初期の日本のデュエマを(一部の効果や収録順を変更したうえで)ほぼそのまま英語翻訳して海外で発売されたものです。
こちらの当時のキャッチコピーは、「Kaijudo」。剣道とか柔道みたいなノリで、怪獣をぶつけ合わせる……という感じでしょうか。
他にも今でいう「デュエマ・スタート!」のようなゲーム開始時の掛け声が「Kettou Da!(決闘だ)」であるなど、日本のコンテンツであることをアピールしたいという海外特有のオリエンタリズムを感じますね。 遊戯王ブームに乗りたかったのもあるんだろうな……
これを皮切りに、英語以外の海外版デュエマも「英語版の翻訳」という形で各国に広がっていきました。ウィザーズとしても、日本でこれだけ売れた商品なんだからMTGのように世界中で親しまれるゲームにしたかったんでしょうね。
ところが、こちらの展開は日本でいうところのDM-12(聖拳編第3弾)あたりで早々に打ち切られています。一説によれば《 無双竜機ボルバルザーク 》をよりによって無調整で刷ったせいでゲームとして人気が落ちたからだとかなんとか。そりゃそうなるよ!
実際には2009年に韓国語版が「Duel Legend」という名前で展開されて5年ほど生き残ったりしているんですが、これは今回は例外ということで。こちらは日本のカードプールを圧縮・再構築した独自の構成で、戦国編くらいのカードまで使えたそうですよ。《 無双竜機ボルバルザーク 》もちゃんとハブられてます。
まあなんにせよ、海外ではデュエマというゲームは日本ほど定着しなかったわけです。向こうにゃコロコロというキッズ向けの強い導線もないしな……。コロコロが強すぎるだけでは?
で、それから数年経って「今度こそアメリカでデュエマを売るぞ!」というウィザーズの意気込みとともに始まったのが今回のテーマの「Kaijudo」。以前のキャッチコピーを正式タイトルにしてのスタートとなりました。
前回の反省を活かしてか、初めからアニメとのメディアミックスとそれに準じた「クリーチャーと人間が登場する」ストーリーが展開される……など、本気で北米のキッズたちを取り込もうとしたようです。
……ちょっと画像検索すればわかっていただけると思うんですが、このアニメがすっっっっごいバタ臭い絵柄でですね。ラスボスのチョーテンさんとか、(シーンや作画にもよるんでしょうが)「21世紀にこんなキャラデザが現存していいのか!?」と思いましたもん。
ともあれ、「Kaijudo」における人間としての主人公ことライデン・ピアース・オカモト(通称レイ)の相棒にして、クリーチャー側の主人公となるのが今回の看板であるタツリオン・ジ・アンチェインド(通称ボブ)というわけです。
……えーと、なんで突然ボブとかいう本名と1ミリも掠ってない名前になったかはちゃんと理由がありまして。
彼らが出会って間もない頃、猪突猛進に戦うタツリオンに対してレイが「ボブ・アンド・ウィーブ」(ボクシング用語。相手のパンチに対して頭を揺らして避けつつ移動する動きのこと)の話をした際、それをレイが自分に付けたあだ名だと勘違いしてしまったのがきっかけ……ということだそうです。
そんなわけで、フレーバーテキストで"You may call me 'Bob'"と言ってるようにボブと名乗るようになったわけですね。何でも調べてみるもんだ。
そんな彼は、火文明のアーマード・ドラゴンと自然文明のビースト・キン(日本でいう所のビーストフォーク)のハーフ。これは作中世界でも相当珍しいことらしいです。明らかに爬虫類と哺乳類で交配が成立してるのは置いときましょう。
(複雑な出自やそれに伴うトラブルもあって)脱獄者・お尋ね者として一人でクリーチャー世界を放浪していた彼がレイによって人間界に召喚されたところから、種族を超えた友情と数奇な物語が始まる……というのがストーリーの大筋なんですが、詳しいところは海外のwikiのストーリー解説が不親切なので割愛します。fandomwiki、構造的に使いにくすぎるだろ!広告動画で画面上を占有すな!
とりあえず、「こいつがKaijudoの主人公なんだな!」と理解していただいたところで次回に続きます。次はゲームとしてのKaijudoについて語っていきますよ。
♪カイ ジュード ドメキバー
というわけで、《 Tatsurion 》でした。
これは本編に捻じ込むスペースがなかったからここで言っちゃうんですが、レイくんは日本人の父親のオカモトさんとアメリカ人の母親のピアースさんの間に生まれた日米ハーフです。
海外では(国の文化にもよりますが)両親の苗字(ラストネーム)を重ねたり、ミドルネームに家系の名を採用したりすることもあるので「ライデン・ピアース・オカモト」というフルネームも不自然ではないわけですね。
そして、父親のフルネームはケン・タカハシ・オカモト。いや、純日本人が純日本語のミドルネーム持ってるのはさすがに不自然だろ!
なんかストーリーを(超ざっくり)見ると「ミドルネームだけを名乗って密かに活動していた」みたいな設定があるっぽいんですが……それでも、ねえ。
他にも「ベンジロウ・キモラ」みたいな海外特有のおもしろ日本ネーミングがちらほら見えて、ちょっと本編が気になりますね……!できれば正規の手段でなんとか見てみたいと思ってます。
さて、次回予告のコーナーです。
弊社のECサイトにはカードごとに「一緒に買ってるランキング」というお遊び要素があるのですが、皆様にはそのランキングのみを見て次回のカードを当ててもらいます。
というわけで、次回のカードはこれです。各自予習していってください。
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それでは、次の記事で。北白河でした。