はじめに
もうすぐそこまで近付いてきた4/12に、『いきなりつよいデッキ 技の王道』が発売されます!
人気の「いきなりつよいデッキ」シリーズの続編であり、ウィン篇の主人公デッキにして多種多様な戦略が魅力の【闇単アビス】をいきなり味わえるデッキということで、今から発売が楽しみですね。
というわけで、この記事ではこの『技の王道』のカード解説・デッキの回し方・改造案までがっつり解説しちゃいます!
過去の最速攻略シリーズに引き続き、このデッキからデュエマに入る初心者にも向けて、詳細に説明していきますよ。
アビスの構築済み、多くないですか?
去年一年、「なんで主人公のデッキがないんだよ」っていう声もあったんだろうな……
目次
デッキリスト


ベースは過去の環境で活躍した、《 アビスベル=ジャシン帝 》軸の【闇単アビス】。最近のカードが少なめの初期型の構成ですが、安定感は充分です。
戦略としては、高速で肥やした墓地から多彩なクリーチャーを低コストで蘇生しまくって相手への妨害や応手を矢継ぎ早に繰り出し、最後は耐性付きの大群によって速やかに勝負を決める……という、いきつよ史上最もテクニカルな構成に仕上がっています。
原則必須パーツは4枚積みという『いきつよ』の常識を破り、細かないぶし銀カードを散らし取りした構成はまさに技のデパート。トリガーも勘所を抑えたものが散らし取りされており、防御もバッチリです。
多彩な選択肢をフル活用してどんな相手であっても対応できるその柔軟性は、TCGの「考える楽しさ」を最大限に教えてくれる逸品と言えるでしょう。
明確な弱点としては、「墓地をとにかく触る関係で一部の妨害カードがぶっ刺さってしまう」ことと、「1枚で戦況をひっくり返すようなカードがないので、選択肢をひとつミスするとそこから連鎖的に負けが近付いてしまう」こと。
また、カードの種類の多さやテキストの複雑さもあって、プレイ中から改造に至るまでとにかく考えることが多いのは懸念点です。難しさと言う点では、いきつよデッキ史上最高かもしれません。
しかしその難しさは「相手を手玉に取れる」というコントロールデッキの楽しさや、自分だけの構築を追究する奥深さの裏返しでもあります。多彩な技で相手の動きを捌き切り、相手を深淵に沈めて勝利をもぎ取ってしまいましょう。
カード解説
基盤を支える小型アビス
《サーイ=サイクル》

【 クリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / 文明 闇 / パワー2000 / コスト2
■自分のターンのはじめに、自分の山札の上から1枚目を墓地に置く。その後、自分のシールドを1つ手札に加える。ただし、その「S・トリガー」は使えない。
毎ターン、シールドと引き換えに手札と墓地を増やしてくれる一枚です。効果は強制です。
一見すると敗北が近付くように見えますが、このデッキはコントロール。シールドがなくても手札や墓地からの除去・妨害で身を守る手段があるので、むしろシールド1枚くらい減ってもお釣りがくる……というわけですね。
デッキ最軽量カードとして、まずは恐れずに召喚するところから始めてみてください。
《ブルーム=プルーフ》

【 クリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / 文明 闇 / パワー3000 / コスト2
■このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から1枚目を墓地に置く。
■相手のターン中に、相手が召喚以外の方法でクリーチャーを出した時、そのクリーチャーを破壊する。
出てすぐ墓地を肥やして準備を整えつつ、相手の「召喚」以外の展開に合わせてすぐさま除去を放つ妨害役です。専門用語で「メタクリーチャー」とも言います。
このデッキは墓地の枚数が物を言うので、1枚とはいえ簡単に増やしてくれるのはそれだけでも嬉しいところ。
また、召喚以外でクリーチャーを出す行為は結構存在します。このデッキだけでも《 漆黒の深淵 ジャシン帝 》《 邪侵入 》《 忍蛇の聖沌 c0br4 》あたりが該当しますし、むしろ「やらないデッキはない」レベルなので、見た目以上に圧が強いです。アビスラッシュやS・トリガーは召喚なのでセーフ。
ちなみに、あくまでも「出た後に破壊」なので、《 邪龍 ジャブラッド 》などで破壊から守ることはできます。相手に出された時は諦めないこと。
《フォーク=フォック》

【 クリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / 文明 闇 / パワー4000 / コスト3
■このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から3枚を墓地に置いてもよい。そうしたら、アビスを1枚、自分の墓地から手札に戻してもよい。
墓地を肥やしつつ、アビスを手札に回収できる便利な一枚です。
癖なく手札と墓地を増やせることから、デッキの下準備にはピッタリの一枚です。
《 アビスベル=ジャシン帝 》で墓地から1マナでアビスラッシュすることで、その効率がさらに良くなることは覚えておきましょう。
切札級のアビスたち
《漆黒の深淵 ジャシン帝》

【 タマシード/クリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / ACE / 文明 闇 / パワー8000 / コスト3
■W・ブレイカー
■このタマシードが出た時、自分の山札の上から1枚目を墓地に置く。その後、自分の墓地にあるカードの枚数以下のコストを持つ相手のクリーチャー1体またはタマシードを1枚、破壊する。
■自分の闇のクリーチャーまたは闇のタマシードが合計4つ以上なければ、バトルゾーンにあるこのタマシードはクリーチャーとして扱わない。
■このクリーチャーが攻撃する時、コスト6以下の進化ではないクリーチャーを1体、自分の墓地から出してもよい。
仲間が揃わないとクリーチャーとして扱われないかわりに、たった3マナで「出てすぐ墓地肥やし」「その枚数に応じた万能除去」「攻撃時に自在な蘇生」と八面六臂の活躍を見せてくれる一枚です。
取り回しのいい除去として使うのはもちろんのこと、クリーチャー化条件が整っている時に《 アビスベル=ジャシン帝 》で墓地からアビスラッシュしてやると、一瞬のうちに除去と蘇生をばらまけますね。
時には展開の詰めに墓地から《 ルピア炎鬼 》を蘇生し、両者の踏み倒しを完封しつつ攻め切る……みたいなパターンも狙える、このデッキの影の切札と言えるでしょう。
《邪龍 ジャブラッド》

【 タマシード/クリーチャー 】
種族 アビスドラゴン / ACE / 文明 闇 / パワー9000 / コスト3
■W・ブレイカー
■このタマシードが出た時、または自分のアビスが攻撃する時、自分の山札の上から2枚を墓地に置いてもよい。
■自分の闇のクリーチャーまたは闇のタマシードが合計4つ以上なければ、バトルゾーンにあるこのタマシードはクリーチャーとして扱わない。
■自分のアビスが離れる時、かわりにカードを4枚自分の墓地から選び、シャッフルして山札の下に置いてもよい。
仲間が揃わないとクリーチャーとして扱われないかわりに、「味方が攻撃するたびに墓地を肥やし」「その墓地を消費して除去からアビスを守る」という自己完結した効果を持つ一枚です。
この耐性付与のおかげで、最終盤の一斉攻撃の際にも除去を恐れず攻めていけるわけですね。
また、継続的な墓地肥やしとしても充分優秀。適当に盤面の取り合いをしているだけで、いつの間にか10枚近い墓地を稼げていた……なんてことも珍しくありません。
最終的に絶対にバトルゾーンに用意しておきたい、守りの切札と言えるでしょう。
《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》

【 クリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / 文明 闇 / パワー4000 / コスト4
■スレイヤー
■このクリーチャーが出た時、相手の手札を見てクリーチャーを1体選び、捨てさせる。
■シビルカウント3:このクリーチャーが攻撃する時、自分の闇のクリーチャーまたは闇のタマシードが合計3つ以上あれば、相手の墓地にあるカードを1枚選んでもよい。そのカードの、出た時にトリガーする能力を、自分が1つ使ってもよい。その後、相手はそのカードを山札の下に置く。
相手の手札からクリーチャーを落としつつ、攻撃時に仲間がいると相手の墓地のクリーチャーの出た時効果を奪いつつ山札に戻す……という、超テクニカルな一枚です。
基本的には「出た時効果を使いたいクリーチャーを相手の手札から落とし、攻撃時にそれを奪って有利を取る」が基本ですが、強く使う手段はそれだけにあらず。
「出た時効果を度外視し、次のターンに出されたくないクリーチャーを落とす」「相手が墓地から蘇生を狙っているカードを山札に戻して妨害する」など、選択肢がめちゃくちゃ広いのが最大の長所であり難しい点と言えるでしょう。
上手く使えた時には間違いなくゲームを変えてくれる一枚ですので、相手の手札のカードのテキストをしっかり確認して知識を蓄積していきましょう。相手の切札の効果を逆用して勝つの、めちゃくちゃ気持ちいいですよ。
ちなみに、《 アビスベル=ジャシン帝 》でアビスラッシュすると、相手の手札を破壊してすぐ効果を奪うようなパターンも狙えます。
《アビスベル=ジャシン帝》

【 クリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / 文明 闇 / パワー7000 / コスト4
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■自分の墓地にあるアビス・クリーチャーに「アビスラッシュ」を与える。(「アビスラッシュ」を持つクリーチャーを自分の墓地から召喚してもよい。そうしたら、このターン、そのクリーチャーはプレイヤーを攻撃でき、ターンの終わりに山札の下に置かれる)
■このクリーチャーが離れる時、かわりに自分の手札を2枚捨ててもよい。
■自分の墓地にあるクリーチャーの召喚コストを2少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。
このデッキの主役にして司令塔となる、真の切札です。こいつをバトルゾーンに出してこそ、このデッキは真価を発揮すると言えるでしょう。
最大の特徴は、自分の墓地にあるアビス・クリーチャーに「アビスラッシュ」という能力を与えられること。要するに、1ターン限りの命となることと引き換えに攻撃可能状態で墓地から召喚できるようになります。
さらに、自身の能力でそれらのコストは2も軽減されます。1-2マナくらいで墓地のあらゆるアビスがカッ飛んでくるようになりますね。もちろん、《 アビスベル=ジャシン帝 》が複数体いればその分だけ軽減も累積します。
さらにさらに、バトルゾーンを離れる際に手札を2枚捨てることでそれを帳消しにする能力まであり場持ちも完璧。おまけにコストに比べてパワーもやたら高く、ブロッカーまで持っている……という至れり尽くせりぶりです。
とにかく全てのビッグムーブの起点になる、やりたい放題の一枚です。大切に使いこなしてあげましょう。
頼れる防御S・トリガー
《 終末の時計 クロック 》

【 クリーチャー 】
種族 アウトレイジMAX / 文明 水 / パワー3000 / コスト3
■S・トリガー(このクリーチャーをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい)
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、ターンの残りをとばす。(次のプレイヤーのターンをすぐに始める)
出るとそのターンが強制的に終わってしまう、ド派手なS・トリガーです。
「相手の攻撃でトリガーすると強力な防御になる」だけだと侮るなかれ。このデッキには、細かい裁定を活かした多彩なシナジーが存在します。
特に覚えておきたいのは、「墓地にあると、トリガーした《 忍蛇の聖沌 c0br4 》から蘇生してそのままターンを終わらせられる」「《 アビスベル=ジャシン帝 》でクリーチャーをアビスラッシュた後に出すと、『ターンの終わりに山札の下に置かれる』効果を無視してバトルゾーンに残せる」のふたつ。
使い方次第で文字通りゲームに終末をもたらし得る一枚であることを覚えておきましょう。
《ハンマ=ダンマ》

【 クリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / 文明 闇 / パワー2000 / コスト4
■S・トリガー(このクリーチャーをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい)
■このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から3枚を墓地に置いてもよい。その後、自分の墓地にあるカードの枚数よりコストが小さい相手のクリーチャーを1体、破壊する。
墓地を肥やしながら、その枚数に応じて除去を叩き込むお得なS・トリガーです。
直接的な防御力はもちろんのこと、「墓地の枚数が増えるので実質的に後続にも繋がる」「素出しでも十分戦える軽さ」などなど、使い勝手は上々。
《 アビスベル=ジャシン帝 》からアビスラッシュさせるなどして、除去と墓地肥やしを使い倒してやりましょう。
《忍蛇の聖沌 c0br4》

【 クリーチャー 】
種族 メカ・デル・ステラ / シノビ / 文明 闇 / パワー5000 / コスト6
■S・トリガー
■ブロッカー
■このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から2枚を墓地に置く。その後、コスト5以下のクリーチャーを1体、自分の墓地から出す。
■相手のターン中に、このクリーチャーが出た時、このターンに2つ以上自分のシールドがブレイクされていなければ、このクリーチャーを破壊する。
コスト5以下のクリーチャーならなんでも蘇生できる、お得なS・トリガーです。少しだけですが自力で墓地を肥やせるのも偉い!
トリガーで出た場合、そのターン中に2枚以上シールドがブレイクされていないと自身は破壊されてしまいますが、逆にバトルゾーンに残れれば自身もブロッカーとして身を守れるのが嬉しいですね。
墓地が肥えれば肥えるほど選択肢が広がるので、ゲーム終盤ともなれば《 終末の時計 クロック 》を蘇生してターンを飛ばしたり、《 アビスベル=ジャシン帝 》で次のターンの逆転を狙ったりという万能カードと化してくれますよ。
時にはマナを貯めて素出しする価値まである強力カードですが、自身はアビスでは無いことにだけお気を付けを!
《ドアノッカ=ノアドッカ/「…開けるか?」》

【 ツインパクトカード 】
種族 アビスロイヤル / アビスへの誘い / 文明 闇 / パワー4000 / コスト7
種族:アビスロイヤル
■S・トリガー
■このクリーチャーが出た時、次の能力を2回行う。
▶相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーを-4000する。(パワー0以下のクリーチャーは破壊される)
────────────呪文────────────
カード名:「…開けるか?」
文明:闇
コスト:2マナ
種族:アビスへの誘い
■相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーを-4000する。
クリーチャー面は複数体の除去チャンスがあるS・トリガーとして、呪文面は軽くて取り回しのいい除去として使える便利な一枚です。
呪文面では、厄介な妨害効果持ちクリーチャーをさっとどかしたり、大型クリーチャーのパワーを削ってバトルで処理したりと、握っておくだけで安心感が違いますね。
また、呪文面では同じ対象にパワーマイナスを2回ぶつけることでパワー8000ラインまで処理することも可能なのも覚えておきましょう。
その他ユーティリティ
《邪侵入》

【 呪文 】
文明 闇 / コスト3
■シビルカウント2:この呪文が自分のシールドゾーンにあり、自分の闇のクリーチャーまたは闇のタマシードが合計2つ以上あれば、この呪文に「S・トリガー」を与える。
■自分の山札の上から4枚を墓地に置く。その後、コスト4以下のアビスを1枚、自分の墓地から出す。
墓地を一気に肥やしつつ、このデッキのほとんどのアビスを蘇生させる一挙両得の一枚です。
「3マナで4マナクリーチャーが出る」というだけでも強烈ですが、闇のクリーチャーかタマシードが2つあるだけでS・トリガーに化けるので、実質的な防御までこなしてくれますね。
特に最速で《 アビスベル=ジャシン帝 》を展開できた時には、次のターンから怒涛のムーブを実現できることでしょう。
アビスをサポートする便利なカードですが、このカードそのものはアビスではないことだけご注意を!
《ルピア炎鬼》

【 クリーチャー 】
種族 ファイアー・バード / デモニオ / 文明 闇/火 / パワー5000 / コスト3
■プレイヤーが召喚以外の方法でクリーチャーを出す時、その持ち主はかわりにそのクリーチャーを墓地に置く。
《 ブルーム=プルーフ 》をさらに激化させたような、踏み倒し対策クリーチャーです。
こちらはターンに関係なく効果を発揮するうえ、「出す代わりに墓地に置く」なのでそもそも出させずに処理できてしまいます。いつもなら致命的な、踏み倒し系トリガーも怖くありません。
ただし、あちらと違ってこの妨害効果はこちらにも適用されてしまうので、うまく使わないとこちらの首を絞めてしまううえ、そもそも火文明がほとんどないデッキなので手札から出すのも困難……というピーキーな性能であるのは覚えておきたいところ。
「こちらが展開しきったあと、相手の逆転の一手を妨害する」など、どう使うかを意識して使っていきましょう。
デッキの回し方
①墓地を肥やしつつ、相手のムーブを邪魔せよ!
まずすべきは、とにかく墓地を肥やすこと!
2マナ域のクリーチャー2種や《 邪侵入 》を使い、バトルゾーンを維持しつつ墓地の枚数を稼いでいきましょう。
また、相手が初動や妨害効果を持つクリーチャーを出してきたら、さっと除去しておきたいところ。こうしてゲームを引き延ばすと、こちらのデッキの得意な長期戦のゲームレンジに持ち込めますよ。
また、もしこの過程で攻撃を受けても問題なし。
条件付きのものを含めて合計16枚のS・トリガーに身を任せればちょっとやそっとじゃ殴り切られませんし、むしろそのおまけに墓地やバトルゾーンのカード増えて有利になることすらあります。
こういう攻撃的な相手には、《 邪侵入 》をS・トリガー化するためにバトルゾーンにクリーチャーやタマシードをある程度並べて立たせておくのがおすすめです。
こうして墓地を肥やしつつ、《 アビスベル=ジャシン帝 》をバトルゾーンに定着させたら②に移行しましょう。
②ジャシン帝&ジャブラッドのタッグで、安全にアビスラッシュ一斉攻撃!
《 アビスベル=ジャシン帝 》がいれば、アビスラッシュによって低コストでアビスクリーチャーを蘇生&即攻撃できるようになります。いわば、墓地のアビスが全て手札になったようなもの!
手札・コストの両面のサポートで妨害や除去、墓地稼ぎの手数が激増するので、さらにデッキの対応力が高くなりますね。
こうして相手の動きを一通り妨害しきったら、ありったけのクリーチャーをアビスラッシュしたのちに一斉攻撃し、速やかにゲームを畳みにかかるのがこのデッキの勝ち筋です。
また、ここで《 邪龍 ジャブラッド 》を用意しておくと、墓地と引き換えに除去を耐え切ることができるようになるので、半端な除去トリガーで耐えられるようなケースすら対策できます。
いつこちらから仕掛けるかのタイミングをしっかり見計らって、確実に勝負を決めていきましょう。
③テクニカルなカードも使いこなせ!
使い方次第で無限の可能性を持つのが、《 深淵の壊炉 マーダン=ロウ 》です。
出た時効果の手札破壊は、普通に使うだけでも相手の戦略を崩しうる強烈な効果。極論ですが、相手が次のターンに出したいクリーチャーを落とすことに成功すれば、事実上相手の次のターンを奪ったも同然です。
そしてこの手札破壊は、シビルカウントによる相手の墓地のクリーチャーの能力奪取の布石にもなります。相手のデッキや動きを見て入っているカードを推測し、手札に眠っているであろう強力なカードの能力奪取を狙えるようになれば上級者の仲間入りですね。
また、使い方に注意が必要なのが《 ルピア炎鬼 》。
普通に使うと相手だけでなくこちらの踏み倒しも無効化してしまううえ、文明の関係で手札から素で召喚するのが困難です。
その強さを活かすには、早めに墓地に送っておいたうえで「最後の最後に《 漆黒の深淵 ジャシン帝 》などから踏み倒し、相手にだけ効果を与える」「相手が踏み倒しを行う直前のターンに蘇生し、牽制を行う」など、ゲームプランによって違う運用法が要求されます。
上手く使えばこの上なく頼りになるカードですので、ぜひ使いこなしてあげてくださいね。
デッキ改造オススメカード
そのままでも非常に完成度の高いデッキですが、ここでは改造の際にあるとより楽しくなるカードをほんの少しだけご紹介いたします。
《邪魂龍 ジャビビルブラッド》

【 クリーチャー 】
種族 アビスドラゴン / 超化獣 / 文明 闇 / パワー4000 / コスト4
■ブロッカー
■自分の墓地から出たクリーチャーはすべて、出たターンの間、相手プレイヤーを攻撃できる。
■ハイパー化:自分の他のクリーチャーを1体タップする。(自分のメインステップ中に、ハイパーモードを解放できる。ハイパーモードは次の自分のターンのはじめまで続く)
────────────ハイパーモード────────────
パワー:10000
■W・ブレイカー
■各ターン、はじめて自分のアビスが攻撃する時、自分の山札の上から2枚を墓地に置く。その後、コスト3以下のアビス・クリーチャーを1体、自分の墓地から出してもよい。
複雑なテキストながら、上手く使うと攻めを急加速できる一枚です。
まず、(アビスラッシュなしでも)墓地から出たクリーチャーをすぐに攻撃可能にする効果の強さは言わずもがな。《 漆黒の深淵 ジャシン帝 》などがさらに使いやすくなるばかりか、《 邪侵入 》などで自身が墓地から出た時でも使えます。
そして、仲間クリーチャーを1体タップして「ハイパー化」することでその力はさらに強化。パワーとブレイク数が増えるのに加え、攻撃時に自力で墓地肥やしと蘇生を行うようになり、さらに追撃のアタッカーを用意できるようになるわけです。
とりわけ「コスト3かつ攻撃時に蘇生を行える」《 漆黒の深淵 ジャシン帝 》との相性が良く、上手く組むと驚異的な展開力と奇襲性を見せてくれます。
《深淵の文暴具 ケシカス=カース》

【 クリーチャー 】
種族 アビスカス / コロコロイヤル / 文明 闇 / パワー3000 / コスト3
■アビスラッシュ:このクリーチャーを自分の墓地から召喚してもよい。そうしたら、このターン、このクリーチャーはプレイヤーを攻撃でき、ターンの終わりに山札の下に置かれる。
■このクリーチャーが出た時、次のうちいずれかひとつを選ぶ。
►相手は自身の墓地をシャッフルし、山札の下に置く。
►自分の山札の上から2枚を墓地に置く。
同じ『技の王道』ベースのデッキにぶっ刺さる、相手の墓地をリセットしてしまう一枚です。
もし相手が墓地を使わないデッキでも最低限墓地肥やし役として使えますし、素でアビスラッシュを持っているので墓地からでも使えるという手軽さがあります。
特に10枚改造戦の大会では猛威を振るいそうですね。デッキに少数搭載し、相手の墓地を消してしまいましょう。
《逆転の影ガレック》

【 クリーチャー 】
種族 ゴースト / 文明 闇 / パワー5000 / コスト10
■S・トリガー
■このクリーチャーが出た時、次の中から3回選ぶ。(同じものを選んでもよい)
→相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーを-3000する。(パワーが0以下のクリーチャーは破壊される)
→自分の山札の上から3枚を墓地に置く。
→コスト3以下のクリーチャーを1体、自分の墓地から出す。
非常に重いながら、S・トリガーでの展開に成功すると大逆転を可能にしてくれる一枚です。
除去・墓地肥やし・蘇生と何でもこなせるそのスペックは、まさに驚異的。状況に応じて最適な選択肢を選ぶことで、どんな局面にも対応できますよ。
ちなみに、類似品(というかこのカードの元ネタ)として、この手の広い選択肢から2つ選べる強力呪文《 絶望と反魂と滅殺の決断 》や、同じような選択肢を持つ《 アーテル・ゴルギーニ 》も存在します。
これらはトリガーこそないものの、《 逆転の影ガレック 》をはるかに超える柔軟性とカードパワーを見せてくれます。もしお持ちなら、ぜひデッキにも採用してあげてください。
他にも種族に「アビス」とつくカード全般とは総じて好相性。主人公デッキだけあって多彩なカードが存在しますので、カードリストを眺めてみると思わぬ切札が眠っているかもしれませんね。
デッキ改造案 (10枚改造)
デッキのテーマに沿いつつ、10枚改造戦ルール用にデッキを改造するなら……というテーマで、サンプルデッキを組んでみました。


前述のカードを投入したうえで、パワフルな2-3積みカードを増やした構成です。トリガーが減っているのはご愛敬。
注目したいのが、《 単騎連射 マグナム 》と《 奇天烈 シャッフ 》。前者はこちらのターン中に出てくるあらゆる相手のクリーチャーをシャットアウトしてくれますし、後者はブロッカー対策になるのはもちろん、相手の使いそうなS・トリガー呪文などを読み切って宣言することで呪文を止めてくれます。
展開の締めに繰り出せばさらに確実な詰めが可能になりますので、ぜひ試してみてくださいませ。
また、「技の王道」同士の対戦を意識するならば、《 深淵の文暴具 ケシカス=カース 》はもっと増やしてみるのも手かもしれません。他のデッキに対しての汎用性と引き換えに、ミラーマッチの勝率は跳ね上がることでしょう。
これに限らず、10枚改造戦では相手もいきなりつよい戦法を取ってくる可能性が高いということ。「あのデッキに勝つにはどんなカードを採用すればいいか?」を考えるのもデュエマの醍醐味ですので、ぜひいろいろ考えてみてくださいませ。
もし見つからないカードがあれば、デッキリスト下部の「デッキ価格をシミュレーション」から直接カーナベルに買いに行けるのでぜひどうぞ!(注文は2000円以上からとなります)
デッキ改造案(さらに改造)
デッキのテーマに沿いつつデッキを改造するなら……というテーマで、サンプルデッキを組んでみました。とはいえ、改造の自由度が高すぎてなんか原型をとどめなくなってしまってアレなんですが……。


まさかの《 アビスベル=ジャシン帝 》全抜きから、完全に《 邪魂龍 ジャビビルブラッド 》主役に切り替えた形です。現代デュエマを代表するパワーカードこと《 アーテル・ゴルギーニ 》もガン積みで、どう考えても初心者も読む記事に載せるデッキではないんですが……まあ参考ということで。
揃うと最高効率の墓地肥やしになる《 霊淵 アガルーム=プルーフ 》《 シックル=シーク 》により、墓地もガンガン肥えていくこと間違いなし。《 アーテル・ゴルギーニ 》の蘇生性能も交えることで、《 アビスベル=ジャシン帝 》抜きでも、凄まじい展開力とフィニッシュ性能を見せてくれること間違いなしです。
ついでに言うと、《 百発人形マグナム 》と《 漆黒の深淵 ジャシン帝 》を絡めることで様々な無限ループまで組むことが可能です。以降、具体的な部分は小文字にしておきますので、興味のない方は次の画像まで読み飛ばしてもらっても大丈夫ですよ。
一番簡単なパターンで言うと、バトルゾーンに《 邪魂龍 ジャビビルブラッド 》《 百発人形マグナム 》《 漆黒の深淵 ジャシン帝 》+闇クリーチャー1体、墓地に2枚目の《 漆黒の深淵 ジャシン帝 》……という状態で、 《 漆黒の深淵 ジャシン帝 》 の攻撃時に《 漆黒の深淵 ジャシン帝 》を蘇生→《 百発人形マグナム 》の効果で攻撃中の 《 漆黒の深淵 ジャシン帝 》 を破壊……と動くことで、《 漆黒の深淵 ジャシン帝 》の出た時効果が無限に使えるので無限墓地肥やし&無限除去。
さらにこの過程で《 アーテル・ゴルギーニ 》を蘇生→そちらで《 漆黒の深淵 ジャシン帝 》+任意のコスト4以下のクリーチャーを蘇生→ 《 アーテル・ゴルギーニ 》 と任意のクリーチャーを破壊……と動くと、任意のクリーチャーの出た時効果を無限に使えます。
墓地の肥やしすぎによる山札切れは適宜《 邪龍 ジャブラッド 》で耐性を与えて回復すればいいですし、この過程で無限に出入りした《 奇天烈 シャッフ 》(あらゆる数字を宣言)と、最後に釣り上げた《 単騎連射 マグナム 》によって相手の応手は全て封殺したうえで一斉攻撃が決まるはずです。
これこそまさに「超必殺技」と言えるムーブなわけですが……このデッキを組んで自在に動かせるくらいになったら、もう完全にデュエマ上級者と言えるでしょう。プレイ知識的にも、構築難度的にも。逆に、この部分をわざわざ読んで「やってみたい!」と思ったあなたには、たぶんデュエマの上級者になれる才能があります。

話は変わりますが、「技の王道」はコロコロコミックの付録や大型イベントで配布されている「暴淵の邪神」「超霊の邪魂」の戦略とも好相性。なんなら、過去に発売された「スタートWIN・スーパーデッキ 深淵の邪襲」とも(多くのカードが重複するとはいえ)バッチリ噛み合います。
加えて、アビスは主人公デッキだけあり、改造次第で「メクレイド」「革命チェンジ」「超化獣」「ハイパーエナジー」などなど過去シリーズの目玉ギミックを一通り遊びつくせてしまうんですよね。
さらに4月に始まる新シリーズのパック「王道W第1弾 邪神vs邪神」では強力な多色アビスの登場が決まっており、さらにアビス戦略は奥深くなりそうな気配です!
このあたりを主役にして、逆に「技の王道」のカードを他のデッキ強化に活かしてみる……というのも面白いかもしれませんね!
今回のまとめ
- 「技の王道」、いきなりつよい!
- 構築自由度がとにかく高いので、基盤を整えたらやりたいことに合わせて選ぼう!
- 《 アーテル・ゴルギーニ 》は確かに強いけど、本当にここは無理しないでいいです
今後もガチまとめではホットな話題を取り上げていきますので、ぜひ 公式X(旧Twitter) のフォローをよろしくお願いします!
改造案、やろうと思えばマジで無限に出てくるんだけど……
3年近いアビスのカードプール、実質無限大すぎる