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2月18日水曜日。東京メトロ銀座線 末広町駅から徒歩1分の立地にある「トレカラウンジ」。

清潔な店内にはショーケースにカードや未開封BOXが並ぶほか。ドリンクバーの設置まである。


快適に過ごせそうなこの場所で、その催しは開かれた。
flat-工房主催、カーナベル協賛のもと行われたのは、「デュエル・マスターズ店舗対抗」。
地域を問わず、現役のカードショップ店員が雌雄を決するべく都内へと集結したのだ。

総勢28名のスイスドロー5回戦。直近発売された『パンドラ・ウォーズ』により盛り上がりを見せるアドバンスフォーマットで行われているからか、はたまたデュエマを生業とする者たちが一同に集結しているからか。落ち着いた雰囲気の店内とは裏腹に、異様な熱気を感じさせた。
今回取り上げるのは、そんな店舗対抗の決勝戦。白熱の一戦をお届けしよう。
禁断、GR、そして超次元。ところ狭しと広げられるカード群は、アドバンスフォーマットの特権だ。
どうせなら、これらのカードたちを余すことなく使用したいと思うのも、アドバンスに触れる者たちなら一度は考えたことがあるのではないだろうか。
全勝卓へ進んだ2名も、やはり例外ではないようだ。
竜星の嵐 新宿店アニ、トレカライン どんよく。彼らが選んだのは奇しくも同じデッキ枚数60枚を超えるアーキタイプ、【ダーツデリート】だった。運否天賦にも思える《ラッキー・ダーツ》に全振りした構築は今は昔。パンドラの地の復興の恩恵は、このデッキを稀代のTier1まで押し上げている。
直近のプライス変更は強さの証。日夜デュエル・マスターズに触れ続けている人間たちが出す答えとして、あまりにも合理的な選択だ。
もっとも運任せで、もっともエキセントリックな瞬間。
その瞬間が訪れた時、雌雄は決する。
決勝戦 アニvsどんよく

先攻はアニでスタート。この対戦カードは、1ターン目から目が話せない。《ラッキー・ダーツ》を打つ瞬間だけじゃなく、初手の配牌やターン開始のドローに至るまで、一挙手一投足すべてがもっとも運任せで、もっともエキセントリックな瞬間なのだ。
アニは、その権利を持っているのか。ゆっくりとマナに送られたカードは《ロジック・サークル》。光で、単色だ。
そのまま1マナをタップして放たれたのは……
《ロジック・サークル》。

一瞬安堵の表情を見せるどんよくだが、そのまま再度祈り──あるいは邪念を送る体制に移る。
どんよく:「避けろ避けろ避けろ!」
2周、3周とデッキを見渡し、アニの手が止まる。《ラッキー・ダーツ》が──ない。
勝利への特急券は、伏せられた11枚の中に沈んでしまった。
アニ:「一応もう一周チェックしますね。」
どんよく:「これで出てきたら怒るわw」
何回見ても《ラッキー・ダーツ》は見当たらない。渋々3枚目となる《ロジック・サークル》をデッキトップにへ送り込んだ。
一転流れが向いてきたどんよく。まだ見ぬ《ラッキー・ダーツ》を求め、力強くドロー……するが、あまり芳しくない。かさばる多色を埋めてターンを終了。
同様に多色を埋めて返すアニに対して、どんよくの2ターン目は意趣返しとなる《ロジック・サークル》!

どんよく:「いやあ、45枚なんすよ。」
アニ:「構築の差がでるかもなあ。」
デッキを厚くした分、禁断落ち、楯落ちのリスクは下がる。2周、3周とデッキを見渡し、どんよくの手が止まる。《ラッキー・ダーツ》は──そこにあった。
こうなると祈るしかないのはアニの方。とはいえ、決して目は死んでいない。続くターンには虎視眈々と《ホーガン・ブラスター》系の準備を進める。すなわち、アニの選択は《超次元サプライズ・ホール》からの《GQ 笑沙-4》である。トップの《真気楼と誠偽感の決断》をマナに置くと、あとは神のみぞ知るといった具合に祈り始めた。
放たれる《ラッキー・ダーツ》。祈るアニ、願うどんよく、固唾を飲んで見守るギャラリー。このわずか1マナの大砲は、勝負を決めてしまうのか。はたまた、全くの見当違いが明後日の方向に飛んでいくのか。
アニの選択は1番下のシールド。力を込めて貪欲がめくったのは……
《ケンザン・チャージャー》。

これにはさしものアニもほっと胸を撫で下ろす。両者ともに1マナ加速を挟んで5マナ域。ここからはまさに運否天賦、どちらが刺し、どちらが決めるかのまくり勝負だ。
《真気楼と誠偽感の決断》で手札を整えるアニに対し、先に動いたのはどんよく。
《オールデリート》を埋めて発動したのは、《トワイライトMk.1 Type ホーガン / 「イチバンになってみせる!」》。両者が求めてやまない、5枚の抽選チケットの1枚だ。

両者入念に、入念にシャッフル。もう何度、二人はこの試合で祈っただろうか。どれだけ強く祈っても、勝負の結果には一つも作用しないのは明白だ。しかし、それでも人は祈らずにはいられない。自身にできることをやりきった先には、祈ることしかできないのだから。
デッキトップからめくれたのは、勝利を掴む一撃《LOVE&ABYSS》!!

《ジオ・ケラサス》に解除され、《伝説の禁断 ドキンダムX》が姿を表す。それは、どんよくが手札に抱える《真気楼と誠偽感の決断》が次のターンにトドメを刺せるということに他ならない。
ただ、アニの希望も消えてはいない。《LOVE&ABYSS》による禁断解放、それはもしシールドでなく封印に落ちていたとしたら、《ラッキー・ダーツ》がデッキに補充されるということでもある。当たりが増えたかもしれない、その望みがアニを奮い立たせる。
迎えた最終ターン。アニ、運命のラストドローは……皮肉にも《オール・デリート》だった。
勝利への道筋を消去され、手筈通り《真気楼と誠偽感の決断》が引導を渡す。あっけない幕引きにも思えるが、二転三転する戦況は確かにこの日、最もエキサイティングな卓だった。
Winner:どんよく
優勝インタビュー
どんよく選手、優勝おめでとうございます!
今回は【ダーツデリート】を持ち込まれたようですが、デッキ選択の理由を伺ってもよいでしょうか?
ありがとうございます!
やっぱり一番は”ずば抜けて速い”という点ですね。
対抗として悩んでいたのは【ゴルギーオージャー】とどちらにしようかというところだったのですが、有無を言わさない速さはやはり魅力でした。
今回は大会の性質上、CSゴチゴチレベルじゃないと判断しました。それなら苦手なビートダウンや、【ジャイアント】、【バイク】系に当たらなさそうなのもポイントでしたね。
なるほど!実際見立て通りの環境だったでしょうか?対戦相手はどんな感じでした?
1回戦は一撃ダーツで決めちゃったのでわからなかったんですけど……2回戦以降は【マジック】、【ドリームメイト】、Zweiさんの【ゴルギーオージャー】だったので目論見どおりではありましたね。
となると環境読みの勝利といった部分も多分にありそうですね!
決勝もミラーでしたし、間違いなく今日の答えだったな……。
そんなミラー戦ですが、アニさんとの差分はやはりデッキ枚数かと思います。45枚の意図って、試合でも見せた封印落ち軽減以外にどういったところがありますか?
まず、新弾追加で大幅強化された《サプライズ・ホール》を入れたかったんですよ。その上で、ダーツやホーガン系のあたりが増加した今、5枚増やしても当たり率が上がるように組めることがわかったんですよね。今回はメリットの方が上回ると判断して増やしました。
結果それで勝利している部分もあるし、ここは英断でしたね。
最後に、賞金って何に使いますか?
PCとスマホの調子が悪いので、どちらかの新調にあてようかと思います!
ぜひいいやつに変えて、ガンガン業務効率化しちゃってください!
今回はありがとうございました!
ちなみにどうだった?
さて、決勝戦のカバレージをお届けしてきましたが、最後は当日の感想を語っていきます。
まずトレカラウンジさんなんですが、これが超キレイ。コンシェルジュの方もいてめちゃくちゃ快適でした。上の写真をよく見ると分かるんですが、テーブルにくぼみがあって、そこにコースターが置いてあるんですよね。これでドリンクバーも濡れを気にせず飲めるわけです。ホスピタリティ。
そんで、当日は27名+αの方々にお越しいただきました。超感謝です。
今回は全員が社員ということもあり、本番は大会後の交流会。トレカショップならではの情報交換に踊りましたね。
コンプオフのモルさんなんかともお話したんですが、いつかはエリア予選を介して、デュエマ最強店舗なんかを決めるのも面白そう。
あとは、flat-さん企画のイベントということもあり動画の撮影もありました。その様子は後日あちらのチャンネルであがるそうなのでそちらもチェック!あるあるからギリギリまで、赤裸々に語っています。
企画を相談してくださったflat-さん、会場を提供してくださったトレカラウンジさん、ご参加いただいたみなさん、ありがとうございました!!


