はじめに
この記事は読み物ではありません。飲み物です。 ご理解頂いた方のみ用法用量を守りお楽しみ下さい。
遊戯王が終わる日
2019年8月...遊戯王界に激震が走った。 9月14日発売のエクストラパック2019に収録されるとあるカード。
公開されるないなや、その強さは瞬く間にプレイヤーに知れ渡り、日々の話題をかっさらって行った。
《原始生命態ニビル》効果モンスター 星11/光属性/岩石族/攻3000/守 600 このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。 (1):相手が5体以上のモンスターの召喚・特殊召喚に成功したターンのメインフェイズに発動できる。 自分・相手フィールドの表側表示モンスターを全てリリースし、このカードを手札から特殊召喚する。 その後、相手フィールドに「原始生命態トークン」(岩石族・光・星11・攻/守?)1体を特殊召喚する。 このトークンの攻撃力・守備力は、この効果でリリースしたモンスターの元々の攻撃力・守備力をそれぞれ合計した数値になる。 この効果は相手ターンでも発動できる。
出典:遊戯王公式Twitter
《原始生命態ニビル》 モンスターを5回召喚特殊召喚したプレイヤーの目の前に現れ、終わりを告げるカードである。
多くのプレイヤーの脳裏に走った 「展開系終了のお知らせ」 そして 「遊戯王終了のお知らせ」 。今、長年やってきた『展開系VSコントロールデッキ』の構図に異変が起ころうとしていた。
被害者は言う。
「俺はただ、気持ちよくソリティアしたかっただけなのに」
よみがえる記憶
こんなことが過去にもあった気がする。
それは2017年のことだった。
新マスタールール施行
エクストラモンスターゾーンの新設、エクストラモンスターの召喚制限、ペンデュラムゾーンの廃止。多くのプレイヤーが「遊戯王終わった。」そう感じたことだろう。すべては新召喚方法を売り込むため。
どれだけ強いシンクロモンスターもリンクモンスターには頭が上がらない。強力な効果を持ち、高いステータスを持つエクシーズモンスターが、エクストラモンスターゾーンを埋めてしまったがために低ステータスなリンクモンスターの素材にされることを想像できただろうか?すべては新召喚方法を売り込むため。 強制的にリンクモンスターを使わせるシステムによりシンクロ、エクシーズモンスターは紙切れになった。
俺たちが今までやってきた遊戯王は??
一つの時代が幕を閉じた。
そして2年後、
リンクモンスターは強くなり過ぎた。
「リンク召喚はシンクロ、エクシーズでインフレした遊戯王への救済措置。」そう叫ばれたこともあった。しかし、リンクモンスターは我々の想像を遥かに上回るスピードでインフレした。エクストラパック2017で登場した《SPYRAL-ザ・ダブルヘリックス》は『デッキから特殊召喚』という凶悪、そしてリンク召喚と相性が良すぎる効果を持って作られた。ダブルヘリックスとはDNAを表す二重螺旋構造のことであるが、そのあまりにも強引なテコ入れから、「頭のネジ(ヘリックス)が2個はじけ飛んだ」という意味なのでは?と疑いたくなる。
発売当時『リンク4なんて出してさらに展開する余裕なんてねーよ(笑)』とギャルにタピオカすすりながら笑われた《ファイアウォール・ドラゴン》も、リンク召喚のインフレにより凶悪なコンボ、ループを生み出し、多くの犠牲者と共に2018年12月に禁止カードとなった。
補助輪だと信じられたリンクモンスターは、知らぬ間に車輪として独立し、
走り出した。
暴走する世界
新マスタールールによってインフレしたのはソリティアだけではなかった。徐々に青くなるエクストラデッキ。「リンク召喚デッキ=ソリティアデッキ」そんなイメージが遊戯王プレイヤーに根付いていった。暴走するリンクモンスターに対抗すべくインフレしたのは手札誘発モンスターと魔法、罠カードの数々であった。リンクモンスターによって作られる先攻展開はあまりにも強すぎる・・《激流葬》《聖なるバリアーミラー・フォース》《ブラック・ホール》遊戯王を象徴する数々の強力カードは続々と規制緩和されたものの、力を手にしたリンクモンスターには歯が立たなかった。《サンダー・ボルト》でさえも・・そんなリンクモンスターに対抗すべく、さらなる力として《拮抗勝負》《無限泡影》《大捕り物》《深淵の宣告者》を始めとする新時代の強力な兵器が開発された。それと並行し、手札誘発モンスターは姿形を変え、その数を増やし続けることでリンク展開をあらゆる手段で食い止めようとした。
リンク召喚の暴走を止めなければ・・・
そんな中生まれたのが《墓穴の指名者》と《抹殺の指名者》だった。
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どこかで、リンク召喚を後押しする力が働いていた。
言うならば、喫煙者と禁煙者の戦い、き〇この山とたけ〇この里の戦いのようなイタチごっこが行われている。
リンク召喚の暴走は、止まらない。
いや、リンク召喚の暴走は作られている・・・?
遊戯王に見えた小さな光
ある日突然、カウントダウンが始まった。
遊戯王が終わろうとしているらしい。終わり、いや?変わろうとしているのか?
何にせよ、小さな光が見えた。
手札誘発モンスターはソリティアを止めたり、パワーの高いカードによる先攻有利を抑制したり、対戦中の駆け引きの要素を高めるために生まれてきたものだ。
しかし、謎の圧力により《墓穴の指名者》が作られ手札誘発カードは「否定」を知ることとなる。そんな中生まれた《無限泡影》は《墓穴の指名者》を掻い潜ることが出来る罠カードの誘発だ。手札から発動できる罠?と思うかもしれないが、今更驚くのもバカバカしい話のため割愛する。《墓穴の指名者》が作られてしまった以上、手札から捨てて発動する従来の手札誘発は「相手を止めれるかもしれないが、止められないかもしれない」以前に「このカード自体を止められるかもしれないカード」だ。
そんな中《原始生命態ニビル》は手札から発動する手札誘発。展開デッキに防がれにくく、決まれば逆転勝利レベルのその隕石に・・
プレイヤーは光を見出したのだ。
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次回予告
デュエルスタンバイ!
今後も遊戯王から目が離せない!!!
あとがき
強くて環境ぶっ壊しそうなカードが刷られたり、ルールが変わったりすると、毎回大騒ぎな遊戯王界だけど
なんだかんだで既存のカードが強いのと、カードプールがすこぶる多いからプレイヤーの工夫で対応できるのが遊戯王の魅力だよね。
そんな遊戯王が好き(ということを伝えたかった。)