──かつて遊☆戯☆王5D'sの主人公である不動遊星は言った。
「どんなカードでも存在する以上、必要とされる力がある。」と──
しかし、現代遊戯王においてこの理論を信じている者はあまりにも少ない。膨大なカードプール、高速で移り変わる環境がそれを許さないのだ。
ならば歴史に埋もれていくカードたちに希望は無いのか?
そんなことはない!そのために私は立ち上がった。この企画記事はツイッターで「やたら持ってる」「みんな持ってるけど使わない」「使い道が思い付かない」カードを募集し、それぞれがメインを張ったデッキを作成・紹介しようという企画である(労力)
アンチシナジーは友達。
特殊召喚・効果モンスター
星4/光属性/雷族/攻1600/守1500
このカードは通常召喚できず、
自分が特殊召喚を行っていない自分メインフェイズ1に、
カードの効果でのみ特殊召喚できる。
(1):このカードは1ターンに2度まで戦闘では破壊されない。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
ターンプレイヤーはそのターン攻撃した回数と同じ回数までしか
モンスターを特殊召喚できない。
癖が強い。
1.放電ムスタンガンの特徴
いやはや非常に厄介である。
デッキは確かに組める・・・組むだけならとっても簡単。しかも強い。
だが!
その実デッキを組むのが難しいカードなのだ!その理由は、
・他力本願の特殊召喚モンスター
・強すぎる個性
にある。
特殊召喚モンスターでありながら自身を特殊召喚する効果を持たない。
つまり、《召喚僧サモンプリースト》などでデッキから釣るか、《リビングデッドの呼び声》のようなカードで蘇生するしかない。これがとっても厄介なのだ。
これも含めて、その効果はどこまでも癖が強い。
戦闘破壊を免れる効果はただ便利だとしても、へんてこなロック効果がある。単純に考えればメインフェイズ2に出されるのだが、他のカードと組み合わせれば固いロックが完成する。
そのコンボはどうせ使うので後述するが、癖の強さは分かって頂けただろうか?
つまりなにが言いたいのかというと。
誰がやっても似た構築になるんじゃね?
ということだ。心して続きを読め。
2.デッキ紹介
というわけで今回の《放電ムスタンガン》デッキは、
ハモン。そう。
ハモンだ。
特殊召喚・効果モンスター
星10/光属性/雷族/攻4000/守4000
このカードは通常召喚できない。
自分フィールドの表側表示の永続魔法カード3枚を墓地へ送った場合のみ特殊召喚できる。
(1):このカードがモンスターゾーンに守備表示で存在する限り、
相手は他のモンスターを攻撃対象に選択できない。
(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊し墓地へ送った場合に発動する。
相手に1000ダメージを与える。
これが僕のオリジナリティだったらいいな。
あとはシナジーがあるようでないような無いカードばかりなので解説をいれていきましょう。
今回のデッキはアンチシナジーをテーマに掲げつくっている。個人的にはだいたいいつもこんな感じ。意外とプレイングで何とかなるのをみんなには知ってもらいたいな。
①雷族
②擬似ロック
③完全制圧
の順です。
ムスタンガンを主軸にデッキを組む異常性癖もあまりいないことですしね。
①雷族
《放電ムスタンガン》は光属性・雷族というマイナー種族ではあるが一般的とも言えるステータスだ。もちろん属性・種族サポートカードは必要だろう。場に立ち続けるのが胆であることだし。
まずは《オネスト》ですよね。たりめーだろ?
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1100/守1900
(1):自分メインフェイズに発動できる。
フィールドの表側表示のこのカードを持ち主の手札に戻す。
(2):自分の光属性モンスターが戦闘を行う
ダメージステップ開始時からダメージ計算前までに、
このカードを手札から墓地へ送って発動できる。
そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで、
戦闘を行う相手モンスターの攻撃力分アップする。
これで戦闘は安心である。むしろこの構築であれば相手が勝手に《オネスト》を警戒するまである。握っていなかったとしても相手の精神にダイレクトアタックできる。
種族サポートとして《百雷のサンダー・ドラゴン》を採用した。
通常罠
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分の墓地の雷族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
その後、その同名モンスターを自分の墓地から可能な限り特殊召喚できる。
この効果で特殊召喚したモンスターは、フィールドから離れた場合に除外される。
この効果で特殊召喚したモンスターがモンスターゾーンに存在する限り、
自分は雷族モンスターしか特殊召喚できない。
除外されるのは多少痛いが、《大革命返し》で守ることができるだろう。
ともすればムスタンガンや《ライオウ》なるカードを並べられる可能性がある、というのは【メタビート】使いには垂涎モノだろう。
ちなみに【サンダー・ドラゴン】のモンスターとかは全然知らないので効果を読んですらいない。合うヤツが居るなら入れればいいよ。マジで知らない。
先ほども触れたが《放電ムスタンガン》のサポートは《ライオウ》もタイオウしている。心が踊るなぁ。
②擬似ロック
いかにこのデッキが《放電ムスタンガン》に特化しているとはいえ、常に展開できるわけではない。除去されることも考えられるの?
また《放電ムスタンガン》は既に場に出されているモンスターはケアできないの?
よって、このデッキにはムスタンガン以外のロック手段・場にいるモンスターへのロック、を多少入れる必要がある。
もちろんメインはムスタンガンによるロックだからここは少しでもいいよね?
擬似ムスタンガンロックとして《スローライフ》を採用した。
永続魔法
自分フィールドにモンスターが存在しない場合、
自分メインフェイズ1開始時にこのカードを発動できる。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、以下の効果を適用する。
●モンスターを通常召喚したプレイヤーは、そのターンモンスターを特殊召喚できない。
●モンスターを特殊召喚したプレイヤーは、そのターンモンスターを通常召喚できない。
《スローライフ》によるこちらへの影響はあまり心配ない。《召喚僧サモンプリースト》とは合わないが、そのくらいだろう。
アンチシナジーを恐れるな。
どうせハモンでどかすんだから。
これがあれば、ムスタンガンが出るまでの簡易ロックができる。適当なモンスターではムスタンガンやライオウは倒せないので効果はあるだろう。
すでに場に出てしまったモンスターへのロックとして《レベル制限B地区》を採用した。
永続魔法
フィールド上のレベル4以上のモンスターは守備表示になる。
さっきよりこちらへの影響が酷いな・・・。だが、
どうせハモンでどかすから。
これがあればある程度のモンスターは脅威でなくなる。そのほかの問題は大正義でもいれとけばいいんじゃね?解決したな。
基本的に初手でロックをかけられなかった場合、これらから入ってどんどん締め付けるようにロックをかけていく。
どんなパターンの初期手札でもなにかしらのロックは施せるだろう。
③完全制圧
パーツが揃ったら本腰をいれて特集召喚を封じよう。
ムスタンガンは攻撃された後のメインフェイズ2の特殊召喚は許してしまう。そこで、攻撃だけでなくメインフェイズ2の方を封じてしまうのも手だろう。
永続魔法
自分メインフェイズ1にこのカードを発動できる。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
お互いのメインフェイズ2をスキップする。
ムスタンガンと《端末世界》が並ぶことでお互いが特殊召喚することができなくなる。
・・・は?
強いけど大丈夫かそれ?
ハモンは?
気にしすぎ。事前に出したり、ムスタンガンをX素材かなんかにしておけばいいから。
それはともかく、特殊召喚を封じ込め《大革命返し》でも伏せておけば盤石である。そこからはもうじわじわと締め上げ隙あらばハモンでとどめを刺そう。
そもそも状況というのは相手次第でどうとでも動く。相手の除去に救われるようなこともあり得るの。わかる?
アンチシナジーなんてどうとでもなるの!
3.終わりに
今回紹介した《放電ムスタンガン》活用デッキ【でんじはムスタンガン】
名前なんかどうでもいいです。
メタビっぽいのが組みたい人におススメだヨ!
その獣ににらまれたが最後、もう動けない・・・。
──かつて遊☆戯☆王5D'sの主人公である不動遊星は言った。
「どんなカードでも存在する以上、必要とされる力がある。」と──
それはカードたちを救う希望の言葉である。