──かつて遊★戯★王5D'sの主人公である不動遊星は言った。
「どんなカードでも存在する以上、必要とされる力がある。」と──
しかし、現代遊戯王においてこの理論を信じているものはあまりにも少ない。膨大なカードプールと、高速で移り変わる環境がそれを許さないのだ。
ならば歴史に埋もれていくカードたちにもう希望は無いのか?
そんなことはない!そのために私は立ち上がった。この企画記事はツイッターで「やたら持ってる」「みんな持ってるけど使わない」「使い道が思い付かない」カードを募集し、それぞれがメインを張ったデッキを作成・紹介しようという企画である!(労力)
それでは今回のエースにご登場していただきましょう。
特殊召喚・効果モンスター
星5/水属性/爬虫類族/攻 0/守2000
このカードは通常召喚できない。
自分の墓地から炎属性と風属性のモンスターを1体ずつ除外した場合に特殊召喚できる。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の墓地から炎属性モンスター1体を除外し、
相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊する。
このカードの攻撃力は破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。
(2):自分の墓地から風属性モンスター1体を除外し、
相手の魔法&罠ゾーンのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
・・・待って、まず名前をちゃんと知らない。「じょうらんそうじゃ」?
擾乱・・・ああ、とにかく騒がしいってことな。かしこまり!
1.《擾乱騒蛇ラウドクラウド》の長所
彼の最大の長所・・・それは、
・状況に応じた対応力
である。ざっくりしてんな。
一見その召喚条件による出しにくさが目に付くだろうが、当たり前だ。
このモンスターは、
専用構築でこそ真価を発揮する!
容易に特殊召喚できる舞台さえ整えば、間違いなく頼りになるだろう。
さて、そのモンスター効果はというと、
墓地の炎属性を除外した場合と風属性を除外した場合の2種類の効果・・・。召喚条件も除外・・・。
めっちゃ除外するなあ。
まあいい、墓地が多けりゃいいんだもんな。
とにもかくにも除外した場合の効果は優秀だ。特に炎属性の場合、相手モンスター1体の破壊だけでなく攻撃力の吸収。良き。
有効に使うためには3つの条件をクリアする必要がある。
・必要な時に手札にあること
・墓地の炎属性の確保
・墓地の風属性の確保
分かりやすいや!さあ、あとは構築次第だね!
2.デッキ紹介
というわけで今回の《擾乱騒蛇ラウドクラウド》デッキは、
はい出た! 【ヴォルカニック】 、【LL】からなる、炎・風混合デッキだ!です!
解説が終わるまでに貴様のLPがもつかな・・・?
ん!?貴様いまなんといった?「《擾乱騒蛇ラウドクラウド》要らなくない?」だと!?愚か者め。解説の最後には貴様も「どっかで見た気がするんだけど・・・」とか言いながら自らのストレージを漁っておるわ!!
はぁ・・・はぁ・・・
さて、解説するよ。(冷静)
この手のカードでデッキを組む際ありがちなのは「出せるだけでやり切った顔」現象だ。これは私は嫌いだ。するけど。
今回、除去関係は《擾乱騒蛇ラウドクラウド》が一枚で、モンスター・魔法罠どちらも請け負ってくれるって言ってたので他の除去は意識していない。まあ《ヴォルカニック・バックショット》くらいか。
このデッキにはいくつか動き方がある。
・【LL】による盤面の固定化
・【ヴォルカニック】によるデッキ・墓地間の回転
・《擾乱騒蛇ラウドクラウド》を筆頭にした対応ムーヴ
おや?おとなしそうだな?
①【LL】による盤面の固定化
何を言っているか分からないかも知らんが、【LL】の恐ろしさはなにもその、圧倒的ワンキル力だけではない。
決められるならやってもいいよ。
エクシーズ・効果モンスター
ランク1/風属性/鳥獣族/攻 0/守 0
レベル1モンスター×2体以上
(1):このカードの攻撃力は、このカードのX素材の数×200アップする。
(2):このカードは直接攻撃でき、
X素材を持ったこのカードは、その数まで1度のバトルフェイズに攻撃できる。
(3):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
ターン終了時まで、自分フィールドの「LL」モンスターは戦闘・効果では破壊されず、
自分が受ける戦闘ダメージは0になる。
この効果は相手ターンでも発動できる。
今回注目すべきなのは③の効果、いわゆる《和睦の使者》効果だ。
《LL―アセンブリー・ナイチンゲール》はとてつもなく場持ちがいいモンスターでもあるのだ。しかも、《LL-コバルト・スパロー》を素材にした場合、効果の対象にもならない。ガメシされない限りはおおよそ無敵。
序盤はこの効果を使って守りつつ、圧をかけていくのがいいだろう。
素材となった【LL】モンスターが墓地に行ったようだ・・・。
②【ヴォルカニック】によるデッキ・墓地間の回転
何を言っているか分からんかも知らんが、【ヴォルカニック】の恐ろしさはなにもその、圧倒的バーンダメージだけではない。 (二度目)
永続罠
「ブレイズ・キャノン・マガジン」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのカード名は、魔法&罠ゾーンに存在する限り
「ブレイズ・キャノン-トライデント」として扱う。
(2):自分及び相手メインフェイズにこの効果を発動できる。
手札の「ヴォルカニック」カード1枚を墓地へ送り、
自分はデッキから1枚ドローする。
(3):自分及び相手メインフェイズに墓地のこのカードを除外して発動できる。
デッキから「ヴォルカニック」カード1枚を墓地へ送る。
【ヴォルカニック】ではこの《ブレイズ・キャノン・マガジン》などのカードからなるデッキの回転力、ひいては墓地肥し力にも秀でているのだ。
その効果により、2つのカテゴリを混ぜるときよく発生する、停滞してしまうことも回避できちゃうのだ。
《ヴォルカニック・バレット》を積んでいるので、弾切れも心配なし。恐るるに足らず。余裕。
墓地に【ヴォルカニック】カードが溜まっていく・・・。
③《擾乱騒蛇ラウドクラウド》を筆頭にした対応ムーヴ
かくして、墓地に炎属性・風属性の準備は整った。
満を持して《擾乱騒蛇ラウドクラウド》の出番だ!と思いきや・・・
手札にいないのか・・・。
だったら、呼べばいいじゃない!
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/闇属性/爬虫類族/攻2300/守2000
レベル4モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
デッキから爬虫類族モンスター1体を手札に加える。
何を隠そう、《擾乱騒蛇ラウドクラウド》は爬虫類族なのだ!勝手に幻竜族かなんかだとおもってました。(小並感)
《キングレムリン》の素材となるであろう《ヴォルカニック・ロケット》と《輪廻天狗》は炎と風であるため無駄がない!
さあ、これで《擾乱騒蛇ラウドクラウド》だってポンポン出せる!
しかし、ここまでするにはターンをかなり食っているだろうな・・・。
相手の場にはさぞかし攻撃力の高い《ゴブリン突撃部隊》のようなモンスターがいる事だろう。
忘れたか?《擾乱騒蛇ラウドクラウド》の炎の効果を!
食ってしまえ!!
モンスターの処理は問題無いだろう。
しかし、相手の場は充実している・・・
あの伏せカードとかぜったい攻撃反応罠だろ。
思い出せ!《擾乱騒蛇ラウドクラウド》の風の効果を!
食ってしまえ!!
ははははは!!なんたる爽快感!驚嘆!無限!最高!
《LL- アセンブリー・ナイチンゲール 》で弱った相手には堪えるだろうよ!
このとどめに耐えられる者は一説によると、《増殖するG》のソリットビジョンにも耐えられるらしい。
億が一、耐えられた場合も大丈夫。
じつは【LL】と【ヴォルカニック】のモンスターにはある共通点を持つものがいる。それがこの2体だ。
エクシーズ・効果モンスター
ランク1/風属性/鳥獣族/攻 0/守 0
レベル1モンスター×2体以上
(1):このカードがX召喚に成功した場合、
フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力・守備力は、このカードのX素材の数×300アップする。
(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
デッキから鳥獣族・レベル1モンスター1体を手札に加える。
(3):X召喚したこのカードの戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは相手も受ける。
効果モンスター
星3/炎属性/炎族/攻 300/守1300
このカードが墓地に存在し、自分が戦闘ダメージを受けた時に発動する。
墓地のこのカードをゲームから除外し、
自分の墓地に「ヴォルカニック・カウンター」以外の炎属性モンスターが存在する場合、
自分が受けた戦闘ダメージと同じ数値のダメージを相手ライフに与える。
そう!このデッキは「戦闘ダメージの反射」もテーマになっているのだ!
強い!強いうえにいやらしい!スケベ!
こんなスケベに勝てるわけがないな!QED!
3.終わりに
今回紹介した《擾乱騒蛇ラウドクラウド》活用デッキ【積乱雲蛇】。
じっくり駆け引きを楽しみたい人や、高速化している環境に慣れない初心者にもおススメだヨ!
だから先攻制圧は勘弁してください。
《擾乱騒蛇ラウドクラウド》の咆哮が響いている・・・。
──かつて遊☆戯☆王5D'sの主人公である不動遊星は言った。
「どんなカードでも存在する以上、必要とされる力がある。」と──
それはカードたちを救う希望の言葉である。