☆はじめに
こんにちは。今回ゲストライターとして記事を書かせていただくことになりました。AしーどAと申します。
「えっ?誰?」、「全く知らない」という感じで、はじめましての方も大勢いらっしゃると思うので、簡単に自己紹介をさせていただきたいと思います。
普段は九州の田舎の方でひっそりと遊戯王とオタクとTwitterをしてるだけの人間です。【彼岸】が大好きで、登場からずっと使っています。
特に大した実績はありませんが、カーナベル様(ガチまとめ様)より、お声掛けを頂きまして、「自分なんかがゲストライターで書いても良いのだろうか?」と少し迷いもありましたが、せっかくの機会ですので、引き受けさせていただきました。
余談ですが、今までにゲストライターで記事を書かれた方々があまりにも凄すぎて、引き受けたことに少し後悔もあったりです…笑
前置きが長くなってしまいましたが、今回は【彼岸】について書かせていただきます。
【彼岸】はEXTRA PACK 2015で登場したカテゴリであり、登場直後から環境で活躍していたこと、《彼岸の黒天使 ケルビーニ》という優秀なリンクモンスターの存在もあり、皆さんある程度はご存知かとは思います。閃刀姫やサブテラー等の不利な対面も多いことから、環境の第一線からは退いている状態ではありましたが、根強い人気があるカテゴリだと思ってます。
今回は【彼岸】とはどういうデッキなのかを簡単ではありますが、展開等も混じえて解説していきたいと思います。
目次
☆構築
構築に関してですが、これをベースに細部やサイドボードを変更しずっと使ってきました。六月くらいからCSや大型非公認で使用し、何回もトナメに上がることができ、優勝や準優勝もできたため、構築としては悪くはないのかなと言った感じでした。では主なカードを紹介していきます。
☆主なカードの紹介
まず、メインデッキに入れている「彼岸」モンスターカードについて簡単に紹介していきます。
このカード名の①③の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。①:自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。②:自分フィールドに「彼岸」モンスター以外のモンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。③:このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから「彼岸の悪鬼 グラバースニッチ」以外の「彼岸」モンスター1体を特殊召喚する。
・グラバースニッチ
墓地へ送られた場合、彼岸モンスターをデッキから特殊召喚できます。全ての彼岸モンスターにアクセスすることができるデッキの核です。手札に常に持っておきたいカードになります。後述の展開例の欄で説明しますが、展開や妨害にも大きく絡んでくるカードです。
「彼岸の悪鬼 ガトルホッグ」の①③の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。①:自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。②:自分フィールドに「彼岸」モンスター以外のモンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。③:このカードが墓地へ送られた場合、「彼岸の悪鬼 ガトルホッグ」以外の自分の墓地の「彼岸」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。
・ガトルホッグ
墓地へ送られた場合、墓地から彼岸モンスターを蘇生します。グラバースニッチと並ぶデッキの核で展開やリソースに絡んできます。ダンテ、ケルビーニも蘇生でき、墓地の彼岸全てになることができます。各「彼岸」モンスターの4枚目ないし、3、2枚目としての運用が可能です。
「彼岸の悪鬼 ファーファレル」の①③の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。①:自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。②:自分フィールドに「彼岸」モンスター以外のモンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。③:このカードが墓地へ送られた場合、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをエンドフェイズまで除外する。
墓地へ送られた場合、フィールドのモンスター一体をエンドフェイズまで除外します。主にベアトから落として妨害の他、自分のモンスターを除外して相手の効果などから逃がしたり、彼岸モンスター以外を除外して展開の補助をしたり、打点突破できないモンスター除外して直接攻撃したり、小回りの効いた動きができます。閃刀姫対面の時はメインモンスターゾーンにモンスターを残せるので、アンカー等の閃刀魔法を返しの自ターンには無力化できたりもします。
このカード名の①③の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。①:自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。②:自分フィールドに「彼岸」モンスター以外のモンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。③:このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。デッキから「彼岸の悪鬼 スカラマリオン」以外の悪魔族・闇属性・レベル3モンスター1体を手札に加える。
・スカラマリオン
墓地へ送られたターンのエンドフェイズに、デッキから闇属性のレベル3悪魔族モンスターを手札に加えます。メインの彼岸モンスター全てに触れる他、デスガイドも加えることができます。相手エンドフェイズにベアトで落として後続確保や、ベアトリーチェの特殊召喚のコストにすると強いです。エンドフェイズでのサーチになるので、少し遅いことに注意。
「彼岸の悪鬼 バルバリッチャ」の①③の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。①:自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。②:自分フィールドに「彼岸」モンスター以外のモンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。③:このカードが墓地へ送られた場合、「彼岸の悪鬼 バルバリッチャ」以外の自分の墓地の「彼岸」カードを3枚まで対象として発動できる。そのカードを除外し、除外した数×300ダメージを相手に与える。
・バルバリッチャ
墓地へ送られた場合、墓地の彼岸を3枚まで除外して、除外した枚数×300ダメージを相手に与えます。レベル3彼岸モンスターでは攻撃力が一番高いです。ETEDで強いのはもちろん、ケルビーニから落として、1700の打点パンプと900のバーンダメージでワンキルの補助等もできます。複数回使用すれば馬鹿にならない火力になり、詰めに使うことも多いです。
「彼岸の悪鬼 アリキーノ」の①③の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。①:自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。②:自分フィールドに「彼岸」モンスター以外のモンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。③:このカードが墓地へ送られた場合、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
・アリキーノ
墓地へ送られた場合、フィールドのモンスター一体の効果をエンドフェイズまで無効にします。ファーファレルと同じくベアトから落としての運用が主になりますが、召喚成功時等に発動するモンスター効果には間に合いません。主にサンドラ等の破壊耐性や永続効果持ちモンスター、効果無効を持つモンスター(ヴァレルロードSドラゴン等)の無力化に使用します。転生対面の時は相手ターンのガゼルの特殊効果にチェーンして落とすことで、ガゼルの効果を止めたりもできます。オルターのマルチフェイカー等も同様です。チェーンを組んで特殊召喚されるモンスターの特殊召喚成功時効果には有効な妨害札になります。
「彼岸の悪鬼 ハックルスパー」の①③の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。①:自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。②:自分フィールドに「彼岸」モンスター以外のモンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。③:このカードが墓地へ送られた場合、フィールドにセットされた魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。セットされたそのカードを持ち主の手札に戻す。
・ハックルスパー
墓地へ送られた時に、フィールドにセットされている魔法・罠カードを手札に戻します。相手のセットカードをケルビーニで落として戻したり、相手エンドフェイズにベアトから落として戻したりして妨害を減らすことが主です。閃刀姫対面では、マルチロールで伏せた閃刀魔法の除去にも使えます。自分のカードも戻すことができるので、先に自分の魔法・罠をセットしておけば、Xダンテの効果発動の際、コストで落ちた時にチェーンを組むことで、グラバースニッチへの灰流うららを防ぐことができるので覚えておきましょう。
「彼岸の悪鬼 リビオッコ」の①③の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。①:自分フィールドに魔法・罠カードが存在しない場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。②:自分フィールドに「彼岸」モンスター以外のモンスターが存在する場合にこのカードは破壊される。③:このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。手札から悪魔族・闇属性・レベル3モンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
・リビオッコ
墓地へ送られた場合、手札から彼岸モンスターを効果無効で特殊召喚します。効果無効での特殊召喚のため、彼岸モンスターを出した場合は自壊せず、彼岸モンスター以外がいる時の展開札になります。手札ににガイドや魔サイ(召喚権使うモンスター)とグラバやガトルなどの効果を発動したい彼岸モンスターが被った時に手札から出して効果を発動できたりします。直接的なアドバンテージには繋がりませんが、展開やヴァレソを使ったワンキル時など、必要な場面が意外とあり、便利な効果を持ったモンスターです。デスガイドもリビオッコの効果で特殊召喚可能です。する場面は限りなく少ないですがなくもないです。
以上が、現在採用している「彼岸」モンスターとなります。「彼岸」モンスターは特殊召喚効果と固有効果のいずれか1つしか1ターンに使用できませんので、状況に応じて使い分けていく必要があります。この他にも魔界発現世行きデスガイドや魔サイの戦士などがメインで使用するモンスターとなります。
①:このカードが召喚に成功した時に発動できる。手札・デッキから悪魔族・レベル3モンスター1体を特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは効果が無効化され、S素材にできない。
当然ですがデスガイドは基本的に、確実に通せる場面もしくはデスガイドに誘発(うららや泡影等)を当てられても大丈夫な場面で召喚します。うららや泡影を持たれているのであれば、後述のマスカベアト展開後のスカラマリオンでデスガイドサーチまでに、それらをベアトリーチェ等に当てられていないことはまずないと思います。そのため、一連の流れが通った返しのターンでのデスガイドの効果は、ほとんどの場合は通ることになります。デスガイドの効果を通すことができれば、そのままヴァレルソード等で一気に勝負を決めにいけ、もし通らずともデスガイドをリンク素材にして別の動きを取ることができます。
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、「魔サイの戦士」以外の自分フィールドの悪魔族モンスターは戦闘・効果では破壊されない。②:このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから「魔サイの戦士」以外の悪魔族モンスター1体を墓地へ送る。
墓地に送られた場合、悪魔族モンスターを墓地に送ることができます。また、悪魔族に破壊耐性を持たせるため、横に彼岸を展開することができます。主に4枚目のグラバとしての運用を目的としますが、ダンテのコストや手札コストとして墓地に送られた場合も強力です。彼岸を横に並べる場合はヴェーラーや泡影に注意しましょう。
次にエクストラの主要カードについてです。
レベル3モンスター×2
①:1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、自分のデッキの上からカードを3枚まで墓地へ送って発動できる。このカードの攻撃力はターン終了時まで、この効果を発動するために墓地へ送ったカードの数×500アップする。②:このカードは攻撃した場合、バトルフェイズ終了時に守備表示になる。③:このカードが墓地へ送られた場合、このカード以外の自分の墓地の「彼岸」カード1枚を対象として発動できる。そのカードを手札に加える。
・彼岸の旅人 ダンテ
デッキから3枚まで墓地へ送り、送った枚数×500の攻撃力上昇効果と、墓地へ送られた場合に墓地の彼岸カードを回収する効果を持っています。墓地回収効果はターン1の制限がないため、ガトルからの蘇生も含めて複数回使用することができます。ガトルとダンテで相互に特殊召喚と回収をすることで、リソースの確保が可能になります。ただしダンテで回収するモンスターも状況に応じて選択しなければ、それが負けに繋がることも多々あります。
レベル6モンスター×2
このカードは手札の「彼岸」モンスター1体を墓地へ送り、自分フィールドの「ダンテ」モンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。この方法で特殊召喚したターン、このカードの①の効果は発動できない。①:1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。デッキからカード1枚を選んで墓地へ送る。この効果は相手ターンでも発動できる。②:このカードが相手によって破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。EXデッキから「彼岸」モンスター1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。
・永遠の淑女 ベアトリーチェ
このデッキを使う意味とも言って良いくらい重要なモンスターです。フリーチェーンでデッキからカードを一枚墓地へ送ることができます。また破壊され墓地へ送られた場合に、エクストラから「彼岸」モンスターを特殊召喚できます。展開や妨害など全てに絡んでくるため、このカードの成立が【彼岸】を使う上で最も重要なポイントになります。ダンテモンスターの上に重ねて特殊召喚できるため、融合ダンテの上にも重なることはできます。
レベル3モンスター2体
このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードのリンク先のモンスターは効果では破壊されない。②:フィールドのこのカードが戦闘または相手の効果で破壊される場合、代わりに自分フィールドのカード1枚を墓地へ送る事ができる。③:デッキからレベル3モンスター1体を墓地へ送り、フィールドの「彼岸」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの攻撃力・守備力はターン終了時まで、墓地へ送ったモンスターのそれぞれの数値分アップする。
・彼岸の黒天使 ケルビーニ
リンク先のモンスターに破壊耐性を付与。自身が破壊される場合、代わりに自分フィールドのカードを墓地へ送れる耐性持ち。
デッキからレベル3モンスターを墓地へ送り、フィールドの「彼岸」の攻守を、その墓地へ送ったモンスターのそれぞれの数値分アップ。
彼岸ネームを持つ唯一のリンクモンスターです。
デッキから好きな「彼岸」モンスターを落とすことができるため、グラバースニッチなどを経由することで全ての彼岸にアクセスが可能です。
彼岸が苦手としていた、戦闘を補助してくれます。また、リンク先のモンスターに破壊耐性を持たせてくれるので、彼岸以外のモンスターが存在していても、彼岸モンスターを自壊せずに展開させることが可能です。
後攻ではケルビーニ から入ってグラバースニッチやガトルホッグを落とし、リンク4に繋いで捲りに行くことも多いです。
リンクモンスター以外のモンスター2体
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:相手メインフェイズに発動できる。このカードを含む自分フィールドのモンスターをリンク素材としてリンク召喚する。②:このカードをリンク素材としたリンクモンスターは相手の効果では破壊されない。
・I:Pマスカレーナ
相手メインフェイズにリンク召喚でき、このカードを素材としたリンクモンスターに破壊耐性を付与します。このカードの登場により、【彼岸】は先攻の妨害が劇的に強くなりました。ベアトリーチェの墓地落とし効果と相性が良く、一緒に並べることで、相手ターンに様々な動きができるようになり、妨害の質が遥かに上がりました。マスカレーナとベアトリーチェを使った展開・妨害については後述いたします。
☆彼岸の強み・弱み
彼岸の強みはデッキからのリクルートや墓地蘇生、墓地からの回収を活かした持久力。そして前をベアトリーチェ等のモンスター、後ろを神系統の罠などの両方で構えられることだと思っています。特にベアトリーチェはステータスも効果も優秀であり、現在の環境でも十分通用するモンスターです。ベアトリーチェから妨害、展開、リソース確保の全てを行うことができます。また基本的に攻撃力が低く、苦手としていた戦闘についても、ケルビーニの攻撃力上昇効果や、ケルビーニから繋がるヴァレルソード 、アストラムといったリンクモンスターの登場により強くなりました。
弱みとしてはやはり墓地を利用したデッキのため、墓穴の指名者や屋敷わらし等の墓地メタカードの殆どに弱いということになります。また破壊には強いですが、バウンスや除外に関しては無力になります。
☆展開例
次に主に使用する展開についての例です。
基本的にはベアトリーチェの成立を最優先とし、その結果マスカレーナベアトリーチェやグラビティコントローラーベアトリーチェなどの盤面が出来上がります。
ベアトリーチェの成立に必要なカードのパターンとしては主に、彼岸モンスター3枚、グラバースニッチ(魔サイの戦士)+彼岸モンスター1枚(ガトル以外)、ガトルホッグ+彼岸モンスター等です。以前はグラバースニッチか魔サイの戦士が絡まなければ2枚でのベアトリーチェ成立は難しかったのですが、グラビティ・コントローラーの登場によりガトルホッグ+彼岸モンスターでのベアトリーチェ成立が可能になったことで、安定性が大きく上昇しました。
リンクモンスター以外のEXモンスターゾーンのモンスター1体
このカードはリンク召喚されたターンにはリンク素材にできない。①:EXモンスターゾーンのこのカードは、メインモンスターゾーンのモンスターとの戦闘では破壊されない。②:このカードがEXモンスターゾーンの相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動できる。その相手モンスターとこのカードを持ち主のデッキに戻す。
展開する際には、増殖するGを始めとする手札誘発にもちろん注意する必要があるため、最初に特殊する彼岸モンスターは考える必要があります。増殖するGを発動されたら止まるという前提であれば、グラバースニッチやスカラマリオンなど後続を持ってこれるモンスターを特殊召喚して、増殖するGをチェックしてなければベアトリーチェまで(グラバースニッチを使ってないのであればマスカベアトまで)行きましょう。増殖するGを発動されても、対面次第ではベアトリーチェまでは狙いに行くこともあります(個人的にはダンテまでは立てて良いと思います)。また、彼岸モンスターが手札に一体の場合でも、グラバースニッチやスカラマリオンなど後続を引っ張ってこれるモンスターの場合、バックや誘発が強くモンスターを守りきれそうな場合は必ず彼岸の特殊効果を使ってください。展開できない時にも増殖するGを消費させておくことは大事です。うららやわらしについてはチェーンを組むことができれば、ある程度ケアすることが可能であり、ベアトリーチェ(最悪ダンテ)までは成立させることができれば致命的にはなり辛いため、増殖するGになるべく墓穴の指名者を当てていきたいです。
それでは展開例を紹介していきたいと思います。
・ガトルホッグ+彼岸モンスター
ガトルホッグ通常召喚彼岸モンスターを特殊召喚→二体でXダンテを特殊召喚→Xダンテを素材としグラビティ・コントローラーを特殊召喚→ガトル効果対象Xダンテ、Xダンテ効果対象彼岸モンスター→Xダンテ効果で墓地から回収した彼岸モンスターを捨ててベアトリーチェ。
・グラバースニッチ(魔サイ)+彼岸モンスター1枚
グラバ通常召喚彼岸モンスターを特殊召喚→二体でXダンテを特殊召喚→Xダンテ効果を発動、素材のグラバを外してコスト→グラバ効果でデッキからガトル特殊召喚→ダンテとガトルでマスカレーナ特殊召喚→ガトル効果対象Xダンテ、Xダンテ効果対象彼岸モンスター→Xダンテ効果で墓地から回収した彼岸モンスターを捨ててベアトリーチェ
相手のデッキにもよりますが、基本的に最初はXダンテのコストは3枚落としで良いと思います。スカラマリオンを落としたいのが一番ですが、アリキーノ、魔サイ、バルバリッチャ、ハックルスパーのいずれかが落ちれば、グラバへのうららをケアできるのが大きいです。
・ガトル+彼岸モンスター2枚
ガトル通常召喚彼岸モンスター特殊召喚→2体でXダンテ特殊召喚→ガトルではない方の素材を外してXダンテ効果発動コスト→手札から彼岸モンスター特殊召喚→Xダンテと彼岸モンスターでマスカレーナ特殊召喚→チェーン1ガトル対象ダンテ、チェーン2Xダンテ対象彼岸モンスター→Xダンテで墓地から回収した彼岸モンスターを捨ててベアトリーチェ
ガトル展開のマスカベアトはグラバが絡まないため、上記のグラバを使った展開よりは少し弱めにはなります。
・展開に絡まない彼岸モンスター4枚
彼岸モンスター2体特殊召喚→2体でケルビーニ特殊召喚→ケルビーニ効果対象自身コストグラバースニッチ→グラバースニッチ効果ガトル特殊召喚→手札の彼岸モンスター1体特殊召喚→ガトルと彼岸モンスターでXダンテ特殊召喚→Xダンテ効果素材彼岸モンスター(ガトルじゃない方)→手札の彼岸モンスター特殊召喚→Xダンテと彼岸モンスターでマスカレーナ 特殊召喚→ガトル効果対象Xダンテ、Xダンテ効果対象彼岸モンスター→Xダンテで回収した彼岸モンスターを捨ててベアトリーチェ特殊召喚。
次に妨害方法について書いておきます
★マスカレーナ+ベアトの時
(展開の際に使ったグラバとガトル+彼岸1が墓地にあります。ガトル+彼岸モンスター展開の場合はグラバが落ちてないので別となります。)
1.手札に彼岸がある場合
ベアト効果でリビオッコ墓地送り→チェーン1リビオッコ効果、チェーン2ダンテ回収効果対象グラバ→回収したグラバを特殊召喚→処理後マスカレーナ効果でマスカレーナ とグラバでリンク召喚(トロイメアユニコーン、トロイメアフェニックス、トゥリスバエナ)→チェーン1グラバースニッチ→チェーン2リンクモンスター(フェニックス、ユニコーン)の効果→グラバースニッチでマリオン特殊召喚自壊→エンドフェイズマリオンサーチ効果。
※バックを多く伏せられた場合は、トゥリスバエナを作って、グラバ効果でトゥリスバエナのリンク先にマリオンを出し自壊後、トゥリスバエナ効果起動でバックを全て剥がすことを狙ったりできます。マスカレーナが生き残った場合に限りますが、発動できる機会は少なくないので覚えておいて損はないです。
2.手札に彼岸がない場合
ベアト効果でガトル墓地送り→チェーン1ガトル対象ダンテ、チェーン2ダンテ効果対象グラバ→処理後マスカレーナ効果でダンテとリンク召喚(ユニコーン、フェニックス)→チェーン1ダンテ回収効果、チェーン2リンク体コストグラバースニッチ→処理後グラバースニッチ効果でスカラマリオン特殊召喚自壊→エンドフェイズスカラマリオンサーチ効果。
※チェーン1ガトル効果対象グラバ、チェーン2ダンテ回収効果、グラバ特殊自壊グラバ効果にマスカレーナ効果チェーンして、ベアトマスカでトゥリスバエナを組むとグラバ効果で出てきたマリオンをトゥリスバエナの先に特殊できるのでバックをはがせます。
★マスカレーナ+ベアト(ガトル展開)
ベアト効果グラバ墓地送り→チェーン1グラバ効果、チェーン2ダンテ効果彼岸モンスター回収→グラバ効果でガトル特殊召喚自壊、ガトル効果対象ダンテ→処理後マスカレーナ効果ダンテ素材にリンク召喚(トロイメアユニコーン、トロイメアフェニックス)→チェーン1ダンテ対象グラバ、チェーン2リンク体効果。
一応妨害はできますが、アドが取れないため見えてるカードだけを使って参考程度で書いておきます。他に手札に彼岸を持っている場合等にガトル展開することもあります。通常はあまりいきません。
※展開例のトゥリスバエナの部分はベアトリーチェも追加でリンクの素材に入れることで、ゼロヴォロスも特殊召喚できます。
★ケルビーニ+マスカレーナ+ベアトの時
上の行動に加えて破壊耐性付きのヴァレルロード、ヴァレルソード 、アストラム、ゼロヴォロスまで出せるようになります。ケルビーニをリンク召喚しておくことで、ガトルによりケルビーニを使い回せるので高リンク体に繋げやすくなるのと、ケルビーニがいることで、ベアトを残しつつマスカレーナとリンクして妨害に変化できます。そのためベアトの効果でファーファレル等の他の彼岸を墓地に送ることができ、妨害を+1したり、マリオンを落として後続をサーチすることができます。展開に関係ない彼岸だけで組めるのも◯です。
3.擬似エクストラリンク
エクストラモンスターゾーンにベアトリーチェ、反対のエクストラモンスターゾーンの下にトゥリスバエナを置く展開。
展開方法については色々ありますが、例えば
ガトルorファーファ+彼岸モンスター2枚で
彼岸モンスター二枚特殊からケルビーニ特殊召喚→ケルビーニコストグラバースニッチ→グラバースニッチ効果でガトルorファーファ(手札に持っていない方)を特殊召喚→ガトルorファーファ(手札にあったもの)通常召喚→ガトルとファーファでダンテ特殊→ケルビーニとダンテでトゥリスバエナ→チェーン1ガトル対象ダンテチェーン2ダンテ対象彼岸モンスターチェーン3ファーファレル対象トゥリスバエナ→ダンテ特殊召喚後、ダンテで回収した彼岸を捨ててベアトリーチェをEXゾーンへ特殊召喚→エンドフェイズに反対側のEXゾーンの下にトゥリスバエナを戻す。
・後攻時について
後攻の場合はケルビーニからリンク4を狙いに行き盤面を返していくことが主になります。彼岸の後手まくり性能はそこまで高くはありません。ケルビーニを通すことができるか否かで大きく変わってきます。罠が少ないデッキであれば、手札誘発に注意しつつ、アリキーノファーファレルを活用して置物モンスターを無力化して、ケルビーニから広げていく感じで良いのですが、罠ビ系統の場合は神等を別のカードで踏み抜く必要があります。罠ビのモンスターはダンテでも処理できるステータスのモンスターが多くライフを一気に取られることもあまりないため、ダンテから入ってビートしていってもいいと思います。流行ってはいませんが、大捕り物等のコントロール奪取系統で、ダンテを取られる恐れもあるのでダンテは攻撃表示で出し、奪われても下級彼岸戦闘破壊できるようにしてください。墓地落としのコストがあるため、それをさせないために特殊召喚成功時にうたれる事が多いため、基本的には攻撃力が上がっていない状態だと思います。仮に上がっていても攻撃力は2500のためベアトリーチェで自爆特攻でき、巡礼者ダンテの特殊召喚を狙う事ができます。自分の場合はメインデッキを先攻に少し寄せているので、サイドデッキは後手捲りのカードを多く投入し、展開系等にも後手を選択し、ケルビーニとサイドを併用し捲っていくプランをとっています。
☆環境デッキとの対面について
1.閃刀姫
不利対面です。明確な解答がまだありません。ファーファレルでリンク体飛ばしてメインモンスターゾーンに帰還させ、相手ターンのアンカーやキャノン等の閃刀魔法の発動を妨害したり、レイを墓穴で除外したりするくらいの気休めの動きしか正直できないです。ケルビーニからヴァレソでワンキル、閃刀リンクのコントロールを奪えるヴァレロや、対象に取られないアストラムで戦っていく感じになります。エクストラモンスターゾーンにリンクモンスターがいて、メインモンスターゾーンにレイがいる時は、アリキーノを落とすことでレイの効果を消せるのでそれも覚えておいて損はないと思います。起きる頻度はそうないとは思いますが、自分は二回程そういう場面に出会ったので。あとはマルチロールでセットされた魔法をハックルスパーで除外したりすることも重要です。周りに閃刀暇が多いならサイドで重点的に見ても良いと思います。
2.サンダードラゴン
彼岸は超雷竜が引っかかる部分がスカラマリオンのサーチしかないのは強みです。ケルビーニからヴァレロやゼロヴォロスなどを狙って盤面を突破して行く感じになります。ベアトを綺麗に突破されにくいので、ベアトの効果で戦線維持しましょう。超雷竜や雷神龍の破壊耐性もアリキーノで無力化できます。擬似エクストラリンク等も狙っても良いと思います。以前は環境の中ではそれほど苦労なく戦えてましたが、クロシープ登場後は少し厳しい対面になったんじゃないかなって気がします。
3.転生炎獣
彼岸での立ち回りと言うか、初動をとりあえず止めることが重要になってきます。ファーファレルや神罠を使って初動から止めていきましょう。繰り返しになりますが、ガゼルの手札効果を発動された場合は、チェーンしてベアトリーチェ効果でアリキーノを落とせばガゼルの墓地送り効果を無効にすることができるのは覚えておいた方が良いです。
4.オルフェゴール
基本的にはオルフェモンスターをファーファレルで除外し、リンクさせないことが重要になってきます。マスカからのボマードラゴン展開がややきついです。グラバースニッチや魔サイからスタートし、アリキーノやファーファレルに繋げてボマードラゴンを無力化しなければ、破壊効果に耐えられません。墓穴等も有効活用しながらオルフェゴール自体の効果を止めていきたいところです。ベアトリーチェがディンギルスにより簡単に除去されてしまうので、効果で落とすカードは状況により考える必要があります。
5.エンディミオン
最近分布の増えてきたエンディミオンですが、メイン戦は先攻を取れれば要所要所に妨害を当てそれなりに戦えるとは思います。しかし無効系が多い後攻時の盤面を返すことは厳しいです(もっとも他のデッキでもエンディミオンの先攻を返すのは中々厳しいとは思いますけども…)。盤面がさほど固くなければ、アリキーノやファーファレルをダンテの素材にして、グラビティコントローラーを作りチェーンを組みジャッカルやアポロウーサを無力化しつつ突破を狙ったりは可能です。注意する点はマスターケルベロスやガルーダ等の破壊以外の除去です。特にガルーダは手札からの発動のため、対処し辛いですが意識はしておきましょう。これから分布が増えてくればサイドデッキで少し重く見ても良いと思います。
6.サブテラー
①彼岸を裏返してボッコボコにする。②表になったら、なんかサブテラーをサーチする。③たまにステータスが3400になる。④センサー万別が好き。⑤つよい
導師と決戦だけで、裏側にされて展開止まるので、めちゃくちゃきついです。とはいえ、先にベアトリーチェを立てれれば、サブテラー側もきついはず(って聞いたけど、いつも罠でいなされるので、そんな気はあんまりしません。)なので頑張ってベアトリーチェの成立を目指しましょう。
☆スカラマリオンのサーチについて
マリオンのサーチ先はベアト成立後にガイドを持ってきがちですけど、ツイツイやディノミなどの手札コストが必要かカードを伏せている場合や追加打点が必要か場合、バルバでバーンが必要な場合、その場の状況によって違います。基本的に何にでもなれるグラバを持ってきて、その他は状況に合わせた彼岸、余裕があればガイドで良いと思います。手札コストグラバからマリオン自壊やベアトから落として相手エンドフェイズにガイドサーチとかもできるので。
※彼岸モンスターの中で、スカラマリオンだけはターン終了時に墓地へ送られても効果の発動ができません。あくまでエンドフェイズに発動する効果であるため、手札枚数制限のオーバーのため墓地は捨てたりしても、発動できないため注意しましょう。
☆彼岸の魅力について
最後に彼岸の魅力について書かせていただきたいと思います。
彼岸は現環境においては、決してデッキパワーが高いデッキとは言えません。
また、彼岸モンスターの効果は1ターンに1度しか使用できない、彼岸以外のモンスターが存在すると自壊してしまうなどの制約があります。
効果に関してはどちらを使ってどう動いていくか、自壊に関しては彼岸モンスター以外がいる時にどう展開していくか、どちらも1つ間違えると負けに直結してしまうことが多々あります。
しかし、それらを考えて動かしていくことが楽しみでもあり、また醍醐味でもあります。
よく「なぜ彼岸にこだわるの?」という質問を受けることがあります。
もちろん一番の理由は好きだからです。ですが、自分も一応は競技志向寄りの考えではあるため、全く勝てないと感じていたのなら、大会においては【彼岸】を使ってはいないと思います。
まぁ、勝てると思う環境でくらい好きなデッキを使いたいというワガママみたいなものです。
勝てない環境でも、ずっと持ってはいますけどね(笑)
【彼岸】は簡単なデッキとは言い難く、勝つためには経験が必要だとは思います。
慣れる前に辞めてしまった人達もたくさんいるとは思いますが、理解度を深めることができれば、現在でも環境デッキとも十分戦うことができるデッキだと思います。使用者も少ないので、上手く扱えればお洒落!(だったりするのかなぁ…?)、そこは個人の感性にお任せします…。
まぁ、なんだかんだで使ってて楽しいデッキではありますので、興味を持たれた方は一緒に【彼岸】を極めて、快適な彼岸ライフを送りましょう。
あっ、言い忘れてましたが、イラストがとてもカッコいいテーマです!(重要)
☆あとがき
以上で内容としては終わりとなりますが、今回は細かいプレイについてはあまり書いていません。
理由としては、初めて彼岸を使う人に、まず彼岸のカードを知ってもらい、「こんな展開ができるんだよ。」と、少しでも【彼岸】に興味を持っていただけたらという趣旨で書いているためです。
【彼岸】は状況によってやるべきことが全く違ったりすることもあり、その場面場面に応じてプレイを変えていくことが必要です。
その過程で細かなプレイがいくつも出てきますが、それは慣れてから考えれば良いことだと思ってます。
「展開については書いているけども、後攻の動きは書いてないし物足りない」等と感じてらっしゃる方もいると思いますが、まずは彼岸の動きに触れて、慣れて、細かいことを覚えるのはそれからで良いのかな、、、と個人的には思ったので、今回はカードの紹介と盤面の作り方しか書いてません。
応用的な動きや、細かいプレイ等については、今後も自分のツイートやブログでも発信していきたいと思いますし、直接質問いただければその都度お答えもいたしますので、気になることがある方はいつでもどうぞ。
ここでまた書かせていただく機会があれば、その時の環境や動き方も踏まえて、もっと深く掘り下げて書きたいと思います。
今回は自分の好きな【彼岸】というテーマで、記事を書かせていただき、一人の遊戯王プレイヤーとして、とても嬉しいことであり、光栄なことでした。中身としては分かりにくい部分があったり、もっと良いプレイング・展開等があったりでボロボロかもしれませんが、また皆様のご指摘等を受けながら精進していきたいと思います。
質問・感想・指摘等ございましたら、自分のTwitter(リプライ、DM、質問箱)の方に送っていただけたらと思います。時間のあるときにお返事させていただきます。
お声掛け頂いたカーナベル様、最後まで読んで下さった皆様に感謝を申し上げて終わりにしたいと思います。
それではまた機会がありましたらお会いいたしましょう。