目次
あらすじ
こんばんは、私はキンプウエン。
名前は最悪おぼえなくていい。
まさか、こんな多くの人にこのコラムが読まれるとは思ってもみなかった。ここまで鋭意執筆ができたのは紛れもなく、読んでくれている方々のおかげである。
「あらすじ」で語ることではないが、この場で感謝を述べたい。
と、同時にこれでこの話は終わらないことを伝えておきたい。なぜなら、私たちはまだ物語の途中であり、まだまだこれから楽しいこと、うれしいこと、悔しいこと、さまざまな経験をする。
多分、この「ガチまとめ」さんで執筆ができるだけの短い期間では到底、表すことができない。
だから、このコラムの最後の最後で「うーん締まらないなぁ」と首をかしげてしまうかもしれない。だから、読んでくれている方々で好き勝手に補填してくれると助かる。
結局これは世迷言なのだ。二次創作なんてなんのそのよ。
さて、あらすじと言ってもそこまで語ることはない。
何せ、私は一度もデュエリストとして後世に語り継ぐことができる試合をしていないのだから。
全部読んでくれた方ならわかると思うが、この話は私が主人公ではない。
主軸として私がいるかもしれないが、注目すべきは私だけではなく登場人物であるカズ、テツ、そしてレイの3人だ。
田舎の小さなコミュニティで起きた、遊戯王を通じた成長と挫折、そして挫折を通り越した大きな成長。
そして、引き返すには成長しすぎた私たちの半年とちょっとの物語だ。
研究結果:ERROR
まずはなぜ、カズとレイが喧嘩したのかについて話そう。
理由は当然「年末の悪魔」こと《超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》をかけてのものだった。
レイ「あれほどまでに嫌っていたカードをなんで使うんだ!」
カズ「テツが使うなら対抗して使うしかない」
レイ「カワイイ女の子を使って好きなデッキを使うんじゃなかったのかよ!」
カズ「勝つにはそうするしかないだろ。汎用カードだってそうだろ」
レイ「カード1枚が強いだけのデッキなんてデッキじゃない!」
カズ「《紅蓮魔獣 ダ・イーザ》もやってることは同じだろ」
・・・・・・うんぬんかんぬん。
実際に喧嘩を聞いたわけではないが、話を聞く限りこんな話をしたんだろうなと勝手に捏造している。もし違ったらカズ、レイ、ここのコメント欄でもいいから指摘してくれ。
結局、この論争に決着がつくことはなかった。
カズもレイも、どちらも正論なのだから。
「好きなカードを使って勝つ」
少年でもない私らにとってそんなものは夢見事であることは承知だった。それでもレイが許せなかったのは、
「嫌いなカードを使ってでも勝つ」
ことを良しとしたカズの言動だった。この半年の遊戯王への思いはそんな程度だったのかと、非難したのだった。
対してカズは、友人同士での戦いでも手を抜くなんてことはしないのはもちろん。であるなら、テツと対等に戦えるだけの力を持つしかないという結論に至り、嫌いなカードに手を出したに過ぎないのだ。
「力を対等にするために嫌いなカードを使う」
当然の選択である。
この話を聞いて何より悲しかったのは、
カズもレイも強大な敵に立ち向かうために研究を繰り返した。
その結果として、
カズは『自身も強大な敵となること』を選び、
レイは『それ以外の方法を考え、そして諦めること』を選んだ。
目標は同じであったはずなのに何故。
そして、レイは
「お前らが「ドラグーン」を使う間は、一生お前らと遊戯王なんかやらない」
と、言い残したきり、音信不通となったのだった。
いや、別に音信不通になったことは悲しくなんかないのよ。
もう10年近い付き合いなのだ、音信不通の1回や2回程度、「いつも自宅の前で寝ていた野良猫が最近、見なくなった」ぐらいにしか思っていない。どうせ、何かあったらまた会えるよ。
腐れ縁ってのは、そうできているんだ。
実際に地元を離れた私が、そうなのだから。
というか、テツが「ドラグーン」使わなきゃいい話なんだよ!
けど、「ドラグーン」関係のカードが制限された今でも「転生炎獣」に出張させて戦ってるんだから、もう本人としては「強いドラグーンを使う」信念を曲げるはずがないんだわ。余計、勝てないわけで。
ちなみに、カズは「ドラグーン」はもう使っていない。
4月に規制されたことを契機に、デッキを壊したらしい。
何より、一番の理由は
「つまらない」
から、だそう。こんな形でレイの主張の正当性が証明されるとは、なんとも難儀な話だ。
レイとは未だに、連絡がついていない。
このコラムで言いたかったこと
さて、長くなったこのコラムも終わりを迎える。
このコラムで最初に言いたいことは、
「デッキビルドパック」はいいぞ!
だ。
私たちを復帰させるために必要なカードがそろっていて、
何より「ドラゴンメイド」や「ウィッチクラフト」、新しいパックだと「六花」とカワイイカードがたくさん入っている!!
今から始めたい人、また始めたい人にうってつけなので、ぜひ買ってみてね。
次に言いたいことは、
友人戦はほどほどに
である。
今回、ここまで私たちの遊戯王が競技シーンに近い様相になったのは従来の、
「好きなカードを研究して、使って、強くなる」
ことで勝つはずものが、手札誘発や汎用カードを使ったことで
「相手のデッキコンセプトを踏みにじる」
ことで勝つように変化したことで起きてしまった予期せぬ変化なのだ。
これはこれで遊戯王のあり方として正しいとは思うが、友人戦でそこまでやっていいのかと疑問に思うシーンは多々ある。
実は一度だけ、地元の友達とは別の友達と戦う機会があった。その友達は一般的なエンジョイ勢で、テーマに沿ったカードしか入れていなかったのだが、
今まで負け続けだった私が圧勝してしまった。
サーチには《灰流うらら》。特殊召喚には《儚無みずき》。
これだけで勝ってしまった。
それ以来、その友達と遊戯王は一度もしていない。そして、
「あぁ、我々の遊戯王はやはり”異常”なのだな」
と、ひどく痛感したのだった。
だからここでは、
強くなることはとてもよいことであると言いたいとともに、
ただ強いカードに頼るような楽な手段を取らずに、今一度だけ手持ちのカード1枚1枚と見つめ合い、自分だけの力を使って遊戯王を楽しんでほしい。
と、これから生まれるであろうデュエリストに伝えたい。
そして最後に伝えたいことは、
もしこのコラムを読んでくれたレイへのメッセージ
というか、私はそのためにこのコラムを書いているといっても過言ではない。
・・・・・・・・
久しぶり、私はキンプウエン。
名前はさすがにおぼえているだろう。
まず、最初に謝らなくてはならない。レイを遊戯王に誘ったのは、楽しく、昔ながらにカードゲームで遊ぶ仲間を増やしたかっただけで、喧嘩の種をまこうとしたつもりでは決してない。
私もこうなるとは思っていなかったのだ。
すまない。
一応「ドラグーン」はKONAMIさんも環境を危惧して制限をかけてくれたから、レイが引退した頃よりかは対策はできるようにはなったぞ。
カズも今では「ドラグーン」が悪いことを認めているし、テツは・・・・・・うん、使ってはいるけど、大丈夫、多分、なんとかなる、うん。
だからいつでも帰ってきてくれ。
テツは今、仕事の都合で頻繁にはデュエルができないし、何よりこのご時世で今までみたいに、ただゲームをするためだけに集合するなんてことはできない。
ようは、私もカズも相手がいなくて寂しいんだ。
それに前に《ダイナレスラー・パンクラトプス》でポコポコされて負けた試合のリベンジもしたいしさ。最近やっと「ローズ」デッキが完成して、おまけに「ティンダングル」デッキもできたから、レイの「叢雲ダ・イーザ」と一戦交えたくてしょうがないんだ。
・・・・カズも同じことを思っているはず。
だから、
成長した、私たちを見てほしい。
成長しすぎた、私たちを嗤ってほしい。
それだけなんだ。
さいごに
最後にちょっとした小話をしようと思う。
実はもうひとり遊戯王に誘っている友達がいる。そいつもまた地元を離れ、辺境の地で頑張っているのだが、遊戯王に誘うためだけに連絡をとった。
キン「遊戯王やろうぜ!」
カズ「遊戯王やろうぜ!」
友達「うるせぇーーー!!」
一応、地元に帰ってきたときにポケットにカードの賄賂を忍ばせておいたから、やらざるを得ないはず。
カズからは「20thアニバーサリー・レジェンド・コレクション」で当たった金枠の《青眼の白龍》を。
私からは「ブルーアイズ」デッキに必要なカード一式を。
これでやってくれるだろうと信じているが、本人曰く「6月にお金に余裕があれば」とのこと。
キン・カズ「「6月が待ち遠しいぜ!」」
・・・・けど、なんか最近、財布の羽振りもいいよなアイツ。
「見てみてー! ”五等分の花〇”のグッズいっぱい買っちゃったー」
と度々報告してくるんだけれど、忘れてないよな・・・・
大丈夫かな、おまけで《水晶機巧-ハリファイバー》とかあげちゃったけど私。
これでデュエリストが増えてくれると嬉しいな。
そいつは確か昔は「ジャンド」を使っていたから、ルールが変更してシンクロがいっぱいできるようになった今こそ復帰すべきかもしれない。
そういえば、その友達の言葉が引っかかったな。
キン「遊戯王しようぜ、6月まで待てねぇわ!」
友達「いやぁー、ちょーっとね腰が重いね」
キン「大丈夫だって、とりあえずパック一個買いな。重い腰軽くなるって」
友達「もうやすやすと、紙に金はかけれんのよ」
ん?
紙に金はかけれない、か。
キン「・・・・・・」
キン「・・・・・・ま、だよねー。まぁせかさないから気が向いたらよろしくね」
友達「へいへい」
このときは確か「だよねー」と軽々しく答えてしまった。まぁ、普通に考えて紙切れ一枚買うために1000円、2000円使う度胸はないよな。
「つい半年前は自分もこう思ってたんだよなぁ」
と、たったつい半年前のことを懐かしんでしまった。やはり、少なからず私も変わってしまったんだな。
紙切れに金は出せない?
この問いに対してやっと堂々と答えることができる。
紙切れにこそ命は宿るものよ。
大人をなめるなよ少年、
時代を変えるのは自分なんだ。
少なくとも、半年でコラム5回分の物語を書けるようにはなるぞ。
それがウソかマコトはさておきね。
end