【前回の記事】【魔術師の種明かし】Pから融合・シンクロ・エクシーズを使いこなす魔術師デッキについて
目次
はじめに
皆様こんにちは、ヒマワリです。
前回の記事がご好評頂けまして、第2回の記事を書くことができました。ありがとうございます。
1回目の記事で【魔術師】の基本的な話をさせて頂いて、2回目の記事はどうしよう…と悩んでいましたが、普段から「対環境の戦い方について知りたい」との要望をよく聞いておりましたので、今回はその話をしていこうと思います。
自分でも定期的に「ヒマワリの独り言」というブログにて【魔術師】ついて書いているのですが、「対環境について」というのはあまりやってきませんでした。
せっかくの機会なので今回この場を借りて話させて頂きたいと思います。
また、記事執筆中に2019年10月制限が発表されたため、最後に2019年10月環境についても触れさせて頂こうと思います。
今回は、2019年9月最後に使用したこの構築ででの話になります。
サイドデッキは環境の移り変わりや流行によって多少変更していましたが、メインデッキは一切変わらず、エクストラデッキは《PSYフレームロード・Λ》が《ブルートエンフォーサー》の登場で入れ替わったくらいでしょうか。
《ブルートエンフォーサー》
闇 / サイバース族 / 攻1600 /
効果モンスター2体
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:手札を1枚捨て、相手フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。相手はその表側表示のカードと元々の種類(モンスター・魔法・罠)が同じカード1枚を手札から捨ててこの効果を無効にできる。捨てなかった場合、対象の表側表示のカードを破壊する。
【LINK-2:左下/右下】
せっかくなので、《ブルートエンフォーサー》に触れておきます。
下2方向にリンク先が広がる新しい汎用リンク2モンスターです。【魔術師】はどうしてもエクストラモンスターゾーンに融合やシンクロモンスターが残ることがあり、それを退ける意味でもこのような汎用リンク2が1枚必要です。
今までは上記のように使い分けていましたが、正直効果の方を積極的に使うことはしておらず、ただリンク先を伸ばす役割で使ってきました。
新しく登場した《ブルートエンフォーサー》は、手札を1枚切ると永続系のカードやモンスターを破壊できます。《魔鍾洞》や《パーソナル・スプーフィング》、《閃刀機関-マルチロール》、《センサー万別》を《トロイメア・ユニコーン》ほど素材を必要とせず割っていけるのはかなり大きいです。また、自身が闇属性なので《御前試合》とも相性がよく、また割っていけたりもします。
手札から捨てるカードを闇属性魔法使い族モンスターにすれば《黒牙の魔術師》で蘇生して展開を伸ばすというプレイもしやすくなりました。
除去持ちの下2個マーカー付きのカードとして普通に汎用カードですので、他のデッキでもかなり使いやすいカードだと思います。
基本展開や目指すべき展開は前回の記事に書いているので、そちらを見ていただければと思います。
構築の方向性
《アストログラフ・マジシャン》
星 7 / 闇 / 魔法使い族 / 攻2500 / 守2000
①:自分フィールドのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。その後、このターンに破壊されたモンスター1体を選び、その同名モンスター1体をデッキから手札に加える事ができる。
②:フィールドのこのカードを除外し、自分の手札・フィールド・墓地から、「ペンデュラム・ドラゴン」「エクシーズ・ドラゴン」「シンクロ・ドラゴン」「フュージョン・ドラゴン」モンスターを1体ずつ除外して発動できる。「覇王龍ズァーク」1体を融合召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。
【P効果 青1/赤1】
「アストログラフ・マジシャン」のP効果は1ターンに1度しか使用できない。
自分メインフェイズに発動できる。このカードを破壊し、手札・デッキから「星読みの魔術師」1体を選び、自分のPゾーンに置くか特殊召喚する。
詳しくは前回の記事を見ていただきたいのですが、この構築は《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》と《アストログラフ・マジシャン》、《覇王眷竜スターヴ・ヴェノム》をグルグル回し、アドバンテージを拡げ盤面を作り、3ターン目の勝利を強く意識した構築です。
先攻であればアドバンテージの確保と妨害を作れ、後攻であれば相手の妨害を突破しながら1ターンキルを狙いに行きます。
個人的に特に構築で意識しているのは、先攻後攻関係なくメインをとれる構築作りです。
ペンデュラムカードとそれを補助するカードで構成され、手札誘発や妨害を数で踏んで乗り越えるスタンスです。誘発や妨害に対する特定のメタカード(《墓穴の指名者》等)を引かずとも、数で押し切ることができるという考えです。
誘発や妨害に対する特定のメタカードを採用せず、展開カードで固めることにより、ブレが出ず、結果安定性が生まれ後攻でも強くなると考えています。
その持論の元作り上げた構築になります。
1.【ドラゴンリンク】
《守護竜アガーペイン》
闇 / ドラゴン族 / 攻1500 /
ドラゴン族モンスター2体
自分は「守護竜アガーペイン」を1ターンに1度しか特殊召喚できず、その②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分はドラゴン族モンスターしか特殊召喚できない。
②:自分メインフェイズに発動できる。2体以上のリンクモンスターのリンク先となる、EXモンスターゾーンまたは自分フィールドに、EXデッキからドラゴン族モンスター1体を特殊召喚する。
【LINK-2:上/下】
この環境を話す上で欠かせないのが、【ドラゴンリンク】です。
【剛鬼】・【オルフェゴール】に続く、いわゆる展開系デッキであり、【剛鬼】のような展開の伸びやすさと【オルフェゴール】のような展開パターンに入るまでの容易さを併せ持つ強力なデッキです。
なんといっても、ドラゴンサポートの「守護竜」が強力で、デッキから好きなドラゴンを持ってこれ、リンク数を稼ぎながら《トポロジック・ガンブラー・ドラゴン》でハンデスを行い、その上で発動無効の効果を持つモンスターを用意できるのは本当に強いと思います。
《深淵に潜む者》
星 4 / 水 / 海竜族 / 攻1700 / 守1400
レベル4モンスター×2
元々の属性が水属性のエクシーズ素材を持つこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分フィールド上の全ての水属性モンスターの攻撃力は500ポイントアップする。
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。このターン相手は墓地に存在するカードの効果は発動できない。この効果は相手ターンでも発動できる。
近年の展開デッキの共通している部分として、墓地を利用することが挙げられます。
【魔術師】の強みの1つでもあるのですが、《深淵に潜む者》を立てやすく、相手の展開の伸びを大幅に抑えることができます。
ある程度先行でリソースを増やし《深淵に潜む者》と、《時空のペンデュラムグラフ》や《水晶機巧-ハリファイバー》から出した《TG ワンダー・マジシャン》+《紫毒の魔術師》等の妨害を用意することにより、相手の手札とエクストラのリソースを削ることができます。【ドラゴンリンク】側の展開が中途半端になるので、先攻で貯めたリソースを使い3ターン目に1ターンキルをしかけます。
《深淵に潜む者》の立て方は、レベル4モンスター2体が基本ですが、レベル3モンスターを対象に出した《亡龍の戦慄-デストルドー》や、《クロノグラフ・マジシャン》と《水晶機巧-ハリファイバー》で出した《エフェクト・ヴェーラー》で《シューティング・ライザー・ドラゴン》を出し《時読みの魔術師》等レベル3モンスターを落としレベル4にして深淵の素材に使っていくこともできます。
《シューティング・ライザー・ドラゴン》のパターンは一見回りくどいように思いますが、レベル4モンスターを並べにくい状況でもシンクロ7に繋げれば墓地に闇魔法使い族モンスターを用意しながらレベル4を用意できるのはパターンとして覚えておいた方がいいと思います。
またこのパターンは、墓地に《時読みの魔術師》を用意できる為、《水晶機巧-ハリファイバー》から《TG ワンダー・マジシャン》を出しスケールの《黒牙の魔術師》を破壊することにより、《時読みの魔術師》が蘇生され5+3で8シンクロに繋がります。結果的に《シューティング・ライザー・ドラゴン》も墓地に送れるので、《超天新龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴン》で蘇生することができ、ライフをとる為の打点を簡単に用意することができるようになります。
《アーティファクト-デスサイズ》
星 5 / 光 / 天使族 / 攻2200 / 守900
①:このカードは魔法カード扱いとして手札から魔法&罠ゾーンにセットできる。
②:魔法&罠ゾーンにセットされたこのカードが相手ターンに破壊され墓地へ送られた場合に発動する。このカードを特殊召喚する。
③:相手ターンに、このカードが特殊召喚に成功した場合に発動する。このターン、相手はエクストラデッキからモンスターを特殊召喚できない。
サイドチェンジ後の先攻は、【ドラゴンリンク】を筆頭にエクストラデッキのカードをよく使うデッキに対して《アーティファクト-デスサイズ》によるエクストラデッキ封じのプランをとっています。
もし《アーティファクト-デスサイズ》を素引きしてしまっても、《水晶機巧-ハリファイバー》から《TG ワンダー・マジシャン》で破壊することにより起動することができます。
《アーティファクトの神智》の天敵である《灰流うらら》等は、《アーティファクトの神智》発動前に《水晶機巧-ハリファイバー》からの《シューティング・ライザー・ドラゴン》で見れる上、そのままシンクロし《ヴァレルロード・S・ドラゴン》を出せば基本安全に《アーティファクトの神智》を通すことができます。
サイドチェンジ後の後攻は手札誘発や《超融合》から返していく形になります。
現環境で1番のシェアを誇る【ドラゴンリンク】は、1CS出れば9戦中3回以上は当たります。
このデッキにいかに勝つかが、2019年7月環境を勝ちきれるかの鍵だったように思います。
2.【閃刀姫】
《閃刀姫-レイ》
星 4 / 闇 / 戦士族 / 攻1500 / 守1500
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードをリリースして発動できる。EXデッキから「閃刀姫」モンスター1体をEXモンスターゾーンに特殊召喚する。この効果は相手ターンでも発動できる。
②:このカードが墓地に存在する状態で、自分フィールドの表側表示の「閃刀姫」リンクモンスターが相手の効果でフィールドから離れた場合、または戦闘で破壊された場合に発動できる。このカードを特殊召喚する
かなり息の長いテーマで、1年半以上環境で一定数使われているデッキです。
何枚か規制のかかっているテーマですが、《閃刀機関-マルチロール》が非常に強力でリソースを回収しながらゲームを進めることができます。また、《センサー万別》とも相性が良く、展開デッキの動きを止めることができます。
幸いなことに、永続系統のカードは《紫毒の魔術師》で破壊することができる為、他の展開デッキと比べて突破しやすいです。
《星霜のペンデュラムグラフ》
【 永続魔法 】
「星霜のペンデュラムグラフ」の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、自分フィールドの魔法使い族モンスターを相手は魔法カードの効果の対象にできない。
②:表側表示の「魔術師」Pモンスターカードが自分のモンスターゾーン・Pゾーンから離れた場合に発動する。デッキから「魔術師」Pモンスター1体を手札に加える。
【閃刀姫】とやる上で意識していることは、とにかく妨害よりもリソースを重視してなるべくアドバンテージを稼ぐようにしています。
デッキの性質上、ライフ変動スピードが遅く、特に《閃刀姫-カガリ》を使った後はデッキの回り方がかなり低速になります。《閃刀機関-マルチロール》があると【閃刀姫】側もデッキの回転がよくなるのですが、前述したように【魔術師】側が永続系を破壊しやすいのです。
《星霜のペンデュラムグラフ》や《賤竜の魔術師》を使用しリソースを蓄え、《閃刀姫-カガリ》を使った【閃刀姫】エクストラモンスター1周目を乗り切れば、後はペンデュラムの物量ゲームに持ち込むことができます。実際、《星霜のペンデュラムグラフ》や《賤竜の魔術師》は【閃刀姫】で言うところの《閃刀機関-マルチロール》であり、こちら側もそれらを使いアドバンテージ差を開けていく、というプレイをします。
《ヴァレルロード・S・ドラゴン》
星 8 / 闇 / ドラゴン族 / 攻3000 / 守2500
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードがS召喚に成功した場合に発動できる。自分の墓地からリンクモンスター1体を選び、装備カード扱いとしてこのカードに装備し、そのリンクマーカーの数だけこのカードにヴァレルカウンターを置く。
②:このカードの攻撃力は、このカードの効果で装備したモンスターの攻撃力の半分アップする。
③:相手の効果が発動した時、このカードのヴァレルカウンターを1つ取り除いて発動できる。その発動を無効にする。
墓地に《閃刀姫-レイ》がいる場合の閃刀姫エクストラモンスターの突破方法ですが、大まかに分けて3つあります。
- ①破壊し、《閃刀姫-レイ》を使わせた上で処理する。
- ②《ヴァレルロード・S・ドラゴン》で墓地の《閃刀姫-レイ》を無効にし使わせない。
- ③《深淵に潜む者》で墓地の《閃刀姫-レイ》を使わせない。
まず、①は展開途中で《紫毒の魔術師》で破壊を行いその上で突破するという方法です。1番わかりやすい突破方法ですが、《閃刀姫-カイナ》の出てくるタイミングをしっかり考えないとライフを切りきれなくなる為注意です。②と③の選択肢がとれない場合にやります。
次に、②はチューナーが絡んだ時に実行します。シンクロ8の方法はいくつか組み合わせがありますが、《水晶機巧-ハリファイバー》で1〜3のチューナーを用意できる為、手札に合わせて足し算を考えます。
《亡龍の戦慄-デストルドー》
星 7 / 闇 / ドラゴン族 / 攻1000 / 守3000
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが手札・墓地に存在する場合、LPを半分払い、自分フィールドのレベル6以下のモンスター1体を対象として発動できる。このカードを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したこのカードは、レベルが対象のモンスターのレベル分だけ下がり、フィールドから離れた場合に持ち主のデッキの一番下に戻る。
また、ペンデュラムして《水晶機巧-ハリファイバー》の素材にした後の墓地の《亡龍の戦慄-デストルドー》のレベル調整を考え、シンクロ8を狙いに行くこともできます。【ドラゴンリンク】のところでも書きましたが、レベル4にすることにより《深淵に潜む者》も狙いに行けます。細かい引き算と足し算が難しくクセのあるカードですが、使いこなせば様々な場面で活躍するカードです。
《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》を装備した《ヴァレルロード・S・ドラゴン》の攻撃力は3900で、他のモンスターと合わせてライフが取りやすく、そのまま1ターンキルまで狙えます。
最後に、③はチューナーは絡まないがランク4が立てれる時に実行します。素材を闇魔法使い族モンスターにすることにより、スケールの《黒牙の魔術師》で閃刀姫モンスターの攻撃力を半減しながら蘇生を行え、ライフを取りやすくなります。
《幻創龍ファンタズメイ》
星 7 / 闇 / ドラゴン族 / 攻2400 / 守1800
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:相手がリンクモンスターの特殊召喚に成功した場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。その後、自分は相手フィールドのリンクモンスターの数+1枚をデッキからドローし、相手フィールドのリンクモンスターの数だけ自分の手札を選んでデッキに戻す。
②:自分フィールドのモンスターを対象とする相手の魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、手札を1枚捨てて発動できる。その発動を無効にし破壊する。
2019年7月において、サイドチェンジ後唯一後攻選択をするデッキです。
【閃刀姫】は多くの手札誘発を積むことができ、さらに返しの力も強いのでサイドチェンジ後の先攻展開がしっかりと決まりにくいです。
前述したように、リソースで戦うことを意識していますが、相手の盤面が弱い時は手札6枚使って1ターンキルを狙いにいきます。
【魔術師】というデッキは、リソースゲームと1ターンキルを選択でき、これもまた【魔術師】の強みの1つですよね。
3.【オルターガイスト】
《オルターガイスト・マルチフェイカー》
星 3 / 闇 / 魔法使い族 / 攻1200 / 守800
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分が罠カードを発動した場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
②:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「オルターガイスト・マルチフェイカー」以外の「オルターガイスト」モンスター1体を守備表示で特殊召喚する。この効果を発動するターン、自分は「オルターガイスト」モンスターしか特殊召喚できない。
こちらもまた環境に1年半居座っている息の長いデッキです。
罠中心のデッキですが、モンスター効果が非常に優秀で、回り始めると手がつけれなくなるデッキです。
《神の宣告》等、召喚無効系が入っており、ペンデュラムの際は召喚無効系を打たれても良いように《黒牙の魔術師》や《虹彩の魔術師》等リカバリーのきくモンスターをペンデュラムしていきたいです。
対【オルターガイスト】だけではないですが、後手は「虹彩回し」を行い、アドバンテージを拡げ召喚無効を打たれても2種のペンデュラムグラフを用意できるようにしたいですね。
【オルターガイスト】側としては、先攻の《時空のペンデュラムグラフ》がかなり重く、壺系統のドローソースを無効にし《オルターガイスト・メリュシーク》の攻撃を止めることができる《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》を先攻で立てれると、【オルターガイスト】側の行動を大きく制限できます。
《レッド・リブート》
【 カウンター罠 】
このカードはLPを半分払って手札から発動する事もできる。
①:相手が罠カードを発動した時に発動できる。その発動を無効にし、そのカードをそのままセットする。その後、相手はデッキから罠カード1枚を選んで自身の魔法&罠ゾーンにセットできる。このカードの発動後、ターン終了時まで相手は罠カードを発動できない。
【オルターガイスト】に限った話ではないですが、罠を1発で止めれる《レッド・リブート》や、単純に魔法罠を割れる《ツインツイスター》が優秀です。
とにかく、モンスターが回り始めると罠が強いのも相まって手がつけられないので、基本短期決戦を目指します。
4.【サンダー・ドラゴン】
《超雷龍-サンダー・ドラゴン》
星 8 / 闇 / 雷族 / 攻2600 / 守2400
「サンダー・ドラゴン」+雷族モンスターこのカードは融合召喚及び以下の方法でのみ特殊召喚できる。
●雷族モンスターの効果が手札で発動したターン、融合モンスター以外の自分フィールドの雷族の効果モンスター1体をリリースした場合にEXデッキから特殊召喚できる(「融合」は必要としない)。
①:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手はドロー以外の方法でデッキからカードを手札に加える事ができない。
②:このカードが戦闘・効果で破壊される場合、代わりに自分の墓地の雷族モンスター1体を除外できる。
《超雷龍-サンダー・ドラゴン》が制限カードになっても、一定のシェアを誇る【サンダー・ドラゴン】ですが、【魔術師】視点ではサーチが行えないことがかなりきつく、さらに破壊耐性があるのが厄介です。
《超雷龍-サンダー・ドラゴン》を処理する方法としては、《トロイメア・ユニコーン》や《爆竜剣士イグニスターP》などがあります。
《トロイメア・ユニコーン》はリンク数を稼ぐ必要がある上、手札コストが必要で重く、それ以上の展開ができなかったり1ターンキルを狙えなくなったりする為、《爆竜剣士イグニスターP》での処理を目指したいです。
《EMオッドアイズ・シンクロン》
星 2 / 闇 / 魔法使い族 / 攻200 / 守600
EXデッキから特殊召喚したこのカードは、S召喚に使用された場合に除外される。
①:このカードが召喚に成功した時、自分の墓地のレベル3以下の、「EM」モンスターまたは「オッドアイズ」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
②:1ターンに1度、自分のPゾーンのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを効果を無効にして特殊召喚し、そのカードとこのカードのみを素材としてSモンスター1体をS召喚する。
【P効果 青6/赤6】
①:1ターンに1度、自分フィールドの「EM」モンスターまたは「オッドアイズ」モンスター1体を対象として発動できる。このターン、その表側表示モンスターをチューナーとして扱い、レベルは1になる。
《爆竜剣士イグニスターP》を出す1番お手軽な方法は、《EMオッドアイズ・シンクロン》のスケールシンクロです。
モンスター2体をペンデュラムし、《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》を特殊召喚。成功時に効果で《EMオッドアイズ・シンクロン》をエクストラデッキに送り、《ヘビーメタルフォーゼ・エレクトラム》若しくはスケールの《賤竜の魔術師》の効果で手札に回収し、通常召喚してスケールの《賤竜の魔術師》とシンクロしていきます。
《爆竜剣士イグニスターP》は《竜剣士ラスターP》を出せる為、除去した後に《水晶機巧-ハリファイバー》を立てにいくこともできます。
《超天新龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴン》
星 12 / 光 / ドラゴン族 / 攻? / 守?
このカードは通常召喚できない。手札からのP召喚、または自分フィールドのドラゴン族の融合・S・Xモンスターを1体ずつリリースした場合のみ特殊召喚できる。
①:このカードを手札から捨て、500LPを払って発動できる。デッキからレベル8以下のドラゴン族Pモンスター1体を手札に加える。
②:このカードの攻撃力・守備力は相手のLPの半分の数値分アップする。
③:1ターンに1度、LPを半分払って発動できる。このカード以外のお互いのフィールド・墓地のカードを全て持ち主のデッキに戻す。
【P効果 青12/赤12】
①:自分はドラゴン族モンスターしかP召喚できない。この効果は無効化されない。
②:自分の墓地のドラゴン族の融合・S・Xモンスター1体を対象として発動できる。このカードを破壊し、そのモンスターを特殊召喚する。
《超天新龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴン》はサーチ効果なので、《超雷龍-サンダー・ドラゴン》がいる時は使えません。しかし、スケールのドラゴンを蘇生する効果は《爆竜剣士イグニスターP》を蘇生できる為、完全に腐るわけではないです。
「オッドアイズ」の名前を持ち《賤竜の魔術師》でも回収可能の為、後攻のサイドチェンジ後でも必ず1枚残すようにしています。
5.【転生炎獣】
《転生炎獣サンライトウルフ》
炎 / サイバース族 / 攻1800 /
炎属性の効果モンスター2体
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードのリンク先にモンスターが召喚・特殊召喚された場合に発動できる。自分の墓地から炎属性モンスター1体を選んで手札に加える。このターン、自分はこの効果で手札に加えたモンスター及びその同名モンスターを通常召喚・特殊召喚できない。
②:このカードが「転生炎獣サンライトウルフ」を素材としてリンク召喚されている場合に発動できる。自分の墓地の「サラマングレイト」魔法・罠カード1枚を選んで手札に加える。
【LINK-2:上/下】
《転生炎獣ガゼル》と《レディ・デバッガー》の2種類が制限カードになりましたが、一定のシェアのあるデッキです。
以前よりは安定力が下がったようですが、回った時の安定した後続用意と《サラマングレイト・レイジ》や《サラマングレイト・ロアー》などの強力な罠の使い回しがかなり強いです。
特にペンデュラムテーマの【魔術師】としては、《サラマングレイト・レイジ》の当てどころが的確だと即死に繋がるので、なるべく転生リンクしたモンスターを破壊してから動きたいところです。
【閃刀姫】と同様にリンクマーカーがこちら側に向いている事が多いため、ペンデュラム数は稼ぎやすいです。
《ツインツイスター》
【 速攻魔法 】
①:手札を1枚捨て、フィールドの魔法・罠カードを2枚まで対象として発動できる。そのカードを破壊する。
モンスター盤面は《I:Pマスカレーナ》等がいない限りこちらを妨害してくるカードはなく、罠で構えてくるデッキですので、サイド後は魔法罠を割るカードとそれを引き込み打点で攻めれる《幻創龍ファンタズメイ》で盤面を返していきます。
《魔封じの芳香》等も入れやすいデッキですので、固められた時は無理なゲームになりますが、召喚無効系の罠の場合の罠の踏み方は【オルターガイスト】と同じですので、落ち着いて1枚1枚罠を踏んで突破していくと良いです。
また、【サンダー・ドラゴン】同様破壊耐性があっても《時空のペンデュラムグラフ》で墓地送りができるので、1番厄介な部分に当てにいけるのはいいですね。
6.2019年10月環境
【ドラゴニックD】
【 フィールド魔法 】
①:フィールドの「真竜」モンスターの攻撃力・守備力は300アップする。
②:このカードがフィールドゾーンに存在する限り、アドバンス召喚した「真竜」モンスターはそれぞれ1ターンに1度だけ戦闘では破壊されない。
③:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。このカード以外の自分の手札・フィールドのカード1枚を選んで破壊し、デッキから「真竜」カード1枚を手札に加える。
さて、2019年10月の制限が発表されましたね。
【ドラゴンリンク】が規制され他はノータッチか緩和という形になった為、結果環境はほぼ動かないことになります。
今回の記事内で書いた【ドラゴンリンク】以外のデッキが残り、変わり映えのない環境がまた続きそうです。
特に、【サンダー・ドラゴン】が増加の傾向にあり、【魔術師】としては対【サンダー・ドラゴン】の後攻時いかに《超雷龍-サンダー・ドラゴン》を退けて勝てるかが課題になってくると思います。これに関しては、《精神操作》を使いながらリンクしてライフをとっていくのが1番現実的かと思います。
緩和組だと、環境に顔を出してきそうなのは【真竜】ですかね。
【真竜】が環境に顔を出せるようになったのは、単純に《ドラゴニックD》が緩和されたからということだけでなく、【ドラゴンリンク】のような超高速デッキが環境に存在しないことが1番大きいと思います。
【魔術師】における対【真竜】は、《紫毒の魔術師》等を使いドローソース系以外のアドバンテージを極力とらせないよう心がけることが1番重要だと思います。しかし、実際そううまくいかないので、【真竜】魔法罠の除去をしっかりかわしペンデュラムの数で押し切るのが主な突破方法になるかと思います。
余裕があれば《深淵に潜む者》を立てに行きたいですが、基本的には相手がセットした瞬間に《水晶機巧-ハリファイバー》から《シューティング・ライザー・ドラゴン》を経由し《ヴァレルロード・S・ドラゴン》を立て【真竜】罠をケアしながらドローソースと攻撃吸収ができ打点で攻めれる《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》で構えるのが理想だと思います。
《原始生命態ニビル》
星 11 / 光 / 岩石族 / 攻3000 / 守600
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:相手が5体以上のモンスターの召喚・特殊召喚に成功したターンのメインフェイズに発動できる。自分・相手フィールドの表側表示モンスターを全てリリースし、このカードを手札から特殊召喚する。その後、相手フィールドに「原始生命態トークン」(岩石族・光・星11・攻/守?)1体を特殊召喚する。このトークンの攻撃力・守備力は、この効果でリリースしたモンスターの元々の攻撃力・守備力をそれぞれ合計した数値になる。この効果は相手ターンでも発動できる。
また、カードとして存在すること自体が脅威であるのが、《原始生命態ニビル》です。
展開系デッキである【魔術師】としてとても怖いカードではありますが、このカードをケアする札はいくつかあります。
ただ、そのカードを採用することにより通常発生しないはずのムダや手間が起こりうる可能性があり、結果構築として歪む可能性がどうしても出てきます。
「〇〇に対抗できるから××を採用する」という簡単な答えではなく、××を採用することで構築・展開・後手捲り等に弊害がでないかを考え、どうすれば1CS中に勝ちきれるか天秤にかけて方針を決めて選択する必要があると思います。
さいごに
さて、ここまで読んで頂きありがとうございました。
簡単にですが、2019年7月環境の5つの対環境デッキについてと、2019年10月制限の話でした。
久しぶりにこのような記事を書きましたが、頭で思っている事を言葉や文字にして伝えるというのは非常に難しい事だと実感しました。
2019年7月制限のCSは、1位1回、2位1回、4位1回、ベスト8が4回となかなか勝ちきれず、【ドラゴンリンク】に負けて終わりのCSが多かったように思います。
2019年環境も【魔術師】を触れる環境で僕としてはとても嬉しいです。
また、機会があれば、【魔術師】の話をしたいなと思います。
それでは、また、どこかで。
【前回の記事】【魔術師の種明かし】Pから融合・シンクロ・エクシーズを使いこなす魔術師デッキについて
【次回の記事】【魔術師の種明かし③】魔術師エクストラデッキ採択