【前回の記事】ミソの定期連載その11 ~オフ会レポート(大盤振る舞いオフ)~
どうも、ミソです。
もはやみんなもう積極的に話題に出さないですが、2020年4月から新マスタールールが新ルールに生まれ変わります。
新新マスタールールになると思いきや、公式サイトを見ると「マスタールール(2020年4月1日改訂版)」と特に面白みのないルール名になってしまってました。残念。
遊戯王OCGデュエルモンスターズ 公式HP
ガチまとめさんでもまとめられてました。
簡単にまとめると、シンクロ・エクシーズ・融合モンスターに関しては直接メインモンスターゾーンに置けるよ、ということです。
今まではEXモンスターゾーン、またはリンクモンスターのリンク先に出さなければなりませんでしたが、メインモンスターゾーンに直接置けることによって一部の展開が容易になりました。
そんな新ルールについて、今回は語っていきたいと思います。
肯定的なのかか否定的なのかかということも含め、新しい環境で輝くカードや悲しみを背負うカードをご紹介していきたいと思います。
なお、私は所謂ファンデッカーなので環境は分かりませんのでフリー環境はどうなのかを書いていきます。
目次
新ルールへの率直な感想
まず、私的には新ルールに対しての率直な感想は「悲しい」ですね。
何故ならこの3年間リンク召喚に対してかなり真剣に取り組んできて、今までのデッキの作り方や戦い方を全て捨ててリンク召喚に脳を対応させてきたからです。
その3年間は一体なんだったのかと感じざるを得ませんでした。
また、個人的にはリンク環境もゲーム性が上がった(気がする)ので楽しくやれていたというのもあります。
引退者も多く出てしまったルール変更ですが、今までの遊戯王の中で一番やりがいがあり、楽しかった。そんな3年間でしたね。外から見ていたら複雑なだけでついていけないでしょうが、実際にプレイしている人とそうでない人で受ける印象はだいぶ違ったと思います。
それだけに新ルールの概要を聞いた時は、ひと時別のゲームをやっていたような、なんだか夢を見ていたような、そんな気分になりました。
しかしながらそんな感傷的になっても仕方ないので、導入された際に現実的にどうなるのかを考えていきたいと思います。
色々ありますが、まずは「ワンキル怖い」です。
リンク召喚はリンク先にしか展開できないという性質上、対戦のスピードを抑制している一面がありましたから(展開補助に特化しすぎて制圧スピードはあがりましたが)、止めどころもわかりやすく、枠の関係上大型モンスターもある程度絞られた状態、さらに出る数が限られていました。
が、新ルールではSX融合に関してはリンクモンスターを経由する必要はなくなるため、展開に長けているデッキはライフポイント8000を超えて並べられることが増えます。
全盛期征竜の時代に「あっ 墓地の征竜だせば勝てるわ」って言われて殺されるのと同じ感覚で「まぁ追加で大型出せるしとりあえず出して殴るか」という意思なき殺戮展開が増えることは間違いないでしょう。
レッドデーモンとかギャラクシーとか、リンクモンスターを経由するのに手間取っていたテーマは爆発力が高まりそうですね。
個人的にはそろそろライフポイント12000ぐらいにしてもいいんじゃないかって感じですが、それはそれで大変なことになるのでしょうか?
あとVジャンプで連載中の「OCGストラクチャーズ」でルール変更がどう描かれるのか楽しみでなりません。
「あっ そういえば今日はルールが変わる日だったな」
とか言って軽く流されたりするのでしょうか。楽しみだ。
話が取っ散らかりましたが、個人的には新ルールに対して期待感はさほどないというのが本音です。
というか恐怖心の方が高いですね、めちゃくちゃにならないか?という不安。
カードパワーは上がり続ける一方で、リンクマーカーというある種の抑制によって保たれているバランスが崩れるのではないかという懸念。
次回の制限改訂も《TG ハイパー・ライブラリアン》のようなカードが規制されたりするんでしょうか。
怖いですが、デッキ構築は簡単になりそうなので、その面で言えばストレス軽減になるかもしれませんね。
こればかりはKONAMI様を信じるしかありませんので、東京オフィスの方向に祈りをささげておきます。
救済されたカード達
リンクマーカーを用意しなければならないルールの中で「使えない」と烙印を押されたカード達も多く存在します。
リンクマーカーを用意するためにリンクモンスターを出さねばなりませんから、その先にさらにカードを消費して展開系を出すことはカードの消費枚数や枠の問題で難しくなっていました(はちゃめちゃに展開できて、リンク召喚に繋げるための起点となる《 No.42 スターシップ・ギャラクシー・トマホーク》のようなカードは別ですが)
例えば《虚空海竜リヴァイエール》のような「展開補助効果を持つS・X・融合モンスター」は再び活躍の時を与えられます。
《バハムート・シャーク》のようなリンクマーカーがないと使い勝手が悪いモンスターの救済にもなりますね。《No.93 希望皇ホープ・カイザー》なんかめちゃくちゃ強くなりますし、 《D-HERO ダスクユートピアガイ》などの「開発陣はルールが変わるのを知らなかった説」が濃厚なモンスターたちも救済されます。
特に《ゴヨウ・ディフェンダー》なんかはホントに世に解き放っていいのか心配でなりません。
《スターライト・ロード》《星墜つる地に立つ閃光(スターダスト・リ・スパーク)》などのEXから展開できる魔法罠も使いやすくなりますね。
《シューティング・スター・ドラゴン》などのアクセルシンクロモンスターなんかもスタイリッシュに出せるかもしれませんね。
過去に組んでいたデッキたちを復活させることができるのも嬉しいポイント。《古神クトグア》を並べるデッキを組んでいたのを思い出します。
ってか場合によっちゃ《ダブルバイト・ドラゴン》めちゃ強くね?(突然のギャル)
《ダブルバイト・ドラゴン》
【 リンクモンスター 】
星 2 / 闇 / サイバース族 / 攻1500 /
リンクモンスター2体
①:このカードの攻撃力は、このカードのリンク素材としたモンスターのリンクマーカーの合計×300アップする。
②:このカードはモンスターゾーンに存在する限り、リンクモンスター以外のモンスターの効果を受けず、リンクモンスター以外のモンスターとの戦闘では破壊されない。
【LINK-2:上/下】
これを機にリンク召喚導入の際に引退してしまったデュエリストたちが戻ってくることを期待したいところです。
この3年間はリンク召喚がデュエルに必須だったのは間違いなくて、それについていけない人がいたのも事実ですが、新ルールでは「リンクモンスターがなくてもデュエルが出来る」というのが大きい。
私はリンクモンスター自体にはそこまでアレルギーがなかったので、リンクモンスターが必須なのも次第に慣れていきましたが、どうしても受け入れられなかった人達へ声を大にして言いたいです。
「遊戯王に戻ってこーい!」
凋落するカード達
活躍が期待されるカードの裏には、数々の死にゆく定めを待つカード達がいます。
「展開にはリンクモンスターが必要」その前提に胡坐を組んでいたカード達はこれから苦境に立たされることになります。
そう、彼らのような。
《死にゆく幻創竜ファンタズメイ》
【
効果モンスター
】
星
7
/
闇
/
ドラゴン族
/
攻2400
/
守1800
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:相手がリンクモンスターの特殊召喚に成功した場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。その後、自分は相手フィールドのリンクモンスターの数+1枚をデッキからドローし、相手フィールドのリンクモンスターの数だけ自分の手札を選んでデッキに戻す。②:自分フィールドのモンスターを対象とする相手の魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、手札を1枚捨てて発動できる。その発動を無効にし破壊する。
《それでも強いトポロジック・ゼロヴォロス》
【
リンクモンスター
】
星
4
/
闇
/
サイバース族
/
攻3000
/
効果モンスター2体以上
自分はこのカードのリンク先となるEXモンスターゾーンにモンスターを出せない。①:このカードの攻撃力は除外されているカードの数×200アップする。②:このカードが既にモンスターゾーンに存在する状態で、このカード以外のモンスターがリンクモンスターのリンク先に特殊召喚された場合に発動する。フィールドのカードを全て除外する。③:このカードが自身の効果で除外された場合、次のターンのスタンバイフェイズに発動する。除外されているこのカードを特殊召喚する。
【LINK-4:左上/右上/左下/右下】
《頑張って自分で揃える夢幻転星イドリース》
【
効果モンスター
】
星
9
/
闇
/
天使族
/
攻2100
/
守2100
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:フィールドのリンクモンスターのリンクマーカーの合計が8以上の場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。この効果は相手ターンでも発動できる。②:相手フィールドのリンクモンスターの数が自分フィールドのリンクモンスターより多い状態で、このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。フィールドのリンクモンスターを全て墓地へ送る。③:自分フィールドのレベル9モンスターは効果では破壊されない。
《名前は一流 弾帯城壁龍》
【
効果モンスター
】
星
6
/
地
/
ドラゴン族
/
攻0
/
守2100
このカードは通常召喚できず、このカードの効果でのみ特殊召喚できる。
①:自分がリンク召喚に成功した時に発動できる。このカードを手札から特殊召喚し、このカードにカウンターを2つ置く。
②:お互いに、このカードのカウンターの数より多い数のリンクマーカーを持つモンスターをリンク召喚できず、リンクモンスター以外のモンスターは攻撃できない。
③:モンスターがリンク召喚された場合に発動する。このカードのカウンターを2つ取り除く。
④:自分・相手のスタンバイフェイズに発動する。このカードにカウンターを1つ置く。
《天火の牢獄(笑)》
【
フィールド魔法
】
①:フィールドのドラゴン族モンスターの守備力は300アップする。
②:お互いに、フィールドのリンクモンスターよりリンクマーカーの数が少ないリンクモンスターをリンク召喚できず、リンクモンスター以外のモンスターは攻撃できない。
③:フィールドにサイバース族リンクモンスターが2体以上存在する場合、以下の効果を適用する。
●サイバース族モンスターが発動した効果は無効化される。
●フィールドのサイバース族モンスターは攻撃できず、攻撃対象にならず、効果の対象にもならない。
《前条件の宝石箱 サイバーサル・サイクロン》
【
速攻魔法
】
①:相手フィールドのリンクモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターとリンクマーカーの数が同じモンスター1体を自分の墓地から選んで除外し、対象のモンスターを破壊する。この効果で除外した自分のモンスターの元々の種族がサイバース族の場合、さらに相手の魔法&罠ゾーンの表側表示のカード1枚を選んで破壊できる。
自分のリンクモンスターを対象とするカード達はデッキ構築の段階で調整できるのでいいですが、《幻創竜ファンタズメイ》のような完全相手依存のカードの未来は…破滅。
《トポロジック・ゼロヴォロス》のようにEXモンスターゾーンに出さなければ展開できないことを利用したリンクマーカーの位置ももはや半減。
場に出してもらう以外にも、エクストラデッキを参照する《浮湯さくら》などのカードはキツくなってくるかもしれません。
《おジャマトリオ》など、相手のリンクマーカー先を潰せるカードも発動タイミングが限られてくる、もしくはかわされる状況も多く出てくるでしょう。
とはいえ展開補助に圧倒的強さを持ったリンクモンスターたちですから、100%使われなくなることはないと思います。
《双穹の騎士アストラム》のような最強リンクモンスターを倒す手段もシンクロ、エクシーズ、融合の中では限られていますから、リンクモンスター対策ももちろん必要になってくるとは思います。
しかしながら全体の母数が減ってくればリンク一色の環境に変化が訪れるかもしれませんね。(今はドラグーン一色ですけど)
環境が変わればリンクモンスターの用途が変わる。用途が変われば対応するカードの用途も変わる。
用途が限られていく中で如何にうまく使えるかが腕の見せ所ですね。
最後に
新ルールもそうですが、ラッシュデュエルという新たな遊び方のフォーマットも登場しましたね。
新しいアニメもラッシュデュエルを基本としたものらしいので、既存のOCGとは分断されるとのこと。
つまり現行のOCGの販促アニメは今のところ情報なし。
20周年で盛り上がり、世界大会で盛り上がり、10000種類で盛り上がり、新ルールで盛り上がり…しかし新アニメはなし。
もはや遊戯王をやっている層はアニメを見ていないという判断でしょうか。
また、アニメもデュエルの展開が複雑になりすぎて魅力ある販促物にはなっていないということもあるかもしれません。
私はアニメ遊戯王と共に育ってきた世代なので、個人的にはアニメは作ってほしい。やっぱりアニメでモンスターが躍動する姿を見たい、そんなのはもうわがままでしょうか。
最近のパックを見るにOCGも海外のTCGのように高額カードが増えてきました。
対象年齢がどんどん上がり、コレクター要素が増えていくんでしょうか。
こんなにも楽しい遊戯王というカードゲーム、もっと小さな子供たちにも触れてもらいたい、そう願っております。
今回は短いですがこんなところで。
読んでくれてありがとう。
ミソ
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