目次
初めに
私はミソと申します。
今回はカーナベル様にお声がけいただき、なんやかんやあってゲストとして記事を書かせていただいております。
テーマは自由ということなので、普段遊戯王に対して考えていること、感じていることを少しでも皆さんと共有できたらいいな、と思いながらキーボードを叩いています。
皆さんにとって参考になるかはわかりませんが、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
私は普段サラリーマンをしている傍らYouTubeの「ミソのデュエルのミソ」というなんとも偉そうな名前のチャンネルで遊戯王のデュエル動画や開封動画をあげたりゲーム実況をしたりしています。
※最近動画をあげられてないけど、そろそろ何かしらご報告ができるかと思うのですでに見てくれてる方はちょっと待ってね。
普段私が公開している動画は、所謂「オリジナルデッキ」での対戦動画です。
正確な数は把握していませんが、YouTubeにあげる前、ニコニコ動画にもあげておりましたので、その数を含めると私だけでおおよそ150個程度のオリジナルデッキを公開しています。
当然対戦なので他にもメンバーがおりまして、その数を合わせたら倍の300以上になるかもしれません。
正直ちょっと盛ったかもしれません。ちょい盛りは基本。善良なるミソデュエル視聴者が数えてくれることを信じています。
つまりたくさんのオリジナルデッキを作ってますってことが言いたいのデス!
オリジナルデッキって?
「オリジナルデッキ」とはまた大層な物言いだなって感じですが、ここでいう「オリジナル」とは、創世神KONAMIが用意したテーマの枠に囚われず、「強さ」以外に「独創性」や「奇抜さ」「面白さ」などを追及し、カードシナジーに重きをおいて構築されたデッキ、とでも考えてください。
より大層な言い方になってしまいましたね。
巷で言われるファンデッキが近いと思います。(これもまた定義が曖昧なのであまり使いたくない言葉ですが)
「アリガトウ、オレノデッキ」で有名な遊戯王GXの橘一角さんがまんまそれです。って言って伝わるのかこの例え。
アレです、世に出てないデッキを作ろうよって感じです(投げやり)。
オリジナルデッキってどうやって作るの?
そんなこんなで「オリジナルデッキ」での対戦動画をあげている私たちですが、こういった動画をネットにあげていると、よく「どうやったらオリジナルデッキを作れるようになりますか?」といった趣旨の質問を頂戴します。
動画を上げ続けてそろそろ10年経ちますが、明確な答えは持ち合わせていません。
私も他の方のデッキを見て「なんでこんなコンボが思いつくのだろう」と思うことは多々あります。
ですが、この記事を書くにあたって、そろそろその質問に対して自分なりに答えを出してみようと2週間ぐらい真面目に考えてみました。
いざ考えてみると答えが出ず、苦しみが襲ってきました。
考えすぎて1日3食しか食べられなかったり、夜しか眠れなかったり、髪を切ったら短くなったり…
苦悩の連続でしたが、ようやくぼんやりまとまってきましたので書き留めます。
先に申し上げておきますと、今回私が出した答えは「特効薬」ではありません。
あくまで一つの考え方、思考方法を整理しました、という話になります。
この記事を見ただけでデッキが組めるようになったら凄いことですよね、それは無理です。
今すぐデッキを組む方法をお探しの方はミソのデュエルのミソのデッキレシピを丸コピーしてください。さすれば汝は救われるでしょう。
話が逸れました。そろそろ本題に入ります。
デッキ構築プロセス
本題の結論を出すにあたり、まず自分がデッキを組むときのプロセスを思い返してみました。
①このカード(以下A)が使いたい
↓
②Aと相性のいいカード (以下B) を入れよう
↓
③Bと相性のいいカード (以下C) を入れよう
↓
④AともBともCとも合うカードを入れよう。
↓
⑤膨らんだ分を削って完成
ざっくりと纏めるとこんな感じです。
ここは大半の人が一緒だと思います。誰に聞いても同じでした。
組み方のプロセスは一緒、でも組める、組めない、の違いが出るのは何故でしょうか。
私はその違いの差は「知識」だと思っています。
ものすごく当り前のことを言ったなこいつ、チャンネル登録解除してツイッターブロックして住所特定してネットに晒そうって思った方もいるかもしれません。もう少しだけ待ってください(命乞い)
今「知識」が大事と言った直後ですが、「知識」があったらデッキが組めるのかと聞かれたら答えはNOです。
それはなぜか。
その答えは皆さんのデッキの中にあります。(このセリフ一回は言ってみたかった)
皆さんが自身で組んだオリジナルのデッキを振り返っていただきたいのですが、完成形を100として、最初から寸分狂わず100の状態に出来たデッキはありますか?ないと思います。
※ある方は天才だと思うのでブラウザバックをしていただいて結構です。
膨大な知識量があっても、100のデッキを最初からくみ上げることはほぼ不可能に近いと考えています。
それは、デッキ構築には「知識」とは別に、「閃き」が必要であるからです。
この記事を読んでいる皆さんは「閃き」という言葉から感じる、天才にしか備わっていないであろう能力感に打ちひしがれているかもしれません。
そしてそれは実際にそうかもしれません。その能力に優れている人間は確かに存在するからです。
ただ、その中で一つ言えるのは、「閃き」は「知識」の上に成り立っているということです。
「閃き」の能力が高い天才も確かに存在しますが、その天才も「知識」があって初めて「閃き」が生まれます。
また、天才との差を埋めるのはこの「知識」の部分であると私は考えています。
計画的偶発性理論
ここで、タイトルにある「計画的偶発性理論」について触れていきます。
計画的偶発性理論は所謂キャリア理論と呼ばれる類のもので、人生設計についての学問だと思ってくだされば良いかと思います。
計画的偶発性理論はスタンフォード大学のクランボルツ教授が提唱したもので、人のキャリアの8割は予想しないこと、偶発的なことによって決定されるとあります。
ただ、この理論はその予想しない出来事を待てばいいという話ではありません。
能動的に行動すること、周囲の出来事に敏感であること、常にアンテナを立てて身の周りでの偶発的出来事を計画的に、または意図的に自身のキャリアに活かしていこうぜって感じのポジティブな理論です。頑張れって感じのデクです。
今回の話と非常に考え方が近く、理解が深まると思って紹介しますが、実際に今社会人として働いている皆さんは、自身の状況を振り返ってみれば思い当たる節があると思います。
例えば私の友人なんかは、たまたま資格の本を開いて目についた資格が面白そうでそれを活かせる職についたり、趣味の成果物をネットに公開していたら、それが評価されてうっかりその道に入ったりしていますが、それらも一つの予想しない、偶発的なキャリアであると言えます。
この「計画的偶発性理論」から学ぶべきことは「過去の経験は活かされる」ということです。至極当たりまえですけどね。
いや急にそんな話をされても…
って思った方も多いと思います。我慢して!
Connecting the dots
計画的偶発性理論を踏まえた上で、デッキ構築の話に戻りたいと思います。
デッキを組む上では「知識」と「閃き」が必要という話をしました。
Aと相性のいいBというカードの関係性があったとして、Bと相性のいいCというカードの存在を知っていたら、デッキの幅は広がります。
AとB、BとCを繋げるのは「閃き」でありますが、「閃き」は「知識」に依存します。
そして、「知識」は「今回の閃き」のために培われたものではないかもしれません。
過去に経験していたカードたちの広がりが、今組もうとしているあなたのデッキに影響を与えることがあるかもしれません。
そんな偶発性を信じて、計画的にカードの知識を蓄えていくこと、これこそがオリジナルデッキを作る上で必要なことだと思います。
そして「閃き」は「知識」となって、またその次の「閃き」に昇華します。
クランボルツ教授は、計画的偶発性理論を実践するためには5つの条件が必要だと説いています。
一つ目は、常に新たに学び続ける「好奇心」
二つ目は、めげずに挑戦し続ける「持続性」
三つ目は、新しい出来事も必ず実現すると信じる「楽観性」
四つ目は、固定概念を捨て、自身の態度や行動を変える「柔軟性」
五つ目は、結果を恐れず行動する「冒険心」
どうでしょう、耳が痛い方も多いのではないでしょうか。
因みに私の耳はもうボロボロです。
これをデッキの話に置き換えると、
常に新しいカードを使い、調べ、学び、
上手くいかなくても挑戦して、
新しいデッキ作りもいつか必ず実現すると信じ、
凝り固まったパターンを捨て、
とりあえずやってみる。Just Do it! って感じでしょうか。
ジョブズでいうところの「Connecting the dots」です。
デッキというものも、先を見越して成功することは難しくても、振り返ってみれば過去に行ったことが積み重ねとなって繋がっていく。
まさに点と点がつながるといったところでしょうか。
ジョブズの 「Connecting the dots」 の話は非常に面白いのでヤホーで調べてください。計画的偶発性理論にも通ずるものがあります。
結論的なやつ
つらつらと書きなぐりましたが、伝わりましたでしょうか。 普段真面目な文章は書かないので、お見苦しい点があったかもしれません。
結論、というほどにはまとめませんが、言いたいことは「いろんなカードを学ぼう」ということです。
学んだことは後に必ず役に立ちます。
学んだことを捨てず、それを活かせるように常にアンテナを立てていきましょう。そうすれば、その積み重ねでいつか自分の納得できるデッキができると信じながら。
9,688
最後に、遊戯王全体の話に戻ります。
「9,688」この数字は何を意味しているでしょうか。
勘の良い方ならすぐわかるかもしれませんが、こちらは今この記事を書いている時点で世に出回っている遊戯王OCGのカードの種類、その総数です。(2019/5/1 公式データベース調べ)
もちろん公式大会で使えないものから、EMモンキーボードのように公式からもプレイヤーからも許されていないようなカードも含んだ数です。それらを抜いても膨大な数であることがわかります。
ではなぜこの数字を出したのかという話です。
遊戯王というカードゲームは、その特性上、ゲームに使用できるカードの数が非常に多いです。それは他のゲームとは違い、スタン落ちがないとか、マナの概念がないとか、使用条件が緩いとか様々あります(そこはこの話の本質ではないので割愛しますが)。
使用できるカードの数が多いことはゲームの自由度を広げます。自由度が高い、そこが私が遊戯王で最も好きな点です。
自由な発想のもと生まれたデッキに何度驚かされたことか。
今は昔ほどカードを知ることが難しくありません。
ネットで調べればいくらでも情報は出てきますし、動画やブログ、オフ会などで学ぶ機会もあります。
10,000弱のカードの種類を学ぶこと、それは容易くはありませんが、「知識」をためて「閃き」の土壌を作っていければ必ず芽はでると思います。
天才たちに打ち勝っていきましょう。
以上、最後まで読んでくれてありがとう。
ミソ