はじめに
読者の皆さま、こんにちは。かもめ先生です。
暑い日が続く中、読者の皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
今回は数か月ぶりに、オリジナルデッキの紹介をしていこうと思います。
ちなみに前回は《アフター・グロー》のオリジナルデッキの紹介でした。
まだお読みになっていない方は、ぜひ一度お読みいただければ幸いです。
【OCG】2024年【アフター・グロー】一撃必殺の8000ダメージ!奇跡の戦術《アフター・グロー》ワンキル!【オリジナルデッキ紹介】
それでは今回も、よろしくお願いします。
目次
今回の1枚
《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》
【 エクシーズモンスター 】
星 8 / 闇 / 機械族 / 攻3200 / 守2300
レベル8モンスター×3
1ターンに1度、自分の魔法&罠カードゾーンにカードが存在しない場合に発動できる。このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、このカードにデステニーカウンターを1つ置く。この効果を発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。このカードにデステニーカウンターが3つ乗った時、このカードのコントローラーはデュエルに勝利する。
出典:遊戯王公式データベース
という訳で、今回の主役はこちらのカード。
数ある遊戯王カードの中でも珍しい「特殊勝利条件」を持った【No.】Xモンスター。
アニメ『遊☆戯☆王ZEXAL』本編にも登場し、その特徴的なキャラクター性でひそかに人気の高いトロン一家の次兄、IVの切り札であるエースモンスターです。
かくいう筆者もそのファンの一人なのですが、語ると長くなりそうなので今回は割愛します。
1ターンに1度、自分の魔法&罠カードゾーンにカードが存在しない場合に発動できる。このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、このカードにデステニーカウンターを1つ置く。この効果を発動するターン、自分はバトルフェイズを行えない。
《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》の①の効果
このカードにデステニーカウンターが3つ乗った時、このカードのコントローラーはデュエルに勝利する。
《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》の効果外テキスト
1ターンに1度、自身のX素材1つを使うことで自身に「デステニーカウンター」を置き、それが3つになった時点でデュエルに勝利することができます。
特殊勝利条件の中ではまだ達成しやすいように見えますが、「バトルフェイズを行えない」「(効果発動時に)永続系の魔法・罠を使えない」というデメリットがある上で、このカードを3ターン(往復5ターン)守り抜く必要があります。
もちろんモンスター効果を無効にされるとカウンターは消失しますし、カウンター2個の状態でコントロール奪取されて効果を使用されると相手フィールドで特殊勝利条件を満たしてしまうため、相手が勝ってしまいます。
ちなみにアニメ版の効果では「自身の効果でX素材がなくなった時、デュエルに勝利する」というものでした。
実際、使用者であるIVはX素材軽減効果のモンスターを使うことで、実質的に2ターンで決着をつける算段でした。
とは言え流石にそのまま収録されるとあまりに簡単すぎるということで、OCG版のような効果になったのだと思われます。
今回のデッキコンセプト
2024年4月の『INFINITE FORBIDDEN』で【ギミック・パペット】デッキの新規カードが多数収録され、ワンキルデッキとして大会環境で活躍できるくらい強力な強化を得ることとなりました。
その後の規制でいくらか弱体化したものの、未だに環境でも見かけるくらい強力なデッキとして活躍を続けています。
しかし今回はあくまでカジュアルデッキということで、そうしたワンキルコンボは使いません。
あくまで今回のデッキは「《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》の効果で特殊勝利」を目指していこうと思います。
《地獄人形の館》
【 フィールド魔法 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:このカードの発動時の効果処理として、デッキから「ギミック・パペット」モンスター1体を手札に加える事ができる。
②:自分フィールドの「ギミック・パペット」モンスターは戦闘では破壊されず、Xモンスター以外の相手モンスターが発動した効果を受けない。
③:1ターンに1度、自分フィールドのX素材を1つ取り除き、自分の墓地の「ギミック・パペット」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを相手フィールドに守備表示で特殊召喚する。
出典:遊戯王公式データベース
そこで軸となるのが、この【ギミック・パペット】専用サポートのフィールド魔法。
①:このカードの発動時の効果処理として、デッキから「ギミック・パペット」モンスター1体を手札に加える事ができる。
《地獄人形の館》の①の効果
②:自分フィールドの「ギミック・パペット」モンスターは戦闘では破壊されず、Xモンスター以外の相手モンスターが発動した効果を受けない。
《地獄人形の館》の②の効果
①で自身の発動時にサーチ効果、②の効果でフィールドの【ギミック・パペット】モンスターすべてにXモンスター以外のモンスター効果を受けなくするという強力な耐性付与効果を持っています。
この②の効果がめちゃくちゃに強力で、相手デッキによってはこのカードだけで突破不能になるほどの性能となっています。
しかもフィールド魔法なので、《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》の「魔法&罠カードゾーンにカードが存在しない」の制約にも引っかかりません。
とは言えこのカード自体には何の耐性もなく、【ギミック・パペット】デッキにも耐性を付与するようなカードもないため、実際はそこまで信頼できるというカードでもありません。
とくに天敵なのが《S:Pリトルナイト》で、適当なEXモンスターを素材としてL召喚するだけでこのカードが除去されてしまいます。
なんなら《S:Pリトルナイト》で《地獄人形の館》を除去し、適当なカード効果の発動にチェーンして《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》を一時的に除外されるだけで、特殊勝利を回避されてしまいます。無慈悲。
しかもカジュアルデッキでの《S:Pリトルナイト》は、さまざまな状況突破カードとして採用率も非常に高いと言われています。
【ギミック・パペット】の新規カードが登場したとは言え同時にカードプール全体もインフレしているので、高速化した現代遊戯王で3ターン守りきるというのは非常に困難であると言わざるを得ないでしょう。
《アルカナフォースXXI-THE WORLD》
【 効果モンスター 】
星 8 / 光 / 天使族 / 攻3100 / 守3100
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、コイントスを1回行い以下の効果を得る。●表:自分のエンドフェイズ時に自分フィールド上に存在するモンスター2体を墓地に送る事で次の相手ターンをスキップする。●裏:相手のドローフェイズ時に相手の墓地の一番上のカード1枚を相手の手札に加える。
出典:遊戯王公式データベース
そうしたカードプールのインフレに対抗するため、今回はこのカードも採用することとしました。
みんな大好き、《アルカナフォースXXI-THE WORLD》ですね。
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、コイントスを1回行い以下の効果を得る。●表:自分のエンドフェイズ時に自分フィールド上に存在するモンスター2体を墓地に送る事で次の相手ターンをスキップする。●裏:相手のドローフェイズ時に相手の墓地の一番上のカード1枚を相手の手札に加える。
《アルカナフォースXXI-THE WORLD》の効果
自身の召喚・特殊召喚成功時にコイントスを行い、表であれば自分エンドフェイズにモンスター2体を墓地へ送ることで相手ターンをスキップすることができます。
察しの良い方は、もうお分かりですよね。
《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》と《アルカナフォースXXI-THE WORLD》を並べることで、相手ターンをスキップしながら自分は毎ターン「デステニーカウンター」を置くことで、そのまま特殊勝利してしまおうという訳です。
【ギミック・パペット】デッキは《ギミック・パペット-ブラッディ・ドール》の登場によって、召喚権を残しながら基本の展開を行うことができます。
しかも《ギミック・パペット-ブラッディ・ドール》は自身の効果で手札に戻すことができるため毎ターン召喚権を使わずモンスターを複数展開でき、「EXデッキから【ギミック・パペット】モンスターしか特殊召喚できない」制約も、メインデッキモンスターである《アルカナフォースXXI-THE WORLD》には何の影響もありません。
さらに【ギミック・パペット】には《ギミック・パペット-キラーナイト》もあり、こちらも《ギミック・パペット-ブラッディ・ドール》と同様、毎ターンモンスターを複数展開するカードとなっています。
《ギミック・パペット-ブラッディ・ドール》や《ギミック・パペット-キラーナイト》を使って展開し、《アルカナフォースXXI-THE WORLD》をアドバンス召喚。
コイントスに成功すればそのままターンスキップ効果を使いつつ《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》を呼び出して特殊勝利コンボへ、コイントスを外してもランク8【ギミック・パペット】XモンスターのX素材としてしまうことでデメリットを回避することができます。
もちろん《光の結界》があればコイントスは確定で成功させることも可能です。
こうした上記のコンボをゴールとして、短期勝利を目指しながらデッキを回していきます。
デッキレシピ紹介
レシピなのか。
基本的には【ギミック・パペット】デッキですが、【地縛】のカードでフィールド魔法を持ってきたり【セブンス】カードでサーチを行うためのカードが入っていたりします。
新規【ギミック・パペット】カードのおかげで展開する手数が多くなっており、1・2妨害くらいであれば手札次第ですが突破することが可能です。
デステニー・レオの特殊勝利
【使用カード/条件】
- 手札に《ギミック・パペット-ブラッディ・ドール》
- 手札に《ギミック・パペット-キラーナイト》
- 手札に《アルカナフォースXXI-THE WORLD》
- 《光の結界》もしくはコイントスに成功する
【手順】(自分1ターン目)
- 手札の《ギミック・パペット-ブラッディ・ドール》の効果をEXデッキのランク8【ギミック・パペット】Xモンスターを見せて発動、手札の自身とデッキの《ギミック・パペット-カトル・スクリーム》を特殊召喚
- 《ギミック・パペット-ブラッディ・ドール》《ギミック・パペット-カトル・スクリーム》をリリースして、手札から《アルカナフォースXXI-THE WORLD》をアドバンス召喚して効果を発動、コイントスを行う(表が出たとして以降すすめる)
- 墓地の《ギミック・パペット-ブラッディ・ドール》の効果を発動、自身を手札に加える
- 手札の《ギミック・パペット-キラーナイト》の効果を墓地の《ギミック・パペット-カトル・スクリーム》対象に発動、自身と墓地の対象のモンスターを特殊召喚
- 自分エンドフェイズに《アルカナフォースXXI-THE WORLD》の効果を発動、《ギミック・パペット-キラーナイト》《ギミック・パペット-カトル・スクリーム》を墓地へ送り相手ターンをスキップする
- 墓地の《ギミック・パペット-キラーナイト》の効果を発動、自身を手札に加える
【手順】(自分2ターン目)
- 手札の《ギミック・パペット-ブラッディ・ドール》の効果をEXデッキのランク4の《ギミック・パペット-ギガンテス・ドール》を見せて発動、手札の自身とデッキの《ギミック・パペット-リトル・ソルジャーズ》を特殊召喚
- 《ギミック・パペット-リトル・ソルジャーズ》の効果をデッキから《ギミック・パペット-ネクロ・ドール》を墓地へ送って発動、自身のレベルを8にする
- 墓地の《ギミック・パペット-ネクロ・ドール》の効果を墓地の《ギミック・パペット-カトル・スクリーム》を除外して発動、自身を特殊召喚
- 《ギミック・パペット-ブラッディ・ドール》《ギミック・パペット-リトル・ソルジャーズ》《ギミック・パペット-ネクロ・ドール》を素材として、EXデッキから《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》をX召喚
- 《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》の効果をX素材の《ギミック・パペット-ネクロ・ドール》を取り除いて発動、自身に「デステニーカウンター」を置く
- 手札の《ギミック・パペット-キラーナイト》の効果を墓地の《ギミック・パペット-ネクロ・ドール》対象に発動、自身と墓地の対象のモンスターを特殊召喚
- 自分エンドフェイズに《アルカナフォースXXI-THE WORLD》の効果を発動、《ギミック・パペット-キラーナイト》《ギミック・パペット-ネクロ・ドール》を墓地へ送り相手ターンをスキップする
- 墓地の《ギミック・パペット-キラーナイト》の効果を発動、自身を手札に加える
このように展開することで、あとは《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》と《アルカナフォースXXI-THE WORLD》+《ギミック・パペット-キラーナイト》を使い、相手ターンをスキップしつつ「デステニーカウンター」を置いて特殊勝利します。
《ギミック・パペット-ブラッディ・ドール》と《ギミック・パペット-キラーナイト》は、《地獄人形の館》のサーチ効果や《コンドーレンス・パペット》などの墓地送り効果と自身の回収効果を使うことで集めることができます。
《アルカナフォースXXI-THE WORLD》は後述する《時空の七皇》の効果でEXデッキの《No.107 銀河眼の時空竜》を見せることで、光属性・レベル8を参照してサーチすることができます。
ディザスター・レオの使い方
【使用カード/条件】
- 手札に《エクシーズ・シフト》
- 墓地に《ギミック・パペット-ファンタジクス・マキナ》
- 墓地に【RUM】魔法カード(今回は《RUM-アージェント・カオス・フォース》)
- 【ギミック・パペット】Xモンスターを特殊召喚するカード(今回は《ギミック・パペット-キラーナイト》)
- 相手が3000LP以下
【手順】
- 手札の《ギミック・パペット-キラーナイト》の効果を墓地の【ギミック・パペット】Xモンスターを対象に発動、自身と墓地の対象のモンスターを特殊召喚
- 墓地の《ギミック・パペット-ファンタジクス・マキナ》の効果を発動、自身を特殊召喚して墓地の《RUM-アージェント・カオス・フォース》を手札に加える
- 手札の《エクシーズ・シフト》の効果を《ギミック・パペット-ファンタジクス・マキナ》をリリースして発動、EXデッキから《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》を特殊召喚して自身をX素材とする
- 《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》のX素材1つを取り除いて効果を発動、自身に「デステニーカウンター」を置く
- 手札から《RUM-アージェント・カオス・フォース》を《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》対象に発動、EXデッキから《CNo.88 ギミック・パペット-ディザスター・レオ》を重ねてX召喚扱いで特殊召喚
- 《CNo.88 ギミック・パペット-ディザスター・レオ》のX素材1つを取り除いて効果を発動、相手に1000ダメージを与える
- 自分エンドフェイズにX素材の無い《CNo.88 ギミック・パペット-ディザスター・レオ》の効果で勝利する
こちらはもう一つの特殊勝利カード、《CNo.88 ギミック・パペット-ディザスター・レオ》を用いたコンボです。
基本的には《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》での特殊勝利を目指しますが、《アルカナフォースXXI-THE WORLD》のコイントスを外したり何らかの理由で使えなかったりする場合は、こちらの展開を目指していきます。
このコンボの鍵である《エクシーズ・シフト》はレベル4・光属性の《希望皇アストラル・ホープ》から、そしてそれをサーチできる《時空の七皇》から手札に持ってくることができます。
その他に必要となる《ギミック・パペット-ファンタジクス・マキナ》《RUM-アージェント・カオス・フォース》などは、【ギミック・パペット】の展開で自然と墓地に置かれるので、さほど気にする必要もないでしょう。
《CNo.88 ギミック・パペット-ディザスター・レオ》で特殊勝利を目指す場合は相手LPを参照するので、《CX ギミック・パペット-ファナティクス・マキナ》をはじめとしたバーン効果カードを使って相手LPを調整するように意識しておきましょう。
各カード解説
【ギミック・パペット】関連カード
《ギミック・パペット-ブラッディ・ドール》
【 効果モンスター 】
星 8 / 闇 / 機械族 / 攻400 / 守1400
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できず、この効果を発動するターン、自分は「ギミック・パペット」モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
①:このカードが手札に存在する場合、EXデッキの「ギミック・パペット」Xモンスター1体を相手に見せて発動できる。
見せたモンスターのランクと同じ数値のレベルを持つデッキの「ギミック・パペット」モンスター1体と、このカードを特殊召喚する。
②:このカードが手札以外から墓地へ送られた場合に発動できる。
このカードを手札に加える。
出典:遊戯王公式データベース
《ギミック・パペット-キラーナイト》
【 効果モンスター 】
星 4 / 闇 / 機械族 / 攻1800 / 守500
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できず、この効果を発動するターン、自分は「ギミック・パペット」モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
①:このカードが手札に存在する場合、自分の墓地の「ギミック・パペット」モンスター1体または相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを持ち主のフィールドに効果を無効にして守備表示で特殊召喚する。
その後、このカードを特殊召喚する。
②:このカードが手札以外から墓地へ送られた場合に発動できる。
このカードを手札に加える。
出典:遊戯王公式データベース
【ギミック・パペット】展開の要となる、最強の二人です。
お互いに効果発動ターンは【ギミック・パペット】モンスターしかEXデッキから出せなくなるものの、モンスター展開効果と自身回収効果を持っているため、この2枚だけである程度は戦うことができます。
これらのカードは先述したように《地獄人形の館》のサーチ効果や《コンドーレンス・パペット》などの墓地送り効果からアクセスできるため、初動の安定性も非常に高いのが特徴です。
これらの強力な展開カードと強固な耐性を付与できる《地獄人形の館》を活用すれば、たとえインフレしているカジュアル環境であっても真正面から戦うことができます。
【地縛】出張ギミック
《地縛神 スカーレッド・ノヴァ》
【 効果モンスター 】
星 12 / 闇 / 悪魔族 / 攻3500 / 守3000
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:「地縛神」モンスターはフィールドに1体しか表側表示で存在できない。
②:自分・相手のメインフェイズに、手札・墓地のこのカードを除外して発動できる。
自分の手札・フィールド(表側表示)から「地縛神」モンスターか「レッド・デーモンズ・ドラゴン」1体を墓地へ送る。
その後、以下の効果から1つを適用できる。
●デッキ・EXデッキから「地縛」モンスター1体を特殊召喚する。
●EXデッキから「スカーレッド・ノヴァ・ドラゴン」1体をS召喚扱いで特殊召喚する。
出典:遊戯王公式データベース
《地縛戒隷 ジオクラーケン》
【 融合モンスター 】
星 8 / 闇 / 悪魔族 / 攻2800 / 守1200
「地縛」モンスター×2
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが特殊召喚した場合に発動できる。
自分のデッキ・墓地からフィールド魔法カード1枚を手札に加える。
②:相手のEXデッキからモンスターが特殊召喚された場合に発動できる。
このターンに特殊召喚された相手フィールドのモンスターを全て破壊し、破壊したモンスターの数×800ダメージを相手に与える。
出典:遊戯王公式データベース
一方こちらは、フィールド魔法をサーチするために採用した【地縛】カードのギミックです。
《魔界発現世行きデスガイド》から展開することで、任意のフィールド魔法をサーチするコンボとして活用できます。
《魔界発現世行きデスガイド》1枚からの展開例
【使用カード/条件】
- 手札に《魔界発現世行きデスガイド》
【手順】
- 手札から《魔界発現世行きデスガイド》を召喚して効果を発動、デッキから《クリッター》を特殊召喚
- 《魔界発現世行きデスガイド》《クリッター》を素材として、EXデッキから《彼岸の黒天使 ケルビーニ》をL召喚
- 《クリッター》の効果を発動、デッキから《地縛神 Wiraqocha Rasca》を手札に加える
- 《彼岸の黒天使 ケルビーニ》の効果をデッキから《魔サイの戦士》を送って発動、自身の攻撃力をアップさせる
- 墓地の《魔サイの戦士》の効果を発動、デッキから《地縛神 スカーレッド・ノヴァ》を墓地へ送る
- 墓地の《地縛神 スカーレッド・ノヴァ》を除外して効果を発動、手札から《地縛神 Wiraqocha Rasca》を墓地へ送りEXデッキから《地縛戒隷 ジオクラーケン》を特殊召喚
- 《地縛戒隷 ジオクラーケン》の効果を発動、デッキから任意のフィールド魔法カード1枚を手札に加える
この展開で任意のフィールド魔法をサーチすることができるので、デッキの鍵である《地獄人形の館》やコイントスを無視できる《光の結界》を持ってきます。
また《地獄人形の館》から動き展開を妨害された場合に、こちらの展開をすることで2枚目以降の《地獄人形の館》を手札に構えるという使い方もできます。
しかも《地縛戒隷 ジオクラーケン》は相手がEXデッキから特殊召喚した場合に疑似的な全体除去効果をもっており、《彼岸の黒天使 ケルビーニ》のリンク先に出しておけば効果破壊耐性も付与できるので、妨害カードとしても勝つお湯することが可能です。
地味に《地縛戒隷 ジオクラーケン》自身がレベル8なので、【ギミック・パペット】Xモンスターの素材となれるのも優秀なところ。
その他の採用カード
《時空の七皇》
【 通常魔法 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:EXデッキの「No.101」~「No.107」のいずれかの「No.」Xモンスター1体を相手に見せて発動できる。
種族か属性が見せたモンスターと同じで、そのモンスターのランクと同じ数値のレベルを持つモンスター1体をデッキから手札に加える。
その後、自分の手札を1枚選んでデッキの一番上に戻す。
このカードの発動後、ターン終了時まで自分はXモンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
出典:遊戯王公式データベース
EXデッキのオーバーハンドレッドナンバーズを見せることで、さまざまなモンスターをサーチできる通常魔法。
《七皇昇格》からサーチすることができ、発動ターンはEXデッキの使用が制限されるものの、【ギミック・パペット】デッキではさほど影響がありません。
このデッキでは、キーカードにアクセスできる万能サーチカードとして活用します。
107を見せて特殊勝利コンボの鍵である《アルカナフォースXXI-THE WORLD》、106を見せてフィールド魔法をサーチできる《惑星探査車》、104を見せて【エクシーズ】カードのサーチ効果を持つ《希望皇アストラル・ホープ》をサーチすることができます。
効果処理で手札1枚をデッキに戻す必要がありますが、レベル8の【ギミック・パペット】モンスターなどは手札よりもデッキに残っている方が良いことが多いので、それもシナジーとなっています。
《RUM-ヌメロン・フォース》
【 通常魔法 】
自分フィールド上のエクシーズモンスター1体を選択して発動できる。
選択したモンスターと同じ種族でランクが1つ高い「CNo.」と名のついたモンスター1体を、選択した自分のモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。その後、この効果で特殊召喚したモンスター以外のフィールド上に表側表示で存在するカードの効果を全て無効にする。
出典:遊戯王公式データベース
【CNo.】モンスターを呼び出しながら、フィールドの表側表示カードを無効化する効果を持った【RUM】通常魔法カード。
《ギミック・パペット-ファンタジクス・マキナ》からサーチ・回収の選択肢としてだけでなく、相手の盤面突破にも使えるカードとして採用しています。
《RUM-ヌメロン・フォース》による無効化は永続となっているので、厄介な制圧モンスターやメタ効果持ちの永続カードを無力化することができます。
もちろん自分の《地獄人形の館》も無効化してしまうので使用には注意が必要ですが、かなり強力な状況打破カードなのでお守りとして採用しています。
《一撃必殺!居合いドロー》
カジュアルではそこそこお馴染みの墓地送り兼墓地回収カード。
今回のデッキではEXデッキを用いたリソース回復が難しいため、このカードを採用しました。
ワンチャン当たり(《一撃必殺!居合いドロー》)を引いてそのままワンキルしてしまうこともあります。
また運任せですが《ギミック・パペット-ブラッディ・ドール》《ギミック・パペット-キラーナイト》を墓地へ送ることができれば、そのまま回収効果を使って【ギミック・パペット】の展開へとつなげることもできます。
【コラム】カジュアル環境の変化
余談ですが、実は《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》のオリジナルデッキの構築はこれが初めてというものではありません。
数年かけて使い続けていた既存のデッキから、新規カードの登場や環境の変化に合わせて改築し続けてきた、ひとつの到達点として今回の紹介デッキとなりました。
《アルカナフォースXXI-THE WORLD》を用いたプランは改築の過程で何度も出てきてはいたのですが、これまでは「コンボ寄り過ぎる」という理由であえて避けていました。
それは筆者自身が、今よりずっとスローテンポなカジュアルデッキ同士の対戦を想定して構築していたからです。
こちらが今回のデッキになる直前の、デステニー・レオのデッキ最終版。
《地獄人形の館》を使って《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》を守るという点は同じですが、こちらでは【魔弾】カードを用いて真っ当に3ターン守りきるというプランで使用していました。
こちらで紹介した【地縛】ギミックや、新しい【デモンスミス】のギミックなんかも採用したデッキとなっています。
しかしながら最新パックに収録されるテーマデッキやタクティカルトライデッキの登場など相まって、大会環境もカジュアル環境もかなり高速化が進んできました。
ショップなどで新規プレイヤーや復帰プレイヤーを見かけることになって大変喜ばしいところではあるのですが、同時にこのデッキでは手も足も出ないという状況も続きました。
そのため今回は思い切って、《アルカナフォースXXI-THE WORLD》を用いたコンボよりの構築に至ったという訳ですね。
6月に発売されたタクティカルトライデッキや9月に発売される青眼ストラクチャーデッキでは、《灰流うらら》をはじめとした手札誘発カードも複数収録され、新規や復帰のプレイヤーが参入しやすい環境へと変化しつつあります。
それと同時に大会やカジュアルの環境も、確実にデッキパワーのラインは上がってくることでしょう。
ですがやはりデッキビルダーとしては、そうした環境の変化にも対応できるようにデッキビルドしていきたいと思うところです。
手札誘発や相手ターン妨害カードを乗り越えながら戦うというのも楽しいですからね。
もちろんスローな環境はそれでめちゃくちゃ楽しいのですが、あくまで対戦相手とお互いに同意の上でのものですので。
デッキパワーのわからない初見の相手でも遊べるように、さまざまなラインのデッキを使うよう意識して構築したいものです。
……と、意気揚々と構築した魔弾型デステニー・レオデッキでボコボコにされた筆者が、過分にも偉そうに語り散らかして今回の記事の締めくくりとさせていただきます。
おわりに
いかがだったでしょうか。
今回用いた《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》ならびに【ギミック・パペット】デッキは、わたくしが遊戯王で一番好きなカード・テーマということで記事に書かせていただきました。
このデッキもかなりコンボ寄りの構築となったので、運が良ければ先攻1ターン目から《No.88 ギミック・パペット-デステニー・レオ》《アルカナフォースXXI-THE WORLD》の特殊勝利が決まってしまうこともあります。
もちろん新規カードのおかげで【ギミック・パペット】としてもしっかり戦えるので、そこもやっぱり良いところですね。
現在の高速化したカジュアル環境であってもしっかり戦うことができるデッキとなっているので、個人的にかなり満足のいく構築となっています。
かつては《ギミック・パペット-シザー・アーム》や《ジャンク・パペット》で無理やり回すようなデッキだったのに……、しっかり戦えるデッキになってくれて筆者も嬉しい限りです。
それでは今回はこの辺りで。また、次回の記事でお会いしましょう。
ここまでのご清読、ありがとうございました!