はじめに
読者の皆さま、こんにちは。かもめ先生です。
「スタイリッシュなカッコいいテーマデッキを組んでみたい!」「ユニークな戦い方ができるテクニカルなデッキを使ってみたい!」
今回はそんな方に向けた、さまざまな属性のモンスターがサイクルするテーマ【VS(ヴァンキッシュ・ソウル)】デッキの解説記事です。
この記事では、手札のモンスターの属性でさまざまな効果を得るモンスターで構成された【VS】デッキの特徴や展開例、相性の良いカードについて解説していきます。
目次
【VS】デッキレシピ
このデッキレシピで行える具体的な展開はこちら ▼
【VS】デッキの特徴
【VS】デッキとは?
【VS】デッキは炎・地・闇属性を持ったさまざまな種族のモンスターで構成された、メインデッキのモンスターを主体に戦うテーマデッキです。
「対戦格闘ゲーム」がモチーフとなっているようで、3つの属性のモンスターを手札から見せることでさまざまな効果を発動するという、「コマンド技」のようなモンスター効果を持っているのが特徴となっています。
「ヴァンキッシュ・ソウル」の略称が「VS」となることから、「VS(バーサス) 〇〇」といったように対戦画面が演出される粋な仕様となっています。
また上級【VS】モンスターは手札の自身とフィールドの【VS】モンスターを入れ替える効果も持っており、さながら「次の対戦者(ネクストチャレンジャー)」や「キャラチェンジ」のような演出になっているのも面白いですよね。
【VS】デッキの特徴
先述したように【VS】モンスターはいずれも、手札にあるモンスターの属性によって効果を得ることができます。
そのため、炎・地・闇といった3つの属性のモンスターを「どれだけ採用するか」「どのようにアクセスするか」といったことを考える必要があります。
また「手札のモンスターを見せる」ということは「手札を消費して自分ターンに一気に展開する」というのではなく、なるべく「手札のモンスターを温存」するという戦術が重要となってきます。
そのため相手ターンでも手札から発動できる「手札誘発モンスター」や、相手ターンでも手札から展開できるようなモンスターを中心に採用することで、幅広い戦い方が可能となります。
【VS】デッキの戦い方
現状、デッキの【VS】モンスターにアクセスする手段は《VS ラゼン》のみであるため、デュエル序盤では全力で彼の効果を通すことを考えて立ち回っていきます。
《VS ラゼン》さえフィールドに出してサーチ効果を通してしまえば、あとは《VS Dr.マッドラヴ》や《VS ヘヴィ・ボーガー》に繋いでサーチ効果やドロー効果を用いながら、手札のカードを増やしていきます。
【VS】の展開で重要となるのがLモンスター《闘神の虚像》で、自分・相手のメインフェイズに墓地の【VS】モンスターを回収、または手札の【VS】モンスターを特殊召喚させるという効果を発動することができます。
《VS ラゼン》を素材として《闘神の虚像》をL召喚し、《VS ラゼン》でサーチ【VS】モンスターを《闘神の虚像》の効果で特殊召喚することで展開し、相手ターンに素材にした《VS ラゼン》を手札に戻すことで、無駄なく展開することができます。
フィールドに【VS】モンスターや《闘神の虚像》が揃い、手札のモンスターの属性も整ってきたら、エースモンスターである《VS 龍帝ヴァリウス》を出して一気に勝負を決めに行きましょう。
《VS 龍帝ヴァリウス》は攻撃力3000の高打点アタッカーでありながら、手札の炎・地・闇属性モンスターを見せることで、フリーチェーンでフィールドのカード1枚を(対象に取らず)選んで破壊するという、非常に強力なモンスターとなっています。
《闘神の虚像》でアドバンテージを稼ぎつつ展開し、《VS ラゼン》や《VS 龍帝ヴァリウス》で相手のカードを除去して、【VS】モンスターの連打で相手のライフを削っていきましょう。
【VS】カードの解説
主軸となる【VS】モンスター
《VS ラゼン》
【 効果モンスター 】
星 4 / 炎 / 戦士族 / 攻1800 / 守1500
このカード名の①②の効果は、それぞれ1ターンに1度しか使用できず、同一チェーン上では発動できない。
①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから戦士族以外の「VS」モンスター1体を手札に加える。
②:自分・相手ターンに、以下から1つ選択し、その属性の手札のモンスターを1体ずつ相手に見せて発動できる。
●炎:このターン、このカードは効果では破壊されない。
●炎・闇:このカードと同じ縦列の他のモンスターを全て破壊する。
いわゆる「主人公キャラ」「万能キャラ」である、炎属性・戦士族の【VS】下級モンスター。
①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
《VS ラゼン》の①の効果
デッキから戦士族以外の「VS」モンスター1体を手札に加える。
自身の召喚・特殊召喚時に、テーマのモンスターをサーチする効果を持っています。
上級【VS】モンスターであればそちらの効果でこのカードを手札に戻しつつ展開、下級【VS】モンスターであればこのカードを素材に《闘神の虚像》をL召喚すればそちらの効果で展開することができます。
②:自分・相手ターンに、以下から1つ選択し、その属性の手札のモンスターを1体ずつ相手に見せて発動できる。
《VS ラゼン》の②の効果
●炎:このターン、このカードは効果では破壊されない。
●炎・闇:このカードと同じ縦列の他のモンスターを全て破壊する。
②の効果では相手に見せた手札モンスターの属性によって、自身に効果破壊耐性付与もしくは自身と同じ縦列のモンスター破壊効果を得ることができます。
手札に炎・闇属性のモンスターこそ必要ですが、相手ターンに《闘神の虚像》や《VS コンティニュー》で相手モンスターと同じ縦列に呼び出しておけば、①のサーチ効果を起動しながら処理後に②の効果で除去してしまうことが可能となっています。
《VS Dr.マッドラヴ》
【 効果モンスター 】
星 4 / 闇 / 悪魔族 / 攻1200 / 守2000
このカード名の①②の効果は、それぞれ1ターンに1度しか使用できず、同一チェーン上では発動できない。
①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「VS」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
②:自分・相手ターンに、以下から1つ選択し、その属性の手札のモンスターを1体ずつ相手に見せて発動できる。
●闇:相手フィールドの表側表示モンスター1体を選び、その攻撃力・守備力を500ダウンする。
●闇・地:フィールドの守備力が一番低いモンスター1体を持ち主の手札に戻す。
いわゆる「科学者キャラ」「テクニカル(設置物)キャラ」である、闇属性・悪魔族の【VS】下級モンスター。
①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
《VS Dr.マッドラヴ》の①の効果
デッキから「VS」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
②:自分・相手ターンに、以下から1つ選択し、その属性の手札のモンスターを1体ずつ相手に見せて発動できる。
《VS ラゼン》と同じく貴重なサーチ効果を持っており、こちらはテーマの魔法・罠カードを持ってくることができます。
【VS】魔法・罠カードには、モンスターを裏側表示に変更できる《VS 螺旋流辻風》やテーマのモンスターを蘇生できる《VS コンティニュー》などさまざまなものがあるので、状況に応じてサーチ先を選ぶようにしましょう。
②:自分・相手ターンに、以下から1つ選択し、その属性の手札のモンスターを1体ずつ相手に見せて発動できる。
《VS Dr.マッドラヴ》の②の効果
●闇:相手フィールドの表側表示モンスター1体を選び、その攻撃力・守備力を500ダウンする。
●闇・地:フィールドの守備力が一番低いモンスター1体を持ち主の手札に戻す。
②の効果では相手に見せた手札モンスターの属性によって、相手モンスターの攻守ダウン効果もしくは守備力を参照したモンスターバウンス効果を得ることができます。
やはり強力なのは②のバウンス効果で、自身の守備力も2000とそこそこ高いことから、相手の初動となるモンスターをバウンスする妨害カードとしての使い方が可能となっています。
《VS 龍帝ヴァリウス》
【 効果モンスター 】
星 8 / 地 / ドラゴン族 / 攻3000 / 守1500
このカード名の①②の効果は、それぞれ1ターンに1度しか使用できず、同一チェーン上では発動できない。
①:自分・相手のメインフェイズに、ドラゴン族以外の自分フィールドの「VS」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に戻し、このカードを手札から特殊召喚する。
②:自分・相手ターンに、以下から1つを選択し、その属性の手札のモンスターを1体ずつ相手に見せて発動できる。
●地:このターン、表側表示のこのカードは相手が発動した効果を受けない。
●地・炎・闇:フィールドの他のカード1枚を選んで破壊する。
いわゆる「ボスキャラ」「当身キャラ」である、闇属性・ドラゴン族の【VS】上級モンスター。
①:自分・相手のメインフェイズに、ドラゴン族以外の自分フィールドの「VS」モンスター1体を対象として発動できる。
《VS 龍帝ヴァリウス》の①の効果
そのモンスターを手札に戻し、このカードを手札から特殊召喚する。
①の効果は【VS】上級モンスターの共通である、自己特殊召喚効果となっています。
自分・相手のメインフェイズにフリーチェーンで入れ替わることができるため、相手カードの効果対象となった【VS】モンスターを逃がしつつ展開することができます。
また《VS ラゼン》や《VS Dr.マッドラヴ》を戻しておけば、自身を展開しつつ次ターン以降の展開にも備えることが可能となります。
②:自分・相手ターンに、以下から1つを選択し、その属性の手札のモンスターを1体ずつ相手に見せて発動できる。
《VS 龍帝ヴァリウス》の②の効果
●地:このターン、表側表示のこのカードは相手が発動した効果を受けない。
●地・炎・闇:フィールドの他のカード1枚を選んで破壊する。
②の効果では相手に見せた手札モンスターの属性によって、自身にあらゆる効果に対する耐性付与もしくはフリーチェーンのカード破壊効果を得ることができます。
とくに強力なのがカード破壊効果で、炎・地・闇と3つの属性のモンスターを手札に必要とするものの、フリーチェーンで対象に取らないカード破壊を行うため、相手の展開プランをズラすことが可能となっています。
《闘神の虚像》
【 リンクモンスター 】
星 1 / 闇 / 岩石族 / 攻0 /
【リンクマーカー:下】
「VS」モンスター1体
このカードはリンク素材にできない。
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分フィールドに「VS」モンスターが存在する限り、自分フィールドの攻撃力が一番高いモンスターしか相手は攻撃対象に選択できない。
②:自分・相手のメインフェイズに、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●手札から「VS」モンスター1体を特殊召喚する。
●自分の墓地から「VS」モンスター1体を選んで手札に加える。
いわゆる「対戦ステージ」と思われる、【VS】名称を持たないリンク1の岩石族モンスターです。
①:自分フィールドに「VS」モンスターが存在する限り、自分フィールドの攻撃力が一番高いモンスターしか相手は攻撃対象に選択できない。
《闘神の虚像》の①の効果
自身は攻撃力0と非常にステータスが低いものの、①の効果によって自身を攻撃対象にできなくする効果を持っています。
後述する自身の②の効果やその他の【VS】カードの効果で【VS】モンスターを展開することができるので、アドバンテージ源である自身が除去されてしまわないように立ち回るよう心がけましょう。
ただしカード効果による除去などには無力なので、このカードに依存しないようなプレイングも心がけておくと良いでしょう。
②:自分・相手のメインフェイズに、以下の効果から1つを選択して発動できる。
《闘神の虚像》の②の効果
●手札から「VS」モンスター1体を特殊召喚する。
●自分の墓地から「VS」モンスター1体を選んで手札に加える。
②の効果で自分・相手のメインフェイズに、手札の【VS】モンスターを特殊召喚もしくは墓地の【VS】モンスターを回収する効果を発動することができます。
いずれも手札・フィールドのアドバンテージを稼ぐ効果となっているので、このカードをどれだけ維持できるかが、【VS】デッキで勝つためには重要となってきます。
手札から【VS】モンスターを展開して打点要因を並べたり、墓地の【VS】モンスターを回収してモンスター効果で見せる属性を増やしたりとさまざまな活用方法があるので、何度も回しながら使い方を見出していきましょう。
その他の【VS】モンスター
《VS パンテラ》
【 効果モンスター 】
星 4 / 地 / 獣戦士族 / 攻1700 / 守1900
このカード名の①②の効果は、それぞれ1ターンに1度しか使用できず、同一チェーン上では発動できない。
①:自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
②:自分・相手ターンに、以下から1つ選択し、その属性の手札のモンスターを1体ずつ相手に見せて発動できる。
●地:このターン、このカードは戦闘では破壊されない。
●地・炎:このカードと同じ縦列の魔法・罠カードを全て破壊する。
いわゆる「獣人キャラ」「タメ(溜め)キャラ」である、地属性・獣戦士族の【VS】下級モンスター。
①:自分のメインモンスターゾーンにモンスターが存在しない場合に発動できる。
《VS パンテラ》の①の効果
このカードを手札から特殊召喚する。
【VS】モンスターの中で、最も軽い条件の自己特殊召喚を持っています。
召喚権を使わず自身をフィールドに出すことができるので、【VS】デッキで鍵となる《VS ラゼン》にアクセスできる《『焔聖剣-デュランダル』》の装備対象にできるモンスターとして非常に重要な役割を持っています。
それ以外にも、テーマ名称の地属性モンスターとしても採用理由があります。
②:自分・相手ターンに、以下から1つ選択し、その属性の手札のモンスターを1体ずつ相手に見せて発動できる。
《VS パンテラ》の②の効果
●地:このターン、このカードは戦闘では破壊されない。
●地・炎:このカードと同じ縦列の魔法・罠カードを全て破壊する。
②の効果では相手に見せた手札モンスターの属性によって、自身に戦闘破壊耐性付与もしくは自身と同じ縦列の魔法・罠カード破壊効果を得ることができます。
とくに魔法・罠カード破壊効果は、以降の【VS】モンスター展開の露払いとして扱いやすいので、序盤は活躍できる機会も多いことでしょう。
《VS プルトンHG》
【 効果モンスター 】
星 6 / 炎 / アンデット族 / 攻0 / 守0
このカード名の①②の効果は、それぞれ1ターンに1度しか使用できず、同一チェーン上では発動できない。
①:相手ターンに、自分のメインモンスターゾーンのモンスターが、存在しない場合または「VS」モンスターのみの場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
②:自分・相手ターンに、以下から1つ選択し、その属性の手札のモンスターを1体ずつ相手に見せて発動できる。
●炎:このカードの守備力はターン終了時まで3000アップする。
●闇・地:このカードの攻撃力はターン終了時まで3000アップする。
いわゆる「人外キャラ」「待ちキャラ」である、炎属性・アンデット族の【VS】上級モンスター。
①:相手ターンに、自分のメインモンスターゾーンのモンスターが、存在しない場合または「VS」モンスターのみの場合に発動できる。
《VS プルトンHG》の①の効果
このカードを手札から特殊召喚する。
相手ターン限定ではあるものの、緩い条件で自身を手札から特殊召喚することができます。
【VS】モンスターは《サンダー・ボルト》などの全体除去が苦手(フリーチェーンで逃げても意味がないため)ので、緊急時の壁モンスターとしてこのカードを活用することができます。
②:自分・相手ターンに、以下から1つ選択し、その属性の手札のモンスターを1体ずつ相手に見せて発動できる。
《VS プルトンHG》の②の効果
●炎:このカードの守備力はターン終了時まで3000アップする。
●闇・地:このカードの攻撃力はターン終了時まで3000アップする。
②の効果では相手に見せた手札モンスターの属性によって、自身の守備力もしくは攻撃力を3000アップさせることができます。
この効果によって壁モンスターとしてもアタッカーとしても活用できるというのが、このカードの特徴となっています。
①の効果で相手ターンに特殊召喚して②の効果で守備力をアップさせて相手ターンを凌ぎ、自分ターンでは攻撃力をアップさせて相手モンスターを戦闘破壊する、というのが理想的な動きとなるでしょうね。
《VS ヘヴィ・ボーガー》
【 効果モンスター 】
星 7 / 闇 / 機械族 / 攻2500 / 守1500
このカード名の①②の効果は、それぞれ1ターンに1度しか使用できず、同一チェーン上では発動できない。
①:自分・相手のメインフェイズに、機械族以外の自分フィールドの「VS」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に戻し、このカードを手札から特殊召喚する。
②:自分・相手ターンに、以下から1つ選択し、その属性の手札のモンスターを1体ずつ相手に見せて発動できる。
●闇:自分はデッキから1枚ドローする。
●地・炎:相手に1500ダメージを与える。
いわゆる「大型キャラ」「投げキャラ」である、闇属性・機械族の【VS】上級モンスター。
①:自分・相手のメインフェイズに、機械族以外の自分フィールドの「VS」モンスター1体を対象として発動できる。
《VS ヘヴィ・ボーガー》の①の効果
そのモンスターを手札に戻し、このカードを手札から特殊召喚する。
①の効果は《VS 龍帝ヴァリウス》に類似した条件の自己特殊召喚効果となっています。
とくに《VS Dr.マッドラヴ》はこのカードの特殊召喚時に手札に戻しておくことで、②のドロー効果の条件を満たすことができるので、非常に相性が良い組み合わせとなっています。
②:自分・相手ターンに、以下から1つ選択し、その属性の手札のモンスターを1体ずつ相手に見せて発動できる。
《VS ヘヴィ・ボーガー》の②の効果
●闇:自分はデッキから1枚ドローする。
●地・炎:相手に1500ダメージを与える。
②の効果では相手に見せた手札モンスターの属性によって、ドロー効果もしくはバーン効果を得ることができます。
どちらの効果も扱いやすいですが、とくにドロー効果の方は自分・相手ターンと使うだけでアドバンテージを稼ぐことができるので非常にオススメです。
このドロー効果で手札誘発カードを引き込めば、そのままそのカードを妨害として使ったり他の【VS】モンスター効果の条件に見せたりできるのが良いですね。
【VS】魔法・罠カード
《Stake Your Soul!》
【 通常魔法 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:手札のモンスター1体を相手に見せて発動できる。
見せたモンスターとはカード名が異なり、属性が同じ「VS」モンスター1体をデッキから特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに持ち主の手札に戻る。
【VS】名称ではないものの、広い範囲で【VS】モンスターをリクルートできる専用サポート魔法です。
①:手札のモンスター1体を相手に見せて発動できる。
《Stake Your Soul!》の①の効果
見せたモンスターとはカード名が異なり、属性が同じ「VS」モンスター1体をデッキから特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに持ち主の手札に戻る。
テーマの鍵となる《VS ラゼン》や《VS Dr.マッドラヴ》をデッキから特殊召喚できるので、それだけで非常に強力なカードと言えるでしょう。
リクルート効果を発動するためには同じ属性のモンスターが必要となるので、《VS ラゼン》を呼び出すための炎属性モンスターを多めに採用しておくと、デッキの安定感が上がります。
またこの効果で呼び出したモンスターはエンドフェイズに手札に戻りますが、呼び出したモンスターを《闘神の虚像》の素材にしたり手札に戻して相手ターンの展開に用いたりと、さまざまな活用方法を見出すことができます。
《VS コンティニュー》
【 速攻魔法 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:500LPを払い、自分の墓地の「VS」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加えるか守備表示で特殊召喚する。
ワンコイン(500ライフポイント)入れることで、蘇生または手札回収ができる【VS】速攻魔法です。
①:500LPを払い、自分の墓地の「VS」モンスター1体を対象として発動できる。
《VS コンティニュー》の①の効果
そのモンスターを手札に加えるか守備表示で特殊召喚する。
【VS】モンスターを展開できるテーマ関連のカードは、《闘神の虚像》とこのカードのみとなっているので、かなり重要度の高いカードとなっています。
このカードは《VS Dr.マッドラヴ》からサーチすることができ、そのまま【VS】モンスターを蘇生して展開したり、セットして相手ターンに蘇生して特殊召喚時効果のトリガーとしたりと、さまざまな場面で活用することができます。
《VS トリニティ・バースト》
【 通常罠 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分フィールドの「VS」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターとは元々の属性が異なる「VS」モンスターを2体まで手札から効果を無効にして特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
その後、対象の自分のモンスター及びこの効果で特殊召喚したモンスターの、正面の相手フィールドのカードを全て持ち主の手札に戻す事ができる。
この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに持ち主の手札に戻る。
手札(控え)の【VS】モンスターと交代しながらそれらの正面のカードをバウンスする効果を持った、【VS】通常罠カードです。
①:自分フィールドの「VS」モンスター1体を対象として発動できる。
《VS トリニティ・バースト》の①の効果
そのモンスターとは元々の属性が異なる「VS」モンスターを2体まで手札から効果を無効にして特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
その後、対象の自分のモンスター及びこの効果で特殊召喚したモンスターの、正面の相手フィールドのカードを全て持ち主の手札に戻す事ができる。
この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに持ち主の手札に戻る。
フィールドと手札の【VS】モンスターを入れ替えながらそれらの正面の相手カードすべてを対象に取らずバウンスすることができます。
対象に取らず破壊を介さない除去として非常に高性能なカードなので、タイミングを見極めてマストカウンターを決めればそのままゲームエンドに持っていけるだけの効果を持った除去カードとなっています。
ただしこの効果で特殊召喚したモンスターは効果が無効化されてエンドフェイズに手札に戻ってしまうので、《VS 龍帝ヴァリウス》や《VS ヘヴィ・ボーガー》に変換するなどして対応するように心がけておきましょう。
【VS】デッキと相性が良いカード
手札誘発カード
《灰流うらら》
【 チューナーモンスター 】
星 3 / 炎 / アンデット族 / 攻0 / 守1800
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:以下のいずれかの効果を含む魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、このカードを手札から捨てて発動できる。
その効果を無効にする。
●デッキからカードを手札に加える効果
●デッキからモンスターを特殊召喚する効果
●デッキからカードを墓地へ送る効果
《増殖するG》
【 効果モンスター 】
星 2 / 地 / 昆虫族 / 攻500 / 守200
このカードを手札から墓地へ送って発動する事ができる。このターン、相手がモンスターの特殊召喚に成功する度に、自分はデッキからカードを1枚ドローする。この効果は相手ターンでも発動する事ができる。「増殖するG」は1ターンに1度しか発動できない。
【VS】デッキは手札にさまざまな属性のモンスターを抱えておきたいという特性上、こうした手札誘発カードと非常に相性が良いものとなっています。
とくに《灰流うらら》は《VS ラゼン》と同じ炎属性モンスターであるため、《Stake Your Soul!》の効果で見せるモンスターとしても活用できるという点で相性が良いです。
この他にも地属性の《増殖するG》や、闇属性では《スカル・マイスター》や《D.D.クロウ》など、さまざまな手札誘発カードの採用が検討できます。
《『焔聖剣-デュランダル』》
【 装備魔法 】
このカード名の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。①:このカードが装備されている場合に発動できる。デッキからレベル5以下の戦士族・炎属性モンスター1体を手札に加える。その後、このカードを破壊する。②:装備モンスターが墓地へ送られた事でこのカードが墓地へ送られた場合、自分の墓地のレベル5以下の戦士族・炎属性モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は戦士族モンスターしか特殊召喚できない。
《『焔聖剣-デュランダル』》は装備状態の自身を墓地へ送ることで、デッキから炎属性・戦士族のモンスターをサーチする効果を持った装備魔法カードです。
現状の【VS】デッキは《VS ラゼン》にかなり依存しているため、それにアクセスできるカードとして採用することができます。
このカード以外の【焔聖騎士】や【焔聖剣】にも似たような効果を持ったものがあるので、このカードだけで足りないと思う場合は採用を検討してみると良いでしょう。
【VS】デッキの回し方
《VS ラゼン》1枚からの展開例
【使用カード/条件】
- 《VS ラゼン》
【結果】
- 《VS ラゼン》
- 《VS Dr.マッドラヴ》
- 《VS ヘヴィ・ボーガー》
- 《闘神の虚像》
- 手札に《VS コンティニュー》
- 1ドロー
【手順】
- 手札から《VS ラゼン》を召喚して効果を発動、デッキから《VS Dr.マッドラヴ》を手札に加える
- 《VS ラゼン》を素材として、《闘神の虚像》をL召喚
- 《闘神の虚像》の効果を発動し、手札から《VS Dr.マッドラヴ》を特殊召喚
- 《VS Dr.マッドラヴ》の効果を発動し、デッキから《VS コンティニュー》を手札に加える
- 手札から《VS コンティニュー》をセット
相手ターンでの展開
- 相手ターンにセットされた《VS コンティニュー》を発動し、墓地の《VS ラゼン》を特殊召喚
- 《VS ラゼン》の効果を発動し、デッキから《VS ヘヴィ・ボーガー》を手札に加える
- 相手メインフェイズに手札の《VS ヘヴィ・ボーガー》の効果を発動、フィールドの《VS Dr.マッドラヴ》を手札に戻して自身を特殊召喚
- 相手メインフェイズに《VS ヘヴィ・ボーガー》の効果を闇属性の《VS Dr.マッドラヴ》を見せて発動、1ドローする
- 相手メインフェイズに《闘神の虚像》の効果を発動し、手札から《VS Dr.マッドラヴ》を特殊召喚
- 《VS Dr.マッドラヴ》の効果を発動し、デッキから《VS コンティニュー》を手札に加える
【盤面の解説】
《VS ラゼン》1枚から展開する場合の一例です。
【VS】デッキは相手ターンに動くことが多いため、相手ターンでの展開も考えながら自分ターンに展開していくこととなります。
相手ターンに《VS コンティニュー》から《VS ラゼン》を相手モンスターの正面に呼び出せば、《VS ラゼン》の②の効果でモンスター破壊効果の発動を狙うことができます。
手札のモンスター属性さえ揃っていれば《VS Dr.マッドラヴ》のバウンス効果も発動させることが可能でしょう。
さらに相手ターンに呼び出した《VS ヘヴィ・ボーガー》でドロー効果を使って手札を稼ぎつつ、引き込んだ手札誘発カードで相手の展開を妨害するというのが理想の動きとなっています。
こうした《VS ラゼン》《VS Dr.マッドラヴ》の除去効果や、《VS ヘヴィ・ボーガー》に変換するタイミングなどがかなり重要となっているので、相手の展開をしっかり見極めてプレイすることを意識しておきましょう。
基本的な【VS】の展開例
【使用カード/条件】
- 《VS ラゼン》
- 《Stake Your Soul!》
- 地属性モンスター
【結果】
- 《VS 龍帝ヴァリウス》
- 《VS ヘヴィ・ボーガー》
- 《VS Dr.マッドラヴ》
- 《闘神の虚像》
- 手札に《VS ラゼン》
- 手札に《VS コンティニュー》
- 2ドロー
- 相手カード1枚破壊(相手ターン)
【手順】
- 手札から《VS ラゼン》を召喚して効果を発動、デッキから《VS Dr.マッドラヴ》を手札に加える
- 《VS ラゼン》を素材として、《闘神の虚像》をL召喚
- 手札の《Stake Your Soul!》を闇属性の《VS Dr.マッドラヴ》を見せて発動、デッキから《VS ヘヴィ・ボーガー》を特殊召喚
- 《VS ヘヴィ・ボーガー》の効果を闇属性の《VS Dr.マッドラヴ》を見せて発動、1ドローする
- 《闘神の虚像》の効果を発動し、手札から《VS Dr.マッドラヴ》を特殊召喚
- 《VS Dr.マッドラヴ》の効果を発動し、デッキから《VS コンティニュー》を手札に加える
- 手札から《VS コンティニュー》をセット
- エンドフェイズに《VS ヘヴィ・ボーガー》が手札に戻る
相手ターンでの展開
- 相手ターンにセットされた《VS コンティニュー》を発動し、墓地の《VS ラゼン》を特殊召喚
- 《VS ラゼン》の効果を発動し、デッキから《VS 龍帝ヴァリウス》を手札に加える
- 相手メインフェイズに手札の《VS ヘヴィ・ボーガー》の効果を発動、フィールドの《VS Dr.マッドラヴ》を手札に戻して自身を特殊召喚
- 相手メインフェイズに《VS ヘヴィ・ボーガー》の効果を闇属性の《VS Dr.マッドラヴ》を見せて発動、1ドローする
- 相手メインフェイズに手札の 《Stake Your Soul!》 の効果を発動、フィールドの《VS ラゼン》を手札に戻して自身を特殊召喚
- 相手メインフェイズに《VS 龍帝ヴァリウス》の効果を炎属性《VS ラゼン》闇属性《VS Dr.マッドラヴ》+地属性モンスターを見せて発動、フィールドのカード1枚を選んで破壊する
- 相手メインフェイズに《闘神の虚像》の効果を発動し、手札から《VS Dr.マッドラヴ》を特殊召喚
- 《VS Dr.マッドラヴ》の効果を発動し、デッキから《VS コンティニュー》を手札に加える
【盤面の解説】
《VS ラゼン》と《Stake Your Soul!》を絡めた、【VS】の基本的な展開の一例です。
地属性モンスターを必要としていますが、《VS 龍帝ヴァリウス》のカード破壊効果のためのものなので、《VS ヘヴィ・ボーガー》のドロー効果で引き込むことでも間に合います。
手札のモンスター属性こそ必要ですが《VS ラゼン》によるモンスター破壊、《VS Dr.マッドラヴ》によるモンスターバウンス、《VS 龍帝ヴァリウス》によるカード破壊と、3回の妨害が可能となっています。
さらに《VS ヘヴィ・ボーガー》による1ドロー×2回が加わるため、手札誘発カードによる妨害も加わってきます。
しかしながら【VS】全体の特性として手札のモンスターの属性が揃っていればの条件となっているため、やはり自分の手札状況や相手の展開状況に合わせて、臨機応変に立ち回るという考えが重要となってきます。
この例や前述の例では手札補充や展開のために《VS ヘヴィ・ボーガー》や《VS コンティニュー》を経由していますが、相手デッキに合わせて《VS プルトンHG》や《VS トリニティ・バースト》、《VS 龍帝ノ槍》などにサーチ先を変更するなど、柔軟に対応していきましょう。
【VS】デッキをカスタムするおすすめカード
【ビーステッド】関連カード
《深淵の獣マグナムート》
(制限カード) 【 効果モンスター 】
星 6 / 闇 / ドラゴン族 / 攻2500 / 守2000
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分または相手の墓地の光・闇属性モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを除外し、このカードを手札から特殊召喚する。
相手フィールドにモンスターが存在する場合、この効果は相手ターンでも発動できる。
②:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
このターンのエンドフェイズに、自分のデッキ・墓地から「深淵の獣マグナムート」以外のドラゴン族モンスター1体を選んで手札に加える。
《深淵の獣バルドレイク》
【 効果モンスター 】
星 6 / 闇 / ドラゴン族 / 攻2500 / 守2000
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分または相手の墓地の光・闇属性モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを除外し、このカードを手札から特殊召喚する。
相手フィールドにモンスターが存在する場合、この効果は相手ターンでも発動できる。
②:相手が儀式・融合・S・X・リンクモンスターを特殊召喚した場合、このカード以外の自分フィールドの光・闇属性モンスター1体をリリースし、その特殊召喚されたモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを除外する。
【ビーステッド】は、闇属性・ドラゴン族で構成されたテーマデッキです。
【VS】モンスターの効果を発動するための闇属性モンスターとして見せることができるうえ相手ターンでも特殊召喚できるモンスターが多いため、【VS】に足りない展開力を補うことができます。
とくに《深淵の獣マグナムート》は自身を展開しつつドラゴン族の《VS 龍帝ヴァリウス》をサーチすることができるので、非常に相性が良いカードとなっています。
【ネメシス】関連カード
《ネメシス・フラッグ》
【 効果モンスター 】
星 2 / 炎 / 炎族 / 攻1100 / 守200
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:「ネメシス・フラッグ」以外の除外されている自分のモンスター1体を対象として発動できる。このカードを手札から特殊召喚し、対象のモンスターをデッキに戻す。②:自分メインフェイズに発動できる。デッキから「ネメシス・フラッグ」以外の「ネメシス」モンスター1体を手札に加える。
《アークネメシス・プロートス》
【 効果モンスター 】
星 11 / 闇 / 幻竜族 / 攻2500 / 守3000
このカードは通常召喚できない。自分の墓地及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、属性が異なるモンスター3体を除外した場合に特殊召喚できる。このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:フィールドのこのカードは効果では破壊されない。②:フィールドのモンスターの属性を1つ宣言して発動できる。フィールドの宣言した属性のモンスターを全て破壊する。次のターンの終了時まで、お互いに宣言した属性のモンスターを特殊召喚できない。
【ネメシス】は種族・属性を参照する効果を持つという、【VS】と似た性質のテーマデッキです。
【ネメシス】デッキにも炎・地・闇属性のモンスターがそれぞれ存在するので、【VS】モンスターの効果で見せるモンスターとして活用しながら展開させることができます。
とくに《アークネメシス・プロートス》は非常に強力な除去・メタ効果を持っているので、【VS】にはない強みを発揮することができます。
《センサー万別》
【 永続罠 】
①:このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、お互いのフィールドにそれぞれ1体しか同じ種族のモンスターは表側表示で存在できない。お互いのプレイヤーは自身のフィールドに同じ種族のモンスターが2体以上存在する場合には、同じ種族のモンスターが1体になるように墓地へ送らなければならない。
《センサー万別》は環境デッキの水準でも採用されることが多い、強力なメタ効果を持った永続罠カードです。
【VS】モンスターはいずれも種族が異なるモンスターで構成されているため、《センサー万別》の影響化であっても問題なく展開することができます。
もちろんこのカードが刺さらないデッキもいくらか存在しますが、多くのデッキには致命的とも言える強力なメタカードとなっているので、環境に併せて採用を検討してみると良いでしょう。
おわりに
いかがだったでしょうか。
【VS】は登場初期から非常にパワーを秘めたテーマでありながら、戦い方もユニークなのでいろんな方にオススメできる、優秀なテーマデッキとなっています。
モンスターの属性を参照するという拡張性の高さや、今後の強化も期待できる将来性の高さもあるので、これからの動きにも注目したいですね!
興味を持っていただけたなら是非とも実際にカードを手に取ってプレイしてみていただければ幸いです。
ここまでのご精読、ありがとうございました!