はじめに:グロリアス・ヴィクターズで新テーマが3つ同時に爆誕!
とうとう今週末は『デッキビルドパック グロリアス・ヴィクターズ』の発売日です!
デッキビルドパックといえば、「そのパックのカードだけでデッキが組める」のが売り。そして毎回、我々の予想を軽々と超えてくる尖ったテーマが出てくるのが恒例です。
今回登場するのは【セネト】【レイズ・ムーン】【異解△(イカイ)】の3テーマ。
そのどれもが「これまで軽視されてきたもの」を主役に据えた、常識をひっくり返すタイプのテーマに仕上がっています。
- 【セネト】……効果を持たないモンスターを、素材にも装備にもアタッカーにも使い倒す儀式テーマ
- 【レイズ・ムーン】……ドローで展開する代わりに、サーチを自ら封印するランク7テーマ
- 【異解△】……裏側除外を第二のデッキとして扱い、自分のデッキ0枚を目指すサイキック族テーマ
今回は、3テーマそれぞれが何をするテーマなのか、再録カードがどう噛み合うのか、そして手持ちの既存カードで何を足すべきかまでまとめてご紹介します。
特に最後の「既存カードとの組み合わせ」がめちゃくちゃ面白いことになっているので、そこは気合いを入れて書きました。
【商品情報】

『遊戯王OCG デュエルモンスターズ デッキビルドパック グロリアス・ヴィクターズ』
●発売日/2026年9月5日(土)
●メーカー/KONAMI
●価格/1パック5枚入り198円(税込)
1BOX15パック入り
●カード種類/全45種
レアリティはウルトラレア6種、スーパーレア10種、ノーマル29種。
今回の特徴は、ノーマル29種すべてにノーマルパラレル仕様が用意されている点です。さらに全45種のうち6種にプリズマティックシークレットレア、12種にシークレットレア仕様も存在します。
【セネト】通常モンスターを使い倒す儀式テーマ
まずは古代エジプトがモチーフの儀式テーマ【セネト】から。
「セネト」とは実在した古代エジプトのボードゲームの名前で、いわばデュエルのご先祖様。イラストでもモンスターたちが盤上でデュエルを繰り広げている、なんとも粋なテーマです。
そして肝心の中身ですが、このテーマ、とにかく通常モンスターを使い倒します。
儀式召喚の素材にする、装備カードとして身に纏う、そのまま場に並べてアタッカーにする、攻撃力を参照する。
あらゆるところで通常モンスターを何度も回収して使い回します。
《セネトナクト・スフィンクス》

【儀式・効果モンスター】
星12/闇属性/アンデット族/攻5000/守2500
「セネト」カードにより降臨
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードを手札から捨てて発動できる。
デッキから「セネトナクト・スフィンクス」以外の「セネト」カード1枚を手札に加える。
(2):装備カードを装備しているこのカードは相手が発動した効果を受けない。
(3):自分・相手ターンに、自分フィールドの表側表示の通常モンスターカード1枚を墓地へ送って発動できる。
相手フィールドのモンスターを全て裏側守備表示にする。
その後、自分の墓地から通常モンスター1体を特殊召喚できる。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
エースはこの《セネトナクト・スフィンクス》。レベル12・攻撃力5000という規格外のステータスを持つ儀式モンスターです。
注目してほしいのは(2)の効果。「装備カードを装備しているこのカードは相手が発動した効果を受けない」——つまり、装備さえしていれば攻撃力5000の完全耐性モンスターが立ちます。
「でも儀式召喚って重いんじゃないの?」と思いますよね。
ところがこのテーマ、この1枚から全部始まります。
《光帰葬魂の儀》

【フィールド魔法】
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):1ターンに1度、発動できる。
レベルの合計が儀式召喚するモンスターのレベル以上になるように、
自分の手札・デッキ・フィールド(表側表示)の通常モンスターカードを墓地へ送り(同名カードは1枚まで)、
自分の手札・墓地から「セネト」儀式モンスター1体を儀式召喚する。
その後、そのモンスターに自分の墓地から通常モンスター1体を装備魔法カード扱いで装備できる。
(2):自分がトークン以外の通常モンスターを特殊召喚した場合に発動できる。
自分は1枚ドローする。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
流れはこうです。
- 《セネトナクト・スフィンクス》を手札から捨てて、(1)の効果でこの《光帰葬魂の儀》をサーチ
- 《光帰葬魂の儀》を発動し、デッキから通常モンスターをレベル分だけ墓地へ送る
- さっき捨てた墓地の《セネトナクト・スフィンクス》を儀式召喚
- そのまま墓地の通常モンスター1体を装備 → 攻撃力5000・完全耐性の完成
捨てたカードがそのまま儀式召喚されて帰ってくるので、実質的な手札消費は1枚。1枚初動で完全耐性の5000打点が立つと考えると、なかなかとんでもない話です。
しかも《セネトナクト・スフィンクス》は妨害まで持っています。
(3)の効果で自分の場の通常モンスターカードを1枚墓地へ送ると、相手フィールドのモンスターを全て裏側守備表示に。その後さらに墓地から通常モンスターを蘇生できるので、妨害しながら次の弾を装填できます。相手ターンにも使える点も優秀ですね。
《光帰への契り》──OCG史上初のテキストが登場

【通常魔法】
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):デッキから「セネト」モンスター1体を手札に加える。
(2):このカードが墓地に存在する状態で、
自分が「セネト」儀式モンスターを手札から捨てた場合、このカードを除外して発動できる。
捨てたモンスターの攻撃力以下の攻撃力を持つ、
効果モンスター以外の融合モンスター1体をEXデッキから通常モンスターカード扱いで特殊召喚する。
このターン、この効果で特殊召喚したモンスターは直接攻撃できず、
自分はアンデット族以外のモンスターの効果を発動できない。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
問題は(2)の効果です。
「効果モンスター以外の融合モンスター1体をEXデッキから通常モンスターカード扱いで特殊召喚する」。
EXデッキのモンスターを通常モンスター扱いにする、というのはOCG初。
要するに、効果を持たない融合モンスターは「古のモンスター」としてカウントされ、通常モンスター用のサポートをそのまま受けられるようになったわけです。石板から古代の怪物を呼び出す、というテーマのイメージにもぴったりですね。
この効果は「セネト」儀式モンスターを手札から捨てた時に墓地から発動できるので、先ほどの1枚初動ルートを通しているだけで自然に条件を満たします。捨てた《セネトナクト・スフィンクス》の攻撃力5000以下なら何でも出せるので、実質的に制限はないようなものです。
《光帰の旅-『セネト』》

【通常魔法】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分の手札・デッキ・フィールド(表側表示)・墓地の通常モンスターカードを
以下の数だけ選び、お互いに確認する。
その後、その数によって以下の効果を適用する。
この効果で手札のカードを確認した場合、さらに自分は1枚ドローできる。
●2枚:効果モンスターを除く、レベル8以下の融合モンスター1体を
EXデッキから通常モンスターカード扱いで特殊召喚する。
●3枚:デッキの「セネト」モンスター1体または自分の墓地の通常モンスター1体を特殊召喚する。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
最後に判明した《光帰の旅-『セネト』》も同系統のカード。
通常モンスターカードを見せた枚数で効果が変わり、2枚ならレベル8以下の効果を持たない融合モンスターをEXから通常モンスター扱いで特殊召喚、3枚ならデッキの「セネト」モンスターか墓地の通常モンスターを特殊召喚できます。
見せる範囲が広いうえ、手札のカードを見せた場合はさらに1枚ドローできるオマケ付き。デッキから直接「セネト」モンスターを引っ張り出せるので、召喚権を使わずに展開を伸ばせるのが《光帰への契り》との大きな違いですね。
再録カードが完全に噛み合っている
さて、ここで【セネト】枠の再録カードを見てみましょう。
「なんで今さらこの面子……?」と思った方、これ全部ちゃんと意味があります。
《トライホーン・ドラゴン》はレベル8の通常モンスター。メインデッキに入る儀式素材兼、装備先です。レベルが高いので、レベル12の《セネトナクト・スフィンクス》を狙う際の素材効率が良い。
残る《ブラック・デーモンズ・ドラゴン》《双頭の雷龍》《テセウスの魔棲物》は、すべて「効果を持たない融合モンスター」。そう、さっきの《光帰への契り》と《光帰の旅-『セネト』》の出し先そのものです。
細かいところですが、《光帰の旅》の方はレベル8以下という縛りがあるので、レベル9の《ブラック・デーモンズ・ドラゴン》は《光帰への契り》側の担当。レベルの低い《テセウスの魔棲物》や《双頭の雷龍》は両方から呼べます。ここまで含めて役割分担されているのが心憎いですね。
【セネト】と相性の良い既存カード
ここからは、手持ちのカードで【セネト】を強化するならどれか、というお話。

【 永続罠 】
自分フィールド上に存在するトークン以外の通常モンスター2体をリリースして発動する。このカードがフィールド上に存在する限り、お互いに効果モンスターを召喚・特殊召喚する事ができない。
まず断然オススメしたいのが《暴君の自暴自棄》です。
このカード、普通のデッキだと「通常モンスターなんて入れてないよ」で終わってしまうカードなんですが、【セネト】は通常モンスターが自然と、しかも大量に入ります。デッキ構築の都合でどうしても積むことになる通常モンスターが、そのまま強力な制圧罠の発動条件になってくれるわけですね。
採用コストが実質ゼロの妨害札。これは入れ得だと思います。
アンデット族軸で組むなら
【セネト】はアンデット族テーマでもあるので、既存のアンデット族サポートがそのまま流用できます。

【 効果モンスター 】
星 6 / 闇 / アンデット族 / 攻1950 / 守2600
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:手札のこのカードを相手に見せて発動できる。自分のデッキ・墓地から「リビングデッドの呼び声」1枚を自分フィールドにセットし、自分の手札を1枚選んで捨てる。この効果でセットしたカードはセットしたターンでも発動できる。
②:このカードが特殊召喚した場合に発動できる。デッキから攻撃力1950以外のアンデット族・レベル6モンスター1体を特殊召喚する。このターン、自分はアンデット族モンスターしか手札・墓地から特殊召喚できない。
汎用アンデットの《墓場のゴースト王−パンプキング−》は、レベル6軸で組むなら必須級。そしてこのカードを入れるなら、セットで組み込みたいのが次の3枚です。

【 エクシーズモンスター 】
星 7 / 闇 / アンデット族 / 攻2700 / 守0
レベル7モンスター×2「不死の大軍団」は1ターンに1度、自分フィールドのアンデット族・ランク6のXモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:相手メインフェイズに、このカードのX素材を2つ取り除き、相手フィールドの攻撃表示モンスター1体または相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる(このカードがXモンスターのみをX素材としている場合、取り除くX素材の数を1つにできる)。そのモンスターをこのカードのX素材とする。

【 効果モンスター 】
星 6 / 闇 / アンデット族 / 攻2000 / 守1100
このカード名の①②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:手札から他のカード1枚を捨てて発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。
②:このカードが墓地に存在する状態で、Xモンスターが墓地へ送られた場合、このカードを除外して発動できる。自分の墓地からアンデット族モンスター1体を特殊召喚する。
③:このカードが除外された次のターンのスタンバイフェイズに、自分フィールドのアンデット族Xモンスター1体を対象として発動できる。除外状態のこのカードをそのモンスターのX素材にする。

【 通常魔法 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:以下の効果から1つを選択して発動できる。●自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動できる。デッキからアンデット族・レベル6モンスター1体か「生ける屍の呼び声」1枚を手札に加える。●自分フィールドの全てのアンデット族モンスターの攻撃力は400アップする。その後、自分フィールドの「リビングデッドの呼び声」の数だけ自分はドローできる。
《不死の大軍団》《祭司 レヴァリー》《霊魂プラズマ》。この3枚は《墓場のゴースト王−パンプキング−》と噛み合うカードなので、パンプキングを採用するならまとめて検討したいところです。

【 儀式モンスター 】
星 7 / 闇 / アンデット族 / 攻2700 / 守0
「ヴェンデット」儀式魔法カードにより降臨。このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分の墓地から「ヴェンデット」カード1枚を除外し、カードの種類(モンスター・魔法・罠)を宣言して発動できる。このターン、相手は宣言した種類のカードの効果を発動できない。
②:儀式召喚したこのカードが墓地へ送られた場合に発動できる。デッキから儀式モンスター1体を手札に加え、デッキから「ヴェンデット」モンスター1体を墓地へ送る。
《ヴェンデット・バスタード》もアンデット族の選択肢のひとつ。
通常モンスターの弾を増やす
【セネト】は通常モンスターをどれだけ安定して供給できるかがそのまま強さになるテーマ。素引きしても腐らせず、レベル配分も噛み合う通常モンスターを選びたいところです。
《退電のスティンガー》《ウォーター・スピリット》《スケルゴン》《金色の魔象》あたりが候補。《光帰葬魂の儀》は「同名カードは1枚まで」という条件なので、同じカードを3枚積むよりレベルの異なる通常モンスターを散らす方が儀式召喚は安定します。ここは構築の腕の見せどころですね。
逆に、《簡易融合》はこのテーマでは機能しません。EXから効果を持たない融合モンスターを呼び出しても、それはあくまで融合モンスターであって「通常モンスターカード」ではないからです。通常モンスター扱いになるのは、テーマ内の《光帰への契り》《光帰の旅》を経由した場合だけ。ここは間違えやすいので要注意です。
【レイズ・ムーン】サーチを捨ててドローに全振りするランク7
お次はカジノがモチーフの【レイズ・ムーン】。
カジノと聞くと「またコイントス系か?」と身構えるところですが、まさかのドローがコンセプト。ギャンブル要素は運任せではなく、「引く」という行為そのものに落とし込まれています。
《レイズ・ムーンの帳 シエロ》

【効果モンスター】
星7/光属性/魔法使い族/攻2100/守2100
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードをドローした時、このカードを相手に見せて発動できる。
このカードを特殊召喚する。
(2):このカードが手札に存在する場合、
自分の手札・フィールド(表側表示)からこのカード以外のカード1枚をデッキの一番下に戻して発動できる。
このカードを特殊召喚する。
(3):自分・相手のメインフェイズに発動できる
(この効果を発動するターン、自分はドロー以外の方法でデッキからカードを手札に加える事ができない)。
自分は1枚ドローする。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
メインデッキのモンスターは全員レベル7、しかも攻守がすべて700の倍数で統一されているという徹底ぶり。そして共通して、「このカードをドローした時、相手に見せて特殊召喚できる」効果を持っています。
ドローするだけで場に出る。そしてその多くが場に出た後にさらに1枚ドローできる。ドローがドローを呼び、レベル7がどんどん並んでランク7のエクシーズ召喚に繋がる——というのがこのテーマの骨格です。
その代償として設定されているのが、「この効果を発動するターン、自分はドロー以外の方法でデッキからカードを手札に加える事ができない」という縛り。
つまりサーチが一切できません。汎用サーチカードはほぼ採用できないと思っておいた方がいいでしょう。ドローという不確実な手段に全振りする代わりに、圧倒的な手数を得るテーマなんですね。
なお、この《レイズ・ムーンの帳 シエロ》は(2)で手札のカード1枚をデッキの一番下に戻すだけで自己特殊召喚できるのが便利。ドローに頼らず場に出せる貴重なルートで、後ほど紹介するコンボの起点にもなります。
《レイズ・ムーンの星々》

【通常魔法】
(1):デッキから「レイズ・ムーンの星々」以外の「レイズ・ムーン」カード1枚を選び、
デッキの一番上に置く(このターン、このカード名のこの効果で同名カードを選べない)。
このカードの発動後、ターン終了時までお互いはドロー以外の方法でデッキからカードを手札に加える事はできない。
(2):墓地のこのカードを除外し、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●お互いはそれぞれ1枚ドローする。
●自分フィールドに魔法使い族の「レイズ・ムーン」Xモンスターが存在する場合に発動できる。
自分は1枚ドローする。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
とはいえ、その不安定さを埋めるカードもちゃんと用意されています。それがこの《レイズ・ムーンの星々》。
デッキから「レイズ・ムーン」カード1枚をデッキの一番上に置く効果です。
サーチはできなくても、デッキトップに仕込んでから引けば実質サーチと同じ。しかも引いた瞬間に自己特殊召喚まで繋がります。お互いのサーチを止める効果まで付いているので、相手の初動を潰す役割まで担えるのが強烈ですね。
《レイズ・ムーンの朔 スクイーズ》

【効果モンスター】
星7/水属性/水族/攻 700/守1400
このカードの効果を発動するデュエル中、
自分はドロー以外の方法でデッキからカードを手札に加える事ができない。
(1):自分・相手ターンに、このカードを手札から捨て、以下の効果から1つを選択して発動できる
(このカード名の以下の効果はそれぞれ1ターンに1度しか選択できない)。
●このターン中、ドロー以外の方法で相手の手札にカードが加わる度に、自分は1枚ドローする。
この効果の発動後、次のターンの終了時まで自分はランク7のXモンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
●自分は1枚ドローする。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
相手を止める側の切り札がこの《レイズ・ムーンの朔 スクイーズ》。
手札から捨てることで、そのターン中、ドロー以外の方法で相手の手札にカードが加わるたびに自分が1枚ドローできます。
要するにサーチ・サルベージ・バウンスに反応する専用の《増殖するG》。特殊召喚を一切しないデッキは存在しても、サーチもサルベージもバウンスも一切しないデッキとなるとほぼ皆無です。相手ターンに投げれば強烈な抑止力になりますし、自分のターンにはもう一つのモードで単純に1枚ドローとして使えるので腐りません。
《レイズ・ムーンの天 シエロ-ノーモアベット》

【エクシーズ・効果モンスター】
ランク7/光属性/魔法使い族/攻2100/守2100
レベル7「レイズ・ムーン」モンスター×2
このカードは融合・X・L召喚の素材にできない。
(1):このカードはEXモンスターゾーンに存在する限り、以下の効果を得る。
●このカードは他のカードの効果を受けない。
●デッキからカードを手札に加える効果を含む、相手が発動した効果の処理時に、
その効果を「自分は1枚ドローする」にできる。
●自分・相手ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
自分は1枚ドローする。
(2):このカードが相手によって墓地へ送られた場合に発動できる。
自分は1枚ドローする。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
そして個人的に一番ヤバいと思ったのがこちら。
EXモンスターゾーンにいる限り他のカードの効果を受けないという耐性に加えて、とんでもない効果を持っています。
「デッキからカードを手札に加える効果を含む、相手が発動した効果の処理時に、その効果を『自分は1枚ドローする』にできる」。
相手のサーチをただのドローに書き換えるわけです。
現代遊戯王でサーチを使わないデッキはまずありませんから、これが立つだけで相手の初動が根こそぎ機能停止します。自分はサーチを捨てている代わりに、相手のサーチも許さない。テーマのコンセプトが制圧効果として綺麗に着地していますね。
再録カードはランク7と手札交換

【 通常魔法 】
手札または自分フィールド上に表側表示で存在する、レベル7モンスター1体をゲームから除外して発動できる。
デッキからカードを2枚ドローする。
「七星の宝刀」は1ターンに1枚しか発動できない。
《七星の宝刀》はレベル7専用の手札交換。メインデッキが全員レベル7の【レイズ・ムーン】にとって、これ以上ないほど噛み合った1枚です。《打ち出の小槌》も同様に、引いてしまった不要牌をデッキに戻して引き直せます。

【 エクシーズモンスター 】
星 7 / 光 / 天使族 / 攻2700 / 守2100
レベル7モンスター×2
このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:このカードの属性は、このカードがX素材としているモンスターのそれぞれの属性としても扱う。②:このカードは、このカードと同じ属性を持つモンスターとの戦闘では破壊されず、このカードと同じ属性を持つ相手モンスターが発動した効果では破壊されない。③:相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。このカードのX素材を1つ取り除き、対象のモンスターをこのカードの下に重ねてX素材とする。この効果は相手ターンでも発動できる。

【 エクシーズモンスター 】
星 7 / 光 / 機械族 / 攻3300 / 守3300
レベル7モンスター×3
このカードの効果を発動したターン、相手が受ける全てのダメージは0になる。
1ターンに1度、相手フィールド上のモンスター1体を選択し、攻撃力1000ポイントアップの装備カード扱いとしてこのカードに装備できる。
また、このカードが「No.6 先史遺産アトランタル」をエクシーズ素材としている場合、以下の効果を得る。
●このカードのエクシーズ素材を3つ取り除き、このカードの効果で装備した「No.」と名のついたモンスターを全て墓地へ送って発動できる。
相手のライフポイントを100にする。
そしてこの2枚が再録される理由が、実はテーマの縛りにあります。
【レイズ・ムーン】のモンスターは、ドロー効果を使うと「ターン終了時まで光属性XモンスターしかEXデッキから特殊召喚できない」という制限がかかるものが多いんです。つまり汎用ランク7がほとんど使えない。
そこで《No.76 諧調光師グラディエール》と《CNo.6 先史遺産カオス・アトランタル》。どちらも光属性のランク7で、この縛りをすり抜けられます。EXデッキの選択肢を確保するための再録というわけですね。
【レイズ・ムーン】と相性の良い既存カード
ここからが本題。【レイズ・ムーン】は既存カードとの組み合わせが本当に面白いテーマで、正直これを紹介したくてこの記事を書いています。
後攻0ターン目に《捕違い》を叩きつける
いきなりですが、このコンボが最高に気持ちいいので先に紹介させてください。

【 効果モンスター 】
星 3 / 闇 / 魔法使い族 / 攻1000 / 守800
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:相手がEXデッキからモンスターを特殊召喚した場合、
自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
その後、このカードと対象のモンスターのみを素材としてX召喚を行う。
その際、このカードのレベルは、対象のモンスターと同じレベルとして扱う。
②:X素材のこのカードがXモンスターの効果を発動するために取り除かれた場合に発動できる。
相手フィールドの表側表示モンスター1体の攻撃力を0にする。

【 エクシーズモンスター 】
星 7 / 闇 / 魔法使い族 / 攻2300 / 守2800
魔法使い族レベル7モンスター×2
①:X素材を持ったこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分は相手ターンに速攻魔法カード及び罠カードを手札から発動できる。
その発動の際にこのカードのX素材を1つ取り除く。
②:X召喚したこのカードが、相手の効果で墓地へ送られた場合、または戦闘で破壊され墓地へ送られた場合に発動できる。
手札・デッキから魔法使い族・闇属性モンスター1体を特殊召喚する。
その後、フィールドのカード1枚を選んで破壊できる。
使うのは《ガガガガール-ゼロゼロコール》と《虚空の黒魔導師》。
《ガガガガール-ゼロゼロコール》は、相手がEXデッキからモンスターを特殊召喚した時に、手札から自分を特殊召喚して、そのまま自分の表側モンスター1体とエクシーズ召喚を行うという効果を持っています。しかも自身のレベルは相方と同じレベルとして扱われるので、レベルが合わずに失敗することがありません。
ここで思い出してほしいのが、《レイズ・ムーンの帳 シエロ》は光属性・魔法使い族・レベル7だということ。そして《虚空の黒魔導師》の素材指定は「魔法使い族レベル7モンスター×2」。
つまり、こうなります。
- 《レイズ・ムーンの朔 スクイーズ》などでドローをし、《レイズ・ムーンの帳 シエロ》を特殊召喚
- 相手がEXデッキからモンスターを特殊召喚
- 《ガガガガール-ゼロゼロコール》を手札から特殊召喚。シエロと同じレベル7扱いに
- この2体で《虚空の黒魔導師》をエクシーズ召喚
- 《虚空の黒魔導師》の効果で、相手ターンに手札から速攻魔法を発動
そしてここで撃ちたい速攻魔法がこちら。
《捕違い》です。発動後、次の自分ターンの終了時まで、お互いにドロー以外の方法でデッキからカードを手札に加える事ができなくなる速攻魔法。
お気づきでしょうか。【レイズ・ムーン】は元からサーチを使いません。
普通のデッキなら自分も縛られる諸刃の剣ですが、このテーマにとってはデメリットが完全にゼロ。一方的なサーチロックになります。
しかもこれが後攻0ターン目、相手が展開している真っ最中に飛んでくる。先攻の相手がEXデッキに触った瞬間、サーチを封じられて展開が止まるわけです。えげつない……。
《神殿を守る者》を添えると、実質《ドロール&ロックバード》になる

【 効果モンスター 】
星 4 / 地 / 悪魔族 / 攻1100 / 守1900
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、相手プレイヤーはドローフェイズ以外ではカードをドローする事ができない。
そしてもう1枚、ここに重ねたいのが《神殿を守る者》です。
効果は「このカードが表側表示で存在する限り、相手プレイヤーはドローフェイズ以外ではカードをドローする事ができない」。攻撃力1100のレベル4という地味な見た目ですが、やっていることはかなり凶悪です。
ここで整理してみましょう。相手がデッキから手札を増やす手段は、大きく分けて「サーチ」と「ドロー」の2つしかありません。
- サーチ……《捕違い》、または《レイズ・ムーンの星々》が封じる
- ドロー……《神殿を守る者》が封じる
つまり両方を並べると、相手はドローフェイズ以外にデッキから手札を増やす手段が一切なくなります。これ、実質《ドロール&ロックバード》と同じ状況なんですよね。しかもドロールが1ターン限りなのに対して、《神殿を守る者》は場に居座り続ける限りずっと。
そして忘れてはいけないのが、これが全部こちらには一切刺さらないという点。《神殿を守る者》の効果は「相手プレイヤー」限定なので自分のドローは通りますし、《捕違い》のサーチ封じも【レイズ・ムーン】は元々サーチを使わないので無傷。完全に一方通行のロックが完成します。
ただし1つだけ注意点があります。《虚空の黒魔導師》は闇属性なので、《レイズ・ムーンの雅 キャロル》や《レイズ・ムーンの翼 ラピ》のドロー効果を使った後だと「光属性XモンスターしかEXから特殊召喚できない」制限に引っかかって出せません。その点、《レイズ・ムーンの帳 シエロ》のドロー効果にはこの制限が付いていないので、このルートを狙うならシエロ側で回すのがポイントです。
《The Legend of Tickets》でドローを確定させる

【 通常魔法 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分の墓地のカード1枚を対象として発動できる。
このターンのエンドフェイズに、対象の墓地のカードをデッキの一番上に戻す。
次の自分ドローフェイズの通常のドローは2枚になる。
【レイズ・ムーン】唯一にして最大の弱点は「ドローが運任せ」であること。
それを解決してくれるのが《The Legend of Tickets》です。
墓地の「レイズ・ムーン」を、次のターン確実にドローできる。
引ければ場に出る、という共通効果を持つテーマなので、「確実にドローできる=確実に展開できる」とほぼ同義。運のブレを消してくれる、地味に見えてかなり重要な1枚です。
シエロを場に出すルートを増やす

【 効果モンスター 】
星 7 / 闇 / ドラゴン族 / 攻2500 / 守2000
フィドラウリス=ハルモニア
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:相手フィールドのモンスターが効果を発動した時、手札のこのカードとEXデッキのSモンスター5体までを相手に見せて発動できる。
見せた数によって以下の効果を全て適用する。
この効果の発動後、次の自分ターンの終了時まで、自分はSモンスター以外のEXデッキから特殊召喚されたモンスターの効果を発動できない。
●2体以上:このカードを特殊召喚する。
●4体以上:見せたSモンスターの内の1体を墓地へ送る。
●6体:相手フィールドのモンスター1体を破壊する。

【 シンクロモンスター 】
星 12 / 光 / 魔法使い族 / 攻2500 / 守2500
レベル4チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:1ターンに1度、自分・相手のカードがEXデッキから離れた場合に発動できる。
自分フィールドの全てのモンスターの攻撃力は500アップする。
その後、フィールドの表側表示のカード1枚を選んでその効果をターン終了時まで無効にできる。
②:このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。
手札・デッキから攻撃力と守備力の数値が同じ魔法使い族・光属性モンスター1体を特殊召喚する。
《調和ノ天救竜》で《赫聖の妖騎士》を墓地に落とし、そこから《レイズ・ムーンの帳 シエロ》を出すルート。
先ほどのコンボはシエロが場にいることが大前提なので、ドロー以外の出し方を確保しておくのは非常に重要です。

【 チューナーモンスター 】
星 3 / 地 / 魔法使い族 / 攻0 / 守2100
①:このカードをドローした時、このカードを相手に見せて発動できる。
このカードを特殊召喚する。
②:自分・相手のバトルフェイズ開始時に発動する。
自分のデッキの枚数が相手よりも多い場合、このカードの攻撃力はターン終了時まで、その差の数×300アップする。
③:このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動する。
このカードをデッキの一番上に戻す。
《離世召人形》は「レイズ・ムーン」と同じ特殊召喚方法を持つカード。テーマ外から自然に混ぜられる貴重な仲間です。
光属性・レベル7/ランク7の受け皿

【 エクシーズモンスター 】
星 9 / 光 / ドラゴン族 / 攻4000 / 守0
レベル9モンスター×2
「ギャラクシーアイズ・アンチマター・ドラゴン」は1ターンに1度、X素材を3つ以上持っている自分のXモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
①:X素材を持っているこのカードが相手に与える戦闘ダメージは半分になる。
②:このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。このターン、このカードは1度のバトルフェイズ中に2回までモンスターに攻撃できる。取り除いたX素材がモンスターだった場合、さらにそのモンスターと同じ種族のモンスター1体をデッキから墓地へ送る事ができる。

【 エクシーズモンスター 】
星 7 / 光 / 機械族 / 攻2700 / 守2700
レベル7モンスター×3
「超神星輝士 セイクリッド・トレミスΩ7」は自分メインフェイズ2に1度、自分フィールドの「テラナイト」、「セイクリッド」Xモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
①:このカードは自分の墓地・除外状態の「テラナイト」モンスターが7種類以上である限り、攻撃力・守備力が2700アップし、相手が発動した効果を受けない。
②:自分・相手ターンに1度、このカードのX素材を任意の数だけ取り除き、その数だけ相手フィールドのモンスターを対象として発動できる。
そのモンスターをデッキに戻す。
《ギャラクシーアイズ・アンチマター・ドラゴン》は光属性で、しかもエクシーズの素材補充を【レイズ・ムーン】が行えるため、無理なく出せます。
《超神星輝士 セイクリッド・トレミスΩ7》も光属性&レベル7という、このテーマの要求をそのまま満たす1枚。

【 エクシーズモンスター 】
星 7 / 光 / 天使族 / 攻2500 / 守1100
レベル7モンスター×2
このカードはX素材を5つ以上持っている自分のランク2モンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
①:自分メインフェイズに発動できる。
このカードのX素材を1つ取り除き、相手フィールドの全ての表側表示モンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
このカードがレベル1の「ピュアリィ」モンスターをX素材としている場合、この効果の発動に対して相手は効果を発動できない。
②:X素材を5つ以上持っているこのカードが戦闘を行う攻撃宣言時に発動する。
相手に1500ダメージを与える。
《エクスピュアリィ・ハピネス》も光属性&レベル7。EXデッキの縛りに引っかからない選択肢として覚えておきたいですね。
そのほかのドローサポート

【 通常魔法 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分の墓地にモンスターが存在する場合、200LPを払って発動できる。
自分は1枚ドローし、お互いに確認する。
それがモンスターだった場合、さらにその属性によって以下の効果を適用する。
●自分の墓地に存在しない属性:自分は1枚ドローする。
●自分の墓地に存在する属性:自分の手札を1枚選んで捨てる。

【 永続魔法 】
このカードがフィールド上に存在する限り、お互いにドロー以外の方法でデッキからカードを手札に加える事はできず、デッキからの特殊召喚もできない。発動後2回目の自分のスタンバイフェイズ時にこのカードを破壊する。

【 フィールド魔法 】
①:このカードがフィールドゾーンに存在する限り、相手よりLPが少ないプレイヤーが受ける全てのダメージは0になる。
②:お互いのプレイヤーは1ターンに1度、自分メインフェイズに1000LPを払って以下の効果から1つを選択して発動できる。
この効果の発動に対して、お互いは魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
●デッキから1枚ドローする。
●このカードを破壊する。
●相手は1000LP回復する。

【 通常魔法 】
①:自分メインフェイズ1開始時に発動できる。
デッキから攻撃力0のモンスター1体を手札に加え、自分のLPを半分にする。
このカードの発動後、次のターンの終了時まで、自分はこの効果で手札に加えたモンスターまたはその同名カードの召喚に成功しない限り、そのモンスター及びその同名カードの効果を発動できない。

【 効果モンスター 】
星 6 / 地 / 魔法使い族 / 攻0 / 守0
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:このカードをドローした時、このカードを相手に見せて発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。②:このカードが手札からの特殊召喚に成功した場合に発動できる。お互いのプレイヤーは、それぞれデッキから1枚ドローする。

【 エクシーズモンスター 】
星 7 / 光 / 天使族 / 攻700 / 守700
レベル7モンスター×3
このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。サイコロを2回振る。このカードの攻撃力は、次の相手のエンドフェイズ時まで、大きい方の出た目×700ポイントになる。さらに、出た目の合計が7だった場合、以下の効果から1つを選択して適用する。●このカード以外のフィールド上のカードを全て墓地へ送る。●手札または自分・相手の墓地からモンスター1体を特殊召喚する。●デッキからカードを3枚ドローし、その後手札を2枚選んで捨てる。
《リロード》は手札を丸ごとデッキに戻して引き直す速攻魔法。手札で腐っていた「レイズ・ムーン」をデッキに送り返し、引き直した瞬間に自己特殊召喚で場に出せるので、手札事故がそのまま展開に変換されます。
ほかにも《ドローパン》《デッキロック》《チキンレース》《ピリ・レイスの地図》《占い魔女 チーちゃん》、そして光属性ランク7の《No.7 ラッキー・ストライプ》あたりが候補になります。
ただしここで一つ、大きな注意点。「ドローできるカードなら何でもいい」わけではありません。
自己特殊召喚の条件は「このカードをドローした時」。そのため《成金ゴブリン》のようにドローの後にまだ処理が残っているカードでは、タイミングを逃してしまいます。汎用ドローソースを詰め込めばいいというデッキではないので、ここは構築時にしっかり吟味したいポイントです。
【異解△(イカイ)】裏側除外をデッキにする問題児
最後は今回一番の問題児、サイキック族の新テーマ【異解△】です。
このテーマのコンセプトを一言で言うと、「裏側除外を第二のデッキとして扱う」。
ご存知の通り、裏側除外はごく一部の例外を除いて干渉が一切不可能な領域でした。自分のカードが裏側除外されれば明確なデメリット、相手のカードを裏側除外できれば完全除去に等しい。言わばOCGにおける本当の冥界です。
その領域を、自分から積極的に肥やしていくテーマが出てきました。
《虚ノ異解△ゲヘナ》

【効果モンスター】
星1/闇属性/サイキック族/攻 100/守1000
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札に存在し、自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動する。
自分のデッキの上からカード1枚を裏側で除外する。
(3):自分メインフェイズに発動できる。
「虚ノ異解△ゲヘナ」以外の自分の除外状態(裏側)の「異解△」モンスターを2体まで手札に加える(同名カードは1枚まで)。
このターン、自分は「異解△」カード以外のカードの効果を発動できない。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
「異解△」モンスターは共通して、召喚・特殊召喚した時に自分のデッキトップを裏側除外する効果を持っています。しかもその枚数は自身のレベルと同じ数。
レベル1のこの《虚ノ異解△ゲヘナ》なら1枚、レベル4の《緋ノ異解△ナラカ》なら4枚、レベル8の《虚蝕異解△ジャハンナム》に至っては一気に8枚。展開するだけで除外ゾーンがみるみる膨らんでいきます。
そして裏側除外したカードは死に札にはなりません。モンスターの回収はこの《虚ノ異解△ゲヘナ》、魔法・罠の回収はレベル2の《天ノ異解△シェオル》と役割が分かれており、除外ゾーンから好きなパーツを引っ張り出せます。デッキを掘りながらそのまま展開に繋がる構造ですね。
《虚蝕異解△ジャハンナム》

【効果モンスター】
星8/闇属性/サイキック族/攻3000/守2400
(1):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動する。
自分のデッキの上からカード8枚を裏側で除外する。
(2):除外状態(裏側)のカードの数によって、このカードは以下の効果を得る。
●10枚以上:このカードは戦闘では破壊されない。
●20枚以上:自分・相手ターンに1度、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
●30枚以上:相手エンドフェイズに発動できる。
自分の除外状態(裏側)のカード1枚を手札に加える。
●40枚以上:自分・相手のドローフェイズはスキップされる。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
そして切り札がこちら、攻撃力3000のレベル8。
(2)が異様で、裏側除外されているカードの枚数に応じて段階的に効果が増えていきます。10枚で戦闘破壊耐性、20枚で毎ターンの除去、30枚でリソース回収、そして——
40枚以上で、お互いのドローフェイズがスキップされる。
完全に頭おかしい(褒め言葉)。毎ターン相手のドローを封じるロックですからね……。
そして面白いのが、これが自分にとってはデッキアウト対策として機能する点です。
《異解△領域-ヴァルヴォルス》

【フィールド魔法】
自分のデッキの上・墓地から合計5枚のカードを裏側で除外してこのカードを発動できる。
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない
(1):自分メインフェイズに発動できる。
「異解△領域-ヴァルヴォルス」以外の自分の除外状態(裏側)の「異解△」カード1枚を手札に加える。
(2):自分フィールドにレベル5以上の「異解△」モンスターが存在し、
自分のデッキの枚数が0枚である限り、自分ターンの間、相手はカードの効果を発動できない。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
というのも、このテーマは自分のデッキ枚数が0枚になった時に本領を発揮するように作られているんです。
このフィールド魔法《異解△領域-ヴァルヴォルス》は、レベル5以上の「異解△」がいてデッキ0枚なら自分ターンの間、相手はカードの効果を発動できない。永続罠《異解△審判》はデッキ0枚なら戦闘する相手モンスターの攻撃力を0にする。
デッキを空にすることが勝利条件に近づく行為であり、しかも空にした後は《虚蝕異解△ジャハンナム》のドローフェイズスキップで死なない。デッキアウトを戦術に組み込むテーマ、そんなもの見たことがありません。
《異解△福音》

【永続魔法】
自分のデッキの上・墓地から合計5枚のカードを裏側で除外してこのカードを発動できる。
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズに「異解△」モンスター1体を召喚できる。
(2):自分メインフェイズに発動できる。
自分フィールドの元々のレベルが4以下の「異解△」モンスター1体を裏側で除外し、
自分の除外状態(裏側)のレベル5以上の「異解△」モンスター1体を特殊召喚する。
出典:遊戯王OCGカードデータベース
展開の潤滑油になるのが《異解△福音》。
発動時にデッキトップと墓地から合計5枚を裏側除外できるうえ、「異解△」モンスターの召喚権を追加。さらに(2)で場のレベル4以下の「異解△」を裏側除外して、裏側除外されているレベル5以上の「異解△」を特殊召喚できます。
下級を大型に入れ替えつつ、入れ替えに使った下級も除外ゾーンの資産になる。無駄がありません。
デメリットがメリットに反転する再録たち
気づきましたか? 再録された4枚、全部「裏側除外がデメリットとして重くのしかかっていたカード」なんです。
《強欲で貪欲な壺》はデッキから10枚を裏側除外する代わりに2枚ドロー。普通のデッキなら重い代償ですが、【異解△】にとっては1枚で10枚も除外ゾーンを肥やせる最高効率の加速札に化けます。

【 通常魔法 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:手札のモンスター1体を相手に見せる。
見せたモンスターの種族・属性・レベル・攻撃力・守備力の内、1つのみが同じモンスター1体をデッキから選んで確認し、手札から見せたモンスターを裏側表示で除外する。
さらに確認したカードと種族・属性・レベル・攻撃力・守備力の内、1つのみが同じモンスター1体をデッキから手札に加え、デッキから確認したカードを裏側表示で除外する。

【 効果モンスター 】
星 8 / 闇 / 機械族 / 攻2450 / 守2450
このカード名の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。①:このカードが手札・墓地に存在する場合、自分のデッキの上からカード8枚を裏側表示で除外して発動できる。このカードを特殊召喚する。この効果は相手ターンでも発動できる。②:自分のEXデッキからカード3枚を裏側表示で除外し、フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。

【 効果モンスター 】
星 1 / 闇 / 悪魔族 / 攻? / 守?
このカードは通常召喚できない。
自分の手札・フィールド・エクストラデッキからカード5枚以上を裏側表示で除外した場合のみ特殊召喚できる。
①:このカードの攻撃力・守備力は、裏側表示で除外されているカードの数×100アップする。
②:このカードはモンスターゾーンに存在する限り、リリースできず、融合・S・X召喚の素材にもできない。
③:1ターンに1度、このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動できる。
その相手モンスターを裏側表示で除外する。
《スモール・ワールド》も同様。あれだけ「除外されるのが痛い」と言われていたカードが、このテーマでは何のデメリットにもなりません。《機巧蛇-叢雲遠呂智》《百万喰らいのグラットン》も同じ理屈です。
長年デメリットだったものが、テーマ1つでメリットに反転する。こういうのがあるからカードゲームは面白いですね!
【異解△】と相性の良い既存カード
《ビッグ・インフレート・ドラゴン》で一気に全部達成する

【 効果モンスター 】
星 8 / 風 / ドラゴン族 / 攻2500 / 守1500
①:このカードが召喚した場合、自分のデッキの上からカード50枚を裏側で除外して発動できる。
このカードの攻撃力はターン終了時まで10000になる。
これが今回の一番の発見かもしれません。
《ビッグ・インフレート・ドラゴン》は一気に50枚も除外できるカード。
お察しの通り、これ1枚で《虚蝕異解△ジャハンナム》の条件を全部まとめて達成できます。
10枚の戦闘破壊耐性、20枚の毎ターン除去、30枚のリソース回収、そして40枚のドローフェイズスキップまで一足飛び。
コツコツ展開して除外ゾーンを積み上げる必要すらなくなるわけで、「そんなのアリなのか」という気持ちになります。
除外しながら妨害もこなす2枚

【 速攻魔法 】
①:自分のフィールド(表側表示)・墓地・除外状態のいずれにも「夙めてはしろ 二人ではしろ」が存在しない場合、自分のデッキの上からカード7枚を裏側で除外して発動できる。
相手は自身のデッキの上・EXデッキから合計7枚のカードを裏側で除外しなければならない。
《夙めてはしろ 二人ではしろ》は裏側で7枚除外できるうえに、相手のデッキかEXデッキを壊滅させられるという1枚。
【異解△】側からすれば「7枚も除外ゾーンが増えるカード」であり、相手からすれば「デッキのサーチ先やEXデッキが吹き飛ぶ妨害」。自分の勝ち筋を進めながら相手を殴れる、理想的な噛み合い方をしています。

【 速攻魔法 】
①:「雪沓の 跡追うひとつ またひとつ」以外のカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
自分の墓地のカードを5枚まで裏側で除外する。
その後、自分の除外状態の裏側のカードが7枚以上存在する場合、相手は自身の墓地のカードを5枚まで可能な限り選んで裏側で除外する。
相方となるのが《雪沓の 跡追うひとつ またひとつ》。
こちらは裏側で5枚除外しつつ、相手の墓地を壊滅させられます。EXデッキを潰す前者と、墓地を潰すこちら。2枚セットで採用すると、相手の勝ち筋を両側から削れますね。
《タイムカプセル》が実質サーチになる
そしてこれも面白い1枚、《タイムカプセル》。
普通に使うと「2ターン後にようやく手札に来る」という悠長なカードなのですが、【異解△】では話が変わります。
裏側で1枚除外できるということは、その裏側除外されたカードを「異解△」の回収効果でいつでも拾えるということ。
つまり実質サーチカード。待つ必要すらありません。これも「デメリットがメリットに反転する」パターンですね。
除外の枚数がそのまま火力になる

【 リンクモンスター 】
星 4 / 闇 / サイバース族 / 攻3000
効果モンスター2体以上
自分はこのカードのリンク先となるEXモンスターゾーンにモンスターを出せない。①:このカードの攻撃力は除外されているカードの数×200アップする。②:このカードが既にモンスターゾーンに存在する状態で、このカード以外のモンスターがリンクモンスターのリンク先に特殊召喚された場合に発動する。フィールドのカードを全て除外する。③:このカードが自身の効果で除外された場合、次のターンのスタンバイフェイズに発動する。除外されているこのカードを特殊召喚する。
【LINK-4:左上/右上/左下/右下】
《トポロジック・ゼロヴォロス》と《紅蓮魔獣 ダ・イーザ》は、どちらも除外されているカードの枚数で攻撃力が上がるモンスター。
【異解△】は放っておいても除外ゾーンが数十枚に膨れ上がるデッキなので、この2枚の打点は際限なく伸びます。ロックで固めるだけでなく、殴り切るプランも用意できるわけですね。
混ぜるならこのテーマ

【 ペンデュラムモンスター 】
星 1 / 光 / 天使族 / 攻0 / 守1500
【Pスケール:青8/赤8】
①:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
自分のデッキ・墓地から「ネムレリア」永続魔法カード1枚を選んで自分フィールドに表側表示で置き、このカードをEXデッキに表側表示で加える。
この効果を発動するターン、自分は「夢見るネムレリア」を特殊召喚できない。
【モンスター効果】
このカードは通常召喚できない。
このカードがEXデッキに表側表示で存在し、自分のEXデッキに「夢見るネムレリア」しか存在しない場合のみ特殊召喚できる。
自分は「夢見るネムレリア」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。
①:このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
裏側表示で除外されている自分のカード3枚につき1枚まで、相手のフィールド・墓地のカードを選んで裏側表示で除外する。
その後、この効果で除外したカードの数だけ裏側表示で除外されている自分のカードを選んでデッキに戻す。
テーマ単位で相性が良いのが「ネムレリア」。
裏側除外を扱うという性質が【異解△】とそのまま重なるので、混成構築の第一候補になりそうです。

【 エクシーズモンスター 】
星 7 / 闇 / 機械族 / 攻3000 / 守3000
レベル7モンスター×3
「クシャトリラ・アライズハート」は、「クシャトリラ・シャングリラ」が効果を発動したターンに1度、自分の「クシャトリラ」モンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
①:墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される。
②:カードが除外される度に発動する(同一チェーン上では1度まで)。
除外されているカード1枚を選んでこのカードのX素材とする。
③:お互いのターンに1度、このカードのX素材を3つ取り除き、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを裏側表示で除外する。

【 効果モンスター 】
星 7 / 風 / サイキック族 / 攻2500 / 守2100
このカード名の②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分フィールドにモンスターが存在しない場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
②:自分メインフェイズに発動できる。
デッキから「クシャトリラ」魔法カード1枚を手札に加える。
③:このカードの攻撃宣言時、または相手がモンスターの効果を発動した場合に発動できる。
相手のEXデッキを確認し、その内のモンスター1体を選んで裏側表示で除外する。
同じく裏側除外でおなじみの「クシャトリラ」からは《クシャトリラ・アライズハート》《クシャトリラ・ユニコーン》。こちらも噛み合いは抜群です。
構築時に出される2つの宿題
1つ目は汎用カードの縛り。下級「異解△」の展開効果には「このターン、自分は『異解△』カード以外のカードの効果を発動できない」という重いデメリットが付いています。効果を使う前までは縛られないので順番次第で回避はできますが、汎用札の採用枚数はかなり慎重に決める必要があります。
2つ目はデッキ枚数。裏側除外40枚という条件は、40枚デッキだと自分のカードだけでは物理的に届きません。50枚以上に水増しした構築が前提になりそうです。
ちなみに、《次元の裂け目》や《マクロコスモス》は噛み合いません。あれらが行うのは表側除外。「除外状態(裏側)」を参照する《虚蝕異解△ジャハンナム》の条件を1枚も進めてくれないんです。イメージだけで入れると事故るので気をつけたいところですね。
この2つをどう折り合わせるかが【異解△】の腕の見せどころ。間違いなく今回のパックで一番「デッキビルド」させられるテーマです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
【セネト】は通常モンスターを、【レイズ・ムーン】はドローを、【異解△】は裏側除外を。
それぞれ「これまで軽視されてきたもの」を主役に据えた3テーマでした。デッキビルドパックらしい、実に尖ったラインナップです。
そして今回何より面白いのが、手持ちのカードが急に化けること。《強欲で貪欲な壺》のデメリットがメリットになり、《タイムカプセル》が実質サーチになり、《捕違い》が一方的なロックになる。「あのカード、実はここで使えるのでは?」を探す時間が、このパックの一番の楽しみ方かもしれません。
1パック198円と手に取りやすい価格ですし、まずは気になったテーマから触ってみてはいかがでしょうか。
発売は9月5日(土)。運命に勝利して、栄光の扉を開けましょう!















