お前らの要望、待ってるぜ!
こんにちは。あるいはお久しぶりです。北白河と申します。
弊社の注文時に出てくるベルカード解説の文言を変更したところ、一瞬で寄せられる要望の傾向が変わって戦慄している今日この頃です。
それでみんな今まで「ベルカード希望」だけ書いてたんか…!?
というわけで、今回もやっていきましょうか。
この記事があなたの良い暇潰しになれば、これほど嬉しいことはありません。それでは、今日のカードはこちら。
《蒼狼の始祖アマテラス》
【 クリーチャー 】
種族 ナイト / サムライ / オリジン / 文明 水 / パワー5000 / コスト6
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札からコストが4以下の呪文を1枚選び、山札をシャッフルしてからその呪文を唱えるか、自分の山札からコストが4以下のクロスギアを1枚選び、山札をシャッフルしてからそのクロスギアをジェネレートしてもよい。
ボルバルの嫁
というわけで、DM-31にて登場した水文明のレアですね。
もっと直截に「絶対プレ殿から帰ってこないアレ」と言った方がいいかもしれません。
…ところで、なんできたしーがこの時期にこのカード選んだかわかりますか?
そうです、11月20日に発売を控えたレジェンドスーパーデッキ「神歌繚嵐」に合わせたチョイスですね。
主役は以前書いた《 エンペラー・キリコ 》…
と思いきや、プレビューカードのフレーバーを見るになんだか「蒼狼」一族がメインっぽくなってきたこともありこのカードを選んだのですが。
いやー、まさか発売一週間前になっても収録カードが出揃わないとは思いませんでした。コロコロにも新規情報がほとんどない!執筆も進まない!
……というわけで、今回は予定を変更して「なぜこのカードを刷ってはいけなかったか」についてざっくりまとめていこうと思います。こういう逃げ道があるからプレ殿カードは楽なんですよね。
俺だって本当は「娘に合わせて両親の名前を作るな!」とか「すでに名前出ちゃってるツクヨミどうすんだ!」とか「『オリジンは最初から全部日本神話モチーフですが?』みたいな顔して起源神をスルーする気か?」とかいろいろ言いたいことはあったよ!
イザナギテラスとイザナミテラスの娘
史上初の「山札から呪文(かクロスギア)をサーチして唱えるところまでやっていく」カードということで、だいぶそのコスト論は壊れ気味。
単純に「4マナカードを踏み倒す」ところだけコストから差っ引いても、「2マナ3000サーチ付き」っていうなんかぶっ壊れた生物が残るんですよね。なんならサーチを2~3マナ相当として見たら-0.5~0マナ3000生物ですよ。
コスト論が単純な足し引きで計算できないのは確かなんですが、それを加味してもその強さが伺えます。
さらにこの効果はサーチ特有の「持ってきてから唱える」タイムラグがないので、要するに「6マナでデッキの全対象呪文を水増しできる」と言い換えられるわけです。
特定の相手に刺さるカードを散らして採用するシルバーバレット戦術とも相性がよく、端的に言うとこいつがいるだけでデュエマの構築の常識が変わります。
……といったところは実はどっちかというとメインではなくてですね。
最大の問題点は、「クリーチャーであること」そのものです。なんかこんな結論に至ったプレ殿カードが前にもいたな?
例えば、このカードでちょうどサーチできる《 フォース・アゲイン 》を使ったとします。このカードが破壊されて戻ってきて、また呪文サーチ&踏み倒しが誘発。ここでまた《 フォース・アゲイン 》を使いましょう。
アゲインがなくなったら、今度は《 母なる紋章 》で出入りさせます。で、それも無くなったら《 母なる大地 》のマナ送り効果をこのカードに使いましょう。すると、何が起きるでしょうか。
横でそれを見てた《 爆獣マチュー・スチュアート卿 》が、合計8回に及ぶアマテラスの登場をブーストに変えて任意のフィニッシャーが出ます。
これが2009年3月20日-4月15日までの26日間だけフルパワーで組めた暴力的デッキ、【アマテラスエンジン】のギミックです。《 母なる紋章 》も《 フォース・アゲイン 》も単体で充分暴力的なのは内緒です。
このゲーム、「呪文を踏み倒す呪文」より「クリーチャーを踏み倒す呪文」のほうがどう見ても多くて強いんですよね。
なんか肉体がついてることで、このカード特有の強烈な柔軟性にあらゆる角度からアクセスできるようになっちゃうんですよ。
これが「クリーチャーである」ことの最大のメリットにして、やらかしポイントです。
で、この「肉がある」というポイントを最大限に利用したデッキが【エンペラー・キリコ】。
今回の「神歌繚嵐」の元ネタとなったデッキですね。動かし方は、おおむね以下の通り。
- 7マナ溜めて、なんか適当な生物を1体用意します
- 《 蒼狼の始祖アマテラス 》を出し、《 母なる星域 》で適当な生物を戻して《 エンペラー・キリコ 》を出します
- 勝ちます
はい。こいつ進化元になるんですよね。あとはキリコからドバっと出てきた巨大生物が敵を圧殺するか、キリコから出てきたアマテラスが同じことをまたやるかです。
現状見えてるカードだと「神歌繚嵐」はこの「アマテラスからキリコが出たらデカブツがいっぱい出て勝ちます」ポイントを《 神歌の歌姫 アマテラス・キリコ 》に合体させたような構築ですので、発売されたらぜひ楽しんでくださいませ。
俺は起源神がフレーバーで言及されるかを見てから購入を考えます。
ボルバルはイザナギテラスの義理の息子
というわけで、《 蒼狼の始祖アマテラス 》でした。
ちなみに、柔軟性の高すぎるカードはそれそのものが他のカードデザインの妨げになることで知られています。どっかの大地と大地と大地の決断とか。
もしキリコが存在しなかったとしても、今頃にはさすがにプレミアム殿堂になってるんじゃないかな…って。
何もなければ来週の今頃には、「デュエマ屈指のブラック上司」についての記事が上がるはずです。勤労感謝の日ですからね。お楽しみに。
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それでは、次の記事で。北白河でした。