目次
はじめに
突然だが、みなさんはこのカードをご存知だろう。
出典:デュエル・マスターズ
《ベイB ジャック》。今回は、このカードについて書いていこうと思う。
カード性能について
まずはミルクボーイの共通効果、「バトルゾーンにタップして置く」能力。ただ、こいつ自身パワーが6000あるのであまり殴り返されない。
次に、「Wブレイカー」と「ターンのはじめにアンタップしない効果」。
なら、どうやってアンタップするのか。それが次の効果、
「カードを引いた時にマナゾーンのカードを3枚タップしたら、このクリーチャーをアンタップする」
実はこの効果、他のミルクボーイ達とは違い、引くカードのタイミングが指定されていない。
出典:デュエル・マスターズ
つまり、《ベイB ジャック》に対して《C.A.P. センサー》を使用すればマナがある限り連続攻撃が可能になる。
出典:デュエル・マスターズ
そして、最後の効果。
「バトルゾーンにある自分のクリーチャーをマナゾーンにあるかのようにタップしてもよい。」
そう、この効果がすべての始まり、すべての元凶。
バトルゾーンでマナを支払うことができる能力。姿からも分かるが、このクリーチャーは《蛙跳び フロッグ》のリメイクカードである。
出典:デュエル・マスターズ
この能力こそ環境を揺るがし、多くの決闘者にトラウマを植え付けた。
どのように使われたのか。
では、《ベイB ジャック》はどのようにして使われたのか。
まず第一に、ミルクボーイデッキとしては全く使用されなかった。
ミルクボーイ自体ほぼ1コストのカードで構成されているため、マナゾーンのカードで十分というのと、ミルクボーイ自体タップしてバトルゾーンに出るため、マナとして使うのにタイムラグが出る、というか使わなくて良い。
Case1-緑単ループ
まず最初に使われたのがこの緑単ループ。
このデッキでは、2ターン目までに《ベイB ジャック》+《桜風妖精ステップル》を揃えることができると、3ターン目にはマナの4マナとステップルの合計5マナで、《龍覇 マリニャン》の着地、《神秘の集う遺跡 エウル=ブッカ/遺跡類神秘目 レジル=エウル=ブッカ》の設置が可能となる。
出典:デュエル・マスターズ
その後に《フィーバー・ナッツ》等で合計3マナ軽減を作ったら、《アラゴト・ムスビ》によるループが始まる。
出典:デュエル・マスターズ
その後は《S級原始 サンマッド》、《曲芸メイド・リン・ララバイ》等で相手の山札をすべてマナに送って勝つ。
このデッキにおいての《ベイB ジャック》は、初動からフィニッシュのループまでの全てにかかわり、そのしやすさを各段に上げていた。また、タップしたクリーチャーを再度マナに置くことでアンタップ、マナゾーンでタップしたらバトルゾーンに出してアンタップと、マナを本来の何倍も払えるようにしてしまった。
この時の殿堂発表では《アラゴト・ムスビ》や《S級原始 サンマッド》等が殿堂入りし、《ベイB ジャック》本人は殿堂入りしなかった。
Case2-白緑メタリカ
次に使用されたのが白緑メタリカ。
《一番隊 クリスタ》でコストを軽減してメタリカをバトルゾーンに並べ、《ベイB ジャック》でさらに盤面を伸ばしていく。
出典:デュエル・マスターズ
このデッキ、《龍装者 バーナイン》があるため手札が切れない。
出典:デュエル・マスターズ
そしてバトルゾーンにクリーチャーを並べたら、《攻守の天秤》で盤面にいる十数体のクリーチャーをアンタップする。
出典:デュエル・マスターズ
そして、《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》でエクストラウィンする。
出典:デュエル・マスターズ
このデッキは緑単ループよりも簡単にエクストラウィンでき、《デスマッチ・ビートル》等の踏み倒しメタも存在するため、非常に凶悪なデッキであった。
様々なデッキに使用された《ベイB ジャック》は、その後プレミアム殿堂入りとなる。
リメイク案について
では、《ベイB ジャック》はどのようなリメイクをすれば再び復活することができるのか。
もともとの《ベイB ジャック》の性能として、「W・ブレイカー」という最悪殴って勝つプランをとることができるのは強すぎた。
そして、バトルゾーンに出したクリーチャーのみをタップしてカードを使用するのは、白緑メタリカの例もあるため、あまり好ましくない。
それか、自分のマナかクリーチャーを置く時にタップしてそれぞれのゾーンに置くタイムラグを発生させればいいのではないか。
そこで、次の2つの案を考えてみた。
ジャック(仮)/コスト1/パワー4000/自然
このクリーチャーはタップしてバトルゾーンに出る。
このクリーチャーは攻撃できない。
自分がカードを手札から使うとき、自分のクリーチャーを好きな数タップしてもよい。その数だけ、カードのコストを1少なくする。ただし、コストは0以下にならない。
このリメイク案の一番下の効果は、新カードの《カエルB ジャック》の効果に寄せてみた。こうすることで、盤面のクリーチャーだけで展開するということをできなくし、展開スピードを抑える目的がある。
また、パワーを4000まで落としたことで《“乱振”舞神 G・W・D》で倒すことができるパワーラインにした。
また、自身はアタックできない能力を持つため出した次のターンにアンタップしてコスト軽減の対象にできるようにした。
二つ目のリメイク案は次のようなものだ。
ジャック(仮)/コスト1/パワー4000/自然
このクリーチャーはタップしてバトルゾーンに出る。
自分のクリーチャーはタップしてバトルゾーンに出る。
自分のターンのはじめに、自分のマナゾーンにあるカードを3枚タップしてもよい。そうしたら、このクリーチャーをアンタップする。
バトルゾーンにある自分のクリーチャーを、自分のマナゾーンにあるかのようにタップしてもよい。
このリメイク案は、自分のクリーチャーをタップしてバトルゾーンに出す制約を付けることで盤面の展開スピードを抑えると同時に、相手に殴り返しされやすい状況を作り出してみた。
また、こちらもパワーは4000にした。何より、1マナでパワー6000は高すぎた。
今は超GRなども存在するため、これで大丈夫だと思う。
おわりに
《ベイB ジャック》はおそらく好きな人はあまりいないであろうカードだとは思います。
しかし、このような類を見ない効果を持つクリーチャーは調整さえしっかりとしていれば長く愛されるクリーチャーになりうるはずです。
そのような考えのもと、今回のリメイク案を考えました。
いつの日か、あの姿をもう一度拝むことを望んでいます。