聖ニャオスマントラ(進捗がダメなシノビ)
こんにちは。あるいはお久しぶりです。北白河と申します。
いやあ。来ますね、ニンジャ・チェンジ。
シノビ特有の受け身さを「見るからにブロックしたり殴り返したりしたいメカを用意する」なんていう荒業で回避してくるとは思いませんでしたね。いや《 忍鎖の聖沌 94nm4 》!お前のことだよ!チェンジ元まで自分で用意するんじゃないよ!
ここまで「わかってる」手つきでカードを刷られると、こっちも使いたくなってくるというもので。暴騰を見越して揃えちゃいましたよ、《 シェケダン・ドメチアーレ 》。絶対出したいだろこんなん。
とりあえず私が今最も望んでいるのは、シノビギミックがギリギリ環境級にならなくて格安範囲内に落ちてくることです。シールド追加誘発とかと絡めてニチャニチャしてやるから覚悟しとけよ。
というわけで、今回もやっていきましょうか。
この記事があなたの良い暇潰しになれば、これほど嬉しいことはありません。
それでは、今日のカードはこちら。
《闘竜勇士ナオヤ》
【 クリーチャー 】
種族 ヒューマノイド / 文明 火 / パワー2000+ / コスト5
フォートE:ドラゴン(このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、種族にドラゴンとあるクリーチャーを自分のマナゾーンでタップしてこのクリーチャーを召喚していた場合、このクリーチャーは次の能力を得る)
このターンの終わりまで、バトルゾーンにある自分のクリーチャーすべてのパワーは+3000される。
フォートE:ヒューマノイド
パワー2000以下のクリーチャーをすべて破壊する。
DM20で登場した、フォート・E持ちのヒューマノイドです。
自身の持つ種族であるところのヒューマノイドをマナでタップして召喚していると、自身を巻き込む全体2000火力を放つ……という、小型を並べるというヒューマノイドの基本戦術とはちょっと噛み合わないこのカード。
しかしここで同時にドラゴンをタップしていると、こちらだけパワー強化して火力範囲から逃れつつ伸びたパワーで攻められて一石二鳥!とってもお得なデザインです。
……まあその、このカードが出たタイミングで「ドラゴンとヒューマノイドを同時に使い、このカードを採用する余地があるデッキ」なるものが存在したかはかなり微妙なんですが。
ついでに言うと当時としてもさすがにヒューマノイドデッキの5マナは重く、ドラゴンデッキの5マナは各種ブーストや《 コッコ・ルピア 》でスキップされるマナ域だった気もします。
……さて。もちろん私はそういったテキストについて語りたいのではありません。今回のテーマは、「このカードの由来と特異性」。どうぞ最後までお付き合いいただければ幸いです。
一見何の変哲もないように見えるこのカードですが、イラストと刷られたのがDM-20ごろであることに注目。
このころのデュエマは「人型に近いクリーチャーの目は隠れていないといけない」という鉄の掟(通称「メカクレルール」)が支配していた時代です。そんな中で、このカードだけがバッチリ目を描かれていますね。なぜでしょうか。
答えは、「このカードには実在の明確なモデルが存在するから」。具体的に誰かと言いますと、岐阜県の五島尚也くんです。
「誰だよ!」という至極真っ当な声に答えるためには、なぜ彼がカードイラストになったのかという経緯から説明する必要がありますね。
きっかけは、月間コロコロコミック2006年1月号で行われた読者応募企画。その見出しは「キミがカード化権」というものでした。読んで字のごとく、「当選者が直接カード名・カードイラストになる」という企画ですね。
これまでにもカードイラストデザイン応募企画(《 スピリチュアルスター・ドラゴン 》が選ばれました)などは存在しましたが、さすがにこれは後にも先にもこれ一回。
お察しの通り、五島尚也くんはこの企画の当選者。4月号で当選発表→9月号発売とほぼ同時期にカード化して登場……と、今思えばとんでもない速度でプロジェクトが進行したわけです。いや半年足らずて。
当時は「もうカード化したの!?」と思ってたんですが、今思えばおそらく「この枠に応募企画枠を入れる」というのが決まってからイラスト抜きでカードデザインが行われてたんでしょうね。
なんなら、イラストレーターさんに顔部分以外のイラストだけ先に描いといてもらって、尚也くんの写真が来たらそれに合わせて顔を描いて納品……みたいなシークエンスがあったのかもしれませんし。
ちょっと手元に当時のコロコロがないので尚也くん本人の写真は出せないんですが、実際のカードイラストは「これがモデルか!」と納得がいく再現度だったりします。さすがにご本人には顔の傷とか絆創膏はなかったと思いますが。
こういう似顔絵的イラスト、しかも世界観と実在モデルの再現を両立できるプロの技を感じたものですね。
……そんなわけで、このカードは史上2例目となる「メカクレでないヒューマノイド」という称号を勝ち取ったのでした。
ちなみに、最初の非メカクレヒューマノイドは……
……厳密にはヒューマノイドではなく、ネットナビでした。おあとがよろしいようで。
世界観に合わせて実在人物をイラストに落とし込む難しさ
というわけで、《 闘竜勇士ナオヤ 》でした。
ちなみに、この手の「特定の実在人物をカードイラストにする」という取り組みは、デュエマのお兄さんことMTGでも行われています。
特定の大型大会(現在ではおおむね世界選手権)の優勝者の名誉を称えるために、そのプレイヤー自身をモチーフにしたイラスト(と、その優勝者自身がデザインしたテキスト)のカードが実際に刷られる……というわけです。
ただ、これにはちょっとした問題があって……
写実的なイラストの多いゲームである関係で、あまりにも本人に似すぎちゃってそれはそれで世界観と合わせるのが難しいんですよね。痛し痒し。
さて、次回予告のコーナーです。
弊社のECサイトにはカードごとに「一緒に買ってるランキング」というお遊び要素があるのですが、皆様にはそのランキングのみを見て次回のカードを当ててもらいます。
おや、次回予告がありませんね。例によってネタが決まってません。そろそろこのコーナーなかったことにならんかな。
というわけで、次回のテーマはこちらです。各自予習していってください。
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それでは、次の記事で。北白河でした。