このデッキはこんな人におすすめ! |
●デュエパーティーならではのコミュニケーション・おかしな挙動を楽しみたい! ●社会の歯車だ ●一人称が「あっし」で語尾が「ゲス」だ ●相手との友情ごっこが楽しかった旨を伝えつつ形勢を逆転させたい |
村民・GP2023-2nd楽しみ・まんじゅうです。普段は中々お会いできないインターネット・知人やインターネット・フレンズと交流できるのも、こうした大型イベントの魅力ですよね。
開発部デッキやらエキサイティング・デュエパ・デッキやらの相次ぐ登場で「それ構築済み買えば良くね?」と心無い石を投げられがちな当企画、格安デュエマ研究所。
今回はお久しぶりのデュエパーティー用デッキ研究!《勝熱百覇 モモキングReVo》による苛烈な攻め、《闘魂混成 エンペラー・アクターシャ》による多彩な動きをテーマにした先行研究に続く今回は……。
世知辛い社会を生きる処世術について研究していこうと思います。
目次
はじめに:この企画のルール
『格安デュエマ研究所』は、ガチまとめライターが持ち回りで、低予算デッキを構築・紹介していく企画です。
具体的にどれくらいの金額を「低予算」とするかは、第一回格安デュエマ研究所にて示された「シングル価格の合計がクロニクルデッキの定価(=5280円)以内」という基準に則っていきます。
(シングル価格は、執筆(2023/8/29)時点のカーナベル通販価格において最も安いバージョンの状態A(最高品)として計算)
既に持っているカードを使ったり、カードの状態にこだわらなければ、さらに安く構築することも可能です。
本企画では口を酸っぱくして語られていますが、「安いデッキは高額デッキの代用品ではない」というのはお忘れなく。あくまでも「安いけど強い・面白い」と言えるようなデッキを模索してまいります。
デッキ紹介前置き
多人数戦用フォーマット、デュエパーティー。最後の最後に立っていることが勝利条件であるこの世界において、「他プレイヤーのヘイトを自分以外のプレイヤーに向けさせる」ことは重要な要素の一つです。
では、具体的にヘイトを自分から逸らすためには何をすべきなのでしょうか。格安の範疇で取れそうな行動の中から、私が選んだのは……。
【 クリーチャー 】
種族 アース・ドラゴン / 文明 自然 / パワー6000 / コスト4
■このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、相手は自分自身の手札からクリーチャーを1体選び、バトルゾーンに置いてもよい。
■W(ダブル)・ブレイカー(シールドを攻撃したとき、このクリーチャーはシールドを2枚ブレイクする)
媚びへつらうこと。
すなわち実際に他プレイヤーの利となる行動を重ねることで恩を売り、(こいつにはまだ生かしておく価値があるな……)と思わせて命を繋ぐのです。生存のためのコミュニケーションが政治にも例えられがちなこのフォーマット、生き意地汚さだって立派な武器になるんですよ。
他プレイヤーに手助けっぽい干渉を行えるカードは、探してみると思いの外たくさんありまして。これはちゃんとコンセプトとして機能しそうな枚数を集められそうだぞ!ということで、敵に塩やら賄賂やらを贈りまくる方向で方針は固まりました。
しかし当然のことながら、媚びを売っているだけでは勝利を手にすることはできません。最後の最後に裏切られるフィクションあるあるな大ボスの腹心よろしく、2番手・3番手が関の山でございます。というわけで。
頃合いを見て民衆に武装蜂起を呼びかけ、自ら贈った賄賂によって腐敗した為政者たちに正義の鉄槌を下してやりましょう。
デッキレシピ:5c忖度
デッキの合計価格は5035円(2023/8/29時点)でした。《スリヴァーの女王》をパートナーにした、水+闇+自然タッチ火+光なイメージの5cデッキです。
他プレイヤーに擦り寄ってどうにかこうにか命を繋いだ後、人々が疲弊した頃合いを見計らって大量展開呪文を使用し、ボコスカ殴って勝利を目指すのがメインプランです。
採用カード解説
全ての採用カードをつぶさに解説していると記事を書く私の気が狂ってしまう文章量が膨大になりすぎてしまうので、例によって要所要所だけ掻い摘んでご紹介していきます。
フィニッシャー部門
《漂流大陸の復活》
【 呪文 】
文明 闇 / コスト5
■各プレイヤーは、「ウェーブストライカー」を持つクリーチャー、サバイバー、ダイナモをすべて、自身の墓地から出す。
55円
大量展開手段その1。サバイバーをまとめて墓地から引っ張り上げます。
リソース確保系と忖度系(?)のカードで埋めたデッキスロットの隙間を極力サバイバーで固めているので、ゲーム終盤にはそれなりに墓地にサバイバーを貯めることができているはずです。使用する際は相手の墓地にウェーブ・ストライカー、サバイバー、ダイナモがどれくらいいるか確認することをお忘れなく。
《スリヴァーの女王》を先置きしたり《無礼な刃 ラッシュα》のようなサバイバー付与クリーチャーを蘇生できれば、急にデカめの火力を叩き出せて楽しいですよ。《雲上の精霊オービスγ》を絡ませられると薄めな防御面の補強もできてお得です。
《「色災」の頂 カラーレス・レインボー/天上天下輪廻天頂》
【 ツインパクトカード 】
種族 ゼニス・ハザード / 文明 光/水/闇/火/自然/ゼロ / パワー17000 / コスト11
■T・ブレイカー
■ゼロ輪廻∞:このクリーチャーが召喚によって出た時または攻撃する時、このクリーチャーの呪文側を、バトルゾーンに置いたままコストを支払わずに唱えてもよい。そうしたら、自分の山札の上から5枚をマナゾーンに置く。
■エターナル・Ω(このクリーチャーが離れる時、かわりに手札に戻す)
────────────呪文────────────
カード名:天上天下輪廻天頂
文明:光/水/闇/火/自然
コスト:8マナ
■カードを各文明1枚ずつ、自分の墓地から選ぶ。その中からクリーチャーをすべて出し、残りを手札に加える。
380円
大量展開手段その2。通常ルールでは散々な言われようのカードですが、デュエパではかなりのやり手です。
固有能力のゼロ輪廻∞による展開+リソース確保力は目を見張るものがあります。エターナル・Ωと除去を躊躇わせる召喚時能力のおかげで、単純に取り回しやすいT・ブレイカーとしての運用も可能なのが沁みるんですよね。
上手く扱うためには、墓地になるべく多くの文明のカードが落ちている状況を作ることが欠かせません。↑のような墓地肥やしカードで、隙を見て山札の右側に彩りを加えてあげましょう。
プレイすると一気にヘイトを集めてしまいがちなカードなので、なるべく非公開領域に隠し持っておくのが吉です。数回の試運転では勝ち試合の全てにこいつが絡んできたので、常に頭に入れておくと良いでしょう。
《熱血の誓い》《新世界秩序》
【 DMフィールド 】
種族 ドラゴン・ワールド / 文明 水/火/自然 / コスト3
■自分の最初のターンのはじめに、このフィールドが自分の手札にあれば、自分の手札にある他のドラゴンを1枚相手に見せてもよい。そうしたら、このフィールドを出す。
■すべてのゾーンにある自分のクリーチャーは種族にワールド・ドラゴンを追加する。
50円
【 キング・セル 】
文明 光/水/火 / コスト13
■G・ストライク
■このカードを自分の手札からマナゾーンに置いた時、アンタップする。
カード名:新世界秩序
カードの種類:呪文
文明:光/水/闇/火/自然文明
種族:
パワー:
コスト:13
■自分の手札またはマナゾーンに2種のキング・セル《新世界王の創造》《新世界王の破壊》が揃っていれば、コストを支払ってこの呪文《新世界秩序》を唱えてもよい。
■ドラゴンではないクリーチャーをすべて、持ち主の手札に戻す。
■自分のマナゾーンと墓地から好きな数のドラゴンを出す。次の自分のターンのはじめまで、それらに「スピードアタッカー」と「ブロッカー」を与える。
240円
大量展開手段その3。前者で無理矢理自分のデッキをドラゴンまみれにし、後者で全てを終わらせます。
デッキの色問題(特に火・光のタッチ2色)が若干シビアな現状の構築において、いずれもシンプルに3色の土地として機能してくれるのはありがたい点ですね。どうせマナが潤沢になる終盤までビッグアクションは起こさないので、手札からプレイしなければならない前者も最初はマナに逃がしてしまって良いでしょう。
忖度部門(リソースあげるよ編)
前述の通り、このデッキは水+闇+自然をベースとした5色で構成されています。足回りが優秀なアナカラー基盤に乗っかっていくことで、様々な苦難を乗り越えようとしているわけです。
社会から予算を設定されていない皆様におかれましては、是非とも↑のような優秀なアナカラー初動をお使いいただきたく存じます。クリーチャーが多いほどサバイバー連中やフィニッシュ手段の強度が上がるので、なるべくクリーチャー比率を高めにするのがベターです。
《双月怪鳥 パルプ・フィクション》
【 クリーチャー 】
種族 アウトレイジ / 文明 闇/自然 / パワー4000 / コスト3
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、各プレイヤーは自身の手札を1枚選び、マナゾーンに置く。
50円
忖度の顔をした初動。《大樹王 ギガンディダノス》を数キロ先から眺めた時みたいな能力で、各プレイヤーにマナ加速を強要します。
3人にまとめてぼんやりと媚びを売りつつ自分の歩みも進められるので、マナチャージステップにはあまり埋めたくない火+光を逃がしてあげると捗りますよ。「こいつをバウンスしてくれたらあっしのターンにまたプレイ致しやすよ!ヘヘッ」をやることで、特定の相手に追い媚び売りをすることも可能です。
《暴走機械オーバースキル》
【 クリーチャー 】
種族 グレートメカオー / 文明 水 / パワー3000 / コスト5
■各プレイヤーは、自分自身のターンのはじめにカードを1枚引く。
■相手がバトルゾーンからクリーチャーを選ぶ時、このクリーチャーを選ぶことはできない。(ただし、このクリーチャーを攻撃またはブロックしてもよい)
110円
肉体を持った《海底鬼面城》……と言うとデュエパでは語弊がありますね。《アクア・アタック
例に挙げたドロー加速カードと大きく異なるのは、アンタッチャブルなクリーチャーである点。コイツだけでは誰かが突出して強くなることも自分にヘイトが向くことも中々無いので、こっそりと武装蜂起の準備を進められてお得ですよ。詰めの打点にもなってくれますし。
《サイキック・ユー》
【 呪文 】
文明 水 / パワー- / コスト5
■S・トリガー
■自分の手札を1枚、裏向きにして、新しいシールドとしてシールドゾーンに加えてもよい。そうした場合、自分のシールドを1枚、手札に加える。ただし、そのシールドの「S・トリガー」能力は使えない。
■相手の手札を見て、その中から1枚選ぶ。そのカードを裏向きにし、新しいシールドとして持ち主のシールドゾーンに加えてもよい。そうした場合、相手のシールドを1枚選び、相手はそれを自身の手札に加える。ただし、そのシールドの「S・トリガー」能力は使えない。
75円
シールドだって忖度範囲。誰かと一緒に《エメラル》仕草を行う呪文です。
このカードは……というか忖度カードのほとんどは、他プレイヤーへの予告やアンケートを事前に挟まず行うと、不要な怒りを買うことになりがちです。
「○○さん今××(忖度内容をちょっとぼかした言葉)されると嬉しいでゲスか!?」的なコミュニケーションは、適宜取っていきましょうね。
頭抜けて強いプレイヤーの腹心となるべきか、もたつくプレイヤーに擦り寄って多数派になるべきかの判断を誤ることはそのまま死に直結します。命を懸けて場の流れを読みましょう。
忖度部門(クリーチャー出して良いよ編)
《緑神龍ガミラタール》
【 クリーチャー 】
種族 アース・ドラゴン / 文明 自然 / パワー6000 / コスト4
■このクリーチャーがバトルゾーンに出たとき、相手は自分自身の手札からクリーチャーを1体選び、バトルゾーンに置いてもよい。
■W(ダブル)・ブレイカー(シールドを攻撃したとき、このクリーチャーはシールドを2枚ブレイクする)
70円
ミニ《驚天の超人》。より忖度力の高いあっちを採用できなかったのは予算の都合です。
進化クリーチャーだろうがコスト∞だろうがなんだって踏み倒させてあげられるので、基本的にはめちゃくちゃ取引先に喜ばれます。コスト削減+実質SA付与までやってくれた相手を虐げるようなことはそうそう……無くはないんですけども。
仕事を終えた後も、全然ヘイトを買わないW・ブレイカーが残るのは地味に嬉しいポイントです。小型を多面展開してのフィニッシュを想定しているデッキなので、この+1打点が沁みるんですよ。
《ツクモ・スパーク》
【 クリーチャー 】
種族 サイバー・ウイルス / オリジン / 文明 水 / パワー2000 / コスト3
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。
■このクリーチャーがバトルゾーンを離れた時、相手はクリーチャーを1体、自分自身の手札からバトルゾーンに出してもよい。
50円
デュエパならでは、な忖度サイクルの一員。バトルゾーンに出た時と離れた時に、真逆のアクションを「相手」に対して起こします。
要は「Aさんの厄介なクリーチャーはとりあえずバウンスしたでゲス!Bさんはこいつを除去してAさんに更なる足止めをするでゲスよ!」的な生存戦略を取ることができるわけです。レッツ多数派。
《父なる大地》
【 呪文 】
文明 自然 / パワー- / コスト3
■S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
■バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選び、持ち主のマナゾーンに置いてもよい。その後、相手のマナゾーンから進化ではないクリーチャーを1体選び、相手はこれをバトルゾーンに出す。
50円
防御にも忖度にも使える嬉しい一枚。強力なクリーチャーの早期踏み倒しを手助けしたり、使い終わった誰かの《終末の時計 ザ・クロック》を再利用したりして遊びましょう。
同じような挙動をするカードはやたら多いので、お好みに合わせて枚数を調整してみてください。
《斬隠オロチ》
(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 サイバーロード / シノビ / 文明 水 / パワー3000 / コスト6
■ニンジャ・ストライク 7
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにある他のクリーチャーを1体選び、持ち主の山札の一番下に置く。その持ち主は、自分自身の山札の上から進化ではないクリーチャーが出るまでカードを表向きにし、出たクリーチャーをバトルゾーンに出して、残りのカードを好きな順序で山札の一番下に戻す。
95円
往年の名忖度カード(?)。基本的に踏み倒す対象はランダムですが、このカードの強みは各プレイヤーのアタックステップに能力を使用できる点にあります。
シンプルに打点を削いで恩を売ったり、(あのクリーチャーの場を離れた時の能力は厄介だな……スルーして殴ろう)というプレイヤーの狙いを妨害したりできるのはナイスです。
こいつに限らず、ニンジャ連中は忖度に最適です。マナを伸ばせるデッキ基盤のおかげでそこそこ早い内からストライクしていけるので、お好みに合わせて増量するのも良いですね。
その他採用カード部門
サバイバーの皆様
【 クリーチャー 】
種族 アウトレイジ / サバイバー / 文明 火 / パワー3000 / コスト4
■SV-スピードアタッカー(このクリーチャーは召喚酔いしない)
■サバイバー(自分のサバイバーすべてに、上のSV能力を与える)
■自分の火のクリーチャーはすべて、種族にサバイバーを追加する。
50円
【 クリーチャー 】
種族 サイバー・コマンド / サバイバー / 文明 水 / パワー5000 / コスト5
■SV-ジャストダイバー(このクリーチャーが出た時、次の自分のターンのはじめまで、このクリーチャーは相手に選ばれず、攻撃されない)
■サバイバー(自分のサバイバーすべてに、上のSV能力を与える)
■自分の水のクリーチャーはすべて、種族にサバイバーを追加する。
55円
【 クリーチャー 】
種族 フィッシュ / サバイバー / 文明 水 / パワー3000 / コスト6
■このクリーチャーはブロックされない。
■サバイバー(このクリーチャーがバトルゾーンにある間、自分の他のサバイバーも上の能力を得る)
75円
良い感じのタイミングで武装蜂起していただく民衆の皆様です。上述の3枚は特に強力なサバイバー能力を持っているので、フィニッシュ力向上のためになるべくデッキから掘り当てたいところであります。
多面展開カードからサバイバーの皆様をまとめて踏み倒す際には、「このクリーチャーが出た時」で始まるサバイバー能力を持った方から順に踏み倒しましょう。適当に出すと「出た時」能力の誘発タイミングを逃してしまうので、無駄無く恩恵を受けるためにも民衆の手綱はしっかり握っておきましょう。
争いを生むカード群
【 呪文 】
文明 水 / パワー- / コスト5
■バトルゾーンにあるクリーチャーを2体選び、タップする。そのクリーチャー同士をバトルさせる。
50円
【 呪文 】
文明 火 / コスト3
■S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
■クリーチャーを2体選び、バトルさせる。
50円
【 クリーチャー 】
種族 アーマード・ワイバーン / 文明 火 / パワー4000 / コスト4
■S・トリガー(このクリーチャーをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい)
■このクリーチャーが出た時、クリーチャーを2体選ぶ。この2体をバトルさせる。
50円
文字通りクリーチャー2体を指定して、無理矢理争わせるカード群です。選んだ2体をタップさせたりS・トリガーを持っていたりと、暴動の扇動のオマケに付いているテキストも良い味を出しています。
レイドバトル中のボスの軍隊を同士討ちさせるも良し、スレイヤーを特攻させるも良し、破壊された時の能力を発動させに行くも良し。状況に応じて使い道は様々なので、余裕があれば手札に抱えておきたい一枚です。
多色防御カード群
インターネット・多人数戦有識者・フレンズが「5cのタッチ色は足りない色を含んだ3色の受け札何枚か搭載してればそのうち発生するよ へーきへーき」と言っていたので鵜呑みにしました。実際何とかなってます。皆さんもそうすると良いですよ。
【 呪文 】
文明 光/闇/火 / コスト5
■S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
■自分の山札の上から1枚目をシールド化する。
■このターン、クリーチャーが攻撃する時、それよりパワーが小さい相手のクリーチャーを1体破壊する。
65円
特にデュエパデュエパしているのはこちらのカード。能力が発動したターンの間は、誰かがクリーチャーで攻撃した場合、攻撃対象に関係無く好きなプレイヤーの(条件を満たす)クリーチャーを破壊できるんです。
要するに、効果範囲が3倍になるわけですね。「今攻撃したらBさんのクリーチャーのpigが貴方を襲うことになるでゲスよ……?キーッヒッヒッ」的なことができて楽しくなれるかもしれません。
デッキの回し方
①堅実にブースト!人畜無害をアピールしよう
媚びを売るにも、最低限の資産は必要です。アナカラー基盤の安定感を活かして、とりあえず余裕が生まれてくる6~7マナ帯を目指しましょう。
↑のカードなら最序盤から他プレイヤーに干渉していけます。パートナーゾーンと数枚の公開領域から誰にどんな恩を売るべきか、忖度・シンキングを欠かさないようにしましょうね。
②忖々度々!(?)ゴマをすりつつも虎視眈々と
マナに余裕が出てきたら、忖度カードで媚びへつらいながらこっそりフィニッシュに向けてパーツを収集していきます。
ある程度時間が経ってくると、パーティー全体で(あいつが一番ヤバそうだな……)という雰囲気が漂ってくるはずです。基本は多数派の影で後方支援をしながら、他プレイヤー達の消耗を待つのがベターですよ。
終盤の捲土重来のためにも、極力多面展開カードは非公開領域に隠しておきましょう。「おいあいつ放っておいたらヤバいんじゃねえか!?」なんて流れになったが最後、待っているのはサラリとした過去回想とサラリとした死亡シーンですからね。基本は「このデッキ格安だから!ヤバいもんなんて入ってないから!」って言ってれば大体別のとこにヘイト向くんで大丈夫です
③起こせ革命!貯めたリソースで一転攻勢
大量展開の準備が整ったら、隙を突いて権力者達に反旗を翻しましょう。
なんだかんだゲームが決まる直前まで牙を隠し通すのは難しいので、延命やらレイドバトルのために大体↑のどれか1種類は使わされることになるんですけどね。二の太刀三の太刀を備えたこのデッキなら、ゲームが長引くほど流れを我が物にするチャンスが巡ってくる……はずです。
デッキの改造案
ここからは、コンセプトはそのままにコスト(金額)制限を緩和したデッキの改造案・採用カードについてざっくり解説していきます。
《絶望神サガ》
(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 ゴッド / オリジン / 文明 水/闇 / パワー3000 / コスト3
■このクリーチャーが出た時、または自分のターンのはじめに、カードを1枚引き、自分の手札を1枚捨てる。その後、自分の墓地にクリーチャーが3体以上あれば、コスト5以下のゴッドまたはコスト5以下のオリジンを1体、自分の墓地から出してもよい。そうしたら、このクリーチャーを破壊する。
「初動として使える軽量さ」、「継続的なルーティングによる手札の質向上+墓地肥やし」、「忖度クリーチャーの蘇生」……。嘘みたいな話ですが、なんかやたら噛み合うんですよこいつ。
山札を掘り進めるついでにこいつらへのアクセスチャンスが増えるの、真っ当に強いんですよね。デュエパでこいつ出してもかわい~ってなって見逃されがちですし。ほんとかな。
《サイバー・K・ウォズレック/ウォズレックの審問》
【 ツインパクトカード 】
種族 サイバー・コマンド / 文明 水/闇 / パワー6000 / コスト6
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、コスト3以下の呪文を合計2枚まで、両プレイヤーの墓地から選ぶ。それらをコストを支払わずに唱え、その後、持ち主の山札の一番下に置く。
────────────呪文────────────
カード名:ウォズレックの審問
文明:闇
コスト:2マナ
■相手の手札を見て、コスト3以下のカードを1枚選び、捨てさせる。
ただただ強いツインパクトカード。墓地というゾーンの数が2倍あるデュエパでは、クリーチャー側をプレイする旨味、忖度味(?)もまた2倍……くらいあります。
「両プレイヤー」というテキストの通り、cipを使用する場合は相手1人を指定してからどちらかの墓地の呪文を唱えることになります。他プレイヤーAの墓地と他プレイヤーBの墓地から呪文を使用、という動きはできないのでご注意ください。
《ビシャモンス・デーケン/「深淵より来たれ、魂よ」》
【 ツインパクトカード 】
種族 マフィ・ギャング / 文明 闇 / パワー4000 / コスト4
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のクリーチャーを1体破壊する。その後、相手は自身のクリーチャーを1体選び、破壊する。
────────────呪文────────────
カード名:「深淵より来たれ、魂よ」
文明:闇
コスト:9マナ
■進化ではないクリーチャーをすべて、自分の墓地からバトルゾーンに出す。
最後に大量展開カードの候補もご紹介。《漂流大陸の復活》の倍近いコストを要求されますが、あちらの倍以上は扱いやすいので収支プラスです。
この辺も大量展開手段として候補には上がるんですが、なにぶん公開領域に落ちてしまった時の「あいつ放っておいたらヤバくね!?」度が凄まじく……。あえてパワーを落としたカードを採用することも、忖度界では重要です。
おわりに
という訳で、【5c忖度】の紹介でした。
パワーだけでは制約の無いデッキに後れを取りがちな格安デッキも、工夫次第でどうにか世界に抗っていけることは数々の先行研究で実証済みな訳ですが。とりわけガチガチに予算という軛に繋がれている60枚のデッキでも、盤外戦術次第でどうにかでき得るのです。盤外戦術が合法なフォーマットがあって良かったですね。
どんなお相手にも媚びへつらっていくためには、それ相応の忖度力……というかコミュニケーション能力が必要です。デュエパーティーというフォーマットへの取り組み方が近しい相手と一緒に、楽しく媚びと政治をやっていきましょうね。本成果発表がその一助となれたのなら幸いです。
「実際に組んでみた!」「こんな改造はどう?」などなど、感想やアイディアがあれば#格安デュエマ研究所でツイートしていただければ幸いです。
超絶かっこいいオウ禍武斗アイコンの超絶知らん人からリプライが飛んでくるかも知れません。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございます。お相手は村民まんじゅうでした。
次回の更新をお楽しみに!