はじめまして。あるいはお久しぶりです。北白河と申します。
三回目になりましたこの不定期コラムは、『いわゆるデッキビルダーと呼ばれるたいへんめんどくさい少数派の人種が、どうすれば最低限自分自身を満足させるに足るデッキを組めるようになるのか』についての方法論や心構えについてだらだら語っていくものとなります。
要するに、更新がない日の穴埋めコラムです。
当コラムでは「デッキビルダーたる者、かくあるべし」というテーマを毎回立ててそれについて深掘りするという形で、デッキビルド論……というより、デッキビルドの際の心構えを語っていく予定です。
前提以前の「当たり前の話」も含め、ネタが続く限りやっていこうと思います。
というわけで、今回のテーマは。
デッキビルダーたる者、使わないデッキのことも知るべし。
今回もやっていきましょう。
目次
「なぜ」使わないデッキのことも知るべきなのか
これについては、「使わないデッキ」がどんなデッキを指すかによって変わってくるのでちょっと難しいんですが……
「強いデッキを知ることで、『なぜそのデッキが強いか』という構築理論を知れるから」「未知のデッキを知ることで、新たな閃きを得ることができるから」の二つを挙げておきます。
前者はまあ言わずもがな。「環境で活躍するほど強いこのデッキは、なぜ強いのか」というポイントを知ることで、自分のデッキを強化する際のポイントを知れるんですよね。
最初から環境にスコープを置けるくらい構築の腕があるデッキビルダーさんはさておき、構築のやり方の時点で悩むレベルのデッキビルダーは環境デッキにアレルギーがあることも多い(決めつけ)と思いますが……これは端的に言って大損。可能性を狭めてるだけですからね。
「誰かにデッキを借りて回させてもらう」とか「プレイ動画なども交えて動きとレシピを眺めておく」とかしておくだけで、格段に脳内の情報蓄積量は増えていきますよ。巨人の肩の上に乗って遠くを見ようとすることは、恥ずかしいことではありません。
で、後者についても大筋は一緒。自分以外のデッキビルダーのデッキを見た際に、「俺ならこうやるのにな……」と思ったことはありませんか?そう、それが閃きです。
そりゃあ端から端まで全部コピペして「俺のデッキだ!」とやるのはカスの所業ですが、「こういうパターンもあるのでは?」「ここのギミックはこっちのカードのほうがいいのでは?」などと自分の手で改造(必ずしも「改良」や「改善」ではないことだけご注意を)していくことで、新たなデッキに繋がったり既存の手持ちのデッキに新たな形が見えたりすることはあるはず。
これに限らず、デッキには触れれば触れるほど「構築上の暗黙のセオリー」みたいなノウハウは蓄積されていくもの。以前「必要なカードをひたすら検索していけばカード知識は蓄積される」と言いましたが、今度はデッキ知識も蓄積できるわけです。後で思い出したら引っ張り出せるのもそちらと同じですね。
長々と語ってきましたが、理由を一つにまとめるならば「デッキについての知識を蓄積することで、より良いデッキが組めるようになるから」とも言い換えられますね。
「どうすれば」使わないデッキのことも知れるのか
これはまあシンプルで、「とにかくアンテナを高めて何でもチェックする」のが一番手っ取り早いはず。
まず真っ先に思いつくのは、実戦による情報交換。使ったり使われたりするだけでデッキ理解の解像度は高まりますし、相手が仲の良いプレイヤーなら感想戦で詳しく情報を聞き出したりもできるわけですね。
また、対戦以外で環境デッキをチェックするなら公式Twitterアカウントが出してるCSヒストリーや競技プレイヤーの動画を当たるのが一番手っ取り早いはず。自分の場合だと、ガチまとめ協力者で言えばアーチーさんのアーチーchや、◆ドラ焼きさんのデュエバサ!なんかはチェックしてますね。
逆に独自のデッキを知りたいなら、カジュアるさんのカジュアるデュエマGAMEsや、あごもんさんの紳士的な俺たちのデュエマ!などの動画に頼るのもいいでしょう。とにかく数を求めるならば、デッキメーカーで特定のカードを指定してデッキ検索する→片っ端から眺めるなんていう手もありますね。
もっと直接的に言えば、ガチまとめの環境デッキランキング記事やデッキ解説記事なんかはざっくりチェックするだけでそのデッキの概観が理解できてとってもお得。独自デッキについては、それぞれの縛りのせいで独自デッキにならざるを得ない格安デュエマ研究所や未踏のデッキの夢を見てなんかはいいアイデアのタネになるんじゃないでしょうか。……後者は、ならんか。
つまり、デッキビルダーとして上手くなりたければガチまとめの記事を読みまくれ……という商業主義の匂いがする結果になっちゃったわけですが……。まあ、これはある程度事実です。ガチまとめ以外の記事も読みまくればもっと確実です。
なんにせよ、最初は雑多でもいいのでとにかくあちこちから情報を仕入れて、そのうちなんかハマるものがあればデッキ作成に活かしていく……。それくらいでも、積み重ねれば劇的な差になると思いますよ。
結局「何」が言いたいのか
デッキビルダーたる者、アンテナを高く張り、自分でしっかり咀嚼したうえで知識を取り入れるべし。
なんか全体的に薄っぺらい回でしたが、要するに「インプットをしまくれ」です。これもまた、意識の高い人が良く言ってるやつですね。俺自身は意識が低いからあんまり言いたくないんだけど……。
人間一人の頭脳だけから出せるアウトプットなんてたかが知れてるんですが、他者の良質なアイデアをインプットできるようになるとアウトプット量や質にも違いが出てくるんですよね。
こうして新たなデッキの形でアウトプットができるようになると、これそのものが自分の次のインプットになったり、他の誰かのインプットになったりして界隈全体で研究が進んでいくことになります。このサイクルを上手く回せると、あなた以外の誰かも喜ぶことになって大変お得ですね。回しましょう。回せ。
というわけで、次回があれば(具体的に言うと最低限の反響があれば)「ゴール地点を見定めるべし」でまたお会いしましょう。北白河でした。