目次
はじめに
クリーチャーで攻撃をする。
一言で言ってしまえばこれだけのことなのですが、皆さんはこの行動についてどれだけ知っているでしょうか?
デュエマをプレイするうえで誰もがとるであろう単純な行動なのですが、実は細かく見ていくとその処理は結構複雑です。
普段は感覚的にプレイしていても問題ないことが多いため、深く考えないかもしれません。
今回はそんな「攻撃」について深く見ていきましょう。
攻撃ステップ
デュエル・マスターズ総合ゲームルールによると、攻撃ステップは以下の5つのサブステップに細分化出来ます。
攻撃クリーチャー指定ステップ
ブロッククリーチャー指定ステップ
バトルステップ
ダイレクトアタックステップ
攻撃終了ステップ
それぞれのステップでとる行動について順に説明していきます。
また、カードによってはそれぞれのステップでのみ発動できる効果があります。
ステップごとにその具体例もいくつか説明します。
攻撃クリーチャー指定ステップ
まず、プレイヤーはどのクリーチャーが攻撃するかを選びます。
当然ですがこのとき選ぶことができるのは攻撃可能なクリーチャーのみです。
何らかの効果で攻撃できない状態になっているクリーチャーやタップ状態のクリーチャー、召喚酔いしているクリーチャーは選択することができません。
攻撃するために何らかの条件を必要とするクリーチャーは、その条件を満たせない状態で攻撃クリーチャーとして指定することができません。
例えば《憤怒の猛将ダイダロス》は自分の他のクリーチャーを破壊しなければ攻撃できません。《憤怒の猛将ダイダロス》が攻撃する場合、このタイミングで自分の他のクリーチャーを破壊します。
攻撃するクリーチャーを選んだ後、プレイヤーはその選んだクリーチャーをタップします。
以後、選ばれたクリーチャーは攻撃クリーチャーになります。
パワーアタッカーや《ボルシャック・ドラゴン》のような攻撃中の能力はこのタイミングから適用されます。
次に、プレイヤーはクリーチャーが攻撃する対象を指定します。
このタイミングでその攻撃クリーチャーがプレイヤーを攻撃するのかクリーチャーを攻撃するのかが決定します。
そして、攻撃することによって誘発する能力が誘発します。
《卵胞虫ゼリー・ワーム》のような攻撃する時に誘発する能力や、《伝説のゾイド ビーストライガー》のような攻撃された時に誘発する能力はこのタイミングで誘発します。
誘発する能力には任意で使用をすることができるものがあります。それらもこのタイミングで誘発させることができます。
使用する場合、まず ターン・プレイヤー側が使用するものをすべて宣言します。侵略や革命チェンジ、《龍装者 バルチュリス》の能力などがこれに該当します。
その後、すでに誘発していた、ターン・プレイヤーの待機状態の効果を好きな順番で処理します。この過程で非ターン・プレイヤー側の効果が生じた場合、ターン・プレイヤーの効果処理後に処理します。
その後、非ターン・プレイヤー側の、任意で使用をする誘発能力の宣言を行います。ニンジャ・ストライクや革命0トリガー、《熱血逆転 バトライオウDX》のような攻撃される時に誘発する能力などがこれに該当します。
攻撃クリーチャーを指定した時点では条件を満たしていなかったものであっても、この時点で条件を満たしていれば使用宣言が可能です。
例えば、シールドが1枚のみの状態で《不敗のダイハード・リュウセイ》によって攻撃されシールドが0枚になった場合、革命0トリガーの使用宣言が可能になります。
反対に、攻撃クリーチャーを指定した時点では条件を満たしていても、この時点で条件を満たしていなければ使用宣言ができません。
例えば、マナゾーンにカードが4枚ある状態で《超竜バジュラ》に攻撃され、その能力によってマナゾーンのカードが2枚になってしまった場合、《光牙忍ハヤブサマル》のニンジャ・ストライクは使用宣言ができません。
非ターン・プレイヤー側の、任意で使用する誘発能力の宣言を行った後、誘発していた非ターン・プレイヤーの待機状態の効果を好きな順番で処理します。この過程でターンプレイヤー側の効果が誘発した場合、それを先に処理し、その後非ターンプレイヤー側の処理に戻ります。
ブロッククリーチャー指定ステップ
攻撃クリーチャー指定ステップの処理がすべて終わったら、次はブロッククリーチャー指定ステップに入ります。
非ターン・プレイヤーはブロック可能なクリーチャーがいる場合、その攻撃をブロックすることができます。
まず、非ターン・プレイヤーはブロッククリーチャーを指定し、そのクリーチャーをタップします。 そのクリーチャーはブロッククリーチャーになります。
《まんまるロボタ》のようなブロック中の能力はこのタイミングから適用されます。
ブロッククリーチャーにブロックされた攻撃クリーチャーは、「ブロックされたクリーチャー」になります。
ブロックが宣言された後でブロックしたクリーチャーが何らかの効果でバトルゾーンを離れたとしても、ブロックされたクリーチャーはブロックされたままです。
その後、ブロッククリーチャーが指定された、またはされなかったことによって誘発する能力が誘発し、効果が全て待機状態となります。
《極仙龍バイオレンス・サンダー》のようなブロックされなかった時に誘発する能力や《フェアリー・キャンドル》のようなブロックした時に誘発する能力、《神拳の超人》のようなブロックされた時に誘発する能力はこのタイミングで誘発します。
このとき誘発する能力にも、任意で使用をすることができるものがあります。
これを使用する場合も同様に、まず ターン・プレイヤー側が使用するものをすべて宣言します。
ニンジャ・ストライクのようなブロックした時に誘発する能力や、《フレア・フュージョン・ドラグーン》などが有するバイオ・Kのようなブロックされなかった時に誘発する能力などがこれに該当します。
その後、ターン・プレイヤーの待機状態の効果を好きな順番で処理します。
次に非ターン・プレイヤー側の、任意で使用をする誘発能力の宣言を行います。
《聖霊龍王 プロテジェレ》のようなブロックしたときに誘発する能力などがこれに該当します。
その後、非ターン・プレイヤーの待機状態の効果を好きな順番で処理します。
バトルステップ
この段階でクリーチャーを攻撃しているかクリーチャーの攻撃先が変更されていればバトルが発生します。
スレイヤーや《死神術士デスマーチ》のようなバトルする時に誘発する能力はこのタイミングで誘発します。
その後、誘発した待機状態の効果をターン・プレイヤーから好きな順で解決します。
そしてバトルしているクリーチャーのパワーの大小を比べ、そのバトルの勝敗が決定します。
《ドープ “DBL” ボーダー 》のようなバトルに勝った時に誘発する能力や《暗黒鎧 ギラン》 のようにバトルに負けた時に誘発する能力はここで誘発し、その後同様にターン・プレイヤーから好きな順で解決します。
ダイレクトアタックステップ
攻撃クリーチャーの攻撃先が変更されておらず、プレイヤーへの攻撃が中止されていなければダイレクトアタックとなります。
ここでダイレクトアタックをしたクリーチャーのシールドをブレイクする枚数を決定します。
W・ブレイカーなど、クリーチャーが複数枚のシールドをブレイクする能力を持ってい る場合、その能力で指定された枚数のシールドをブレイクします。
《ジョリー・ザ・ジョニー》のマスター・W・ブレイカー の能力によるクリーチャーの破壊や《煌龍 サッヴァーク》のドラゴン・W・ブレイカーの能力によるシールドの追加も、ブレイク能力の一種なのでこのタイミングで発動します。
攻撃終了ステップ
攻撃の終わりに誘発する能力が誘発します。ブレイク・ボーナスや《キング・ボルバルザーク》のような攻撃の後誘発する能力がこれに該当します。
その後、すでに誘発していた待機状態の効果を解決します。
次に「攻撃中」、「ブロック中」の効果が消滅します。
これで一つの攻撃が終了します。
終わりに
いつもデュエルしているときは何気なくやっている「攻撃」という行動ですが、厳密にはこのような手順になっています。
今回は「攻撃ステップ」というデュエルにおける大きな行動ステップについて一括りで紹介しましたが、これは「攻撃クリーチャー指定ステップ」「ブロッククリーチャー指定ステップ」「バトルステップ」「ダイレクトアタックステップ」「攻撃終了ステップ」の 5 つのサブステップからなるもので、カードにはそれぞれのタイミングで発動できる能力があるということさえ分かっておけば、実際のデュエルで困ることは基本的にはないでしょう。
今回は「こういった能力は正確にはどのタイミングで発動するのか」が理解しやすいよう分かりやすい例ばかり用意しました。
「攻撃」という手順は結構複雑で、 それぞれのサブステップについてもカードの組み合わせによっては結構ややこしい状況が発生しうるのですが、そこまで細かい例を用意するときりがないですからね。