目次
話の大前提:《忍法 超変化の術》とは
《忍法 超変化の術》
【 永続罠 】
自分フィールド上の「忍者」と名のついたモンスター1体と相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選択して発動する。選択したモンスターを墓地へ送り、そのレベルの合計以下のドラゴン族・恐竜族・海竜族のモンスター1体を自分のデッキから自分フィールド上に特殊召喚する。このカードがフィールド上から離れた時、そのモンスターをゲームから除外する。
少しデッキのことに詳しくなったデュエリストなら【忍者】というデッキが存在することは知っているだろう。数々の「忍者」モンスターと「忍法」魔法・罠を駆使して戦うこのデッキだが、中にとても重要なカードが1枚存在する。上に示した《忍法 超変化の術》だ。
見ていただけばわかると思うが、このカードは相手のモンスターを除去しながら自分の「忍者」モンスターを強力なモンスターへ変換することができる効果を持つ。これによってデッキから超強力なモンスターを呼び出して一気にアドバンテージを稼ぐのが目的だ。【忍者】には《忍者マスター HANZO》という超強力な下級モンスターが存在するため効果の発動自体は難しくはない。
《忍者マスター HANZO》
【 効果モンスター 】
星 4 / 闇 / 戦士族 / 攻1800 / 守1000
このカードが召喚に成功した時、デッキから「忍法」と名のついたカード1枚を手札に加える事ができる。また、このカードが反転召喚・特殊召喚に成功した時、デッキから「忍者マスター HANZO」以外の「忍者」と名のついたモンスター1体を手札に加える事ができる。
召喚成功時にデッキから「忍法」カードを持ってくることができるため、この効果で《忍法 超変化の術》は容易に手札に加えられる。そのまま伏せた次のターン、相手が何かしらモンスターを出せばその地点で発動が可能となるのだ。ここまではいい。そう、ここまでは……
問題は、《忍法 超変化の術》で何を呼び出すかである。
おそらく忍者使いが最も頭を悩ませる場所だと思うが、いったいどのようなモンスターが挙げられるのだろうか? それを一緒に確認していこう。今後強化される【忍者】を組む際の参考にしてくれれば幸いである。
また、如何せん数が多いので私が厳選したもののみを挙げさせていただく。もし「このカードもいいぞ!」というのがあればコメントで主張していただければ私の方も勉強になるのでどうかお願いしたい。なお、ここでは多く使われることが想定される「レベル8以下」のものを考察していく。
ドラゴン族部門
《白竜の忍者》
《白竜の忍者》
【 効果モンスター 】
星 7 / 光 / ドラゴン族 / 攻2700 / 守1200
このカードは「忍法」と名のついたカードの効果でのみ特殊召喚できる。このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、自分フィールド上の魔法・罠カードはカードの効果では破壊されない。
【忍者】における数少ないアイドルカードだ。レベル7と少々扱いづらく、場に出す手段も《忍法 超変化の術》に限られるがフィールドの「忍法」カードをこれ1枚で守ることができるのは大きな魅力である。《忍法 影縫いの術》といった盤面に維持したいカードがある場合はこのカードを選ぶ意義が大きい。打点も高いため攻撃に加勢もできる。
《ダーク・ホルス・ドラゴン》
《ダーク・ホルス・ドラゴン》
【 効果モンスター 】
星 8 / 闇 / ドラゴン族 / 攻3000 / 守1800
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、相手のメインフェイズ時に魔法カードが発動された場合、自分の墓地からレベル4の闇属性モンスター1体を特殊召喚する事ができる。この効果は1ターンに1度しか使用できない。
実際に《忍法 超変化の術》のイラストに描かれているカードである。レベル8であるためドローサポート《トレード・イン》を《黄昏の忍者将軍-ゲツガ》と共有することができる。攻撃力も申し分ないが、何よりも相手の魔法カード発動をトリガーとした蘇生効果が【忍者】においては強い。《忍法 超変化の術》でこのカードを出したら多くの場合墓地には《忍者マスター HANZO》がいるため、レベル4闇属性であるそのカードを蘇生することでHANZOの「忍者」サーチ効果に繋げることができる。闇属性であるため《闇の誘惑》を使うこともでき、手札に来てもドローに変換しやすい1枚だ。
《闇黒の魔王ディアボロス》
《闇黒の魔王ディアボロス》
【 効果モンスター 】
星 8 / 闇 / ドラゴン族 / 攻3000 / 守2000
このカード名の①③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが手札・墓地に存在し、自分フィールドの闇属性モンスターがリリースされた場合に発動できる。このカードを特殊召喚する。
②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手はこのカードをリリースできず、効果の対象にもできない。
③:自分フィールドの闇属性モンスター1体をリリースして発動できる。相手は手札を1枚選んでデッキの一番上または一番下に戻す。
こちらも「闇属性・レベル8」と便利なステータスを持ったドラゴンである。「リリース」という条件が付いているため既存の【忍者】にそのまま組み込むことはできないが、《闇黒世界-シャドウ・ディストピアー》など関連カードも使うことで安定した動きをとることができるだろう。壊獣に対する抑止力となるのも魅力だ。
《幻創龍ファンタズメイ 》
《幻創龍ファンタズメイ》
【 効果モンスター 】
星 7 / 闇 / ドラゴン族 / 攻2400 / 守1800
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:相手がリンクモンスターの特殊召喚に成功した場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。その後、自分は相手フィールドのリンクモンスターの数+1枚をデッキからドローし、相手フィールドのリンクモンスターの数だけ自分の手札を選んでデッキに戻す。②:自分フィールドのモンスターを対象とする相手の魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、手札を1枚捨てて発動できる。その発動を無効にし破壊する。
手札に来ても腐らない、そして場に出ても優秀な防御札であるこの1枚は【忍者】に不足していた防衛力を高めてくれる。攻撃力は2400とこれまで紹介したものに比べれば低めだがそれでも十分だ。これから多くのデッキで活躍することになるだろう期待の新人である。
恐竜族部門
《ダイナレスラー・パンクラトプス》
《ダイナレスラー・パンクラトプス》
【 効果モンスター 】
星 7 / 地 / 恐竜族 / 攻2600 / 守0
このカード名の、①の方法に特殊召喚は1ターンに1度しかできず、②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:相手フィールドのモンスターの数が自分フィールドのモンスターより多い場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
②自分フィールドの「ダイナレスラー」モンスター1体をリリースし、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。そのカードを破壊する。この効果は相手ターンでも発動できる。
万能汎用カードとなったパンクラトプスだが、自身の効果による特殊召喚だけでなく超変化の術によってでも場に出すことができる。基本的には①の効果で場に出して②の効果で自身と共にリリース、という使い方になるだろうが、【忍者】にこのカードと他の「ダイナレスラー」カードを少量採用する構築もあるため検討の余地はある。
《怒炎壊獣ドゴラン》
《怒炎壊獣ドゴラン》
【 効果モンスター 】
星 8 / 炎 / 恐竜族 / 攻3000 / 守1200
①:このカードは相手フィールドのモンスター1体をリリースし、手札から相手フィールドに攻撃表示で特殊召喚できる。
②:相手フィールドに「壊獣」モンスターが存在する場合、このカードは手札から攻撃表示で特殊召喚できる。
③:「壊獣」モンスターは自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
④:1ターンに1度、自分・相手フィールドの壊獣カウンターを3つ取り除いて発動できる。
相手フィールドのモンスターを全て破壊する。
この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。
一般的には攻撃力の低い《海亀壊獣ガメシエル》の方が使われることは多いが、超変化の術にも対応したものを探すと恐竜族ではこれが見つかる。【忍者】において攻撃力3000のアタッカーは頼もしい存在だ。また、手札に来たとしてもこのカードを相手フィールド上に特殊召喚し、今度はこのカードを《忍法 超変化の術》の対象にすることで間接的な除去が行える。
海竜族部門
《TG スクリュー・サーペント》
《TG スクリューサーペント》
【 チューナーモンスター 】
星 4 / 水 / 海竜族 / 攻1300 / 守500
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合、「TG スクリュー・サーペント」以外の自分の墓地のレベル4以下の「TG」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを効果を無効にして特殊召喚する。
②:墓地のこのカードを除外し、自分フィールドの「TG」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターのレベルをターン終了時まで1つ上げる、または下げる。
レベル4チューナーであるこのモンスターは【忍者】に多く含まれるレベル4非チューナーと組み合わせることでレベル8シンクロを行うことができる。ランク4のエクシーズ召喚にも使用することができるため、展開の中継点としてはいい仕事をするだろう。レベルが4と低いため《黄昏の忍者-カゲン》をリリースした場合でも特殊召喚しやすい。
まとめ:デッキで一番個性の出るところ
海外新規により強化が確定している【忍者】は昔から根強いファンの多いカテゴリだが、《忍法 超変化の術》は特殊召喚先の縛りが非常に緩いため古来より様々なカードがデッキに組み込まれてきた。相手のカードにも若干は依存するが、組み手によって同じ【忍者】でも色が違ってくるのはこういった部分の影響が大きい。
勿論、ここで紹介したカード以外にも入れることのできるカードは多い。どのようなものでも使えるのが【忍者】の強みであり、長年の間戦い続けられるだけのパワーを手に入れる秘訣でもある。皆さんもお気に入りの1枚を組み込んで楽しい忍者ライフを送ってほしい。
以上、「白金 将」がお送りした。またどこかで相まみえよう!(煙と共に消える)