デッキ構築のすゝめ

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デッキ構築のすゝめ

目次

はじめに

自分だけのデッキをつくりたいかーー!!??

もう既に何種類のカードがあるのかわからない程の歴史を持ったカードゲーム。デュエル・マスターズ。登場してから現在まで、今でも色々なデッキが開発、研究されていますよね。情報化社会となった現代、YouTubeやブログ記事にツイッターと様々な場所で、構築されたデッキを見る事ができます。

新しいカードの情報が発表されると同時に、「このカードはあのデッキに入れたら強いのでは?」「このカード使って新しいデッキができそうだ」等等、ネット上では様々な議論が展開されていますし、「強いデッキ」「最強デッキ」とググってしまえばもう強いデッキの案を手に入れる事ができます。今回この記事を載せていただいている「ガチまとめ」というサイトの中でもそうしたデッキを見る事は可能でしょう。

子どもの頃に、自分の持っているカードを眺めて1からデッキを作った私達からすれば、「便利な世の中になったな」と、近所のおじいちゃんのような感想を持ってしまいますね。

しかし、そうした情報化社会の弊害でしょうか。最近では「相手に勝つ事」ばかりを重視して、「デッキ作りの面白さ」を捨てていると感じる方を見かける事があります。

確かに、ググってしまえば最強デッキがどんどん出てくる状況において、「自分で組むのが馬鹿らしい」と考える方が出てくるのも兼ね納得ではあります。特に、ただ勝利を求めるプレイヤーにとっては、「自分で考えるよりも強いと評判のデッキを使った方が良い」という考えに行き着くのは必然でしょう。

もちろん。それはそれでかまわないかと思います。考え方が人それぞれであるように、プレイスタイルも人それぞれ。ただ勝利を求めて強いデッキを調べてそのまま使うというのも、悪いわけではありません。

しかしながら、

  • 「このカード強くね!!??」と言いながら、自分の手元にあるカードを見つめて、相性の良いカードを必死に探し、デッキを組んだらカードが41枚以上になってしまい泣く泣くデッキの減量を始める。
  • 組んだデッキが友達のデッキに勝てず、「そろそろこのデッキも進化の時が来たな」と、新しいパックのカードリストを眺めて進化したデッキの姿を妄想する。
  • なんとなく組んだデッキが予想外の動きを見せるので、「今度はこの組み合わせを重視したデッキを作ろう」と思い立ってカードを集める。
  • 「こうした動きができれば強い」という考えを実際に成功させて勝てた時の、大会で優勝した時の喜びとはまた違った喜び。

等と言ったような、カードゲームのおもしろさの一つである「デッキ作り」の面白さを知らないというのは、デュエマプレイヤーとしてもったいないと感じてしまうのです。

カードゲームを楽しんでいる身としては、デッキ作りの楽しさというのはもっと広まって欲しいのです。自分で編み出したコンボが決まった時や、自分が思い描いていた戦い方が決まった時の爽快感。相手プレイヤーに「そのデッキ面白いですね!」と言われた時のちょっとした優越感。負けた時に「どうして負けたのか」という原因を究明して、デッキを改良したり、プレイングを見直してみたりと言った試行錯誤。最終的には、自分で作ったデッキが結果を残した際の達成感。

世間一般のガチデッキも、元はと言えば何人かのプレイヤーが何かの可能性を見つけ、1枚1枚突き詰めていったカードの束。こうしたガチデッキを開発した方達が恐らく感じたと思われるデッキ作りの楽しさをもっと色んなプレイヤーが感じる事が出来れば、デュエマの世界はもっと広がる筈です。

そんな想いを胸に、今回は「デッキ作りの方法を学べる記事を書こう」と思いました。

あわよくばこの記事をきっかけにして、デッキ作りの楽しさが色々な所に広がりますように。

……あ、挨拶が遅れました。申し訳ありません。ポフルです。普段デュエマのブログを書いています。

デッキを作る手順

デッキ作りの手順を簡単に書くと、以下の通りになります。

  1. 使いたいカードを探す。
  2. 使いたいカードで出来る戦い方を探っていく。
  3. 使いたいカードと相性の良いカードを探していく。
  4. 集めたカードでとりあえず40枚の束を作る。
  5. 実践を行う。
  6. 実践にて分かった事を踏まえて、40枚の束を組み直す。
  7. 以下、基本的に5~6の繰り返し。

尚、これ以降は、私が実際にデッキを組みながら、1~7まで解説していきたいと思います。

使いたいカードを探そう。

まずはじめにやる事ですが、

自分の中で何かトキメキのようなものを感じるカードを探してください。

どんな形のトキメキでも構いません。一目惚れとか、能力が小難しくて私好みとか、ドロドロしてて可愛いとか、青いからとか、初恋の人を動物で例えたらこんな感じとか、なんでもいいです。

  • イラストが好み。

最初は誰でもそういうものです。かく言う私も《聖霊王アルカディアス》の神々しさに一目惚れしてデュエマを始めたと言っても過言ではありません。

  • 単純に能力が面白そうなもの。

ちょっとカードゲームに慣れてくると、《Q.Q.QX./終葬 5.S.D.》とか《虹出づる繭 ミノガミ/帝の目覚め》とか、そういう変わったものに惹かれますよね。

このような、「ユニークな能力を使いこなしてみせる」という考えでデッキを作成するのも良いと思います。

  • 背景ストーリーやアニメの活躍に惚れた。

アニメの《ジョリー・ザ・ジョニー》。かっこいいですよね。小学生にウケそうなわかりやすいかっこよさではなく、大人びた、憧れにも似たかっこよさ。それでいて意外と照れ屋だったり、一緒にラーメンを食べてくれるような親しみやすさもあったり。

  • 好きな人が「これ可愛い」って言ったから。

例えそれが世間一般であまり評価がよろしくないカードでも良いんです。むしろ「自分が評価を高めてやろう」という意気込みで組むのもまた良いものです。彼女はそうしてデスフェニックスを使い始めました。ロージアミラダンテ的なデッキに対してシールド焼却と全ハンデスはダメだって。

  • 初恋のあの子に似ている。

〜〜〜〜〜

昔の私は、異性と遊ぶ事に魅力を感じない子どもだった。別に異性が寄ってこないわけではない。あぁ、異性が寄ってくる事を特別な事だと感じない子どもだったという事もあっただろう。

ある日、あれは席替えの日だっただろうか。偶然隣の席になった彼女は、特に魅力的でもなんでもない、普通の子だった。隣同士という事から、半ば社交辞令のように始まったコミュニケーションの日々は何処か居心地がよく、何処か切ないものがあった。

そんな日々は唐突に終わりを迎える。彼女の父親が転勤となってしまったのだ。つまり、転校だ。

彼女が居なくなった席からは、今までのような心地よさは無く、煩わしいと思っていた切なさが残った。

数年後。私はデュエル・マスターズに出会う。初めて手にしたカードは《龍覇 アイラ・フィズ》

何処か活発な印象のカードは、あの頃失った心地よさのカケラがたしかに存在していた。

〜〜〜〜

  • カード描いた。

さては切札ジョーだなてめー。

さて、私は今回《人工化学兵器 ナノクローン》を使ってデッキを組む事にしましょう。

【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / スペシャルズ / 文明 光 / パワー15000 / コスト11

■シンパシー:クリーチャー(このクリーチャーを召喚する時支払うコストは、バトルゾーンにある自分のクリーチャー1体につき1少なくなる。ただしコストは0以下にならない) ブロッカー
■T・ブレイカー
■自分のクリーチャーが相手プレイヤーを攻撃してブロックされなかった時、自分の山札の上から1枚目を裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに置いてもよい。


出典:デュエルマスターズ

光文明が好きでかつ近所のショップで一時期「メタリカのお兄さん」と呼ばれていた私は、メタリカに対してかなりの思い入れがあります。

そんな私にとっては、超天篇初SRメタリカという事で、とても気になっていました。攻防一体と言える能力も今までのメタリカのイメージにぴったりで、中々自分好みです。この機会に組んでみようかと思います。

使いたいカードの出来る事を探っていこう。

使いたいカードが選べた際には、そのカードに出来る事を探っていきましょう。この段階ではざっくりとしたことでも構いませんし、「普通に考えて不可能では無いか」という事でも構いません。

探っていく際のポイントを箇条書きにしておきましょう。

  • そのカードのカードタイプは?
  • そのカードの文明は?その文明に対応するカードは?
  • そのカードの種族は?その種族に対応するカードは?
  • そのカードのコストは?
  • そのカードの能力を簡単に説明するとどんな能力?
  • その能力と相性の良いカードは?
  • 以上の事を踏まえて、そのカードが得意とする戦い方のイメージは?

例えとして、《人工化学兵器 ナノクローン》を見ていきましょう。

《人工化学兵器 ナノクローン》はクリーチャーです。それだけで相性の良いカードを見つける事は困難ですが、後々の為にしっかり確認はしておきましょう。

《人工化学兵器 ナノクローン》は光文明です。光文明に対応するカードを調べていきましょう。

  • 《煌メク聖戦 絶十》《一撃奪取 アクロアイト》のコスト軽減に対応する。
  • ブロッカーを持っているので、《星門の精霊アケルナル/スターゲイズ・ゲート》《ヘブンズ・ゲート》《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》で場に出せる。

続いては種族。メタリカとスペシャルズを持っていますが、2019/06/04現在スペシャルズに対応するカードは存在していません。反面、メタリカに対応するカードはたくさん見つける事ができますね。

  • シールド11枚で《超運命 アミダナスカ》で踏み倒す事が出来る。
  • 《一番隊 クリスタ》でコスト軽減が出来る。
  • 《剣参ノ裁キ》《集結ノ正裁Z》《奇石マクーロ》で手札に加える事が出来る。
  • 出した際に《龍装者 バーナイン》でドローが出来る。
  • 《DG ~ヒトノ造リシモノ~》でS・トリガーを与える事が出来る。

続いてコストです。あまりにもコストが高い場合特に、場に出す方法を考える必要が出てきます。《人工化学兵器 ナノクローン》はコスト11とかなりの重量級ですが、後述するシンパシー能力を踏まえれば、そこまで場に出す方法を深く考えなくても大丈夫そうですね。《人工化学兵器 ナノクローン》のコストに対応するカードはほぼ無いと言って良いですが、もしもこれがコスト7であれば、《インフェルノ・サイン》で蘇生できる、《星の導き 翔天》での踏み倒しができる……等と言った事を考えられます。

最後に、能力を見ていきましょう。大半のカードにおいて一番重要となる点ですね。《人工化学兵器 ナノクローン》の能力を簡単に書いていくと、以下の通りです。

  • 自分の場のクリーチャーが多ければ多い程に自身の召喚コストが低くなる能力。
  • T・ブレイカーとブロッカー能力。
  • 自分のクリーチャーが相手プレイヤーを攻撃すると同時に自分のシールドを増やす事が出来る攻防一体の能力。

これら能力と相性の良い物としては、

  • 手札1枚でシンパシー元を2体確保できる《音奏シャンタン》等の、召喚時にGR召喚可能なクリーチャー。
  • 手札からの踏み倒しによってシンパシー元を確保できる《赤攻銀 ハムラービ/ハムラティス・ジャッジ》
  • 重いものの、1枚で最大5体のシンパシー元確保ができる《金剛の断ち 那暮/ダイヤモンド・カッター》
  • シンパシー元の数を倍にできる《二重音奏サクスメロディ》

以上の事を踏まえて、《人工化学兵器 ナノクローン》が得意とする戦い方を考えましょう。

大型クリーチャーの割に早期の召喚がしやすい点は、まず最初に挙げておきたいですね。光文明のブロッカーなので、《ヘブンズ・ゲート》をはじめとした踏み倒しに対応する他、小型のクリーチャーをどんどん展開していくデッキであれば、いつの間にかシンパシーによって出せていたという状況も十分にあり得ます。今回はこのシンパシー能力に重点を当てましょう。

出した後には、自分のクリーチャーが相手を殴れば殴るほど自分のシールドが増えていきます。この能力は《人工化学兵器 ナノクローン》のシンパシー能力の為に並べたクリーチャーが攻撃してもしっかり機能します。

以上の事を踏まえると、《人工化学兵器 ナノクローン》が得意とする戦い方というのは、

《人工化学兵器 ナノクローン》バトルゾーンに出す為にクリーチャーを展開していき、《人工化学兵器 ナノクローン》が出た後には、《人工化学兵器ナノクローン》を出す為に動員されたクリーチャー達は、そのまま相手プレイヤーに突撃させる兵隊として転用。兵隊が破壊した相手シールドの破片は、《人工化学兵器 ナノクローン》の謎物質によって自分のシールドへと変換。こうしたクリーチャーとシールドの数による暴力によって詰みに持っていく」

という物となるのでしょう。

基本的にここまでのプロセスが完了した場合、デッキの全体像というのは掴むことができるかと思います。

尚、このように相性の良いカードを見つけ出すためには、公式のカード検索機能を有効活用するのが良いでしょう。


使いたいカードと相性の良いカードを集めて、40枚の束を作ろう。

基本的には、上の戦い方の欄で挙げたカードを集めていく事となるでしょう。実際に戦う事を想像しつつ組んでいけるといいですね。具体的には、「序盤はどんなクリーチャーを展開したいか」「中盤以降はどのようにして相手を追い詰めていくか」といった事を想像できれば大方うまくいくかと思います。

《人工化学兵器 ナノクローン》の場合、シンパシーのため、そして《人工化学兵器 ナノクローン》のシールド追加のために、序盤からクリーチャーを並べていく必要があります。序盤から大量展開できるようなギミックを入れたい所です。

《人工化学兵器 ナノクローン》がメタリカという事で、やはり《一番隊 クリスタ》《龍装者 バーナイン》のコンビには注目したいですよね。

【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / 文明 光 / パワー2000 / コスト2

■自分のメタリカを召喚するコストを1少なくする。ただしコストは0以下にならない。 

出典:デュエルマスターズ

【 クリーチャー 】
種族 ドラゴンギルド / メタリカ / 文明 光 / パワー2500 / コスト4

■このクリーチャーまたは自分の他のメタリカがバトルゾーンに出た時、カードを1枚引いてもよい。

出典:デュエルマスターズ

《一番隊 クリスタ》は、自身のコスト軽減能力も併用して《人工化学兵器 ナノクローン》の召喚コストを2コスト減らす事が出来る上に、他のメタリカクリーチャーのコストも下げる事で大量展開の布石となってくれます。《龍装者 バーナイン》も、大量展開を考える際にどうしても必要となる手札をしっかり補充してくれます。メタリカとして組むのであれば、この2枚は必須と考えて良いでしょう。

少し話は逸れますが、このように「特定のデッキを組む際の必須パーツ」という物を覚えておくことでデッキ構築がスムーズになります。ビートジョッキーの種族デッキなら《ダチッコ・チュリス》、水文明単色デッキなら《ストリーミング・シェイパー》等等。そういった知識は持っておいて損は無いです

話を戻しましょう。《一番隊 クリスタ》《龍装者 バーナイン》を使うのであれば、デッキの中身を軽量メタリカクリーチャーで固める事が出来れば、コスト軽減とドローによる大量展開も容易となる筈です。

メタリカの軽量クリーチャーと言えば、

  • 攻撃曲げ及び出た時のドロー能力を持つ《緑知銀 フェイウォン》
  • 攻撃曲げとの相性が良い《紅の猛り 天鎖》
  • 1コストと軽量かつ攻撃曲げと相性の良い《赤攻銀 カ・タブラ》
  • ご存じメタクリーチャーかつコストも低い《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》《絶対の畏れ 防鎧》《音奏 プーンギ》
  • 軽量クリーチャーを踏み倒す上に、呪文面が踏み倒しメタにもなる《赤攻銀 ハムラービ/ハムラティス・ジャッジ》
  • ラビリンスによる呪文封じが強力無比の《正義の煌き オーリリア》
  • GR召喚可能な軽量メタリカである《音奏トラークル/音奏曲第5番「音竜巻」》《音奏 シャンタン》《音奏 ハープララ》
  • 出した時にサーチが可能な《奇石 マクーロ》

と、多岐にわたりますね。

このようにして出てきた候補カード達の中から何を選択するのか、ここはデッキ構築者の自由です。ただ、選択の目安として覚えておきたいポイントとして、

  • 重いカードを入れ過ぎない(序盤の動きに支障が出やすくなってしまう)
  • 1枚だけのカードを多くしない(全体的な動きが鈍くなりがち)
  • 何か一つの方向性を考えておく(デッキの動きがわかりやすくなりやすい)

辺りを挙げておきましょう。人によっては、このポイントは色々あると思うので、他の方にも聞いてみると良いかもしれませんね。

今回は、1体のクリーチャーで2体のクリーチャーを展開できるGR召喚が可能なクリーチャーを中心に選択し、相手へのメタよりも展開力を重視した構築を目指しましょう。《龍装者 バーナイン》によって2枚のドローが出来る点もうれしいですね。

【 ツインパクトカード 】
種族 メタリカ / ワンダフォース / 文明 光/水 / パワー1000 / コスト3

■ブロッカー(このクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーに変更してもよい)
■このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、GR召喚する。(GR召喚:自分の超GRの上から1枚目を、コストを支払ったものとして召喚する)


────────────呪文────────────
カード名:音奏曲第5番「音竜巻」
文明:水
コスト:1マナ

■相手のパワー5000以下のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。

出典:デュエルマスターズ

ひとまず、《緑知銀 フェイウォン》《音奏 トラークル/音奏曲第5番「音竜巻」》《音奏 シャンタン》《赤攻銀 ハムラービ/ハムラティス・ジャッジ》《奇石 マクーロ》《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》を選択する事にしましょう。

もう一つ、デッキ構築において考えたいのはS・トリガーですね。最近のビートダウンデッキは強烈な物が多く、S・トリガー無しの構築というのはあまり考えたくない時代になりました。

公式のガイドブック等には「8枚程度」とされていますが、余裕があれば10枚前後は入れておきたい所です。

S・トリガーに関しては、よほどマナを伸ばすようなデッキでもない限り、「手札に来たら速攻でマナに置く」というカードになります。何かしらの理由が無い限り、文明やコストはそこまで重要視せずに「トリガーしたらかなり嬉しいカード」を優先して採用するのが良さそうです。

《人工化学兵器 ナノクローン》のデッキに採用するトリガーの理想としては、シンパシーの事を考えると「相手の攻撃を止めつつ、フィールドのクリーチャーを増やす事が出来るもの」になりますね。

今回は《一番隊 クリスタ》を使うメタリカデッキです。優秀なメタリカのS・トリガーが存在していれば、そちらを優先的に採用したいです。《青守銀 ルヴォワ》は、フィールドに自身を残す事も出来る上に、相手クリーチャー2体の攻撃を受けとめる事ができる優秀なトリガーです。

【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / 文明 光 / パワー3000 / コスト5

■S・トリガー(このクリーチャーをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい)
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のクリーチャーを1体タップしてもよい。そうしたら、相手のクリーチャーを1体選び、タップする。
■このクリーチャーをアンタップして、相手のクリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーまたは自分のタップしているクリーチャーに変更してもよい。

出典:デュエルマスターズ

【 呪文 】
文明 光 / コスト7

■S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
■GR召喚する。(GR召喚:自分の超GRの上から1枚目を、コストを支払ったものとして召喚する)
■相手のクリーチャーをすべてタップする。

出典:デュエルマスターズ

今回は《青守銀 ルヴォワ》を採用しつつ、相手の攻撃を止めつつGR召喚が出来る《♪仰ぎ見よ閃光の奇跡》を4枚採用しておきましょう。これで8枚です。これだけでも個人的には良さげな気もしますが、最近のビートダウン事情も考えて《奇石 ミタラシオ》も採用してみましょう。

さて、今集めたカードに《人工化学兵器 ナノクローン》を入れて、各種4枚積むと考えた場合、合計枚数は48枚。ここで40枚よりも多くなった場合、デッキの減量作業に入りますね。

減量作業を行う際に気を付けたい事として、以下のポイントが挙げられます。

  • デッキ全体の重さはどうなっているか(軽いカードは多め、重いカードは少なめというのが一般的)
  • 文明の比率はどうなっているか(キーカードの文明の数が少ないと、いざという時にキーカードを出せない問題に陥りがち)
  • 4枚では多すぎるようなカードは無いか(1デュエル中に何枚も引きたいカードであれば4枚欲しい所ですが、1枚引ければ十分というカードは少なくした方が、デッキが安定する事も)

この辺りは、たくさんのデッキを作っている内に、感覚的に身についてくるかと思います。

さて、今回抜くカードとして、

  • スーパーボーナス以外では単純なブロッカーとなる《奇石 ミタラシオ》を2枚。
  • 1デュエル中に1体出せれば十分な気がする《人工化学兵器 ナノクローン》を1枚。
  • 攻撃曲げと相性の良いカードが少なく、殴り返され放題の的以上の役割が難しそうな《緑知銀 フェイウォン》を4枚。
  • サーチ能力は良いものの、パラメーターがそこまで優秀とは言えない《奇石 マクーロ》を1枚。

を抜いていきましょう。ここで抜いたカードは、すぐに入れ替えられるような場所に置いておくのが良いかと思います。

さあ、これでメインデッキは40枚です。とはいえ今回は、GRクリーチャー12枚も容易しなければなりません。

GRクリーチャーは、メインデッキに入っているGR召喚可能なカードとの組み合わせを多少意識したり、出てきたクリーチャーで何が出来るのかを考えたりする事でおのずと12枚埋まるかと思います。

特に今回の《人工化学兵器 ナノクローン》に関しては、「GR召喚可能なメタリカでメタリカGRクリーチャーを出す事で、《龍装者 バーナイン》による2ドローが実現する」という考えから、メタリカのGRクリーチャーで超GRを埋めるのが良いでしょう。

これで、一旦デッキが完成です。
レシピは以下の通りです。

リスト名:デュエマ レシピ

メインデッキ x 40枚
人工化学兵器 ナノクローン x 3枚
一番隊 クリスタ x 4枚
龍装者 バーナイン x 4枚
音奏 シャンタン x 4枚
音奏 トラークル/音奏曲第5番「音竜巻」 x 4枚
奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ x 4枚
奇石マクーロ x 3枚
赤攻銀 ハムラービ/ハムラティス・ジャッジ x 4枚
奇石 ミタラシオ x 2枚
青守銀 ルヴォワ x 4枚
♪仰ぎ見よ閃光の奇跡 x 4枚

超GRゾーン x 12枚
煌銀河 サヴァクティス x 2枚
制圧の意志 エルグレ x 2枚
発起の意志 ラパエロ x 2枚
防護の意志 ランジェス x 2枚
ギラミリオン・ギラクシー x 2枚
催眠の意志 レンブラ x 2枚

実践してみよう。

出来立てほやほやのデッキですが、まずやるべきは実践です色々なデッキと戦わせるのがいいでしょう。というよりも、

デッキ構築はここからが本番です。

頭の中では理解したつもりでいたデッキでも、実際に使ってみると「あれ?なんか違うな?」と思ったり、「あまり重要視していなかったけれど、このカードとこのカードの組み合わせがすごく良いな」と思ったりと言った新たな発見がある筈です。

そうした発見を踏まえて、新たにカードを加えたり、既に入っているカードの枚数を調整したり……と言ったプロセスこそ、自分のデッキを強化していく一番重要なプロセスとなるのです。トッププレイヤーの方達がよく使う「調整」という物ですね。

今回のナノクローンと戦うデッキはこちら。

リスト名:キズナループ

メインデッキ x 40枚
マイト・アンティリティ x 4枚
夜のコッツナ x 4枚
ロロカゲティ x 4枚
Q.Q.QX./終葬 5.S.D. x 1枚
エイトビートルズ/R.C.4. x 2枚
ぱくちーたー x 1枚
ガガガン・ジョーカーズ x 2枚
超越の使い 蒼転 x 4枚
記憶の紡ぎ 重音 x 3枚
夜の青守銀 シャイン x 4枚
ナゾの光・リリアング x 3枚
ヘブンズ・フォース x 3枚
ギアード・エクストリーム x 2枚
ポクチンちん x 2枚
テキサス・ストーム x 1枚

超GRゾーン x 0枚

超次元ゾーン x 0枚

FORBIDDEN STAR x 0枚

「もっとまともなデッキあったろ」とか言わないでください。

……一応、戦わせるデッキとして、速攻、コントロール、の二種類位とは戦わせて置いた方が、データがとりやすいかと思います。理由としては以下の通りです。

  • 速攻相手……自分のデッキが速さにどれだけついて行けるかの確認
  • コントロール……相手の妨害手段にどれだけ対応できるのかの確認

もちろん、大会に出る為のデッキを作成したい場合には、現在人気のデッキと戦った際のデータを取るべきです。

今回の【キズナループ】というデッキは、「キズナ能力をループさせて《Q.Q.QX./終葬 5.S.D.》の『5.S.D.』能力を《テキサス・ストーム》によって使い回して相手のシールドを全て横向きでデッキにぶっ刺し、トドメを刺す」というデッキなので、特殊勝利ですね。

「上の基準に無いデッキじゃねぇか」と言われそうですが、今手元ですぐに使えるデッキがこれしかなかったんです。てへりんこ。

(上記のデッキが気になるのであれば、グーグルで「キズナループ」で検索すると、私のブログの紹介記事に行けます。2019/06/03現在一番上に来てます。やったぜ)

戦わせた後は、簡単な使用感やデュエル中にうまく使えなかったカードを踏まえた簡単なまとめをデータといておいて置くのがいいでしょう。

実践を踏まえて、40枚の束を組み直そう。

というわけで戦わせてみた結果ですが、

《人工化学兵器 ナノクローン》をもう少しうまく使える構築にしたい。

というのが一番の課題ですね。

《人工化学兵器 ナノクローン》のシンパシー以外の能力を有効活用出来ておらず、結局の所「場に並べたクリーチャーで《人工化学兵器 ナノクローン》を作り出す前に、場に並べたクリーチャーで勝負を決めに行く方が手っ取り早そう」という意見が自分の中に出てきてしまいます。

また、今回はシールド追加があまり意味を成さない「即死コンボ系デッキ」を相手にしたからでしょうか。《人工化学兵器 ナノクローン》を出した後、S・トリガーで防がれた場合、返しのターンにループを決められて負けという場面が多く感じました。私のキズナループ自体そういう事も意識して組んだデッキなので当たり前ですが。

しかし、《人工化学兵器 ナノクローン》が出る前に殴る……となれば、今までのメタリカの劣化にしかなりません。今までの「攻撃曲げクリーチャーで序盤から積極的に殴る事で攻防一体の戦い方を行う」というメタリカと比べると、場に並ぶクリーチャーの質でやや劣ります。やはり《赤攻銀 カ・タブラ》や《紅の猛り 天鎖》と攻撃曲げクリーチャーによって、7000or14500の壁を作る事が出来る上に、《正義の煌き オーリリア》のラビリンス能力による軽量呪文の封殺というのは偉大だと感じてしまいますね。そもそもの話、《人工化学兵器 ナノクローン》が出る前に殴るのであれば、《人工化学兵器 ナノクローン》は抜いてしまって別のデッキにしてしまうべきなので論外ですが。

展開力に関しては申し分無しと言った所です。GR召喚はやはり心強いですね。メタリカクリーチャーをドンドン並べていく姿は、長らくメタリカデッキを使っていた身からすれば、かなりの進化を感じます。《一番隊 クリスタ》《龍装者 バーナイン》が並んだあとであれば、GR召喚と共に大量のクリーチャーを並べる事が出来ます。逆に言えばこの2体のシステムクリーチャーが出ない場合の展開力に不安が残りますが、そこはメタリカデッキ全般の課題なので、今回はスルーしましょう。

また、《ギラミリオン・ギラクシー》が中々に良い仕事をしてくれます。

【 GRクリーチャー 】
種族 メタリカ / ワンダフォース / 文明 光 / パワー4000 / コスト4

■このクリーチャーが攻撃する時、自分のメタリカを1体タップしてもよい。そうしたら、このクリーチャーをアンタップする。

出典:デュエルマスターズ

この子が召喚酔いが解けた状態でバトルゾーンに存在していれば、メタリカクリーチャーが実質スピードアタッカーと言える状態になってくれます。詰めの段階で残っていれば、かなり心強かったです。

このデッキの課題をまとめると、「《人工化学兵器 ナノクローン》の有効活用方法」を確立する事が出来れば、すべての課題の解決に繋がりますね。《人工化学兵器 ナノクローン》の能力を活用して相手を今以上に追い詰める事が出来れば、「《人工化学兵器 ナノクローン》完成前に直接殴った方が早い」という欠点も間接的に克服できます。むしろ「最悪の場合はシンパシー元で殴る事もできる」という利点への変換も可能です。

《人工化学兵器 ナノクローン》の能力で再注目したいのはやはりシールド追加ですね。シールド追加と相性の良いメタリカとしては、

  • 「ラビリンス」能力持ちメタリカ全般
  • 《超運命 アミダナスカ》
  • 《音奏 ハイオリーダ/音奏曲第3番「幻惑」》

辺りになるでしょう。

ここで私が注目したのは《音奏 ハイオリーダ/音奏曲第3番「幻惑」》です。

【 ツインパクトカード 】
種族 メタリカ / ワンダフォース / 文明 光/水 / パワー4000 / コスト5

■ブロッカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から1枚目を裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに置く。
■自分のシールドゾーンにカードが置かれた時、GR召喚する。


────────────呪文────────────
カード名:音奏曲第3番「幻惑」
文明:水
コスト:3マナ

■カードを1枚引き、その後、自分の手札を1枚裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに置く。その後、カードを1枚、自分のシールドゾーンから墓地に置く。

出典:デュエルマスターズ

先ほど、このデッキで思わぬ活躍をしたと書きました《ギラミリオン・ギラクシー》と合わせると、以下のような化学反応を起こします。

  1. 場に《人工化学兵器 ナノクローン》《音奏 ハイオリーダ/音奏曲第3番「幻惑」》《ギラミリオン・ギラクシー》が存在している。
  2. 《ギラミリオン・ギラクシー》で攻撃時、他のメタリカをタップして自身をアンタップ。
  3. ブロックされなければ、《人工化学兵器 ナノクローン》でシールド追加。
  4. 《音奏 ハイオリーダ/音奏曲第3番「幻惑」》によってGR召喚。
  5. 《ギラミリオン・ギラクシー》で攻撃時、GRクリーチャーをタップしてアンタップ
  6. 以下、3~5を繰り返し。

無限攻撃の完成です。

《音奏 ハイオリーダ/音奏曲第3番「幻惑」》自身はコスト5と少々重めですが、単体でシンパシー元の確保にシールド追加にブロッカーと、単体での強さは申し分なしです。さらに、光/水文明の多色カードという事から、今まで持て余していた《音奏 トラークル/音奏曲第5番「音竜巻」》の呪文面も多少は使いやすくなるでしょう。《人工化学兵器 ナノクローン》の天敵となりがちな《奇石 ミクセル》を1コストで退かせるようになるのはかなり嬉しいですね。

抜くカードに関しても、やはり実践にて「ちょっと使いにくいかな?」と思ったカードから優先的に抜いていきましょう。
今回抜くカードは以下の通りです。

  • 自身のクリーチャーをタップしなければならない点が気になった《音奏シャンタン》を1枚。
  • やや過剰に感じた《赤攻銀 ハムラービ/ハムラティス・ジャッジ》を1枚。
  • やはり出た後の貧弱さが気になる《奇石 マクーロ》を1枚。

4枚積んでも良かったのかもしれませんが、気になるは自身の重さと多色カードである点です。デッキが重くなってしまう可能性があったので3枚で様子見する事にしました。

こうして出来上がったデッキは以下の通りです。

リスト名:ナノクローン

メインデッキ x 40枚
人工化学兵器 ナノクローン x 3枚
一番隊 クリスタ x 4枚
龍装者 バーナイン x 4枚
音奏 ハイオリーダ/音奏曲第3番「幻惑」 x 3枚
音奏 シャンタン x 3枚
音奏 トラークル/音奏曲第5番「音竜巻」 x 4枚
奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ x 4枚
奇石マクーロ x 2枚
赤攻銀 ハムラービ/ハムラティス・ジャッジ x 3枚
奇石 ミタラシオ x 2枚
青守銀 ルヴォワ x 4枚
♪仰ぎ見よ閃光の奇跡 x 4枚

超GRゾーン x 12枚
煌銀河 サヴァクティス x 2枚
制圧の意志 エルグレ x 2枚
発起の意志 ラパエロ x 2枚
防護の意志 ランジェス x 2枚
ギラミリオン・ギラクシー x 2枚
催眠の意志 レンブラ x 2枚

超次元ゾーン x 0枚

FORBIDDEN STAR x 0枚

さてデッキが再び完成しました。今度こそ【キズナループ】に一泡吹かせてやりましょう。

実践してみよう。~その2~

このデッキでしばらく戦ってみた所、「《人工化学兵器 ナノクローン》をもう少し有効活用したい」という課題はしっかり解消できました。

その後、スタートデッキを少しいじくったジョーカーズや、オレガ・オーラあたりと戦ってみたのですが、ジョーカーズに対しては、ややトリガー頼みの所はあるものの、《人工化学兵器 ナノクローン》の召喚から一斉攻撃によるシールド大量追加が決まれば、その圧倒的なカード数の暴力で倒しきる事が出来ましたし、オレガ・オーラ相手ならその展開力で倒しきる事ができました。

少なくともこれで一旦、《人工化学兵器 ナノクローン》のデッキは完成したと見て良いでしょう。

デッキ構築とは、試行錯誤の繰り返し。

一旦完成したデッキですが、まだまだこのデッキの課題はたくさんあります。

今回の《人工化学兵器 ナノクローン》デッキに関して言えば、「直接的なS・トリガー対策のカードが《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》位しかないので、【バラギアラループ】等のS・トリガーが多いデッキに対しての対策をもっと欲しい」「【轟轟轟】系統に対しても《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》位しか対策カードが無いので、S・トリガーはもっと除去系の物が欲しい」と言った欠点はありますね。

こうした欠点を解消するために、例えば《音精 ラフルル》を入れてみたり、もしくは《龍聖霊ウルフェウス/ヘヴンの衝撃》を採用する等、改良案はいくらでも見つかります。

仮にこうした改良を続けて行ったとしても、新しいカードが増える事によって、単純にこのデッキに採用したいカードが出てくるかもしれませんし、デッキの流行が変わって、このデッキのメタカード担当である《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》が通用しないデッキが主流になった場合には、別のカードに変えてしまった方が強くなる事もあり得るでしょう。

また、速度をもう少し改善したいのであれば、事故覚悟で《エメスレム・ルミナリエ》《金剛の断ち 那暮/ダイヤモンド・カッター》を採用してもいいですし、連続攻撃の決定力を上げたいのであれば、《赤攻銀 マルハヴァン》《気高き魂 不動》を採用して除去耐性を付けてもいいです。

また、今回の《人工化学兵器 ナノクローン》《ギラミリオン・ギラクシー》《音奏 ハイオリーダ/音奏曲第3番「幻惑」》による無限攻撃コンボのみを抜き出し、《煌メク聖戦 絶十》を使って光のクリーチャーの召喚コストを大幅に減らすデッキでの使用を考えてもいいかもしれませんね。

こうして、実践とカードの入れ替えという試行錯誤を繰り返し、長所が見えたならそこを伸ばし、短所が見えたならそこを補い……という事を繰り返す事こそ、デッキ構築の重要な点だと言えるでしょう。


デッキ構築において重要な考え。

おそらく、ここまでの内容を理解した方であればうすうす感じているかもしれませんが、

デッキ構築に「終わり」という物は存在しません。

GP8thにて多く見かけた【赤白GR轟轟轟】が、GR8th優勝した【赤白ミッツァイル】の優勝を受けてなのか、最近の構築では《BAKUOOON ミッツァイル》を搭載していたり、《ジョット・ガン・ジョラゴン》のループを狙うのが基本となった【ジョーカーズ】において、緑ジョーカーズを採用するのか、無色主体で構築するのかで意見が分かれていたり、赤黒が主体だった【ドルマゲドン】が黒緑へと変化していったりと、所謂「環境デッキ」と呼ばれているデッキでも、環境やカードプール、流行の変化に伴って少しずつ形を変えていきます。

一度、デッキビルダーが「これで間違いない」としたデッキがCSで優勝を果たしたとしても、よほどパワーバランスの崩壊が起こってでもいない限りは、それに対するメタデッキが考案されたり、既存のデッキで相性の良いデッキが浮上したりと言った現象によって、1日後には「これで間違いない」とされていた構築に、新たな課題が出てくる事もあるでしょう。

そんな、目まぐるしく変わっていく環境の中で、採用カードを選択し、他のプレイヤーとデュエマしつつ、新たな課題を見つけつつ。時には他プレイヤーの意見も吟味しながら、自分のデッキを強くしていく事こそが、デッキ構築の面白さだと言えるでしょう。

負けを恐れない事。

もう少し踏み込んだ話をしましょう。

「自分で作ったってどうせ勝てないんだから」

という考えで、デッキ作りを敬遠している方もいらっしゃるかと思います。

負けたって良いんですよ。

実際、この記事で最初に【ナノクローン】を完成させて【キズナループ】と戦わせた際、何度も負けています。その負けた経験を活かして《音奏 ハイオリーダ/音奏曲第3番「幻惑」》を採用する考えに至ったわけです。

現在環境デッキと呼ばれているデッキだって、元々はデッキビルダーの方々が「どんなカードを採用すればあのデッキに勝てるようになるのか」「このカードへの対策としてどんなカードがあるのか」と言った課題解決のために、様々な相手との実践を通して試行錯誤している筈です。

強くなるために重要な事は、結果より、結果に対する分析です。「負けた」で終わるのではなく、「負けた原因はどこにあるのか」を考え、「勝った」からこそ、「勝因はどこにあったか」を考える事こそ、自分のデッキが、もう少し言えば、プレイヤーとしての自分が強くなるための秘訣となるでしょう。

まとめ

実際にデッキを組みながら、デッキ構築の方法を書いていきました。

デッキを組む際の試行錯誤の重要性についてが特に伝えたかった事だったのですが、上手く伝わっていれば幸いです。

最終的にはなんだか体育会系的な話をしてしまいましたが、この記事をきっかけに、デッキ構築という楽しみ方に興味をもってくださればと思います。

この先、どこかのカードショップで戦う際、オリジナルのユニークなデッキと戦えるような未来を夢見て。ポフルでした。


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