目次
はじめに
こんにちは、北白河と申します。第9回目となる今回は、予定を変更しましてまたもアレな感じのコンボデッキができてしまいましたので、供養も兼ねてその思考過程と完成品のデッキを記事にしていこうと思います。今回のテーマは《超運命 アミダナスカ》です。
チェインコンボで気持ちよくなろう
突然ですが、北白河はチェインコンボに取り憑かれています。いいですよねチェインコンボ。何がいいって一人回しが楽しいんですよ。わざわざカードショップに行かなくても楽しめるんですよ。交通費と移動時間を踏み倒して楽しみという結果を手に入れてるので、爆アドですよこれは。今私の頬を流れてるこれは嬉し涙なんですよ。決してまともに参加できる時間帯に近隣のカードショップで大会をやってないとか、電車代や駐車場代で買いたかったカードが買えた事実に気付いたわけではないんですよ。決して悔し涙や悲しみの涙ではないんですよ。そうなんですよ。そうだと言ってくれ。涙で目の前とテキストが見えなくて一人回しができないんですよ。困ったなあ。
というわけで、正気に戻ってチェインコンボをやっていきましょう。ところで、チェインコンボをやっていて困ることがありますね。そう、コンボの途中で止まることです。チェインコンボはおおむね40枚のカードをフルにぶん回す以上、引きが偏ると詰まってしまいます。まあそこが楽しいといえば確かにそうなんですが、やっぱり止まってしまうよりはスムーズに完走できたほうがいいですよね。というわけで、今回は「極限まで止まらないチェインコンボ」を目指して、既存のデッキを改造していこうと思います。
今回のテーマとなるカードがこちら。
《超運命 アミダナスカ》。
その名を冠するチェインコンボデッキ【アミダナスカループ】は、シールド増加カードを《超運命 アミダナスカ》で踏み倒しまくり、《ヴァリアブル・ポーカー》での大量に能力をストックした後に最終的に踏み倒し呪文から《光霊姫アレフティナ》に繋げて勝利するというド派手なデッキです。ただ、ライブラリトップからひたすら踏み倒していく以上、《超運命 アミダナスカ》の効果のストックがない状態で手札に踏み倒し対象のない状態での踏み倒し呪文や《光霊姫アレフティナ》がめくれるとその場で止まってしまうという弱点があります。これを極限まで……具体的には、エクストラウィンのフィニッシャー1枚以外で絶対に止まらないところまでハズレの確率を下げられないでしょうか。この問題を解決すべく、デッキを組んでいきましょう。
解決法はとてもシンプルです。「デッキのうち39枚をシールド追加効果を持つメタリカか光の呪文にする」。とてもじゃないですが正気とは思えないですね。しかし正気にて大事は成せずとも言います。これを実現するために、今あるシールド追加効果のあるメタリカの中で強いものを上から探していきましょう。そうして見つかったのが……
《煌メク聖戦 絶十》と《音奏 ハイオリーダ/音奏曲第3番「幻惑」》です。
両方ともシールド追加時に何かしら効果が誘発するのが優秀で、前者は《ヴァリアブル・ポーカー》と組み合わせて爆発的コスト軽減を行えますし、後者はコンボに失敗した時にGR召喚で打点を残せます。いいですね。両方採用しましょう。またこの人過剰打点をコンボ失敗の保険にしてる……
次に、絶対に採用したい呪文と言えば……
《トライガード・チャージャー》でしょう。
シールド追加であるのはもちろん、手札補充やマナ加速にも役立ちます。4Tに使うだけで次のターンにはコンボに入れますね。このデッキは事実上の《超運命 アミダナスカ》1枚コンボであるため、パーツ掘りの選択肢があるのは本当にありがたいことです。当然4枚採用です。
ここまで話題に上がったカードに《ヴァリアブル・ポーカー》を足して、五種類を4枚採用で20枚。フィニッシャーの《光霊姫アレフティナ》1枚で残りの枠は19枚。とりあえず、足りない枠を仮に《天空城の防壁》19枚で埋めて一人回しを行い、課題を洗い出してみましょう。
問題だらけのカード選択
当然ですが、山ほど問題が立ち上がってきました。「シールド割られると積む」「踏み倒しメタに弱い」「そもそも《超運命 アミダナスカ》を引く必要がある」といった元の【アミダナスカループ】からあった問題を除いた新しい問題を列挙していきましょう。
・マナ加速が《トライガード・チャージャー》頼みで不安定すぎる
・コンボ始動後、キーパーツを手札に加える手段がない
・今のところ《煌メク聖戦 絶十》《ヴァリアブル・ポーカー》で軽減して手札から《光霊姫アレフティナ》を1コストで出すしかフィニッシャーを出す方法がない
どれもコンボデッキとしてコンセプト崩壊レベルで致命的ですね。ひとつずつ何とかしていきましょう。
まず、マナ加速問題。これはシンプルです。4枚じゃダメなら8枚積むのです。シールド追加とマナ加速を同時に行える呪文と言えば……
《フェニックス・ライフ》ですね。
自然文明の力を借りることで、実用圏内のカードが見つかりました。《セレブ・チャージャー》とか絶対入れたくないもんな……これを採用するということは、唱えるためのマナ確保のために光/自然文明のシールド追加呪文を採用する必要がありますね。そんなんあるのか、と思って探して出てきたのがこちら。
《神聖で新生な霊樹》です。
シールド追加能力に加えてマナゾーンからのキーパーツ回収も可能なため、2番目の問題もわずかながら緩和できますね。トリガーなのも嬉しい点で、「コンボ妨害のためにとりあえずワンパン」という相手のムーブをたまに止めることが可能です。とりあえず、この二種類のカードの採用によりマナ加速問題はだいぶ改善されました。また、コンボ中にマナ加速カードがめくれることで3番目の問題のマナ不足もある程度解消できます。
その次の手札問題ですが、これも簡単な解決策があります。ドロー付きのシールド追加を使えばいいのです。これについては選択肢がたくさんありましたが……
《ハヤブサノ裁徒Z/ヒーリン・マスカラス》と《プロテクション・サークル》を選びました。
前者は「ドローが先であり、シールドに送るカードの選択肢が増える」という点を、後者は「コンボ始動前に擬似手札入れ替えカードとしても使える」という点を買っての採用です。《ヴァリアブル・ポーカー》で山札の積み込みが可能になった際、これらのカード→回収したいカードの順番で置くことで確実に望んだカードを手札に加えることができます。これで問題は解決されますね。《ハヤブサの裁徒/ヒーリン・マスカラス》はクリーチャー面で一応ブロッカーとして運用できなくもないので、覚えておくと得かもしれません。選択肢があるの大事!
そして最後の問題。これが最も重大で、踏み倒しカードが積めないことにより実質コストがモリモリ増えていく《光霊姫アレフティナ》を出すハードルが非常に高くなってしまったのです。コンボの途中で絶十ポーカーが偶然成立しても浮きマナがなくて出せないことがあるなど、この問題は本当にどうしようもなく、ぶっちゃけ一回諦めかけました。
これを打破するためには発想の転換が必要でした。つまり、「デッキがうまくいかないから《光霊姫アレフティナ》」が出ないのではなく「《光霊姫アレフティナ》を出そうとするからデッキがうまくいかない」のです。つまり……
フィニッシャーを《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》にすればいいのです。
幸いにも《音奏 ハイオリーダ》が進化元をどんどこ供給してくれますし、素のコストが7で済むためコンボを途中で止めて次のターンまで待てば素で出せます。何より、今は山札にマナ加速カードが8枚入っているので、絶十の効果をわずか2回ストックするだけでコンボ中に増えたマナからポンと出せます。これがソリューションだ!
というわけで全ての問題が一応の解決を見せ、デッキが完成しました!今回は既存デッキの改造なのでエンジンとゴール地点の話はなし!
デッキレシピ:サニーサイドアップ
4《ヴァリアブル・ポーカー》3《プロテクション・サークル》4《ハヤブサノ裁徒Z/ヒーリン・マスカラス》4《トライガード・チャージャー》4《命翼ノ裁キ》4《フェニックス・ライフ》4《音奏 ハイオリーダ/音奏曲第3番「幻惑」》4《煌メク聖戦 絶十》4《超運命 アミダナスカ》4《神聖で新生な霊樹》1《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》2《パス・オクタン》2《甲殻 TS-10》2《シェイク・シャーク》2《P.R.D. クラッケンバイン》2《C.A.P.アアルカイト》2《C.A.P. カイト》
これ《超運命 アミダナスカ》と《ヴァリアブル・ポーカー》なかったら元のデッキがなんだか絶対わからんな……
デッキ名はMTGの有名なチェインコンボデッキから取りました。マジで初めて見た時に「美しすぎる……!」ってなったので、ぜひ皆さんも一度調べてみてください。こちらはデュエマなのでデッキの作りは全然違うのですが、あちらと同じように山札を使い切ってやりましょう。
記事で語ってなかった残り1枠にはサバキZをわずかに期待して《命翼ノ裁キ》を採用しましたが、ぶっちゃけここは自由枠と言っていいと思います。クリーチャーが残る《奇石 クローツ》やシールド追加時効果を2回ストックできる《ハピネス・ベル》でもいいと思います。
超次元ゾーンはうっかり止まった時のための《C.A.P.アアルカイト》パッケージ詰めです。次のターンまで生き延びて、《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》を7マナから素出しするためですね。一応そこそこ打点もあるように作ったので最終手段として殴って勝つこともできます。
回し方ですが、まずは4Tマナ加速→5T《超運命 アミダナスカ》です。とりあえずシールドが5枚以上あってコスト踏み倒しメタか《Q.Q.QX》さえいなければ、《超運命 アミダナスカ》を投下するだけでライブラリトップ踏み倒しループコンボが始まります。コンボが始動したら、以下のことを並行して行います。……実際にはランダムなので祈ることしかできないんですが。
・《音奏 ハイオリーダ》を出し、GRクリーチャー量産体制に入る
・《煌メク聖戦 絶十》を出し(できれば2体)、《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》早出しやコンボ再始動に備える
・マナ加速カードでアンタップマナを作る(2つあればやや安定します)
・手札に《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》(できれば《ヴァリアブル・ポーカー》も)を持って来る
最後のがちょっと難しいので、それを助ける《ヴァリアブル・ポーカー》を用いた積み込み術について説明します。シールド合計枚数>山札枚数の状態で《ヴァリアブル・ポーカー》を使うとシールドを見てから好きな順番で山札の下に送る→山札の上からシールドを追加するという現象が起きるので、シールドの中のカードを(現在の山札の枚数まで)自由に山札として積み込むことが可能です。これを利用してトップにドローつきシールド追加カード、その次に《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》と積み込めば、確実に手札に加えることができます。
他の条件が揃っているなら、あとはその次に《ヴァリアブル・ポーカー》を置いてしまえば再度のシールド入れ替えで《煌メク聖戦 絶十》《音奏 ハイオリーダ》の効果がストックされ、GRクリーチャーを進化元にして《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》を1マナで召喚して勝てます。アンタップマナが2つと手札に《ヴァリアブル・ポーカー》があれば、上の流れを人為的に起こせるのでより安定しますね。この動きを応用すれば、この先必要なカードを全て配置した「完璧な山札」を作ることさえ可能です。
重要なのが、これらの動きはすべてデッキに1枚の《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》をめくると止まってしまいます。これが今の人類の限界ですね。諦めて次のターンに再始動するか、GRクリーチャーで殴りましょう。「山札からサーチしてシールドに置く」みたいな呪文があればなあ。
また、「コンボは止まらず限界まで山札を掘ったがキーパーツが偏っててゴールに辿り着けなかった」というケースがたまにあります。これも諦めてGRクリーチャーで殴ってください。《音奏 ハイオリーダ》が出なくて止まった場合は……その。ドンマイ。
デッキの最大の弱点はコンボ始動までにシールドを1枚でも割られてしまうことです。要するにビート全般ですね。1枚割られるだけで成功率がガタ落ちし、2枚割られると絶望的です。あとはシールド追加カードしか入ってない山札を抱えて涙を呑むことになります。また、コスト踏み倒しに反応して置換効果で排除してくるタイプのメタクリーチャーも苦手ですね。置換効果じゃなければ、あちらの除去効果の前にこちらがコンボを完走することが可能です。あとデッキの全てを否定する《Q.Q.QX》。ぶっちゃけ対人戦で回すようなデッキではないと思いますが、お店のメタが極端に遅い環境ならワンチャンあるかもしれません。
おわりに
というわけで、ノンストップアミダナスカでした。《無限銀河ジ・エンド・オブ・ユニバース》をめくるまで完全ノンストップなので、チェインコンボ好きなら大興奮間違いなしです。元のデッキより強くなったかと言われると口を閉ざさざるを得ないのですが、まあ間違いなく楽しいデッキですよ。ソリティアを眺めることになる対戦相手の顔色にだけは注意してください。
次回は大台10回目ですが、ネタが完全に尽きました。でもせっかくここまで来たので期限までにはなんかやりたいなとは思ってます。文字数なら起源神のせいでたぶんトップだと思うので、記事数単独トップも狙いたいですね。これが公開されている頃には投票も解禁されていると思うので、よければぜひ北白河に投票お願いします。お返しは……たぶんクソデッキの形になると思いますが。それでは、次の記事で。