こんにちは。北白河と申します。皆様はいかがお過ごしでしょうか。
この企画「今日の一枚」では「今バズっているカード」「今高騰しているカード」「今話題のカード」「往年の名カード」「今北白河の中でアツいカード」など、独断と偏見で北白河が選んだカードを定期更新(週四回くらい更新できたらいいな)で毎日1枚取り上げて語っていきます。
というわけで、今日もやっていきましょう。それでは、今日のカードはこちら。
《超新星アポロヌス・ドラゲリオン》
【クリーチャー】
【種族】フェニックス/ティラノ・ドレイク
【文明】火
【コスト】6
【パワー】15000+
■進化GV−自分のドラゴン3体を重ねた上に置く。
■T・ブレイカー
■メテオバーン:このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカードを1枚墓地に置いてもよい。そうしたら、このクリーチャーに「パワーアタッカー+15000」と「ワールド・ブレイカー」を与える。
■相手は、このクリーチャーを選ぶ時、自身のマナゾーンにあるカードをすべて墓地に置く。
北白河、迷う
ドラゴンについて語ることは、何も……
……こいつティラノ・ドレイク?なんで?でも進化元はドラゴン3体だし……えーと。とにかく許しません。汝は龍!名前に「ドラゲ」とかついてるし!
というわけでDM-22にて収録されたスーパーレアのフェニックスですね。同期にはこの前解説を行った《究極銀河ユニバース》などがいます。このエキスパンションのスーパーレアは《黒神龍グールジェネレイド》除いて全部フェニックスで、ベリーレアは《伝説のサンテ・ガト・デ・パコ》除いて全部ドラゴンです。ペッ!
そんなドラゴンとフェニックスが主題のエキスパンションの看板だけあり、ドラゴン3体を進化元に要求します。不死鳥編の他のGVフェニックスはどれかひとつは軽量種族を進化元に含んでいるのですが、基本重量級ばかりのドラゴンから進化するこのクリーチャーはその例外なわけですね。
そしてそんな異様に厳しい条件を持つだけあり、能力は凄まじくオーバーキル。当時史上初となるワールド・ブレイカー持ち(メテオバーン時だけですが)です。 「5枚ブレイク」と刻むわけでなく、「全部」というのは当時の感覚でも特別感がありました。メテオバーン時30000というパワーについても、カード一枚の自己完結した能力で得られる値としては当時最高だったと思います。
加えて、「選ばれた時に相手のマナを全て破壊する」という事実上のアンタッチャブル能力。直接アンタッチャブルをつけるとあまりにも「出たら勝ち」になっちゃうからこうなったんでしょうね。この手の「除去してもひどいことになるぞ?」というタイプの抑止力はこれからもフィニッシャーの除去耐性として何度か登場し、《超新星アポロヌス・ドラゲリオン》はその元祖となります。せっかく出した切札がトリガー《デーモン・ハンド》であっさり退場、とならないように作られてるんでしょうね。
ボスが使うカードだがこのカードはラスボスではない
漫画においては勝舞編最大の敵、ザキラの切札として登場します。デュエルマスター・エスメラルダのシールド増強+《ザ・ユニバース・ゲート》&《究極銀河ユニバース》という特にシナジーのなさそうな戦略に対して登場し、14枚のシールドを一撃でブレイクして勝利のきっかけになりました。
この直前にエスメラルダは《究極銀河ユニバース》を出した上で《ザ・ユニバース・ゲート》で追加3ターンを得ており、端的に言ってどうやっても勝つ盤面を完成させたにもかかわらず、なぜかザキラにターンを渡しておりそのせいで負けています。いやシールド増やしてないでその追加ターンで殴り勝てよ!
いやまあ漫画的には「《究極銀河ユニバース》の販促」「同時に別の戦いをしていた勝舞と同時にスリリング・スリーを3枚成功させる」っていうシークエンスがあるので必要だってのはわかるんですけども。この謎が明らかにならない限り、エスメラルダは「舐めプしたせいで負けたデュエルマスター」として語り継がれることになってしまいます。ここらへん、なんとか補完してもらえないもんですかね……
背景ストーリーにおいては《ザ・ユニバース・ゲート》から出てきた上位のフェニックスの一体として登場しています。このスペックを持ちながら、案の定ストーリーにおいては特に大したことをしていません。このエキスパンションのフェニックスはおおむね「五文明軍を追い詰めてドラゴンを設定的に復活させるための舞台装置」であり、フェニックス軍のシナリオ的ラスボスはカスレアとして名高い《超神星ブラックホール・サナトス》だからです。……その割には進化元に敵が復活させたドラゴンを要求していますが。
漫画での活躍とその派手なスペックから不死鳥編のフェニックスでは特に人気が高く、《超新星DEATH・ドラゲリオン》《レッド・ABYTHEN・カイザー》などリメイクカードがそこそこ刷られています。そのせいでラスボスたる《超神星ブラックホール・サナトス》が一切顧みられることがなくなっているという事実もありますが。
この「強い部下が何度も救済されて残念スペックのラスボスが一向に救済されない」という関係は後に《神帝》と《起源神》で完全な再演が行われることになります。どちらも公式から失敗メカニズムと断じられていることもあり、救済の日は遠そうです。もうすぐタカラトミーは十王編についてのアンケート募集を行うとのことですので、起源神への救済を求める声を52149通送りましょう。
というわけで、《超新星アポロヌス・ドラゲリオン》でした。それでは、次の記事で。
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