本記事はタイトルの通り、今回のGPに際しての環境考察とGPの当日レポートとなっている。
先に書いておくと当日は凄まじい速度で敗北したことにより、当日レポートはもはやオマケのような内容にはなっている。
今回のGPを振り返るにあたって、2024年6月以降の出来事を振り返った方がいいと考えていたため、実質的にそちらがメインとなった。
目次
アドバンス時系列表
今回はデッキ毎について紀伝体的に書いていく記事ではあるが、大まかな時系列を並べた方がわかりやすいため、先にそれを提示する。
2024年 6月下旬
- カイザー・オブ・ハイパードラゴン発売
- 【闇単零龍ゼナーク】登場
- マジック・天門・卍夜の三強環境崩壊
6月下旬〜7月中旬
- ゼナークに勝てそうなデッキをみんなが探す
- 対ゼナーク意識で《爆龍覇 グレンリベット》系のデッキに流行の兆し、天門の影響力低下も追風に
7月下旬
- ファンタジーBEST発売
- ファイアー・バードの台頭により、オリジナルでもマジック・アビス環境終結
- 対零龍デッキに有利なドリームメイトの登場により、アドバンス環境は潜在的に変化
8月上旬
- ドギラゴンの書・ジョニーの書が発売
- 王道ドギラゴンの登場もあり、3種のドラゴンデッキ(【ガイアッシュ覇道】【4cドラグナー】【モルトNEXT】)がそれぞれ台頭
8月下旬
- ドラゴンデッキ流行に伴い、ファイアー・バードが本気を出し始める
- ↑の結果により、ファイアー・バードに不利なドリームメイトの立ち位置は低下
9月下旬
- ゴールド・オブ・ハイパーエンジェル発売
- 各種デッキのトリガー構成などが変化、火闇バイクはガレックで覚醒
10月上旬
- ゼナーク・バイク・バードの三強環境が成立、その後ろをドラゴンデッキ等が追う
- 最強のゼナーク、ドラゴンデッキ以外には強いバイク、ドラゴンデッキに無類の強さを見せるバードと、それぞれの立ち位置も明確に
- 巨大天門、バードの活躍が追い討ちとなり死亡、享年10ヶ月
- 同じくアグロ環境の到来により、卍夜も大きく後退
- アドマルルが何故か優勝し、環境入り
こっち見るな三人衆
10月19日
- デュエキングドリームが発売
- BAKUONSOOOの登場によって、ドラゴンデッキたちは窮地に
- モルト系だけは大人気
- 増えすぎたアグロに強い【光水ヘブンズ・ゲート】が台頭
そしてGP当日へ……。
過程で幾つか小ネタもあるので、それはおいおい別途コラムで。
各種デッキ考察
闇単ゼナーク:TierGOD→Tier1
有利:環境外に追いやられたあらゆるデッキ、不利に書いてない大抵のデッキ不利:《ボルシャック・ドリーム・ドラゴン》入りの【モルトDREAM】、《とこしえの超人》入りの【ドリームメイト】、《ナゾの光・リリアング》入りの【BAKUONSOOO】
6月22日に発売された「カイザー・オブ・ハイパードラゴン」に収録された《死神覇王 ブラックXENARCH》を中心としたデッキ。
【 クリーチャー 】
種族 ダークロード / 文明 闇 / パワー9000 / コスト6
■各ターンの終わりに、このクリーチャーが自分の墓地にあり、自分のマナゾーンに闇のカードがあれば、自分のタップしているクリーチャーを3体破壊してもよい。そうしたら、このクリーチャーを自分の墓地から出す。
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■自分のクリーチャーが出た時または離れた時、相手は自身のクリーチャーを1体選び、破壊する。そうしなければ、相手は自身の手札を1枚選び、捨てる。
その強さは異次元で、6月までの「マジック・天門・卍夜」の3強環境を終焉させた。
特に歴代最強クラスの強度を誇り、殿堂以外では止めようがないと思われた【火水マジック】の陥落は、あまりにも意外過ぎるものだった。オリジナルでは【火光闇ファイアー・バード】の登場によってマジックは後退したが、アドバンスではそれが1ヶ月早く訪れていた。
このデッキの強みは、強固な防御盤面と《死神覇王 ブラックXENARCH》による永続的な妨害、そして零龍卍誕という“とっておき”を備えていること。
まず前提として最速で2ターン目に《死神覇王 ブラックXENARCH》が着地した後は、盤面と手札を刈り尽くすことが出来る。
実地的な調査ではあるが、3ターン目までの《死神覇王 ブラックXENARCH》の着地は8割前後で可能のようで、加えて安着してしまえば特殊なマッドネスが採用されていない限り、続くターンには手札をほぼ全て刈り取られることになる。
1ターンに7ハンデスとか飛ばしてくるから、《水晶の王 ゴスペル》みたいな特殊なデッキですら手札が消える。
また《死神覇王 ブラックXENARCH》が着地するまでの展開として小型のブロッカーが数多く並ぶため、速攻で決着を付けるのも難しい。ゼナーク自身もブロッカーだし。
実際、マジックはこの序盤の盤面が崩せず《芸魔王将 カクメイジン》が通らないことから、【闇単ゼナーク】に勝てなかった。
で、仮になんやかんやでハンデスを躱しつつトップで大型クリーチャーを叩き付けても、零龍卍誕という最後の門番がいる。
【 零龍の儀 】
種族 マスター・ドラゴンZ / 文明 闇 / パワー0 / コスト00
MZ1
■ゲーム開始時、このカードと、異なる4種類の零龍星雲を、リンクせずにバトルゾーンに置く。
■ゲーム開始時、相手はもう1枚カードを引く。
■零龍カードはバトルゾーンを離れない。
■零龍卍誕:自分の4枚目の零龍星雲をこのカードとリンクした時、5枚全部を裏返して、1体のリンクしたクリーチャーにする。
MZ2■自分のターンの終わりに、手札が1枚もないプレイヤーがいれば、この零龍星雲を自分の《滅亡の起源 零無》にリンクしてもよい。そうしたら、GR召喚する。
MZ3■カードを自分の墓地に置いた時、自分の墓地にカードが8枚以上あれば、この零龍星雲を自分の《滅亡の起源 零無》にリンクしてもよい。そうしたら、相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーを-3000 する。
MZ4■クリーチャーが破壊された時、このターン中、他に2体以上破壊されていたら、この零龍星雲を自分の《滅亡の起源 零無》にリンクしてもよい。そうしたら、闇のカードを1枚、自分の墓地から手札に戻す。
MZ5■カードを自分の墓地からバトルゾーンに出した時、この零龍星雲を自分の《滅亡の起源 零無》にリンクしてもよい。そうしたら、自分の山札の上から2枚を墓地に置く。
────────────零龍────────────
■ワールド・ブレイカー(このクリーチャーは相手のシールドをすべてブレイクする)
■このクリーチャーが零龍卍誕した時、そのターン、相手のクリーチャーすべてのパワーを0にする。
■このクリーチャーは、パワーが0以下の間バトルゾーンを離れることはできず、すべてのバトルに勝つ。
■このカードがバトルゾーン以外のゾーンにあれば、自分はゲームに負ける。
基本的に零龍側が《墓地の儀》残しで待ち構えていることが多く、チャンプブロックや《秩序の意志》などに反応して卍誕されてしまうため、これを無視して突破するのはかなり困難である。
【 呪文 】
文明 闇 / コスト4
■S・バック:闇(闇のカードを自分のシールドゾーンから手札に加える時、そのカードを捨ててもよい。そうしたら、コストを支払わずにこの呪文を唱える)
■相手のクリーチャーを1体選び、相手はそれに封印を1つ付ける。
(カードを封印するには、自分の山札の上から1枚目を裏向きのままそのカードの上に置く。コマンドがバトルゾーンに出た時、その持ち主はそのコマンドと同じ文明を持つ自身のカードから封印を1つ、墓地に置く。クリーチャーが封印されている間、両プレイヤーはそのクリーチャーを無視する)
こうしたデッキであるため、特殊な対処の手段を持っていないデッキはほぼ足切りを食らうこととなってしまった。
実際7月の半ばくらいまでは【闇単ゼナーク】がTierGODとも言える状況で、これらに対抗出来るデッキはほぼ存在しないと言ってよかった。
しかし環境への影響力が大きすぎたことで、結果としてこのデッキになんらかの形で一矢報いることが出来るデッキしか残らなくなってしまったのも、また事実である。どんなゲームであれ、メタは回る。
一例として、一時ほぼ全てのドラゴンデッキが《爆龍覇 グレンリベット / 「爆流秘術、暴龍の大地!」》を採用することに。ドラゴンデッキは、ゼナークが天門を陥落させていたことも相まって、デッキ自体が復権していた。
【 ツインパクトカード 】
種族 ガイアール・コマンド・ドラゴン / ヒューマノイド爆 / ドラグナー / 文明 火/自然 / パワー12000 / コスト9
■T・ブレイカー
■このクリーチャーが召喚によって出た時、または、相手のカードの効果によってこのクリーチャーを自分の手札から捨てた時、自分の山札の上から3枚を表向きにする。その中からドラゴンを1体出し、残りを好きな順序で山札の下に置く。
────────────呪文────────────
カード名:「爆流秘術、暴龍の大地!」
文明:自然
コスト:3マナ
■自分の山札の上から1枚目をタップしてマナゾーンに置く。それがドラゴンなら、この呪文を、唱えた後、墓地に置くかわりに手札に加える。
まぁ実際リベットを1枚トリガーさせたところで勝つ期待値はそこまで高くないのだが、それはそれとしてあった方が勝つのはそう。
そんな中、7月下旬のファンタジーBESTが発売後には、《とこしえの超人》が採用出来る高速コンボデッキである【ドリームメイト】が登場。
【ドリームメイト】自体が大会環境で大流行していた訳では無いが、【闇単ゼナーク】としては潜在的にではあるが、遂に明確に不利と言える相手が登場することになった(一応これまでも【逆アポロ】系統のデッキには不利ではあったが、逆アポロ自体が大会環境で大流行するタイプかというとそうではないため)。
以降は、様々な変化があっても一貫して環境トップの地位を築いていたが、GPが近付くにあたって「【闇単ゼナーク】は難しいので使わない」=「【闇単ゼナーク】は環境にいない」という現象が発生してしまい、お馴染み◆ドラちゃんやアドフィクの言うところの「舐められている」状況になってしまった。
実際、このデッキは難しい。これはもう《零龍》の特性としか言いようがない。
本来であれば「強い人が使った時は強い」というデッキよりも「誰が使っても強い」デッキの方を高く評価したいのだが、こと《零龍》について言えば、話が別。
コイツはちょっと特殊過ぎて、「上手い人が使えば150点、そうでないと50点も出ない」という振れ幅が大きすぎるカードだと思っている。
誰が使っても70点~80点くらいのデッキと、上手い人が使ったら150点出てしまうので誰も敵わないデッキ、これってどっちが強いのか?
これは正直難しい。
ただGP前最後の最後に《夢双龍覇 モルトDREAM》や《頂上混成 BAKUONSOOO8th》が出てきたことで、ちょっと不利と言える相手が増えてしまったのは単純にマイナスではあった。
ここはGP前には詰め切れなかったものの、不利と言えるデッキは3つあったと思っている。
1つ目は、《ボルシャック・ドリーム・ドラゴン》が入った超高速で巨大ドラゴンを叩き付けてくるタイプの【火光自然モルトDREAM】。
2つ目は《ナゾの光・リリアング》によって《死神覇王 ブラックXENARCH》を1ターン受け流しやすい【火光水BAKUONSOOO】。
そして3つ目は《とこしえの超人》をちゃんと採用しているタイプの【ドリームメイト】。
GP前のメタゲーム予想では【ドリームメイト】はともかくとして、【モルトDREAM】と【BAKUONSOOO】は共にTier1と予想しており、予選の中でこれらを避けきるのは不可能と考えていたため、選択しなかった。
一方でGPで予選さえ抜けてしまえば、本戦にはお得意様である【光水ヘブンズ・ゲート】や【火光闇ファイアー・バード】が待ち構えていると予想できたため、「予選で【モルトDREAM】の波を躱しきった【闇単ゼナーク】なら優勝する」とも思っていた。
ただ残念ながら本戦まで生き残った【闇単ゼナーク】自身がほぼいなかったのだが……。アドフィク、お前に勝って欲しかったよオレは。
ちなみに余談ではあるが、【闇単ゼナーク】は意外と融通が利くデッキであり、3~4枠くらい自由枠と言えるものがある。
ここに《暴淵 ボウマ=ダンマ》だったり、《卍∞ ジ・エンデザーク ∞卍》だったり《罪無 メリゴ垓》だったりが採用される。
《卍∞ ジ・エンデザーク ∞卍》は九州を中心に流行しているカードで、《とこしえの超人》などのメタカードへの耐性を犠牲に、爆発力に増加させたものだと考えている。
ゼナークのGRゾーンって強いんだよな。上手く活用出来たら、そりゃ強い。自分は枠の都合で断念。どちらかといえば「詰み」の状況になるのが嫌なので、《罪無 メリゴ垓》がお気に入りだった。
なお現在使う場合、《逆転の影ガレック》を4枚採用する。GPの性質上、ガレックは絶対に強い。
このリストにGP前に辿り着けていたら、使っていたと思う。
ドリームメイト:Tier1→Tier2→?
有利:闇単ゼナーク、BAKUONSOOO、ドラグナー系統、ヘブンズ・ゲート
不利:ファイアー・バード
ファンタジーBESTで、【ファイアー・バード】と共に登場。あまり大々的な評価は受けなかったが、潜在的ではあったがゼナーク一強環境を終わらせたデッキでもある。
さすがは種族全体がドリームクリーチャー。
デッキの詳細についてはオリジナルでも触っている人が多いだろうから省略するが、アドバンスでは《とこしえの超人》がメタカードとして優秀なことが挙げられる。
【 クリーチャー 】
種族 ジャイアント / 文明 自然 / パワー4000 / コスト1
■G・ストライク(このクリーチャーを自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
■このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
■相手が自身の手札以外からカードを出す時、かわりにマナゾーンに置く。
特に8月環境はゼナークVSドラグナーという環境構造であり、両方を《とこしえの超人》で見られる【ドリームメイト】にとっては、かなりの追い風であった。ちなみに裏でしれっと【水闇卍夜】を袋だたきにもしてた。
ただCS等の表舞台で活躍する前に、「GPに向けてアドバンスやりたいし、アドバンスでも強いらしい【ファイアー・バード】使うピヨ~~~」という勢力に滅ぼされてしまい、【ドリームメイト】最強環境は幻流星のように終わってしまった。
8月上旬くらいまでなら【ファイアー・バード】は《カモン・ピッピー》の評価が高く、《アリス・ルピア》の代わりに採用されているケースが多かったのでまだ勝てていたんだけどね……。「ん、アドでも《アリス・ルピア》必要じゃね?」とバレてからは餌にされた。
そんな感じで、【ファイアー・バード】の台頭を指を咥えて見ている立場であったが、流れが変わったのはそれこそGP直前。
お馴染み、【モルトDREAM】+【BAKUONSOOO】の波が来たのである。
多くのデッキがこれらに苦戦するなかで、【ドリームメイト】はメタカードの取り方次第で両者に有利を主張できるデッキ。
《とこしえの超人》だけでなく、《ベイB セガーレ》も環境のキラーカードとなりつつあった。
【 クリーチャー 】
種族 ミルクボーイ / 文明 自然 / パワー6000 / コスト1
■このクリーチャーは攻撃できない。
■相手が、自身のマナゾーンのカードの枚数よりコストが大きいクリーチャーを出す時、相手はそれをかわりにマナゾーンに置き、その後、自分はこのクリーチャーをマナゾーンに置く。
更に更に環境が【光水ヘブンズ・ゲート】に寄っていったこともあり、ここにも有利であるドリームメイトに再び追い風が吹くこととなった。
結果、私はギリギリまで迷ったものの【ドリームメイト】を選択したわけであるが……。
ファイアー・バード:Tier1→Tier1
有利:ドラグナー系統、環境外の大抵のデッキ
不利:闇単ゼナーク、火闇バイク
無慈悲な環境外デッキ殺戮マシーンであるという事実は、オリジナルもアドバンスも変わらない。
ただアドバンスの方が全体のカードが強いこともあり、オリジナルほど顕著な相性差はないかも。特に対【光水ヘブンズ・ゲート】などは、まさにそれ。
EXライフ持ちのブロッカーの数が多く、《頂上接続 ムザルミ=ブーゴ1st》によって殴り切らねばならないシールドの枚数も増えるため、かなり苦戦はする。
一方で【ファイアー・バード】自身も《カモン・ピッピー》や《蒼き覚醒 ドギラゴンX》によって強化されており、更にGRや超次元を咎められる《ポッピ・冠・ラッキー》が相対的に強いため、期間中は一貫して最強格のデッキであった。
特に人気の高いドラグナーには猛烈に有利なこともあり、CS環境などは勝ちやすかったのは間違いない。【ファイアー・バード】の躍進を、【闇単ゼナーク】や【火闇バイク】がギリギリで食い止めている、という実情だった。
【 クリーチャー 】
種族 アーマード・ファイアー・バード / 超化獣 / 文明 火 / パワー3000 / コスト3
■相手のマナゾーンのカードの枚数よりコストが大きいクリーチャーが出た時、そのクリーチャーを破壊する
■ハイパー化:自分の他のクリーチャーを1体タップする。(自分のメインステップ中に、ハイパーモードを解放できる。ハイパーモードは次の自分のターンのはじめまで続く)
────────────ハイパーモード────────────
パワー:5000
■スピードアタッカー
■このクリーチャーが攻撃する時、ファイアー・バード・メクレイド5する。
これらに対しては先攻の《ハッター・ルピア》が通るとそのまま屠ってしまうことも可能で、「最良」なデッキは恐らく【ファイアー・バード】だったのだと思う。
そして当たり前のように、GP終わった今でも【ファイアー・バード】は強い。私も一昨日、先3ハッターから死体にされた。
火闇バイク:Tier2→Tier1→Tier2
有利:ファイアー・バード、モルト系
不利:4cドラグナーなどの受け軸のドラゴン、ヘブンズ・ゲート
バイクが登場したのは、2023年の全国大会。お馴染みぴゅうくんがアドバンスで持ち込み、以降も対【青黒サガ】に強いデッキとして活躍した。
そこから一年半、特に環境から落ちることはなく形を少しずつ変えつつ活躍し続けている。
《死神覇王 ブラックXENARCH》登場直後は《緊縛の影バインド・シャドウ》に対して屈服することもあってかなり苦戦したものの、開き直って《ドキンダムの禁炎霊》をフル投入したり、《忍蛇の聖沌 c0br4》+《アーテル・ゴルギーニ》でカウンターを狙ったりといった構築にシフト。
これによって、ゼナーク環境でも「まぁ有利では全然ないけど、そこそこやれるデッキ」として地位を保ち続けている。
《ドキンダムの禁炎霊》の連鎖による禁断解放が嫌なため、ゼナーク側が《深淵の文暴具 ケシカス=カース》を採用することになった理由の1つでもある。
【ファイアー・バード】の登場後は《忍蛇の聖沌 c0br4》が試合中にちょうちょを追い掛けてしまうことも増えたのだが、今度は【火闇バイク】側が《逆転の影ガレック》を獲得したことで、これも解消。
【 クリーチャー 】
種族 ゴースト / 文明 闇 / パワー5000 / コスト10
■S・トリガー
■このクリーチャーが出た時、次の中から3回選ぶ。(同じものを選んでもよい)
→相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーを-3000する。(パワーが0以下のクリーチャーは破壊される)
→自分の山札の上から3枚を墓地に置く。
→コスト3以下のクリーチャーを1体、自分の墓地から出す。
なんならデッキスロットの削減にも成功し、構築もスマートに。《偽りの希望 鬼丸「終斗」》や《龍装者 バルチュリス》といったメインの動きを支えるカードを増やせるようになった。
こうして【火闇バイク】は、【闇単ゼナーク】、【ファイアー・バード】と共に、8月以降の新3強環境を支えることになるのである。
このデッキは《ハッター・ルピア》+《ポッピ・冠・ラッキー》の強力なメタカードで足切りする【ファイアー・バード】とは別軸の強さがある。
というのも、オリジナル生まれのデッキはメインレベルで封印や禁断解放への対抗策を持っていないケースも多く、《禁断の轟速 ブラックゾーン》が走り回るだけでお手上げ、なんてデッキもどうしても存在してしまう。
【 進化クリーチャー 】
種族 ソニック・コマンド / S級侵略者 / 文明 闇/火 / パワー12000 / コスト7
■進化:闇または火のクリーチャー1体の上に置く。
■S級侵略[轟速]:闇または火のコマンド(自分の闇または火のコマンドが攻撃する時、自分の手札か墓地、またはバトルゾーンにあるこのクリーチャーをその上に重ねてもよい)
■T・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、相手は自身のパワーが一番小さいクリーチャーすべてに封印を1つずつ付ける。
(カードを封印するには、自分の山札の上から1枚目を裏向きのままそのカードの上に置く。クリーチャーが封印されている間、両プレイヤーはそのクリーチャーを無視する。)
なお《「戦鬼」の頂天 ベートーベン》は、姿が見えないくらいに顔に重しを乗せられて絶命した。
GP直前は、環境的にも巡りは良かった。
苦手だった【4cドラグナー】や【ガイアッシュ覇道】といった受けの強いドラゴンデッキが新デッキである【BAKUONSOOO】に苦戦しており、環境で受けの強いドラゴンデッキはほぼ見掛けなくなった。
代わりに《夢双龍覇 モルトDREAM》系のデッキはでてきたものの、その多くは《革命の絆》を採用してても尚【火闇バイク】側が有利であった。
で、【BAKUONSOOO】自体にも基本的には有利を維持。
懸念は、【光水ヘブンズ・ゲート】の流行。これにはぶっちゃけ、【火闇バイク】というデッキである以上は普通に不利は免れない。
また元々【火闇バイク】は愚直に殴るデッキなだけあって、相手の「アグロ対策」とは真っ正面から向き合わねばならない。まして、新弾直後の環境では、どんな受けギミックが飛んで来ても文句は言えない。
まぁそんなわけで私はGP1週間前のCSで使用したところ信じられないくらいボロ負けしたため、「バイクだけはないな」と気持ちを固めることが出来た。
実際、GP当日も前評判に比べるとかなり負け組となってしまった。
やはり、前評判がいいときのバイクって弱い。2016年からずっとそうだ。我々は歴史から学ぶべきである。
光水ヘブンズ・ゲート:Tier外→Tier1
有利:火闇バイク、BAKUONSOOO
不利:闇単ゼナーク、ドリームメイト、水入りのモルト系
ヘブンズ・ゲートというデッキは、6月までは最強の一角であった。
《巨大設計図》を使用した光自然の構築ではあるが、その再現性の高さや出力が桁外れだった。《スターゲイズ・ゲート》から気軽に相手を圧殺出来た。
やはりワンパンサイフォゲートは勝利の証。
マジックでさえも、実戦レベルでは天門に有利を付けることは難しかった。アビスは巨大を撃つと泡吹いて勝手に倒れてた。可愛いね。
しかし、ゼナーク環境の到来によってヘブンズはその立ち位置が急激に悪化する。
まぁ、そりゃ巨大を撃っても先4に手札を枯らしてくるようなデッキには流石にな……。《蒼神龍アナザー・ワールド》入りの構築とかもあるにはあったが、今度は自然の枚数が足りず、《∞龍 ゲンムエンペラー》が蓋にならないのもヤバかった。
というわけで、巨大型はお蔵入り。
一方、オリジナルの世界では【ファイアー・バード】の登場後に巨大型ではなく、《理想と平和の決断》を使用した光水の構築が流行の兆しを見せていた。
【 呪文 】
文明 光/水 / コスト4
■革命2:自分のシールドが2つ以下なら、自分のシールドゾーンから手札に加えるこの呪文に「S・トリガー」を与える。
■次の中から2回選ぶ。(同じものを選んでもよい)
→自分の山札の上から2枚を表向きにする。その中の光と水のカードをすべて手札に加え、残りを好きな順序で山札の下に置く。
→自分の山札の上から1枚目をシールド化する。
→コスト3以下のエレメントを1つ選び、シールド化する。
どうせ巨大に未来はないし、仮にあったとして何が出来るかはよく知っている。今こそアドバンスの世界でも、光水の研究を進めるべきだ!
とやってはみたものの、結果として「う~~~~ん、【闇単ゼナーク】には《♪なぜ離れ どこへ行くのか 君は今》が上手く直撃したときだけ勝てばいいとしても、【ファイアー・バード】にもなんかキツいし、今はいいか!」と、放置した。
そう。当時まだ《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》は発掘されていなかったのだ。
【 クリーチャー 】
種族 ディスペクター / エンジェル・コマンド / ナイト / 文明 光/火 / パワー14000 / コスト8
■EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く)
■ブロッカー
■T・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、呪文を2枚まで、自分の墓地から手札に戻す。
■このクリーチャーが攻撃する時、またはこのクリーチャーの「EXライフ」シールドが自分のシールドゾーンを離れた時、コスト8以下の呪文を1枚、自分の手札からコストを支払わずに唱えてもよい。
実際、この時(8月くらい)使っても別に結果は残らなかったと思う。この時のアドのCSはちゃんと【闇単ゼナーク】いたし。
しかしそこから約2ヶ月が経過し、みんなが【闇単ゼナーク】を諦め、環境がアグロに寄ったことで、受けデッキの需要が高まってきた。
遂にその時が来たか思われたが……。
大流行である。
特に直前のPleiadesCSの結果は凄まじかった。異常な勝率(と、両敗による数字のマジック)を見せられたら、恐らくみんな使うだろう。
実際、【光水ヘブンズ・ゲート】はGPの答えの1つではあったと思う。素のデッキ強度が高く、フィニッシュも安定する。ロングゲームになったらだいたい勝つ。これは、GPで勝つデッキに含まれる要素である。
その中で同型戦の頻発を想定し、その対策を打ってきた構築が勝ち上がった。天晴れ。
私(たち)は構築ごと同型戦に寄せるまで至れなかった(《闘門の精霊ウェルキウス》の減少など)。
選択しなかったこと自体に後悔はないものの、構築面ではやや悔しさも残った。
BAKUONSOOO:→Tier1(New)
有利:???(構築次第)、ドラゴン系統には軒並み有利
不利: ???(構築次第) 、どの構築でも天門は厳しい
《頂上混成 BAKUONSOOO8th》はデュエキングドリームの中でも早々に発表されたカードであった。結果、このデッキについてはかなり長い時間を掛けて構築の検証をすることが出来た。
【 クリーチャー 】
種族 ディスペクター / メタリカ / ビートジョッキー / 文明 光/水/火 / パワー9000 / コスト9
■このクリーチャーを召喚する時、自分のクリーチャーを好きな数破壊してもよい。こうして破壊したクリーチャー1体につき、このクリーチャーの召喚コストを2少なくする。ただし、コストは2以下にはならない。
■EXライフ
■W・ブレイカー
■自分のクリーチャーすべてに「スピードアタッカー」を与える。
■このクリーチャーはブロックされない。
■カードが相手のシールドゾーンを離れた時、GR召喚する。
とはいえ、それはあくまでも普段からアドバンスで遊んでいる人間の視点であり、GPのためにアドバンスを触れるという層が、新規カードのデッキを1週間前に触って持ち込むようなことをするだろうか?
それだったら【火闇バイク】とか【ファイアー・バード】とか、結果も出ていて信頼出来るデッキを使うんじゃないか。
私はこう考えており、GPでの使用者数もせいぜいTier2相当だろう、と思っていたのである。
が、現実は違った。
発売日当日のCSから、【BAKUONSOOO】は覇権コンテンツだった。「オレのBAKUONSOOOお披露目会」とでも言いたげな、多種多様な【BAKUONSOOO】の構築がそこにはあった。
デュエチューブリーグの影響を、少し甘く見ていた。3チームが全員持ち込むならば、気にならない筈がないか。
《“必駆”蛮触礼亞》との2枚コンボで簡単にリーサル取れるというのも魅力だったと思う。
次回以降は、デュエチューブリーグの影響をもう少し重くみることにしたい。
構築自体は現在でも様々なリストが開拓されており、それらが何に有利で何に不利なのかもよくわからん。
どうやら《“必駆”蛮触礼亞》+《頂上混成 BAKUONSOOO8th》の2枚で出張セットのようなのだ。
ただ1つ言えるのは、いずれの構築であっても、《ヘブンズ・ゲート》と《キャディ・ビートル》はキツいらしい。
モルトDREAM:Tier2→Tier2
有利:光水ヘブンズ・ゲート、一部構築であれば闇単ゼナーク
不利: BAKUONSOOO、ドリームメイト
モルトもモルトで、色んな構築を試した。《ボルシャック・ドリーム・ドラゴン》に夢を見る人もいれば、《頂上電融 クライアッシュ“覇星” ’22》に魅力を感じた人もいた。
私はどちらかといえばドラゴンデッキで出来ないことがあるのが嫌なタイプなので、デッキを回し切って封殺も出来る水入りのリストを考えていた。
一応、個人の結論としては以下のリストになった。
《超戦龍覇 モルトNEXT》の時代は終わった。《超戦龍覇 モルトNEXT》を召喚して《爆銀王剣 バトガイ刃斗》を装備したのに、そこからゲームに負けたときは、私はなんのためにこのカードをデッキに入れているのかわからなくなった。
もはや《超戦龍覇 モルトNEXT》をプレイするより、《頂上電融 クライアッシュ“覇星” ’22》や《蒼き夢双 ドギラゴン天》をプレイしている方が強い。
【 クリーチャー 】
種族 ディスペクター / グリーン・コマンド・ドラゴン / ビートジョッキー / 文明 水/火/自然 / パワー11000 / コスト10
■B・A・D4 (このクリーチャーの召喚コストを4少なくしてもよい。そうしたら、このターンの終わりにこのクリーチャーを破壊する)
■EXライフ
■スピードアタッカー
■マッハファイター
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、カードを2枚引いてもよい。
■相手のクリーチャーが相手のマナゾーンのカードをタップせずに出た時、ターンの残りを飛ばしてもよい。
【 クリーチャー 】
種族 メガ・コマンド・ドラゴン / 革命軍 / ハムカツ団 / 文明 水/火 / パワー13000 / コスト8
■革命チェンジ :水または火の、コスト5以上のドラゴン
■スピードアタッカー
■ジャストダイバー
■T・ブレイカー
■自分の多色クリーチャーが出た時、カードを1枚引いてもよい。
■ファイナル革命 :このクリーチャーが「革命チェンジ」によって出た時、そのターン中に他の「ファイナル革命」をまだ使っていなければ、相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。その後、コストの合計がその選んだクリーチャーのコスト以下になるよう、進化ではない多色クリーチャーを2体まで、自分の手札から出す。
今回のGPは《夢双龍覇 モルトDREAM》の入学式というより、《超戦龍覇 モルトNEXT》の卒業式だったと思うとちょっと感慨深くはある。
なおいずれのリストであっても、一貫して【ファイアー・バード】と【BAKUONSOOO】が苦しいため、候補としては早々に切っていた。
一方、触りきれなかったものの光入りかつ《ボルシャック・ドリーム・ドラゴン》入りのリストは、正直かなり強そうだった。
これ、妙に【闇単ゼナーク】には勝てるんだよな。
【 クリーチャー 】
種族 アーマード・ドラゴン / 文明 光/火/自然 / パワー11000 / コスト7
■自分のマナゾーンにドラゴンが4枚以上あれば、このクリーチャーの召喚コストを3少なくする。
■スピードアタッカー
■W・ブレイカー
■各ターンに一度、自分のドラゴンが出た時、相手のクリーチャーを1体選び、タップしてもよい。
■このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から1枚目を表向きにする。それがドラゴンなら、出す。それ以外なら墓地に置く。
私はランプ系の【モルトDREAM】であれば【闇単ゼナーク】で問題ないと判断していたが、ドリームからドリームを捲るというドリームコンボを有したこっちのモルトの構築だとさすがに不利を感じている。
ドリームからドリームは捲るなよな。
ちなみにキツい相性は変わらないものの、それらに対しては1ターンズレるだけで《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》が当たるため、まぁボチボチ。
《光鎧龍ホーリーグレイス》も、環境的にはなんだかんだ強かった。
【 クリーチャー 】
種族 アーマード・アポロニア・ドラゴン / 文明 光 / パワー6500 / コスト6
■S・トリガー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、相手のクリーチャーをすべてタップする。
■相手のターン中に、このクリーチャーが出た時、このターンに2つ以上自分のシールドがブレイクされていなければ、このクリーチャーを破壊する。
GP終わったので、もう1回コイツらと向き合って遊び尽くしてもいいかも。
その他
上記のデッキ以外で候補に上がったのが、水闇自然の【マルルザビミラ】系統のデッキであった。
【 クリーチャー 】
種族 デーモン・コマンド / エイリアン / 文明 闇 / パワー9000 / コスト8
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の他のクリーチャーを好きな数破壊してもよい。こうして破壊したクリーチャー1体につき、コスト6以下のサイキック・クリーチャーを1体、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出してもよい。 (ゲーム開始時、サイキック・クリーチャーは山札には含めず、自身の超次元ゾーンに置き、バトルゾーン以外のゾーンに行った場合、そこに戻す)
W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2枚ブレイクする)
元々オリジナルで流行していた【アナマルル】を流用したいと考えており、当然フィニッシャーには《復活の祈祷師ザビ・ミラ》を置く前提としてリストを考案。
元々あんだんて先生が使っていた【アナグリッファ】を見ていて《復活の祈祷師ザビ・ミラ》と《哀樹神官 グリッファ》の相性がいいことを知っていたため、これを採用。
【 クリーチャー 】
種族 ジャイアント・デビルマスク / 超化獣 / 文明 水/自然 / パワー6000 / コスト5
■ジャストダイバー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、相手のクリーチャーを2体まで選ぶ。次の自分のターンのはじめまで、それらのクリーチャーは攻撃もブロックもできない。
■ハイパー化:自分の他のクリーチャーを1体タップする。(自分のメインステップ中に、ハイパーモードを解放できる。ハイパーモードは次の自分のターンのはじめまで続く)
────────────ハイパーモード────────────
パワー:12000
■T・ブレイカー
■このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。その後、自分のマナゾーンにあるカードの枚数以下のコストを持つクリーチャーを1体、自分のマナゾーンから出してもよい。
これによって《哀樹神官 グリッファ》始動で、次のターンに裏から《ヨビニオン・マルル》を投げると、即座に《復活の祈祷師ザビ・ミラ》に繋がるというルートが確立した。
《斬隠オロチ》を採用するなどのアドバンス独自のチューンもあり、なんと10月上旬に2.4倍を優勝。
しかしこの時期に新デッキを使っているというのはつまり“そういうこと”である。本命とはかけ離れたデッキであった。【闇単ゼナーク】に勝たんし。
更にデュエキングドリームが発売されれば、ドラグナー達に屠られるのも、《禁時王秘伝エンドオブランド》に封殺されるのもわかっていた。
ただその後墓地くんが《解罪 ジェ霊ニー》採用型を持ち込んでいて、かなり賢いなと思った。
【 オレガ・オーラ 】
種族 マフィ・ギャング / デリートロン / 文明 闇 / パワー+2000 / コスト5
■無月の大罪1(このオーラを使うコストを1少なくしてもよい。そうしたら、このターンの終わりに、自分のクリーチャーを1体破壊する)
■これをクリーチャーに付けた時、相手の手札を見て1枚選び、捨てさせる。
中盤の妨害としては勿論だが、別行動とのくっつきもいいし、GRクリーチャーそのものがリソースになるため「マルルを引かないとどん詰まり」みたいな不満を解消することも出来た。
デュエキングドリーム発売以後のリストはこれ。
実はこの時期デッキを45枚にしたこともあったが、結果として強くはなかった。これはいずれまた。
GPの使用デッキと反省
と、上記を踏まえて使用したデッキが【ドリームメイト】だった。
ドラグナー・BAKUONSOOO・ヘブンズ、そして【闇単ゼナーク】全てに有利であるデッキは【ドリームメイト】しかいないと判断したためだ。
結果はなんと……0-2である。
つまりあれだ、「ただ負けたと書くだけでこの文字数?」案件である。
環境認識が上記の通りであったため、アーキタイプの選択として【ドリームメイト】に後悔はない。
だた今回のリストの反省としては、《プリンセス・パーティ ~シラハの絆~》を全抜きしたことだった。
【 クリーチャー 】
種族 スノーフェアリー / ドリームメイト / スプラッシュ・クイーン / 文明 光/水/自然 / パワー5000 / コスト5
■S・トリガー
■このクリーチャーが出た時、相手のクリーチャーを3体まで選ぶ。相手はそのうち1体をシールド化し、1体をマナゾーンに置き、1体を手札に戻す。
GPのゲーム観を考えると、ロングゲームになったときにしっかり勝ち切る・相手の上振れを被弾したときに楯で返せる択を用意しておくべきで、ともかくシラハは2枚以上採用するべきだったと思う。これはシンプルに、GPという場所に於ける選択ミス。
また《とこしえの超人》を3枚採用していたが、これも無くてよかった。少なくとも3枚は要らなかった。ドラグナーに蓋をするためだけだったら削れた。
そして一番の役割対象である【闇単ゼナーク】は、GPの環境にはよっぽどいない。
【闇単ゼナーク】への評価が高かったために、本質を見誤った。
ただその上で、理性的にはそれが正解であったとしても、感情的に【闇単ゼナーク】を切るという判断するべきだというのは、いま振り返ってみてもやっぱり納得しがたいものがある。
最強のデッキを? 切る? いないからといって? 本当にそれが正しいのか?
この辺りはプレイヤーとして甘い部分なんだろうな。
メタクリも最終的に《キャディ・ビートル》の方が良さそうに見えた。
【 クリーチャー 】
種族 ジャイアント・インセクト / 文明 自然 / パワー1000 / コスト2
■相手のターン中、相手が、自身のマナゾーンのカードの枚数よりコストが大きいクリーチャーを出す時、かわりにマナゾーンに置く。
■このクリーチャーが破壊される時、墓地に置くかわりにマナゾーンに置く。
これが《ベイB セガーレ》であっても【光水ヘブンズ・ゲート】には有利を維持していると思うが、より安全に勝つならこっちだ。《飛翔龍 5000VT》にも強いし。
というわけで、踏まえてGPで使うべきだったリストは以下の通りだったと思う。
ただこの世界線であっても、1回戦でミラーを踏んでしまい、そしてミラーの《ピザスターのアンティハムト》→《Disガンバ》に粉砕されてしまったので、正直どの世界に転がっても今回のGPで勝つことは不可能だったように思う。
ちなみに、GPを終えてアドフィクたちと現在の環境について話合いを行い、ざっくりとしたTier表を作ってみた。
《イミッシュ・イツァヤナ》のこれからに期待。
【 進化クリーチャー 】
種族 ミステリー・トーテム / ツォルキン / 文明 自然 / パワー12000 / コスト5
■進化:自然のクリーチャー1体の上に置く。
■T・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、自分の山札をシャッフルする。その後、山札の上から1枚目を表向きにする。それが進化でないクリーチャーなら出す。そうでなければ、マナゾーンに置く。
■このクリーチャーが攻撃する時、自分のミステリー・トーテム・クリーチャー1体につき、そのクリーチャーが出た時にトリガーする能力を1つ使ってもよい。
おわりに
というわけで結果としては全く振るわなかったのだが、やはりGPに向けてあれこれ考えている時間は楽しい。
GPの後はカバレージを含め多数の記事が世に出てくるので、それを読んでいるのも好きだ。
今後もカバレージは勿論だが、GPのアドバンスはなるべく選手として参加したいと思っている。
それでは、また次回の記事で。
スペシャルサンクス:アドフィク、完璧ニキ、ぶらっきー、7000くん、レコードくん 他