こんにちは、神結です。
デュエプレではいよいよS級侵略者たちが実装されました。
不死のデッドゾーン、宇宙のアダムスキー、そして原始のサンマッド。この中で「殴り勝つ」に特化したのはアダムスキー……ではなく、《S級原始 サンマッド》でしょう。
《S級原始 サンマッド》といえば、背景ストーリーの「原始の侵略者の高度な連携」を再現したようなテクニカルな動きが魅力でしょう。
テクニカル過ぎてループパーツとかになったりもしましたが、リメイク版の《S級原始 サンマックス》を見ての通り、どちらかといえば小技を絡めつつも殴る、というのを意図したカードデザインであった筈です。
というわけで、今回は《S級原始 サンマッド》がテクニカルに殴り勝つデッキを紹介していきましょう。
「歴代名作デッキ紹介」と題しまして、過去の名デッキの振り返りをしていくこの企画。
今回は【赤緑サンマッド】です。
目次
本日の名作デッキ紹介
テクニカルビートダウン「赤緑サンマッド」
というわけで今回の名作デッキは、革命編の後期で活躍した【赤緑サンマッド】になります。
記憶の限りだと、《龍覇 グレンモルト》を使っていた最後の環境デッキかもしれません(一応、デアリバスターに1枚だけ採用、みたいなケースはありましたが)。
リストはこんな感じ。
このデッキの主役は2枚。まずは《龍覇 グレンモルト》。
【 クリーチャー 】
種族 ヒューマノイド爆 / ドラグナー / 文明 火 / パワー4000+ / コスト6
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、コスト2以下のドラグハート1枚、または、コスト4以下の火のドラグハートを1枚、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。(それがウエポンであれば、このクリーチャーに装備して出す)
■バトル中、このクリーチャーのパワーは+3000される。
ドラゴンサーガ前半期の主役でしたが、より強力なドラグナーに押されていくことになり、徐々に存在感が低下。
革命編に入ると【赤緑ギフトモルト】での活躍はありましたが、《轟く侵略 レッドゾーン》の台頭によって危うい立場になっていました。
【 ドラグハート・ウエポン 】
文明 火 / コスト4
■これを装備したクリーチャーは「スピードアタッカー」を得る。
■龍解:自分のクリーチャーが攻撃する時、そのターン2度目のクリーチャー攻撃であれば、攻撃の後、このドラグハートをクリーチャー側に裏返し、アンタップする。
────────────龍解後────────────
カード名:熱血星龍 ガイギンガ
カードの種類:ドラグハート・クリーチャー
文明:火
種族:ガイアール・コマンド・ドラゴン
パワー:9000+
コスト:7マナ
マナ:-
■スピードアタッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが龍解した時、相手のパワー7000以下のクリーチャーを1体破壊する。
■バトル中、このクリーチャーのパワーは+4000される。
■相手がこのクリーチャーを選んだ時、このターンの後にもう一度自分のターンを行う。
《龍覇 グレンモルト》の強みは《熱血星龍 ガイギンガ》が作りやすく、そしてその《熱血星龍 ガイギンガ》が除去されにくいことにあります。
しかし《轟く侵略 レッドゾーン》は問答無用で《熱血星龍 ガイギンガ》を破壊出来ることや、先に走られると「グレンモルト+α」という状況を用意しづらいこともあり、相性としてはかなり悪かったのです。
更に《禁断 ~封印されしX~》の登場によってバイクに全盛期が到来するといよいよ《龍覇 グレンモルト》に立場はないものかと思われました。
しかしそこで台頭してきたのが、赤緑の基盤を弄りバイクに対抗出来るようになった【赤緑サンマッド】だったのです。
(殿堂カード) 【 進化クリーチャー 】
種族 ゲリラ・コマンド / S級侵略者 / 文明 自然 / パワー3000 / コスト3
■進化―自分の自然のコスト3のクリーチャー1体の上に置く。
■S級侵略「原始」―自然のコスト3のクリーチャー(自分の自然のコスト3のクリーチャーが攻撃する時、自分の手札またはマナゾーンにあるこのクリーチャーをその上に重ねてもよい)
■自分のクリーチャーが3体以上あれば、このクリーチャーに「T・ブレイカー」を与える。
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、バトルゾーンにクリーチャーが4体以上あれば、そのうち1体を選び、持ち主のマナゾーンに置く。
緑の3コストにしか侵略出来ないという癖の強さはあるものの、マナからも侵略が可能な3打点+汎用除去という、かなり高性能な1枚です。
【緑単サソリス】ではループの中核を担ったりもしましたが、このデッキで任されたのは勿論アタッカーでした。
ただし単なる3打点というには随分とテクニカルなカードでもあり、複数侵略による除去+アタキャンや、アタキャンで《熱血星龍 ガイギンガ》の龍解を安全に通すなど、様々なテクニックを内包していました。
そして《S級原始 サンマッド》を活躍させる上で欠かせないもう1枚のカードが《その子供、凶暴につき》です。
【 クリーチャー 】
種族 ヒューマノイド / チルドレン / 文明 火 / パワー4000 / コスト4
バトルゾーンにある自分の、コスト3以下のクリーチャーはすべて「スピードアタッカー」を得る。
相手の進化クリーチャーと相手の「スピードアタッカー」を持つクリーチャーはすべて、バトルゾーンに出す時タップして置く。
これによって《青銅の鎧》や《天真妖精オチャッピィ》などの3コスクリーチャーをスピードアタッカーとして運用出来るようになり、《S級原始 サンマッド》が即座に射出可能となりました。
加えて、相手のスピードアタッカーはタップして置かれるようになるため、これで相手のバイクを足止め可能。寝て出てきたバイクを的にして、《龍覇 グレンモルト》を動かすなんてことも出来るように。
このデッキの《その子供、凶暴につき》は「自分の動きを強くするメタカード」であり、カードとして120%のポテンシャルを発揮していたのです。
赤緑サンマッドの動かし方
基本的にはブーストから入ることになりますが、そこから先は決まった展開があるわけではなく、手札や相手のデッキとの相談になります。
例えば、3ブースト→《超次元ボルシャック・ホール》+《勝利のリュウセイ・カイザー》でテンポ取りつつ《メガ・マナロック・ドラゴン》で追い討ちを掛けるプラン。
そこから先は上手く相手をコントロールしつつ、《未来設計図》で引っ張ってきた《単騎連射 マグナム》を添えてリーサルを取る、という感じになるでしょうか。
また《霞み妖精ジャスミン》→《その子供、凶暴につき》という展開で相手を抑え込み、《S級原始 サンマッド》の侵略元を用意しつつ戦う、というプランもあるでしょう。
こちらも最終的には《単騎連射 マグナム》を添えつつ、1点+1点→《熱血星龍 ガイギンガ》の龍解→《S級原始 サンマッド》で3点入れて《熱血星龍 ガイギンガ》を触れますか? なんていうリーサルを狙いにいくわけです。
また、相手の《轟く侵略 レッドゾーン》に先に走られた場合でもS・バックで《天真妖精オチャッピィ》を繰り出し、返しのターンに《その子供、凶暴につき》を置きつつ《S級原始 サンマッド》から盤面を処理して切り返す、なんていうプランも。
カード同士のくっつきも大事で、例えば《霞み妖精ジャスミン》→《青銅の鎧》と動いた時にそのまま《未来設計図》と動きたいのでデッキを単色のみで構成しておくなど、構築上の工夫もあります。
(のちに《風の1号 ハムカツマン》を入れるかどうかで派閥が生まれたとか)
【 呪文 】
文明 自然 / パワー- / コスト2
S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
自分の山札の上から6枚を見る。その中からクリーチャーを1体選び、相手に見せてから自分の手札に加えてもよい。その後、残りを好きな順序で山札の一番下に置く。
当時のデッキとしてはかなり珍しく、フィニッシュに際して《単騎連射 マグナム》を安定して絡められるのもポイントで、このお陰で【ヘブンズ・ゲート】系には有利に立ち回れました。
バイクに対しても、相手側が 「下バイクを2台並走させる」のような対処を知らないと一方的に勝ち続けることも可能であり、結果として環境上では一定存在感を見せてくれました。
最終的にはドラグナーデッキにパワーの差で押し潰されたり、《蒼き団長 ドギラゴン剣》の登場によって全てが終わったりもしたのですが、"らしく"サンマッドを使えることもあって、非常に面白いデッキだったなぁ、と思っております。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第118回は【赤緑サンマッド】でした。
このデッキ、当時ずっと一緒にデュエマを練習していた友人が特に好きなデッキでしてね。よく対戦もしたので、そういった意味での思い入れがありますね。
紹介したリストについても、平均的なリストがどうだったかはすっかり忘れてしまいましたが、友人が使っていた48枚は間違いなくこれだった筈……。
バイクの並走プランを教えてくれたり、多色カードが如何にプランを狂わすかを教えてくれたり、中々にデュエマを勉強されてくれたデッキでしたね。
というわけで、今回はここまで。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。
それではまた来週会いましょう。