こんにちは、神結です。
時代を代表する名デッキというのは、非常にリストが綺麗に整っていることが多いです。なんというか、40+8枚からお出しされる説得力が違うというんでしょうか。
あと名デッキというだけあって、色んな人が回して改良して、その蓄積が幾重にも重なって出来たものですから、リスト自体は研究の成果みたいものになるじゃないですか。
とはいえ、「完成しきっていない」デッキというのもまた格別でして。そういったものを後から振り返ると、ソウルフードの味わいがありますよね。
というわけで、今回は輝ける歴史に刻まれたデッキの派生という形になるんでしょうか。光あるところに生まれた闇?のデッキをご紹介。
「歴代名作デッキ紹介」と題しまして、過去の名デッキの振り返りをしていくこの企画。

今回は【ドロマーロージア】です。
目次
本日の名作デッキ紹介
法皇は闇があっても映える
というわけで今回の名作デッキは【ロージアダンテ】の派生系である【ドロマーロージア】になります。
リストはだいたいこんな感じ。


【ロージアダンテ】の紹介は以前しましたが、今回は闇入りの【ドロマーロージア】です。
闇入りが生まれた経緯は、【ロージアダンテ】が「特化型」のデッキだったと言えるからでしょうか。
このデッキ、とにかく受けが固く呪文封殺もあることから勝てる相性にはとことん有利というデッキです。
【モルトNEXT】とはいいライバル関係ではあるんですが、このデッキを受け切れるデッキなだけあって、並大抵のビートデッキでは貫通しないですし、ビッグマナには《ミラクルストップ》が、対コントロールにも同じく《ミラクルストップ》に加えてマッドネスの《提督の精霊龍 ボンソワール》まであり、こうしたデッキにはかなりやれます。
ですが、その分……というか、数少ない弱点として「低コストクリーチャー軸の展開デッキ」には指を咥えて見守るしかなくなります。
まぁこれが何かというと、【猿ループ】であったり【白緑メタリカ】であったりするのですが。
小型クリーチャーデッキには《時の法皇 ミラダンテXII》をチェンジさせ続けるループさえ入っちゃえばいいんですが、そこに行くまでにいくターンと、乗り越えなければいけないメタクリーチャーがいるんですよ。
まぁつまり、これらには勝てません。
で、そんな相性に少しでも抗おうと考えられたのが【ドロマーロージア】ということになります。
基本的な構造は【ロージアダンテ】と変わりはないのですが、闇を差したことで受け性能を犠牲に少しコントロール性能が上がりました。

【 呪文 】
文明 水/闇 / コスト4
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■カードを2枚引く。
■相手のクリーチャーを1体選ぶ。自分の手札1枚につき、このターン、そのクリーチャーのパワーを-1000する。(パワー0以下のクリーチャーは破壊される)
闇を入れるための根拠となっているのが、この《デモンズ・ライト》でしょう。
【ロージアダンテ】はとにかく盤面干渉が苦手で、《獣軍隊 ヤドック》とか出されちゃうとざーこざーこ何も出来ないんだよわいよわ~いされてしまうのが致命的な弱点だったと言えます。
まぁその分、【モルトNEXT】を始めとした規格外の攻撃力を持つデッキすらも捌いたりするのですが……。
というわけで、上記のようなメタクリーチャーだったり、盤面に触れるようにする、というのが闇を入れる理由そのものと言えるでしょう。
《解体人形ジェニー》もその一種で、ハンデスで攻めるというよりも「出されて致命的になるカードを引っこ抜く」というような、比較的受け寄りの概念で差されるピーピングハンデスとなっています。

【 クリーチャー 】
種族 デスパペット / 文明 闇 / パワー1000 / コスト4
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手の手札を見てその中から1枚選び、捨てさせる。
まぁやっぱり法皇たるもの、光の中に僅かな闇があった方が映えるし、白黒どっちにも付く商人と付き合いがあった方がそれっぽいしな……。

【 呪文 】
文明 水 / コスト3
自分の山札の上から3枚を、すべてのプレイヤーに見せる。その中から光と闇のカードをすべて自分の手札に加え、残りを墓地に置く。
その他、闇でいうと受けのトリガーでお馴染み《テック団の波壊Go!》の他、《勝利のガイアール・カイザー》と《時空の凶兵ブラック・ガンヴィート》だけを次元に入れて《超次元リバイヴ・ホール》を使っているリストなんかもありました。
あとは基本的な構造は【ロージアダンテ】の踏襲なのですが、《ヘブンズ・ゲート》+《龍聖霊ウィズダムフェウス》+《アルカディア・スパーク》のようなギミック受けを入れる枠は流石にないので、受けとして1枚で成立する《青寂の精霊龍 カーネル》になっていたりもします。

【 クリーチャー 】
種族 エンジェル・ドラゴン / 革命軍 / 文明 光/水 / パワー3500 / コスト5
■マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
■S・トリガー
■ブロッカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手のクリーチャーを1体選ぶ。次の自分のターンのはじめまで、そのクリーチャーは攻撃もブロックもできない。
あとはドロマーカラーと言えばお馴染み、《天使と悪魔の墳墓》を採用している人もいたでしょうか。
しかしそもそも上の【ロージアダンテ】の解説を読んでいただけるとわかるのですが、受け性能を犠牲にしているので、【モルトNEXT】に対してはかなり弱くなっており、普通に不利が付いていると言っていいでしょう。
まぁそんなわけなので、【ドロマーロージア】というのはデッキの主張点がブレやすく、ドロマー型か青白型かはかなり好みがわかれることになりました。
個人的には青白派であり、加えて《真・龍覇 ヘブンズロージア》殿堂後にこのデッキを触ることはなかったのですが、殿堂を経た上でも【ロージアダンテ】を使っていた人は、ほぼドロマー型に移行していたかな、というのが当時の印象です。
デッキとしては書いた通り《真・龍覇 ヘブンズロージア》殿堂後も細々と長生きしていましたが、徐々にカードパワーに押されていって消えていった、という感じですね。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第142回は【ドロマーロージア】でした。
この【ドロマーロージア】ですが、デュエプレでも新弾で組めるようになりましたね。
《時の秘術師 ミラクルスター》、《テック団の波壊Go!》あたりがそうですね。まぁAD限定にはなってしまうのですが。
デュエプレは環境最新のデッキで遊ぶもいいですし、昔好きだったリストをちょくちょく組み換えながら遊ぶのも楽しいんですよね。
完全再現は難しいデッキではあるのですが、上手いことアレンジしながら遊んでいこうかなと思います。
というわけで、今回はここまで。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。

それではまた来週会いましょう。
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