こんにちは、神結です。
3月になりました。
1つ大事なこととしましては、GPの受付が開始しております。
今回からは抽選となっていますので、忘れずに受付しておきましょう。
さて、今週も「歴代名作デッキ」の紹介をしていきます。
今回紹介するデッキは【マークロループ】です。
目次
本日の名作デッキ紹介
カウンターデッキの傑作、マークロループ
というわけで今回の名作デッキは【マークロループ】になります。作成者はループデッキの制作者として名高いphalanx様。
リストはこんな感じです。
レッドゾーンとアナデッドが覇権争いをしていた革命編の終期、それは突如現れました。
このデッキの主役はもちろん《マーシャル・クロウラー》。
【 クリーチャー 】
種族 アースイーター / 文明 水 / パワー8000 / コスト8
■このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の手札を好きな枚数、新しいシールドとしてシールドゾーンに裏向きにして加えてもよい。その後、同じ数のシールドを自分の手札に加える。
■W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2枚ブレイクする)
どうやって回すのかって?
リストをみればおおよその予想は付くかもしれませんが、手札を増やしながら《フェアリー・ギフト》から《マーシャル・クロウラー》を召喚を狙います。
大事なのは、手札に《フォース・アゲイン》や《目的不明の作戦》などを抱えておくことです。
まずは手札の《フォース・アゲイン》と《目的不明の作戦》の爆発させながらマークロのストックを増やしつつ、《フェアリー・シャワー》連打でマナを増やしていきます。
道中山札が足りなくなったら《エマージェンシー・タイフーン》から《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》を落として回復します。
あとはこれを繰り返しながらマナを8マナ浮かして、《曲芸メイド・リン・ララバイ》を召喚し、《フォース・アゲイン》をマークロに再度撃ってチェインを再開。
最終的には任意の山札の状況を作ることが出来るので、ララバイに無限回アゲインを撃てるようになり、自分は《ミスティック・クリエーション》と悠久があるので如何様にも出来る、という感じです。
ね? 簡単でしょう?
マナを浮かせるのはわかったけど、相手に《停滞の影タイム・トリッパー》や《勝利のリュウセイ・カイザー》がいるときはどうするのかって?
それは山札を2枚の状況にして《ホーガン・ブラスター》から《曲芸メイド・リン・ララバイ》を出すことでなんと解決してしまいます。このデッキのドローソースが《サイバー・ブック》なので、引いてしまっても山札に戻せるんですよ。
いやぁ、本当によく出来てますよね。
もちろん2択を外してしまっても片方は作戦とかエマタイにしておけば、手札の悠久を捨てて再度同じ状況を再現することが出来ます。
……と、非常によく出来たループではあるんですが、ホーガンからララバイ捲るのとかってランダム性とかの都合で手順の省略が難しいんですよ。
というわけでこれが初めてお披露目されたアカレコCSでは、デッキに対する衝撃と混乱が発生しました。
このデッキは後にGP2ndを優勝するくらいには強力なデッキで、名作デッキとしても当然歴史に名を残すわけですが、それはそれとして。
「挙動がわかりにくいループデッキを使う際には、事前に裁定等をジャッジ・運営に確認しておこう」とか、或いは「 デッキによってはタイムアップ後から回り始めたりするので、決着の方法は再考した方がいい」とか、CS参加者・運営側に大きな教訓を残してくれた偉大なデッキでもあるわけですね。
ちなみに後に、《勝利のリュウセイ・カイザー》などは大人しく《龍脈術 水霊の計》で除去して、《夢の兵器 デュエロウ》でフィニッシュするという(時間を大幅に短縮してくれる)改良版が登場し、最終的にはこっちが主流になっていきました。
なおGP2ndで優勝したせいな選手のリストは《転生スイッチ》+《光霊姫アレフティナ》です。
こちらは2枠をロスするという大きな制約が存在する代わりに、めっっっっっっっっっちゃ簡単に済むという利点があります。
環境デッキに対するアプローチとして
ではこの【マークロループ】が登場したのかというと、それは当時の環境におけるアプローチとしてはかなり答えに近かったからです。
当時の受けるループといえば【天門ループ】が主流だったのですが、環境トップの【赤侵略】に対して《単騎連射 マグナム》や《熱き侵略 レッドゾーンZ》などで意外と貫通することが多く、受けデッキとして勝率が安定しているとは言えない状況でした。
やっぱり《ヘブンズ・ゲート》が4枚しかないし、《目的不明の作戦》を踏ませても何も起こらないなんて展開も多かったんです。
で、そこに対して考え出されたのがこのマークロループなわけです。
このデッキは《金縛の天秤》+《Rev.タイマン》の受けが強く、特に《Rev.タイマン》は手撃ちも有効な上に、後ろの《目的不明の作戦》が受けとしても成立します。
革命2を持っていることも3点で殴るケースの多いレッドゾーンに強く、恐らく世界で一番《Rev.タイマン》を強く使えるデッキだったと思います。
【 呪文 】
文明 自然 / コスト3
■S・トリガー
■クリーチャーを1体選ぶ。
次の自分のターンのはじめまで、そのクリーチャーのパワーを+4000し、相手プレイヤーを攻撃できない。
■革命2―自分のシールドが2つ以下なら、次の自分のターンのはじめまで、相手のクリーチャーはプレイヤーを攻撃できない。
あとはリソースの勝負が出来るため【アナカラーデッドゾーン】にも充分に戦えたり、何よりループという勝ち手段が圧倒的に安定するというメリットが大きかったですね。
ただ万能さで言えばどうしても《龍覇 サソリス》が上回ってしまうため、「みんなマークロ使ってる」みたいな状況にはならなかったですね。
あとこの時期のデッキってどれもそれなりに強かったので、何選んでも勝てると言えば勝てたんです。赤侵略使ってる人はずっと赤だったし、デッド使ってる人はずっとデッド、サソリス使ってる人はだいたいサソリス、みたいな……。
ハンデスにそこまで弱い訳でも無いし、呪文メタがキツすぎる訳でも無いという、実際のところ奥行きのある面白いデッキだったと思っています。
このデッキは《フォース・アゲイン》への依存が大きく、また《フェアリー・ギフト》も殿堂になってしまったため、環境的に日の目を見る機会は残念ながらないでしょう。
ただ現在でも《閃光の守護者ホーリー》や《罠の超人》に《転生スイッチ》を当てて《マーシャル・クロウラー》を出すという、対アグロを考えるならそれなりに遊べるデッキにはなっています。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第38回は【マークロループ】でした。
私は赤侵略をずっと使っていたので、このデッキにはだいぶ苦労させられましたね。一度このデッキを倒すためだけに《爆鏡 ヒビキ》を搭載したことがあります。
ちなみに知り合いでこのデッキを使っていた人は、フリーの時でもタイマーを用意しながら20分で終わるよう意識して練習をしていましたね。
というわけで、今回はここまで。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。
それではまた来週会いましょう。
参考文献:
・【デッキ解説】白青赤緑マーシャルクロウラーループ by phalanx
・マーシャルクロウラーループ(デュエロウ)