シスだと思ったらシャリタツだったでござる の巻
こんにちは。あるいはお久しぶりです。北白河と申します。
いやあ。来ましたね、忍邪乱武。
珍しく個人的に大ヒットのセットで、日がな一人回しして遊んでいます。おかげで財布が軽い軽い。
特にマジック陣営がちゃんとデッキの形になったのが本当に大きくて、同時に組んだアビスやメカを差し置いて一人回しが捗る捗る。そこまで強いわけではないんですが、「オタクの好きな所」みたいな細かいシナジーポイントがめちゃくちゃに詰まってるんですよね。
俺はめちゃくちゃ楽しいんですが、これを対象年齢10歳のゲームでやっていいのかは大いに問題がありそうです。「お前マジック陣営使ってそうだな」が悪口になる日は近い。
というわけで、今回もやっていきましょうか。
この記事があなたの良い暇潰しになれば、これほど嬉しいことはありません。
それでは、今日のカードはこちら。
《邪闘 シス》
【 クリーチャー 】
種族 アビスキマイラ / 文明 闇 / パワー9000 / コスト6
■アビスラッシュ:このクリーチャーを自分の墓地から召喚してもよい。そうしたら、このターン、このクリーチャーはプレイヤーを攻撃でき、ターンの終わりに山札の下に置かれる。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーを-∞する。
■このクリーチャーが攻撃する時、アビス・W・メクレイド5してもよい。(アビス・W・メクレイド5:自分の山札の上から6枚を見る。その中から、コスト5以下のアビスを2枚まで、コストを支払わずに使う。残りを好きな順序で山札の下に置く)
というわけで、新弾のオーバーレアです。
名前の由来は不明ですが、真面目なところで言えば「アポトーシス」のもじりだとかもっとシンプルに「死す」だとか様々な憶測が俺の中で飛び交っていますね。
オーバーレアだけあって効果も実に強力。標準装備のアビスラッシュに加え、まずcipで確定除去を越えた確定除去、確ギ定除去のパワーマイナス∞を放てるのは特別感満点。
おまけに殴ればアビス・W・メクレイド5で後続をモリモリ連れてくる……というわけで、額面だけ見ればめちゃくちゃ強いわけです。
……そう、額面だけ見れば。
問題は、アビスの既存戦略となんだか今一つ噛み合わないこと。アビスラッシュによるワンショットを軸にするならば6マナは重すぎますし、メクレイド軸にするにも「出すにはメクレイド8が要るが、本人がやるのはメクレイド5」というちぐはぐさが目立ちます。
まあ5の踏み倒し先については次の特殊パックでどえらいのが控えているのでそれを待てってことなんでしょうが、それでもなんだか使い辛さを感じてしまいますね。暗に「今んとこアビスのカードではない」と言われている感じがします。
では、今このカードは何のカードなのかというと……
鬼札王国のカードでした。
……というわけで、今回のテーマは珍しくお気に入りの自作デッキ【アビス邪王門】と、その構築経緯について。どうぞ最後までお付き合いいただければ幸いです。
まず、(上手い方の構築はいったん置いといて)実際に使ってた原型のデッキがこんな感じ。
至ってシンプルな構成ですが、このデッキの「トロ」の部分ってみなさんなんだと思いますか?
もちろん、《 百鬼の邪王門 》から《 悪縁 ガクブッチ=リッチーモア 》を出して、スレイヤーブロッカーとバトルで2面止めながら《 百鬼の邪王門 》2枚を回収するムーブですね。わからない方は、今わかってもらったので大丈夫です。よかったですね。
これを一度味わったプレイヤーは、二度とガクブッチなしで邪王門が組めなくなると言われています。実際、「俺だけ8枚積みてえな……」とか思いながら回してたのが前のパックまでです。
ここで可能性を感じてたのが、《 ド:スモンマー 》。
要するに、「他に敗北回避札があるときの邪王門で出せて、メクレイドでガクブッチを探して出せるカード」が欲しかったわけですね。あと、《 一王二命三眼槍 》の鬼エンドで出してもガクブッチを探せたり、山札を回復して濃い山札を作ったりできるのもいいですね。
ただ、この段階では「トップ3枚見て狙った1種のカード探すのは無理だろ……!」と俺の中の正気が残ってたんですが……。
ここで出てきたのが、件のシスくん。
邪王門から出るサイズで、確ギ定除去を持ってて、一斉攻撃の際にアビスラッシュ含めて殴り役になって、その際にW・メクレイド5で《 ド:スモンマー 》を探せて、《 ド:スモンマー 》のメクレイド8からも出せる……。
そうですね、理性が壊れました。
で、理性が壊れた直後に組んだデッキがこちらです。
理性が壊れたので、この時点でこのデッキの目的は「ビートダウンでの勝利を狙いつつ、相手の攻めは邪王門でカウンターして詰めに変える」から「死ぬ直前にガクブッチを出して生き延び、ガクブッチが出せるカードを回収してまた死ぬのを待つ」に完全にシフトしてしまっています。
やってることとしては「自分から死にかけることで生の実感を得ようとする人」と同じですね。理性が壊れているので問題ないんですが。
で、そのままらすねさんとテストプレイして《 斬龍電融 オロチリュウセイ 》のダイレクトアタックを邪王門から出たシスで止めて「新カードの販促回やめろ」と言われたりして楽しんでたんですが、ある時気付いたんです。
「デッキ全体がアビスに寄った今だからこそ採用できる、もっとガクブッチを出せるようになるカードがある」って。それが……
《 デス・ザ・チョイス 》です。
革命0トリガーによる追加の受け札となるこのカードなんですが、アビスによってデッキが闇文明に偏りつつある今なら「トップからガクブッチやそれを呼ぶ《 ド:スモンマー 》をめくる可能性のあるカード」として運用可能!これは理性がないぜ!
で、理性が完全崩壊したあとのデッキがこちら。
見てくださいよこの元がビートダウンだったとは思えない完全受け身カード16枚体制!あと、少なくなったシールド回収役のくせに初手で引いたらウッキウキでマナに送られそうな《 「魂狩」の鬼 ガシャド髑髏 》くんの雄姿を!
邪王門の条件を満たすために初手《 バサラ 》や《 一王二命三眼槍 》埋めで極限自己開示すら頻発する謎のデッキが誕生してしまいました。
でもこのデッキ……「構築思想段階で想定したことはきっちりやってる」んですよね。ガクブッチもぽこじゃか出ますし、その過程でなんか耐久出来ちゃうだけで。
私は、昔からこういう「見た目はおかしくても与えられた仕事だけはこなすデッキ」が好きなんですよ。なぜなら、私自身が「見た目がおかしくて、与えられた仕事もこなせない人間」だからです。
ないものをデッキにねだりつつ、生きていきましょう。それでも続いちゃってるので。
ちなみに、このデッキは《 ロスト・Re:ソウル 》や各種生物踏み倒し系メタが飛んできた瞬間精神だけでなく肉体まで爆発四散します。よい子は真似しないでください。
理性はいらないので知性をください
というわけで、《 邪闘 シス 》でした。
そういえば、コロコロ情報で恐縮なんですが。7月の新パックでこのデッキはフェイズ4に突入することが確定しています。
このままだと火マナを確保するために邪王門を埋めるみたいな本末転倒ムーブにならないかは心配ですが、もうすぐこの残った理性すら破壊されます。
さて、次回予告のコーナーです。
弊社のECサイトにはカードごとに「一緒に買ってるランキング」というお遊び要素があるのですが、皆様にはそのランキングのみを見て次回のカードを当ててもらいます。
というわけで、次回のテーマはこちらです。各自予習していってください。
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それでは、次の記事で。北白河でした。