普通に「休みだから休載で」って言えばよかった
こんにちは。あるいはお久しぶりです。北白河と申します。
現在きたしーは絶賛お正月休み中ですが、そんなものが連載のスケジュールに影響を与えられないことは周知の事実。10時間後の締切に向けて泣きながら執筆しています。
というわけで、今回もやっていきましょうか。
この記事があなたの良い暇潰しになれば、これほど嬉しいことはありません。
それでは、今日のカードはこちら。
《精神を刻む者、ジェイス》
【 クリーチャー 】
種族 ヒーロー / プレインズ・ウォーカー / 文明 水 / パワー3000 / コスト4
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、カードを3枚引く。
その後、自分の手札を2枚、山札の一番上に置く。
■このクリーチャーが攻撃する時、相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。
未来を歴史カウントするのはどうなの
というわけで、みなさんコロコロ読みましたか?
「俺たちも『時のらせん』やりてえんだよ!」という開発部の熱い思いが伝わってくるカード群はまあ実物を見てもらうとして。
2月発売の新パック「裏の章 パラレル・マスターズ」のテーマ(の一つ)はなんと「マジック・ザ・ギャザリング」!
普通に第四弾の続きとしてEX弾作ったら受けがよろしくなかった去年の反省からか、どえらいのぶち込んできましたね…!BBPじゃないんだぞ!
さて。こうしてデュエマ界にMTGネタが増えるとどうなるでしょうか?
ばにらさんと定期連載のネタを食い合うことになります。
もともとあちらは公式カードプレビュー記事を書けるレベルの人ですから、ほっとくとこちらが取っといたネタまでより詳細に説明されてしまいかねません。
というわけで、事前にまだどちらも使っていないMTGネタを食い潰しておくことで、互いにネタ出しに苦しめるという寸法です。《 死鬼者デスワルツ 》と同じ戦法ですね。
というわけで、まだそこまで大々的にやってないMTGネタを一挙に5つ大放出していきますよ。
《 精神を刻む者、ジェイス 》
というわけで、表題のカードです。
「パラレル・マスターズ」の店頭ポスターにて「ムー」おなじみのでかい目の役を担っている彼ですが、言わずもがな彼もMTGコラボカードの一枚。
あちらでのストーリー上の活躍については先行研究を見てもらうとして、スペックに目を向けていきましょう。
デュエマではクリーチャーということもあり「Cipで《 ブレイン・ストーム 》、攻撃時にバウンス」という比較的おとなしい調整をされた彼ですが、本家では凶悪無比。
「プレインズウォーカー」というカードタイプは、雑に言うと「忠誠度と呼ばれるポイントを増減させる(攻撃されたりして0以下になると破壊される)ことで毎ターン能力を使える置物」なのですが。
先ほどのブレストとバウンスをめちゃくちゃ低燃費で使えるのはもちろんのこと、再現されなかった能力が曲者。
「忠誠度を上げながら《 アクア・ベララー 》のドローロック」「忠誠度を大量消費して勝つ(相手の山札全破壊したのち手札を山札へ全ハンデス)」と、前述の能力二つと合わせてコントロールが維持するだけで勝てちゃうカードなわけですね。こりゃ大変だ。
強すぎて禁止になったり解除されたり高くなったり再録で安くなったりしたものの、なんだかんだ言ってあちらを代表するカードであることに疑いの余地はありません。
《 溶岩コイル 》
現時点で週刊連載で取り上げられてない唯一の直接MtGコラボカード…なのですが、これだけはちょっと毛色が違うのでここでご紹介。
まず、雑誌「コロコロアニキ」にて、「原作で切札勝舞がデュエマを始めるkとなくMtGを続けていたら」というifを描いた「切札勝舞はマジック:ザ・ギャザリングを使いつづける」(著:コーヘー)という漫画がありまして。
そちらとMtGのコラボカードとしてコロコロアニキ付録となったのが、「テキスト欄に勝舞のパロディイラストが描かれた《 溶岩コイル 》(MtG版)」。
そして、そのカードがパロディイラストごとデュエマに逆輸入されたのが今回の《 溶岩コイル 》(デュエマ版)というわけです。紆余曲折があったんですね。
ところで、MtG版のこのカードはアンコモン。デュエマとMtGでレアリティの勾配に差はあれど、そこまで希少なカードではありません。
実はMtGはこの手の「コラボ・限定プロモ」で高レアカードを配布することは非常に稀だったりします。特にメインとなる英語版以外だと特に。
厳密には高レアカードが配布された事例はなくはないんですが、裏面の違う公式大会使用禁止仕様という徹底ぶり。
MtGは全世界展開している都合上、「ある地域でだけすごく強いカードが入手しやすい」なんていう状況を起こせないから…というのもあるのでしょうかね。
《 ビックリ・イリュージョン 》
ここからは直接的なコラボではなく、「小ネタ」程度のものをご紹介。
一見全く関係なさそうなこの二枚ですが、フレーバーテキストに注目。
「ウサギだって竜になれる」…そう、このフレーズはMtGのカードの《 Illusions of Grandeur 》のイラストの状況と一致しているわけですね。
「イリュージョン」繋がりの、公式のお遊びと言ったところでしょうか。
ちなみに、この《 Illusions of Grandeur 》、「単体では事実上何もしないがコンボでエグいことが起きる」という点も《 ビックリ・イリュージョン 》と共通してたりします。
「設置すると一時的に大量のライフを獲得し、数ターン後に同じだけライフを返済する」というこのカードを、相手にコントロールを押し付けて返済だけやらせる…という【ドネイト】コンボの美しさは、MtG知らなくても一度調べてみる価値アリですよ。
さらに余談ですが、この【ドネイト】コンボの別名とされるのが「トリックス」。おや、どこかで聞いたことのある種族の名前ですね。
開発部によほどのこのデッキのフリークがいるものだと、私は勝手に思っています。
《 サイバー・K・ウォズレック/ウォズレックの審問 》
こちらは露骨にMtGのカードを元ネタにした一枚。
低コストのカードをピーピングで狙い撃ちにする効果は、土地の概念とコスト差(初期手札枚数の差ですね)以外ほぼ完全一致と言えるでしょう。
フレーバーテキストもわかりやすくオマージュされてますね。
ちなみに、この「コジレック」なる人物(?)の正体は三体の伝説のエルドラージの一角……そう、あの《 引き裂かれし永劫、エムラクール 》のお友達です。
スペック的には無関係の二枚のカードが意外なところで共通項を持っている…というの、なんだか知っててお得感がありますね。
さらなる余談ですが、《 ウォズレックの審問 》のプレイテスト時の仮称は《 オシメックの審問 》であったことが開発部のしゃば氏により明らかになっています。
開発部で「オシメ」と言えば押目祥樹氏…つまり、おなじみDeadman氏のことです。
プレイテスト用カードの名前は、意外と適当に付けられていることがわかりますね。一般的にこれを内輪ネタと言います。
《 メガ・ドラゲナイ・ドラゴン 》
最後を飾るのは、こちらのカード。
こちらは今までと違って、なんと「デュエマからMtGに輸出されたカード」になります。
…とはいえ、普通に使えるカードというわけではなく。
ウィザーズ社内で功績を残したチームに配布される「Heroes of the Realm」という特殊なプロモカードのイラストとしての輸出という形になります。
実際にイラストが使用された《 Nira, Hellkite Duelist 》(私訳:《 ヘルカイトの決闘者、ニーラ 》) は、前年の功績を称えて2017年に社内のデュエル・マスターズチームに配布されたカードですね。
テキストには《 メガ・ドラゲナイ・ドラゴン 》の面影こそありませんが、おそらく「一定の派手さがあり」「五色カードと言われても頷ける色合いの」「デュエマらしいイラスト」としてイラストが抜擢されたものと思われます。
S・トリガーや革命0トリガーを意識した敗北回避能力は、胸の革命軍マークと相まって「わかってる人が作った」感があっていいですね。
他社コラボがないだけのBBP説
というわけで、《 精神を刻む者、ジェイス 》でした。いやまあジェイスについては先行研究見たほうが早いんですが。
さて、次回予告のコーナーです。
弊社のECサイトにはカードごとに「一緒に買ってるランキング」というお遊び要素があるのですが、皆様にはそのランキングのみを見て次回のカードを当ててもらいます。
というわけで、次回のカードはこれです。各自予習していってください。
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それでは、次の記事で。北白河でした。