このデッキはこんな人におすすめ! |
●安くて楽しいデッキが欲しい! ●これまでもアビスを追いかけてきている! ●ヨビニオンの出す先を考えることに疲れた ●この先闇の枠がバロムに食われてしばらく強化が来ない気配を感じている |
こんにちは。あるいはお久しぶりです。『格安デュエマ研究所』研究員の北白河と申します。
今日も今日とて格安をやっていこうと思います。
第180回目となりました当企画『格安デュエマ研究所』。
その名の通り、安くて楽しいカードを活かして格安デッキを研究する…という企画となっております。
今回の主役となるのは……。
《 深淵の禍玉 マガダ=マッガーナ 》(50円)です。
ヨビニオンという新たな能力を持ちながら、なんかこう「VRならせめてもう一声あっても……」くらいのスペックと値段の彼をフル活用し、一貫性のある感じのデッキを研究していこうと思います。
例によってもう少し財布に余裕のある方向けの改造パーツなども紹介しておりますので、ぜひぜひ最後までお付き合いくださいませ。
ちなみに、デッキリストの「デッキ価格をシミュレーション」→「在庫チェック」から、直接カーナベルで購入に向かうことも可能です。検索なしで必要なカードにアクセスできてマジで便利なので、ぜひどうぞ。
目次
はじめに:この企画のルール
当企画『格安デッキ研究所』は、ガチまとめライターが持ち回りで低予算デッキを構築・紹介していく企画です。
何をもって「低予算」とするかは難しいところですが、当企画では「シングル価格の合計がクロニクルデッキ・ドリーム英雄譚デッキの定価(=およそ5000円)以内」という基準を設けさせていただきます。
(シングル価格は、執筆時点(2024/10/25)のカーナベル通販価格において最も安いバージョンの状態A(最高品)相当として計算)
もちろんすでに持っているカードを使ったり、カード状態にこだわりがなければ、さらに安く構築することも可能ですね。
また、忘れてはいけないのが『安いデッキは高額デッキの代用品ではない』ということ。あくまで「安いけれど強い・面白い」と言えるような、独自性のあるデッキを追い求めていこうと思います。
デッキのコンセプト
まず、この《 深淵の禍玉 マガダ=マッガーナ 》というカード……というか、アビスのヨビニオン勢について。
実はこいつら、他の文明のヨビニオン勢とちょっと違う特徴を持ってまして。
こいつらだけ、「ヨビニオン持ちからどのヨビニオン持ちが出ても損しない」ように作られてるんですよ。
そりゃまあヨビニオン自体は連鎖しないのでフルスペックとは言い難いんですが、最低限仕事はしていくんですね。
出るだけでハンデスの《 ホルン=ストロン 》は言わずもがな、(先にクリーチャーを出していなければ)《 ティンパニ=シンバリー 》も自身が「2体目のクリーチャーが出た時」を踏んでちゃんと除去役になります。おまけに、 《 深淵の禍玉 マガダ=マッガーナ 》 で始動すればさらなるハンデスができてお得……というわけです。
また、この際に発生する副産物が「除去」「ハンデス」と全部相手の動きを阻害する方面に向いているのも重要。雑に言えば、こいつらを投げてるだけで相手がどんどん苦しむ……という一貫性のある戦術が狙えるわけです。
つまりこいつら、「ヨビニオンは入力・出力を少数に絞るべし」というセオリーをガン無視して一個のデッキに同居させることができるんですよ。これは種族としての明確な優越点ですね。
というわけで、今回はこのヨビニオンをいっぱい使っていくことにしましょうか。
で、ヨビニオンを使うからには「ヨビニオンで出してうれしい生物」を用意したいところ。今回はヨビニオン持ちのマナ域が散っているので、3マナ以下だけでなく4マナ域にもこの手のカードが欲しいですね。
具体的にどんなカードが欲しいかというと、「ヨビニオンをしまくる」という戦術を取る以上「後続のヨビニオン持ちの召喚がしやすくなるカード」になるわけですが……
このへんでゴリゴリ軽減したり、墓地から展開したりすればもっとヨビニオンがやりやすくなりますね。
《 セリヴィエット=エリー 》はシンプルに後続のコストを下げてくれますし、おまけに(このデッキとも噛み合う)ハンデスまで可能。《 アビスベル=ジャシン帝 》はアビスラッシュで墓地のヨビニオン持ちを低コストでガンガン「召喚」でき、さらに粘り強く戦えることでしょう。
ついでに言うと、この2枚が揃うと《 セリヴィエット=エリー 》自身を1マナでアビスラッシュしてすぐ軽減のために破壊することで恒久的なコスト軽減も可能……と、いかにも噛み合っています。
あとはここに初動を兼ねる軽減役の《 ド:ノラテップ 》を足したり、最近安くなった最強3マナ呪文こと《 邪侵入 》なんかを用意しておけば、序盤の安定感が増すとともに「どうヨビニオンしても妨害か後続サポートが得られる」という利点が発生することでしょう。
そして、こうやって展開力と軽減力が増していけば……
アビス・W・メクレイド8から、さらなるヨビニオン持ちを繰り出せるようになるのです。
クリーチャー2体の破壊と引き換えに実質6コストまで軽減される《 ラーテ:ガ:フヨーキ 》ですが、メクレイドが召喚扱いなのを活かしてヨビニオン持ちを2体出せばデメリットは完全に帳消し!
おまけにこの「破壊する」点は「アビスラッシュで出したクリーチャーを墓地に戻して山札削りのデメリットを消す」ことにも使えるなど、メリットにすら転化できます。なんならこいつ自身が2体いればお互いに破壊して出し直していけますからね。
こうしてマナが続く限り拡大再生産を繰り返せば、相手のリソースを根こそぎにしたうえでアビスラッシュ含む超大量の打点でゲームを終わらせられるはず!
というわけで、完成したデッキがこちら。
デッキレシピ:革命チェンジだけ入らなかったね
お値段は3580円!昨今の再録で、初期アビスの高かったところもだいぶ使いやすくなりました。
欲しいカードがありましたら、デッキリストの「デッキ価格をシミュレーション」→「在庫チェック」から直接購入も可能です。あんまり知られてないんですがめちゃくちゃ便利ですので、ぜひ一度試してみてくださいね。
カード解説
ヨビニオンズ
《深淵の禍玉 マガダ=マッガーナ》
【 クリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / 文明 闇 / パワー6000 / コスト6
■アビスラッシュ :このクリーチャーを自分の墓地から召喚してもよい。そうしたら、このターン、このクリーチャーはプレイヤーを攻撃でき、ターンの終わりに山札の下に置かれる。
■W・ブレイカー
■ヨビニオン (このクリーチャーが召喚によって出た時、自分の山札の上から、これよりコストが小さいクリーチャーが出るまで表向きにしてもよい。そのクリーチャーを出す。残りをシャッフルし、山札の下に置く)
■各ターン、自分の2体目のクリーチャーが出た時、相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。
50円
デッキの主役……ではあるんですが、ヨビニオンの後は置き物として運用することになるのでそんなに目立たない一枚です。新カードを主役にするという、商業的な縛りの被害者ともいえます。
実はヨビニオンで出てくる生物の質も《 ホルン=ストロン 》とあまり変わらないので、あっちの方が強いという説もあるんですが……。なんにせよ、可能であれば先に出しておき、ハンデスを仕掛けておきましょう。
ちなみに、素でアビスラッシュを持っているのは忘れてはいけないところ。十分な軽減体制が整っているなら、《 アビスベル=ジャシン帝 》を待たずに射出していいと思いますよ。
《ホルン=ストロン》
【 クリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / 文明 闇 / パワー5000 / コスト5
■スレイヤー(このクリーチャーがバトルする時、バトルの後、相手クリーチャーを破壊する)
■ヨビニオン(このクリーチャーが召喚によって出た時、自分の山札の上から、これよりコストが小さいクリーチャーが出るまで表向きにしてもよい。そのクリーチャーを出す。残りをシャッフルし、山札の下に置く)
■このクリーチャーが出た時、相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。
65円
妙に優秀な4マナ域にアクセスしつつハンデスができる、ヨビニオンの主力です。
出てすぐ仕事をする都合上、相手の手札が空っぽでない限りはいつ出しても腐らないのが最大の売り。困ったらとりあえず投げとけ、感覚でどうぞ。
ちなみに、忘れがちながらスレイヤー持ち。どうせバトルゾーンに出た後は仕事がないので、適宜殴り返しで盤面を取って墓地に落としておきましょう。あとでいくらでも戻ってこれますし。
《ティンパニ=シンバリー》
【 クリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / 文明 闇 / パワー4000 / コスト4
■ブロッカー
■ヨビニオン(このクリーチャーが召喚によって出た時、自分の山札の上から、これよりコストが小さいクリーチャーが出るまで表向きにしてもよい。そのクリーチャーを出す。残りをシャッフルし、山札の下に置く)
■各ターン、自分の2体目のクリーチャーが出た時、このクリーチャーを破壊してもよい。そうしたら、相手は自身のクリーチャーを1体選び、破壊する。
110円
最軽量ヨビニオンにして、展開を行うと自爆して相手を道連れにしてくれる一枚です。特にメタクリに強い。
このデッキではヨビニオン先は《 ド:ノラテップ 》か《 セリヴィエット=エリー 》のみなので、どうやってもこちらの次の動きがやりやすくなりますね。
《 アビスベル=ジャシン帝 》がいる時にアビスラッシュすると、すぐに自壊してもう一度アビスラッシュ&ヨビニオンできるようになるのは必須テクニックですので覚えておきましょう。
軽減役の面々
《ド:ノラテップ》
【 クリーチャー 】
種族 ノワールアビス / 文明 闇 / パワー1000 / コスト2
■スレイヤー(このクリーチャーがバトルする時、バトルの後、相手クリーチャーを破壊する)
■各ターンに一度、自分のアビスを使うコストを1少なくしてもよい。ただし、コストは0以下にはならない。
50円
このデッキ唯一の初動にして、ヨビニオンのハズレです。厳密に言えば、「ハズレでも最低限これが出るから強い」とも言うんですが。
手数が最重要のデッキなので、軽減はいくらあっても困りません。ターン1回なのは気にせず、気前よく使っていきましょう。
初手にあればまあまず出すとして、軽減をひとしきり使い切ったらスレイヤーの殴り返し役にするのもいいですよ。
《セリヴィエット=エリー》
【 クリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / 文明 闇 / パワー2000 / コスト3
■このクリーチャーが出た時、自分の手札を1枚捨ててもよい。そうしたら、相手は自身の手札を1枚選んで捨てる。
■自分のアビスを召喚する時、コストを2少なくしてもよい。そうしたら、このクリーチャーを破壊する。ただし、そのアビスのコストは0以下にはならない。
50円
このデッキで過労死するほど酷使される、ハンデスと軽減を兼ねる一枚です。ヨビニオンで出てきてもおおむね当たり。
手札の不要牌を墓地に送り込みつつ軽減で高速展開……というのはまあ基本なんですが、真骨頂は《 アビスベル=ジャシン帝 》と揃った時。
軽減込みで1マナでエリーをアビスラッシュ→他の生物を墓地からアビスラッシュしつつ自壊して合計4軽減→またこいつをアビスラッシュし、さっき捨てた生物をアビスラッシュ……と繰り返すことで、両者の手札を一瞬で削りつつ墓地から超軽減展開が可能です。具体的にはデッキの全生物が1-2マナくらいになります。
ヨビニオンの関係で意外なほど揃いやすいので、揃ったら試してみてくださいね。
《アビスベル=ジャシン帝》
【 クリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / 文明 闇 / パワー7000 / コスト4
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■自分の墓地にあるアビス・クリーチャーに「アビスラッシュ」を与える。(「アビスラッシュ」を持つクリーチャーを自分の墓地から召喚してもよい。そうしたら、このターン、そのクリーチャーはプレイヤーを攻撃でき、ターンの終わりに山札の下に置かれる)
■このクリーチャーが離れる時、かわりに自分の手札を2枚捨ててもよい。
■自分の墓地にあるクリーチャーの召喚コストを2少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。
130円
なんだかんだ言いつつ、今でも書いてること自体は充分おかしい初代ORです。
このデッキにおける仕事は、墓地からのコスト軽減とアビスラッシュ付与。アビスラッシュも召喚なのでヨビニオンに対応している……というのは前も言った気がしますね。
手札の消費が荒い関係で耐性が活きるケースはあんまりないですが、それでも可能な限り早く用意したいですね。2体以上並ぶとだいぶ宇宙が見えますので、ぜひどうぞ。
メクレイドズ(言いにくい)
《フットレス=トレース/「力が欲しいか?」》
【 ツインパクトカード 】
種族 アビスロイヤル / アビスへの誘い / 文明 闇 / パワー4000 / コスト4
種族:アビスロイヤル
■ブロッカー(このクリーチャーをタップして、相手のクリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーに変更してもよい)
■自分のターンの終わりに、自分の山札の上から1枚を墓地に置く。その後、闇のカードを1枚、自分の墓地から手札に戻してもよい。
────────────呪文────────────
カード名:「力が欲しいか?」
文明:闇
コスト:4マナ
種族:アビスへの誘い
■アビス・メクレイド5する。(アビス・メクレイド5:自分の山札の上から3枚を見る。その中から、コスト5以下のアビスを1枚、コストを支払わずに使ってもよい。残りを好きな順序で山札の下に置く)
120円
メクレイドとヨビニオンの相性の良さからスカウトされた、メクレイド5担当です。
基本的に呪文面で使うことになるんですが、ヨビニオンでめくれたときにもシステムクリーチャーとして毎ターンアドを稼いでくれるのが嬉しいところ。このデッキはコントロールを自認しているので、生き残らせやすく次のターンに使いたいカードを確保しておけるのもよいですね。
なんだかんだ言って常に手札を2枚くらい確保しておけると安心できる(《 アビスベル=ジャシン帝 》や《 邪幽 ジャガイスト 》に食わせます)デッキですので、せいぜい働いてもらいましょう。
《邪幽 ジャガイスト》
(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 アビスドラゴン / 文明 闇 / パワー9000 / コスト5
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、自分の手札を2枚捨ててもよい。そうしたら、アビス・メクレイド5する。
■各ターンに一度、自分の山札からクリーチャーが出た時、そのクリーチャーのコスト以下のアビス・クリーチャーを1体、自分の墓地から出してもよい。そのターン、そのアビスは相手プレイヤーを攻撃でき、そのターン中に攻撃したら、ターンの終わりに山札の下に置く。
180円
私が買った時の値段の1/10くらいまで下落した、殿堂入りカードです。これは「わりといいタイミングで買ったんだな……」と思ってもらうための自慢です。
展開したいデッキなのでこいつも当然強いんですが、なぜかヨビニオンでも「山札からクリーチャーが出た時」の効果が反応するんですよね。本当によくできたやつです。
メクレイドやヨビニオンでうっかり捲れた際にゲームが変わり得るので、常に「このカードが出るかも?」と考えながらプレイできると捗りますよ。単体でもかなりのパワーを持つブロッカーなのもお忘れなく。
《邪闘 シス》
【 クリーチャー 】
種族 アビスキマイラ / 文明 闇 / パワー9000 / コスト6
■アビスラッシュ:このクリーチャーを自分の墓地から召喚してもよい。そうしたら、このターン、このクリーチャーはプレイヤーを攻撃でき、ターンの終わりに山札の下に置かれる。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーを-∞する。
■このクリーチャーが攻撃する時、アビス・W・メクレイド5してもよい。(アビス・W・メクレイド5:自分の山札の上から6枚を見る。その中から、コスト5以下のアビスを2枚まで、コストを支払わずに使う。残りを好きな順序で山札の下に置く)
100円
捲れば捲るほど強いデッキということで、こっちも入ってきました。
出てすぐ確定除去、攻撃時にアビス・W・メクレイドで頭数を稼ぐ……と、単体スペックは相当破格。特にアビスラッシュした際は、シールドを割ってしまうリスクを背負ってでも殴りたいですね。
こいつのためだけに《 メトロ=トロノーム 》を入れることも考えたんですが、本末転倒の気配がしたのでボツにしました。
《ラーテ:ガ:フヨーキ》
【 クリーチャー 】
種族 ノワールアビス / 文明 闇 / パワー11000 / コスト9
■このクリーチャーを召喚する時、自分のクリーチャーを2体破壊してもよい。そうしたら、このクリーチャーの召喚コストを3少なくする。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが召喚によって出た時、アビス・W・メクレイド8する。(アビス・W・メクレイド8:自分の山札の上から6枚を見る。その中から、コスト8以下のアビスを2枚まで、コストを支払わずに使う。残りを好きな順序で山札の下に置く)
■自分のアビス・クリーチャーすべてに「スレイヤー」を与える。
50円
おそらくこのデッキで一番強いカードです。
デッキ内で最もコストは重いながら、元から展開効果と軽減効果だらけのデッキ構造+生物と引き換えの自己軽減効果により3-4マナで出てくるのもザラ。なんなら、2T《 ド:ノラテップ 》→3T《 セリヴィエット=エリー 》とでも繋げば4ターン目に出ます(フヨーキとエリーの軽減効果は同時誘発するので、フヨーキの軽減でエリーを破壊→誘発済みのエリーの軽減を処理……と動けるので)。
で、召喚しさえすればアビス・W・メクレイド8でヨビニオン持ちアクセスすることで盤面は元通り、あるいはそれ以上のものに激変。めくれ次第では除去やハンデスで妨害まで可能です。
さらにさらに、こうして生物が並ぶということは2体目以降の《ラーテ:ガ:フヨーキ》も出やすくなるということですし、破壊した生物を《 アビスベル=ジャシン帝 》で再射出すればさらにアドが稼げます。特にヨビニオン持ちやさらなる《ラーテ:ガ:フヨーキ》を出し直せるともうお祭りです。
悪いことは言わないので、(メタクリとかで出せない状況でもなければ)出せるなら出しましょう。その価値がある一枚です。
その他ユーティリティ
《邪侵入》
【 呪文 】
文明 闇 / コスト3
■シビルカウント2:この呪文が自分のシールドゾーンにあり、自分の闇のクリーチャーまたは闇のタマシードが合計2つ以上あれば、この呪文に「S・トリガー」を与える。
■自分の山札の上から4枚を墓地に置く。その後、コスト4以下のアビスを1枚、自分の墓地から出す。
180円
【黒単アビス】の3ターン目といえば、やっぱりこれ。
墓地を稼ぎつつ1マナ上の展開ができる魅力はもはや言わずもがなで、《 アビスベル=ジャシン帝 》や《 フットレス=トレース 》あたりが出てくればもう宇宙です。《 ティンパニ=シンバリー 》だけはヨビニオンができないぶんやや噛み合わないことにご注意を。
超簡単な条件でトリガー化するのも嬉しく、地味にたくさんいるブロッカー持ちを展開することでジャスキル打点をずらせる……こともあるかもしれませんね。
《 悪灯 トーチ=トートロット 》
【 クリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / 文明 闇 / パワー5000 / コスト7
■S・トリガー
■ブロッカー
■このクリーチャーが出た時、相手は自身のパワーが一番小さいクリーチャーを1体選んで破壊する。
■シビルカウント3:このクリーチャーが出た時、自分の闇のクリーチャーまたは闇のタマシードが合計3つ以上あれば、相手は自身のパワーが一番大きいクリーチャーを1体選んで破壊する。
■このクリーチャーが攻撃する時、攻撃の後、このクリーチャーを破壊する。
50円
枠が余ったので搭載された、受け札です。
存在が割れていると殴り方でケアされてしまうとはいえ、簡単な条件で最大3面止まる強さは言わずもがな。
軽減まみれのこのデッキでは、《 アビスベル=ジャシン帝 》でアビスラッシュ→cipで破壊→攻撃後に自身の効果で自壊……という動きを毎ターン行って盤面を掃除にかかれるのも嬉しいところですね。
このデッキの回し方
①何が何でも軽減役を並べろ!
まず最初にすべきは、2-4マナ域の軽減持ちをばらまくこと。
最初から最後までマナを使うデッキなので、毎ターンマナを伸ばしつつ《 ド:ノラテップ 》《 セリヴィエット=エリー 》《 アビスベル=ジャシン帝 》など軽減持ちを並べていきましょう。
この際に、《 邪侵入 》があればどんどん使っていきましょう。4マナ域でなくとも、クリーチャーが出せればその時点で墓地肥やしのぶん得をしています。
②ヨビニオンで妨害しつつフヨーキでメクレイド!
軽減(とターン進行に伴うマナの増加)でマナの余裕が整えば、ヨビニオンにより除去やハンデスを行いながらのさらなる展開が可能になります。
そして出せる状況が整えば、何はともあれ《 ラーテ:ガ:フヨーキ 》を叩きつけましょう。メクレイドで出す先はヨビニオン持ちが理想ですが、一応戦況を見て《 邪闘 シス 》や《 悪灯 トーチ=トートロット 》などの除去や、動きのカギとなる《 アビスベル=ジャシン帝 》や《 邪幽 ジャガイスト 》などを出すことも考えましょう。
重要なのは、展開しながら相手の手札と盤面を削っていくことですからね。
③相手の戦力を奪いつつ、拡大再生産の末に勝利せよ!
こうしてさらに妨害しつつ展開を進めると、事実上「墓地からなんでも1マナで召喚可能」みたいな状況になるはず。
こうなればあとは過剰打点で一気に押しつぶすもよし、さらに妨害を行いながらゆっくり刻んでいくも良しですね。
あんまりないことですが、山札が足りなくなったら「アビスラッシュで出すだけ出して殴らず、ターン終了時に山札に戻す」みたいなパターンも考えてくださいね。
採用候補のカード
《アビスベル=覇=ロード》
【 クリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / 文明 闇/自然 / パワー11000 / コスト7
■革命チェンジ:コスト5以上のアビス
■自分のアビスすべてに「マッハファイター」を与える。
■W・ブレイカー
■自分のターンの終わりに、コスト6以下のアビス・クリーチャーを1体、自分の墓地またはマナゾーンから出してもよい。
■各ターン、相手のクリーチャーがはじめて攻撃する時、可能ならこのクリーチャーを攻撃する。
210円
《オ:ンータイ》
【 クリーチャー 】
種族 ヴェールアビス / 文明 自然 / パワー2000 / コスト3
■このクリーチャーが出た時、自分の他のアビスがあれば、カードを1枚引く。
■自分のアビスを使うコストを1少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。
■ウルトラ・セイバー:アビス(自分のアビスが離れる時、かわりにこのクリーチャーを破壊してもよい)
50円
自然文明を足すならぜひ採用したい面々です。
前者は革命チェンジで一度用意すればアビスラッシュ持ちを除去のように扱いつつ毎ターン任意のカードを展開できますし、後者はターン中に回数制限がない軽減として扱えます。
一般的な【黒緑アビス】の基盤カードをすでに持っているならばそちらをベースに組んでみるのもアリだと思うんですが……まあ、さすがにそっちの方が強いかもです。《 ホルン=ストロン 》はすでにテンプレレシピに入ってるしね。
……あと、こちらの軸でやるなら(軽減対象にならないのを鑑みても)《 キャディ・ビートル 》のような「破壊時にマナが増えるカード」を採用する価値はかなりありますね。《 ラーテ:ガ:フヨーキ 》で割ったときに、動ける手数が増えます。
《深淵の螺穿 ラゼル=ズバイラル》
【 クリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / 文明 闇 / パワー10000 / コスト8
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、またはタップした時、もしくは離れた時、自分は次の中から2つ選び、その後、相手は選ばれた2つのうちの1つを選び、自分がそれを使う。
▶相手は自分の手札を全て捨てる。
▶相手は自身のクリーチャーを全て破壊する。
▶次の相手のターンのはじめに、相手は自身のマナゾーンのカードを3枚までしかアンタップできない。
▶相手のシールドを2つブレイクする。
410円
もうちょっと明確なフィニッシャーが欲しい場合におすすめな一枚です。
出たり殴ったりするたびに派手な事象が発生するタイプのカードなので、カードをゴリゴリ使いまわせるこのデッキならバンバン効果を発揮していけますよ。
また、同じフィニッシャー枠ならば墓地回収などとセットにして何らかのロック持ちなんかを採用するのも手ですね。
これに限らず、デッキを前寄せにするか後ろ寄せにするかとかでも採用できるカードが変わってきたりするので意外と構築幅が広くなっています。「3マナ域を増やしたので《 深淵の憤髄 ファウン=テイン 》採用」みたいに、いろいろ試してみてください。
《 メトロ=トロノーム 》
【 クリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / 文明 闇 / パワー1000 / コスト2
■スレイヤー(このクリーチャーがバトルする時、バトルの後、相手クリーチャーを破壊する)
■自分のコスト6以上のカードを使うコストを1少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。
■自分のコスト6以上のクリーチャーが出た時、このターン、そのクリーチャーは相手プレイヤーを攻撃できる。このターン中に攻撃したら、ターンの終わりにそのクリーチャーを山札の下に置く。
110円
最後に、「後ろ寄せ」の際にお勧めのカード。
最速《 ラーテ:ガ:フヨーキ 》の可能性が上がるのに加えて大型生物で詰める際の速度が上がるので、ヨビニオンの枠とフィニッシャー枠をある程度精査して積むのはアリかと思われます。
これを積むと手札を吐き出す速度が上がるので、ドロー系とかあるといいのかな……とかぼんやり考えています。
おわりに
というわけで、アビスでした。
実は今回のデッキ、結構難産でして。「新パックが出た直後の格安では、新規カードでデッキを組む」っていう個人的な縛りがあるんですが、まあ今回の新規カードって格安範囲では全然軸になるカードがなくて。
まず高いカードを排除して、どうしようもないタイプのカードは「救いたい」概念があんまり得意じゃないので排除して、特定の戦略と紐づきすぎてるのも排除して……ってやってると、なんかこれしか残らなかったんですよ。
それでもまあデッキとしてはわりと手堅くまとまったので、アビスっていう軸の強さを感じましたね。カジュアル範囲では、この先もどんどん擦れると思いますよ。
それはそれとして、「実際に組んでみた!」「こんな改造はどう?」「本当にこいつ5000VTっていうカードをのことを何も考えずに組んでるんだな……」などなど、感想やアイディアがあれば#格安デュエマ研究所でツイートしていただければ幸いです。
それでは、次の記事で。北白河でした。