目次
初めに
どーもこんにちは、キジムナーです。
前回の「キジムナー流オリジナルデッキの構築論」が思った以上に好評だったので今回はもっと踏み込んで、そもそも、デッキ構築のスタートラインとも言えるコンボとはどのように思いつくのか、ということについて僕なりの考えを書いていこうと思います。
あ、前回の記事をまだ読んでない人は、この記事を読んだ後で絶対見てね!(ダイマ)
デメリットをメリットへ
コンボを思いつくためには、使いたいカードを見つけてその特徴を見極め、そのカードと相性の良いカードを探し、またそのカードの特徴を見極め、また相性の良いカードを探す。といった具合にまずはシナジーを繋げていきます。
この際重要なのはカードの特徴をしっかり見極められるか、ってことなんですが、コツとしては『コストやデメリットをメリットに変える』ということを意識するのがオススメです。
これだけだと分かりづらいと思うので、《アシンメタファイズ》というカードを例として、実際にコンボを思いついた時の流れを説明していきます。
《アシンメタファイズ》
【 永続魔法 】
①:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。手札から「メタファイズ」カード1枚を除外し、自分はデッキから1枚ドローする。
②:1ターンに1度、自分の「メタファイズ」カードが除外された場合に発動する。そのターンによって以下の効果を適用する。
●自分ターン:「メタファイズ」モンスター以外のフィールドの全てのモンスターの攻撃力・守備力は500ダウンする。
●相手ターン:「メタファイズ」モンスター以外のフィールドの全てのモンスターの表示形式を変更する。
出典 : 遊戯王OCG デュエルモンスターズ
ある日のことです。いつものようにデュエル動画を見ていると、このカードを使ったカッコいいデッキが登場していて、しかもどうやらこのカードと下の2枚のカードを組み合わせれば毎ターンドロー効果を使うことができるらしいんです。
《メタファイズ・ネフティス》
【 効果モンスター 】
星 8 / 光 / 幻竜族 / 攻2400 / 守1600
①:このカードが「メタファイズ」モンスターの効果で特殊召喚に成功した場合に発動できる。フィールドにセットされた魔法・罠カードを全て除外する。
②:このカードが除外された場合、次のターンのスタンバイフェイズに除外されているこのカードをデッキに戻して発動できる。デッキから「メタファイズ・ネフティス」以外の「メタファイズ」カード1枚を手札に加える。
出典 : 遊戯王OCG デュエルモンスターズ
《メタファイズ・ダイダロス》
【 効果モンスター 】
星 7 / 光 / 幻竜族 / 攻2600 / 守1500
①:このカードが「メタファイズ」モンスターの効果で特殊召喚に成功した場合に発動できる。このカード以外のフィールドの特殊召喚された表側表示モンスターを全て除外する。
②:このカードが除外された場合、次のターンのスタンバイフェイズに除外されているこのカードをデッキに戻して発動できる。デッキから「メタファイズ・ダイダロス」以外の「メタファイズ」カード1枚を除外する。
出典 : 遊戯王OCG デュエルモンスターズ
要するに、《メタファイズ・ネフティス》を除外してドローした場合は次のターンに《メタファイズ・ダイダロス》をサーチでき、《メタファイズ・ダイダロス》を除外してドローした場合は《メタファイズ・ネフティス》を除外できるので、結局《メタファイズ・ダイダロス》が手札に帰ってくる、というわけです。
なんだこの最強コンボ、使いてぇ!と思ったんですが、メタファイズ以外のデッキにドローギミックとして組み込む場合、カードが2枚揃わないといけないので事故要因になる可能性が高く、《アシンメタファイズ》のデメリットが自分にも及んでしまうことになります。
しかーし、先ほども話したように、そのデメリットこそがコンボを思いつくチャンスなのです!
僕はメタファイズ以外の攻守が500ダウンしてしまうデメリットを特徴として注目してみたんですが、ふとこんなカードを思い出しました。
《D-HERO ディストピアガイ》
【 融合モンスター 】
星 8 / 闇 / 戦士族 / 攻2800 / 守2400
「D-HERO」モンスター×2
「D-HERO ディストピアガイ」の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが特殊召喚に成功した場合、自分の墓地のレベル4以下の「D-HERO」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える。
②:このカードの攻撃力が元々の攻撃力と異なる場合、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊し、このカードの攻撃力は元々の数値になる。この効果は相手ターンでも発動できる。
出典 : 遊戯王OCG デュエルモンスターズ
このカードは前々から使いたいと思っていたカードなのですが、なかなか相性のいい攻守変動系のカードが見つけられなかったんですよねぇ。
これも『コストやデメリットをメリットに変える』という考え方に通ずるところがあるんですけど、攻撃力を元に戻すなら上がっている攻撃力よりも下がっている攻撃力を戻した方が強いですよね?
この考え方から、「何か強力な効果があるものの、その代償として自分のモンスターの攻撃力を下げてしまう」ようなカードを探していたので、《アシンメタファイズ》を使おうと思った際にこの組み合わせを思いついたってわけです。
複数のシナジー
一応これでコンボを思いつくことはできたわけですが、すぐにデッキを組むというわけにはいきません。
先ほども話したように、《アシンメタファイズ》のドローギミックを完成させるにはカードを2枚揃える必要があり、《D-HERO ディストピアガイ》を出すにはD-HERO2体で融合をする必要があるので、両者の間に攻撃力を下げるというシナジー「しか」ない以上、事故ること間違いなしです。
そんな時僕は、『1枚のカードから別々の方向へ複数の道を伸ばしていき、その先で再び合流させる』というイメージを持つことで、コンボの実用化を目指しています。
つまり今回のコンボでいうと、現状は《アシンメタファイズ》という1枚のカードから、《D-HERO ディストピアガイ》までの1本の道しかないってことです。
そこで、別の方向へ向かう道を探すためにメタファイズについて調べてみると、こんなカードが見つかりました。
《ライトレイ グレファー》
【 効果モンスター 】
星 4 / 光 / 戦士族 / 攻1700 / 守1600
このカードは手札からレベル5以上の光属性モンスター1体を捨てて、手札から特殊召喚できる。1ターンに1度、手札から光属性モンスター1体を捨てる事で、自分のデッキから光属性モンスター1体をゲームから除外する。
出典 : 遊戯王OCG デュエルモンスターズ
要するに、こいつの効果を2回使うことができれば、《メタファイズ・ネフティス》のサーチ効果を2回起動できるので、ドローギミックが完成するってわけです。
え?でもこいつ単体だとただメタファイズとの相性が良いだけで、別の道と再び合流するなんてできっこないじゃん!とお思いのそこのあなた!世の中にはこんな最強イケメンカードがあるんです!
《明と宵の逆転》
【 永続罠 】
以下の効果から1つを選択して発動できる。「明と宵の逆転」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
●手札から戦士族・光属性モンスター1体を墓地へ送る。その後、そのモンスターと同じレベルの戦士族・闇属性モンスター1体をデッキから手札に加える。
●手札から戦士族・闇属性モンスター1体を墓地へ送る。その後、そのモンスターと同じレベルの戦士族・光属性モンスター1体をデッキから手札に加える。
出典 : 遊戯王OCG デュエルモンスターズ
実はこのカードも前々から使いたくて目をつけていたカードなんですが、強力な墓地効果持ちが多いD-HEROとは元々相性良いなぁと思ってたんです。(これも『デメリットをメリットに変える』考え方ってわけですね。)
例えばこいつ。
《D-HERO ドローガイ》
【 効果モンスター 】
星 4 / 闇 / 戦士族 / 攻1600 / 守800
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:このカードが「HERO」モンスターの効果で特殊召喚に成功した場合に発動できる。お互いのプレイヤーは、それぞれデッキから1枚ドローする。②:このカードが墓地へ送られた場合、次のスタンバイフェイズに発動できる。このカードを墓地から特殊召喚する。この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
出典 : 遊戯王OCG デュエルモンスターズ
つまり、こいつを墓地に送りつつ《ライトレイ グレファー》をサーチすることができるので、メタファイズをサーチしつつ場にD-HEROを用意できるというわけです。
これで、《アシンメタファイズ》から「攻撃力を下げる」という道と「サーチ手段の《ライトレイ グレファー》→サーチ手段の《明と宵の逆転》」という別々の方向に向かった道が、《D-HERO ディストピアガイ》というカードで再び合流するって感じですかね。
終わりに
ここまで読んでもらったのに何ですが、結局カードの特徴を見極めるには『慣れ』が大きく関わってくると思います。
『デメリットをメリットに変える』だけでなく、メリットをさらに伸ばすことでコンボが見つかることもありますしね。
とまぁこんな感じで今回はコンボの思いつき方という抽象的な記事でしたが、次回はシンプルに【ガーディアン】デッキの紹介記事を書こうと思っているのでお楽しみに!