──かつて遊★戯★王5D'sの主人公である不動遊星は言った。
「どんなカードでも存在する以上、必要とされる力がある。」と──
しかし、現代遊戯王においてこの理論を信じているものはあまりにも少ない。膨大なカードプールと、高速で移り変わる環境がそれを許さないのだ。
ならば歴史に埋もれていくカードたちにもう希望は無いのか?
そんなことはない!そのために私は立ち上がった。この企画記事はツイッターで「やたら持ってる」「みんな持ってるけど使わない」「使い道が思い付かない」カードを募集し、それぞれがメインを張ったデッキを作成・紹介しようという企画である!(労力)
今回の!エースは!こいつ!だ!
効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻2200/守 0
このカードは攻撃した場合、バトルフェイズ終了時に守備表示になる。
次の自分ターン終了時までこのカードの表示形式は変更できない。
うわぁ・・・。マジ?え?これマジ?
強いじゃん。
1.《ジャイアント・オーク》の長所
彼の最大の長所・・・それは、
・高い攻撃力
である。いや聞いて?これ大事よ?
実際、通常召喚できる高攻撃力のモンスターがいるのはものすごい安心感をもたらす。
《ライオウ》や《インスペクト・ボーダー》などの狡猾な癖に攻撃力の高いモンスターたちを「召喚バトルどーん!!」できるのは冗談抜きに評価される点だろう。
さてさて効果を読もう。
・・・・・そう、お気づきだろうか?
同じ効果のモンスターがわりといるのである。さらに攻撃力の高い《ゴブリン突撃部隊》、《不屈闘士レイレイ》。守備力も1500ある《ゴブリンエリート部隊》などなど。
ところがどっこい、大丈夫!ちゃんと彼にしかできない事はあるから安心して。
・守備力0
・専用サポートの存在
・闇属性 悪魔族 の豊富なサポート
ここまで言えばあなたならきっとわかってくれるよね。
解説はデッキ紹介のほうで全部さらけ出そう。
2.デッキ紹介
というわけで今回の《ジャイアント・オーク》デッキは、
ご覧のとおり、【聖騎士】っぽい雰囲気を持つ《ジャイアント・オーク》軸の装備ビート。です!
優秀な素の打点があるため、装備するのはあえての「盾」。これで死角はないぜ!やったね!
一見適当みたいなデッキだが実はできることは多いんだ!馬鹿にするな!
・・・してねぇな。
さて、解説するよ。(冷静)
この手のカードでデッキを組む際ありがちなのは「やりたいコンボ以外全部手札事故」現象だ。これは私は苦手だな。好きなんだが。
今回はシンプルな構築を意識して作っている。そう、まるで《ジャイアント・オーク》の効果のように。
よって手札事故や特定の展開しか機能しないようなオモシロデッキではないので安心してこのデッキに身をゆだねろ。
このデッキの特徴は以下のとおりだ。
・簡潔なメインフェイズ1
・鋭利なバトルフェイズ
・鉄壁の相手ターン
といったところか。完全無欠とはこのことか。
①簡潔なメインフェイズ1
使ってみればわかるだろう。このメインフェイズ1の安定感。
前述のとおり、 「召喚バトルどーん!!」でもGOOD!なのだから。
それに手札に《湖の乙女ヴィヴィアン》、墓地に《聖騎士アルトリウス》がいたりすると別のパターンで動くこともできる。
チューナー・効果モンスター
星1/光属性/水族/攻 200/守1800
このカードをS素材とする場合、戦士族モンスターのS召喚にしか使用できず、
S召喚に使用されたこのカードは除外される。
(1):このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地の「聖騎士」通常モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
(2):このカードが墓地に存在する場合、
自分フィールドのレベル5の「聖騎士」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのレベルを1つ下げ、このカードを墓地から特殊召喚する。
そう!これ一枚から《水晶機巧クリストロン-ハリファイバー》や《聖騎士の追想 イゾルデ》に繋げてリンク3までもっていくことが可能なのだ。
まあ、勿体付けて言うことでもないね。
それよりみんなが気になるのは《ジャイアント・オーク》の話だ。
前述した類似モンスターとの差別化・長所の話をしよう。
・守備力が0である。
遊戯王を知らない人から見ればこれは欠点かもしれないな。しかし遊戯王にはこんなカードがあるんだ。
チューナー・効果モンスター
星4/地属性/爬虫類族/攻1600/守1100
このカードは自分フィールドに
レベル5以上のモンスターが存在しない場合のみ召喚できる。
このカードの効果を発動するターン、
自分はエクストラデッキからの特殊召喚及びこのカードの効果でしか特殊召喚できない。
(1):このカードが召喚に成功した時、
自分の墓地の守備力0のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターの効果は無効化される。
お分かりかな?《カメンレオン》を召喚するだけで《ジャイアント・オーク》を墓地から特殊召喚できるのだ。相手が瞬きしている瞬間に召喚して蘇生してそのまま☆8シンクロすれば相手はたちまちサレンダーすること間違いなし。
そして気付いただろうか?これらの展開はほとんどの場合、《原始生命態ニビル》の効果を掻い潜るのだ!
ほとんどの場合!
ヴィヴィアンが頑張らなければ!
相手が握っていなければ!
さあ、こんな強固な布陣ならばバトルフェイズでも無敵だろう。(憶測)
②鋭利なバトルフェイズ
いうまでもなく、バトルフェイズにおいて《ジャイアント・オーク》は優秀だ。
だったら?
速攻魔法
(1):手札を1枚捨てて発動できる。
自分フィールドのモンスターは、このターン戦闘で相手モンスターを破壊した場合、
もう1度だけ続けて攻撃できる。
(2):このカードが墓地に存在する場合、
自分メインフェイズに手札から魔法カード1枚を捨てて発動できる。
このカードを自分の魔法&罠ゾーンにセットする。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
2回攻撃させちゃえばいい。なんなら、《孤毒の剣》を装備して4400もの高打点で!
大丈夫だって!展開には全く手札使ってないから捨ててもいいし、《ジャイアント・オーク》が守備表示になるのはバトルフェイズ終了時だから。
ちなみに《ジャイアント・オーク》がいなくても、《アークロード・パラディオン》あたりなら用意できてると思うんだけど。たぶん。
さあて、相手をギタギタにしちまったので、怒った相手の返しに注意してね!
メインフェイズ2にも装備魔法をつけて、「盾」罠も伏せて、
③鉄壁の相手ターン
場には守備表示の《ジャイアント・オーク》が一体だけ・・・?
ところがどっこい!
ユニオンモンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 100/守 100
1ターンに1度だけ自分のメインフェイズに装備カード扱いとして
自分の「ジャイアント・オーク」に装備、または装備を解除して
表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。
この効果で装備カード扱いになっている時のみ、
装備モンスターの表示形式を1ターンに1度だけ変更する事ができる。
(1体のモンスターが装備できるユニオンは1枚まで。
装備モンスターが戦闘によって破壊される場合は、
代わりにこのカードを破壊する。)
俺は専用サポート《セコンド・ゴブリン》の効果を発動していた!
メインフェイズ2に攻撃表示に戻していたのさ!
・・・って言ってもいいよ。
それに守備表示のままでも大丈夫。
通常罠
発動後このカードは攻撃力500ポイントアップの装備カードとなり、
フィールド上のモンスター1体に装備する。
装備モンスターが守備表示で戦闘を行う場合、
装備モンスターの守備力はダメージ計算時のみ、その攻撃力分アップする。
なんと言うことだ。先ほどの高打点が今度は鉄壁の守備力になっちゃう。すっげー!
返しのターンは《悪夢再び》や《悪魔の嘆き》でケアなり再展開しようね。
・闇属性 悪魔族 守備力0のなんと展開しやすい事か!
素敵なコンボにより相手のまぬけ顔が見られた所で解説はおしまい。
3.終わりに
今回紹介した《ジャイアント・オーク》活用デッキ【聖騎士ジャイアント・オーク・ガードナー】。
初心者にもおススメだヨ!
変な癖つきそうだけど・・・
《ジャイアント・オーク》のこん棒(剣装備)の次の獲物はあなたかもしれない・・・。
──かつて遊☆戯☆王5D'sの主人公である不動遊星は言った。
「どんなカードでも存在する以上、必要とされる力がある。」と──
それはカードたちを救う希望の言葉である。