はじめに
読者の皆さま、こんにちは。かもめ先生です。
「昆虫をモチーフとしたカッコいいデッキを組みたい!」「海外新規の変わったテーマを使ってみたい!」
今回はそんな方に向けた、融合・リンク召喚を主体とする昆虫族テーマ【ビートルーパー(騎甲虫)】デッキの解説記事です。
この記事では、さまざまな昆虫族モンスターを駆使して戦う【ビートルーパー】デッキの特徴や展開例、相性の良いカードについて解説していきます。
目次
【ビートルーパー】デッキレシピ
このデッキレシピで行える具体的な展開はこちら ▼
【ビートルーパー】デッキの特徴
【ビートルーパー】とは?
【ビートルーパー】は昆虫族モンスターで統一された、融合・リンク召喚を主とするテーマデッキです。
海外新規として登場したテーマのひとつで、あちらでは「Beetrooper」と表記されており、「beetle(甲虫類)」と「trooper(騎兵)」を組み合わせたものとなっています。
【ビートルーパー】カードは昆虫族モンスターのサポートとなるものが多く、テーマの動きというよりも【昆虫族】デッキの動きを主体として用いることになります。
【昆虫族】の動きを用いつつ【ビートルーパー】下級モンスターの効果で昆虫族モンスターを展開し、大型の【ビートルーパー】モンスターや専用カウンター罠を使って戦っていきます。
【ビートルーパー】の特徴
【ビートルーパー】デッキの特徴には、「攻撃力3000」と「昆虫族縛り」の2つが挙げられます。
【ビートルーパー】カードのいくつかには、「攻撃力3000以上の昆虫族モンスターが存在する」場合に、発動したり効果を処理したりするものが存在します。
とくにテーマ専用のカウンター罠である《騎甲虫空殺舞隊》は、自分エンドフェイズに条件を満たしていれば、墓地から再セットする効果を持っています。
そのため、元々の攻撃力が3000である《重騎甲虫マイティ・ネプチューン》や《大騎甲虫インヴィンシブル・アトラス》を、盤面に維持しておくことが重要となります。
また《騎甲虫スカウト・バギー》や《騎甲虫アームド・ホーン》《大騎甲虫インヴィンシブル・アトラス》には、「このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分は昆虫族モンスターしか特殊召喚できない」というデメリット効果が設定されています。
いずれも【ビートルーパー】では必須級のモンスターとなっているため、ほとんどの場合これらのモンスターがフィールドに存在することになります。
しかしながら、どうしても汎用リンクモンスターなどを用いたい場合などには、このデメリット効果を考慮した上で展開する必要があります。
そのため《甲虫装機 ピコファレーナ》や《熾天蝶》などといった、縛りを持たない昆虫族リンクモンスターを採用して、そうしたデメリットを回避するように立ち回るようにしましょう。
【ビートルーパー】の戦い方
【ビートルーパー】の強さは、再セット効果を持った《騎甲虫空殺舞隊》と汎用の手札誘発である《増殖するG》をサーチできる、という点にあります。
【ビートルーパー】の基本展開ではどちらのカードも確定でサーチすることができるので「モンスター効果の発動無効+相手の特殊召喚時に1ドローという」、とても強力な盤面をつくることができます。
また先行展開の安定性だけでなく、【ビートルーパー】は持久戦にも強いテーマです。
除外ギミックを活用して展開することができるため、デュエルの中盤以降であってもリソースを維持しつつ戦い続けることができます。
これらの特性を活かして高打点の【ビートルーパー】を盤面に維持しつつ、毎ターン《騎甲虫空殺舞隊》を構えて、相手のリソースを削り取りながら戦っていきます。
【ビートルーパー】カードの解説
【ビートルーパー】は、さまざまな属性の昆虫族モンスターと、それらをサポートする魔法・罠カードで構成されています。
また【ビートルーパー】にはテーマのサポートとなるカードだけでなく、昆虫族のサポートとしても活用できるものがいくつか存在しています。
この項では、メインデッキの【ビートルーパー】モンスター、EXデッキの【ビートルーパー】モンスター、【ビートルーパー】魔法・罠カードの3つに分けて紹介していきます。
メインデッキの【ビートルーパー】モンスター
《騎甲虫スカウト・バギー》
【 効果モンスター 】
星 3 / 風 / 昆虫族 / 攻1000 / 守300
このカード名の①の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
自分の手札・デッキ・墓地から「騎甲虫スカウト・バギー」1体を選んで特殊召喚する。
②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分は昆虫族モンスターしか特殊召喚できない。
レベル3・風属性の【ビートルーパー】下級モンスターです。
【ビートルーパー】モンスターの中では数少ない、1枚から展開できる下級モンスターとなっています。
①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
《騎甲虫スカウト・バギー》の①の効果
自分の手札・デッキ・墓地から「騎甲虫スカウト・バギー」1体を選んで特殊召喚する。
自身の召喚・特殊召喚時に、複数の場所から同名モンスター1体を特殊召喚する効果となっています。
デッキだけでなく手札や墓地からも特殊召喚が行えるため、デュエル中盤以降であっても効果を活用できるのが非常に優秀です。
《騎甲虫スカウト・バギー》2体からリンクモンスターやランク3Xモンスターを展開し、さらなる展開へと繋いでいきましょう。
②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分は昆虫族モンスターしか特殊召喚できない。
《騎甲虫スカウト・バギー》の②の効果
しかしながら①の展開効果が優秀である反面、②には種族縛りとなるデメリット効果を持っています。
ただこの昆虫族縛りは「自身が存在する限り」であるため、昆虫族リンクモンスターの素材などに用いてしまえば、デメリットを回避することができます。
昆虫族以外のモンスターをデッキ・EXデッキに採用する場合は、これらの特性を踏まえたうえで、カードを検討するようにしておきましょう。
《騎甲虫スティンギー・ランス》
【 効果モンスター 】
星 7 / 風 / 昆虫族 / 攻2400 / 守1800
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分・相手のメインフェイズに、自分の墓地の昆虫族モンスター1体と相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、対象のモンスターを持ち主のデッキの一番下に戻す。
②:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「ビートルーパー」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
レベル7・風属性の【ビートルーパー】上級モンスターです。
【ビートルーパー】では唯一、テーマの魔法・罠カードをサーチする効果を持っています。
②:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。
《騎甲虫スティンギー・ランス》の②の効果
デッキから「ビートルーパー」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
自身の召喚・特殊召喚成功時に、デッキから【ビートルーパー】魔法・罠カードをサーチすることができます。
サーチできる魔法・罠カードには、フィールド魔法《騎甲虫隊戦術機動》やカウンター罠《騎甲虫空殺舞隊》などがあるので、状況に応じて適切なものを選んでいきましょう。
①:自分・相手のメインフェイズに、自分の墓地の昆虫族モンスター1体と相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
《騎甲虫スティンギー・ランス》の①の効果
このカードを手札から特殊召喚し、対象のモンスターを持ち主のデッキの一番下に戻す。
①の効果は、手札から自身を特殊召喚するものとなっています。
お互いの墓地にモンスターが存在することを条件とするため、先攻1ターン目から使うのは難しいですが、デュエル中盤以降であればほとんどの状況で用いることができるでしょう。
「自分・相手のメインフェイズに発動できる」とあるため、相手メインフェイズに発動した墓地蘇生や回収カードにチェーンする形で発動すれば、それらのメタカードとして機能させることも可能です。
この①の効果を用いて相手の墓地からの展開を妨害しつつ、特殊召喚時に②のサーチ効果を発動することで、相手とのアドバンテージ差を一気に拡げることを目指していきましょう。
《重騎甲虫マイティ・ネプチューン》
【 効果モンスター 】
星 8 / 地 / 昆虫族 / 攻3000 / 守3000
このカードは通常召喚できない。
除外されている自分の昆虫族モンスター3体をデッキに戻した場合に特殊召喚できる。
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:エンドフェイズに、このカード以外の自分フィールドの昆虫族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力は1000アップする。
②:自分・相手のメインフェイズに、フィールドのこのカードが相手の効果で、破壊された場合または除外された場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
レベル8・地属性の特殊召喚モンスターとなっている【ビートルーパー】です。
このカードは通常召喚できない。
《重騎甲虫マイティ・ネプチューン》の効果外テキスト
除外されている自分の昆虫族モンスター3体をデッキに戻した場合に特殊召喚できる。
【ビートルーパー】の展開では、墓地の昆虫族モンスターを除外して発動するカードを用いることがほとんどです。
それだけではデッキ・墓地のリソースが減る一方ですが、《重騎甲虫マイティ・ネプチューン》の特殊召喚コストとしてそれらをデッキに戻すことで、展開とリソース回復を同時に行うことができます。
ただしこの処理はコストとしてデッキに戻すため、《騎甲虫アームド・ホーン》や《甲虫装機 ピコファレーナ》のようなEXデッキのモンスターを戻すことができないので、その点を注意して墓地や除外を管理しておきましょう。
②:自分・相手のメインフェイズに、フィールドのこのカードが相手の効果で、破壊された場合または除外された場合に発動できる。
《重騎甲虫マイティ・ネプチューン》の②の効果
このカードを特殊召喚する。
またこのカードの最大の特徴は、②の自己再生効果でしょう。
攻守3000という優秀なステータスを誇り、さらに②の効果の存在からカード効果による破壊・除外に対する除去にも強いということから、非常に優秀な壁モンスターとして活用することができます。
【ビートルーパー】カードのいくつかには「攻撃力3000以上の昆虫族モンスターが存在する」場合に効果を適用できるものがあることから、それらの条件を満たすためにも用いることが可能となっています。
EXデッキの【ビートルーパー】モンスター
《騎甲虫アームド・ホーン》
【 リンクモンスター 】
星 2 / 地 / 昆虫族 / 攻1000 /
【リンクマーカー:上/下】
昆虫族モンスター2体
このカード名の②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分は昆虫族モンスターしか特殊召喚できない。
②:自分メインフェイズに発動できる。
昆虫族モンスター1体を召喚する。
③:このカードが墓地に存在する場合、自分の墓地からこのカード以外の昆虫族モンスター3体を除外して発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
リンク2・地属性の【ビートルーパー】リンクモンスターです。
【ビートルーパー】名称のモンスターではありますが、昆虫族モンスター2体からリンク召喚することができます。
②:自分メインフェイズに発動できる。
《騎甲虫アームド・ホーン》の②の効果
昆虫族モンスター1体を召喚する。
昆虫族モンスター2体からこのカードをリンク召喚し、さらに②の効果でモンスターを召喚して展開していくことができます。
召喚とあるため手札こそ消費はしてしまいますが、召喚時効果を持ったモンスターの効果を起動させることもできるため、一長一短と言えるでしょう。
とくに《B・F―早撃ちのアルバレスト》と相性が良く、召喚時の蘇生効果でさらなる展開へとつなげていくことが可能となっています。
③:このカードが墓地に存在する場合、自分の墓地からこのカード以外の昆虫族モンスター3体を除外して発動できる。
《騎甲虫アームド・ホーン》の③の効果
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
また③の効果で、自身を墓地から特殊召喚することができます。
効果発動には墓地の昆虫族モンスター3体を除外する必要がありますが、《騎甲虫ライト・フラッパー》や《重騎甲虫マイティ・ネプチューン》で手札やデッキに戻すことができるので、さほど問題にはならないでしょう。
ただしリンクモンスターであるこのカード自体を除外から戻す方法は、現状では《騎甲虫ライト・フラッパー》くらいしか存在しないので、長期戦になりそうな場合はリソース管理に注意しておきましょう。
《大騎甲虫インヴィンシブル・アトラス》
【 リンクモンスター 】
星 4 / 地 / 昆虫族 / 攻3000 /
【リンクマーカー:上/左下/下/右下】
昆虫族モンスター2体以上
このカード名の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:リンク召喚されたこのカードの攻撃力が3000以下の場合、このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
②:このカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分は昆虫族モンスターしか特殊召喚できない。
③:自分フィールドの昆虫族モンスター1体をリリースし、以下の効果から1つを選んで発動できる。
●デッキから「ビートルーパー」モンスター1体を特殊召喚する。
●このカードの攻撃力はターン終了時まで2000アップする。
リンク4・地属性の【ビートルーパー】リンクモンスターです。
③:自分フィールドの昆虫族モンスター1体をリリースし、以下の効果から1つを選んで発動できる。
《大騎甲虫インヴィンシブル・アトラス》の③の効果
●デッキから「ビートルーパー」モンスター1体を特殊召喚する。
●このカードの攻撃力はターン終了時まで2000アップする。
このカードの最大の特徴は、この③の効果にあります。
効果発動のコストに昆虫族モンスターこそ必要ですが、デッキから任意の【ビートルーパー】モンスターを特殊召喚するか、このカードの攻撃力を2000アップさせることができます。
基本的にはリクルート効果を用いて他の【ビートルーパー】モンスターを特殊召喚し、さらなる展開へと繋いでいくという使い方をすることになるでしょう。
サーチ効果を持った《騎甲虫スティンギー・ランス》や、回収効果を持った《騎甲虫ライト・フラッパー》などをリクルートして、アドバンテージを稼いでいきましょう。
①:リンク召喚されたこのカードの攻撃力が3000以下の場合、このカードは相手の効果の対象にならず、相手の効果では破壊されない。
《大騎甲虫インヴィンシブル・アトラス》の①の効果
また①の効果の存在から、疑似的な効果対象・効果破壊への耐性を内蔵しています。
攻撃力3000かつ①の効果による耐性があることから、このカードをリンク召喚しておくだけで、他の【ビートルーパー】カードにおける「攻撃力3000以上の昆虫族モンスターが存在する」場合という条件を満たすことができます。
ただし逆に言えば攻撃力アップ効果が弱点ともなっているので、自身の③による打点強化や、相手のカードによる打点全体強化で突破されてしまう点には注意しておきましょう。
《超騎甲虫アブソリュート・ヘラクレス》
【 融合モンスター 】
星 11 / 地 / 昆虫族 / 攻4000 / 守4000
昆虫族モンスター×4
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードが融合召喚に成功した場合、このカードは次の自分ターンの終了時まで他のカードの効果を受けない。
②:自分・相手のバトルフェイズ終了時に、自分の墓地の攻撃力3000以下の昆虫族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
レベル11・地属性、攻守4000という破格のステータスを持った【ビートルーパー】融合モンスターです。
②:自分・相手のバトルフェイズ終了時に、自分の墓地の攻撃力3000以下の昆虫族モンスター1体を対象として発動できる。
《超騎甲虫アブソリュート・ヘラクレス》の②の効果
そのモンスターを特殊召喚する。
②の効果が非常に強力で、お互いのバトルフェイズ終了時に攻撃力3000以下の昆虫族モンスターを蘇生することができます。
うまくこのカードを維持することができれば、毎ターン昆虫族モンスターを蘇生するカードとして活用することも可能と言えるでしょう。
ただしこのカード自体が「昆虫族モンスター×4」と非常に重い条件を持っているので、活用するためにはプレイングや構築そのものから意識していく必要があります。
テーマ専用の融合召喚カードである《騎甲虫隊上陸態勢》にアクセスする手段や、手札・フィールドに昆虫族モンスターを用意する方法など、考えなければならないことは少なくありません。
ですが、それを差し引いても余りある性能をしていることは間違いないので、是非とも一度検討してみてほしい1枚でもあります。
【ビートルーパー】魔法・罠カード
《騎甲虫隊降下作戦》
【 通常魔法 】
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分フィールドに「騎甲虫トークン」(昆虫族・地・星3・攻/守1000)1体を特殊召喚する。
その後、自分フィールドに攻撃力3000以上の昆虫族モンスターが存在する場合、フィールドの魔法・罠カード1枚を選んで破壊できる。
読み方は「ビートルーパー・ディセント」となっています。
【ビートルーパー】では展開サポートとして活用できる、【ビートルーパー】通常魔法です。
①:自分フィールドに「騎甲虫トークン」(昆虫族・地・星3・攻/守1000)1体を特殊召喚する。
《騎甲虫隊降下作戦》の①の効果
その後、自分フィールドに攻撃力3000以上の昆虫族モンスターが存在する場合、フィールドの魔法・罠カード1枚を選んで破壊できる。
効果自体は非常に単純で、自分フィールドに昆虫族のトークンを呼び出すことができます。
さらに追加の効果で、「攻撃力3000以上の昆虫族モンスターが存在する」場合、魔法・罠カードを選んで破壊することができます。
【ビートルーパー】では貴重な除去カードでもあり、《騎甲虫スティンギー・ランス》の効果でサーチも可能なカードでもあるので、状況をよく見極めて使うように意識しておきましょう。
《騎甲虫隊戦術機動》
【 フィールド魔法 】
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分の墓地の「ビートルーパー」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚し、自分はその元々の攻撃力分のLPを失う。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。
②:自分フィールドの表側表示の昆虫族モンスターが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
自分フィールドに「騎甲虫トークン」(昆虫族・地・星3・攻/守1000)1体を特殊召喚する。
「ビートルーパー・フォーメーション」と読みます。
こちらもまた展開サポートとして用いることとなる、【ビートルーパー】フィールド魔法です。
①:自分の墓地の「ビートルーパー」モンスター1体を対象として発動できる。
《騎甲虫隊戦術機動》の①の効果
そのモンスターを特殊召喚し、自分はその元々の攻撃力分のLPを失う。
この効果で特殊召喚したモンスターはこのターン攻撃できない。
②:自分フィールドの表側表示の昆虫族モンスターが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
《騎甲虫隊戦術機動》の②の効果
自分フィールドに「騎甲虫トークン」(昆虫族・地・星3・攻/守1000)1体を特殊召喚する。
①と②のいずれの効果も、自分フィールドにモンスターを展開する効果となっています。
とくに①の【ビートルーパー】モンスターの蘇生効果はライフコストと攻撃不可のデメリットこそあるものの、効果発動などは問題なく行えるため非常に強力な効果となっています。
デュエル中盤以降にこのカードを発動することで、【ビートルーパー】モンスターを展開してアドバンテージを稼いだり、相手の猛攻を耐え忍んだりと、さまざまな使い方をすることができます。
《騎甲虫空殺舞隊》
【 カウンター罠 】
このカード名の①②の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
①:自分フィールドに「ビートルーパー」モンスターが存在し、相手がモンスターの効果を発動した時に発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
②:このカードが墓地に存在し、自分フィールドに攻撃力3000以上の昆虫族モンスターが存在する場合、自分エンドフェイズに自分の墓地から昆虫族モンスター1体を除外して発動できる。
このカードを自分フィールドにセットする。
「ビートルーパー・フロート・スティング」と読みます。
相手モンスター効果の発動を無効にできる、【ビートルーパー】カウンター罠です。
①:自分フィールドに「ビートルーパー」モンスターが存在し、相手がモンスターの効果を発動した時に発動できる。
《騎甲虫空殺舞隊》の①の効果
その発動を無効にし破壊する。
①の効果は【ビートルーパー】モンスターが存在する場合に、相手が発動したモンスター効果を無効にして破壊する、というものです。
このカード自体が《騎甲虫スティンギー・ランス》からサーチでき、そのままこのカードをセットすれば、それだけで発動条件を満たすことができます。
現代の遊戯王はモンスター効果による展開や除去が主流であるため、それらに対して強く出ることができるというのが、このカードの最大の長所と言えるでしょう。
ただし《サイクロン》などの除去には滅法弱いという欠点もあるため、このカードをセットしているからと言って過信しないように注意しておきましょう。
②:このカードが墓地に存在し、自分フィールドに攻撃力3000以上の昆虫族モンスターが存在する場合、自分エンドフェイズに自分の墓地から昆虫族モンスター1体を除外して発動できる。
《騎甲虫空殺舞隊》の②の効果
このカードを自分フィールドにセットする。
また②の効果によって、自分エンドフェイズに「攻撃力3000以上の昆虫族モンスターが存在する」場合、墓地の昆虫族モンスターを除外することでこのカードを再セットすることができます。
他の再セット効果を持つカードは「フィールドから離れる場合に除外される」デメリットを持つものが多いのですが、このカードはそれがありません。
そのためうまく活用できれば、「相手ターンに無効効果を発動」して「自分ターンに再セット」するというサイクルを築くことができます。
このカードをどれだけ活用できるかが、【ビートルーパー】デッキで勝つうえで最も重要と言っても過言ではないでしょう。
【ビートルーパー】デッキと相性が良いカード
【B・F】関連カード
《B・F―毒針のニードル》
【 チューナーモンスター 】
星 2 / 風 / 昆虫族 / 攻400 / 守800
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「B・F-毒針のニードル」以外の「B・F」モンスター1体を手札に加える。②:このカード以外の自分フィールドの昆虫族モンスター1体をリリースし、相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。この効果は相手ターンでも発動できる。
《B・F―必中のピン》
【 効果モンスター 】
星 1 / 風 / 昆虫族 / 攻200 / 守300
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:自分フィールドに昆虫族モンスターが存在する場合に発動できる。このカードを手札から特殊召喚する。②:自分メインフェイズに発動できる。自分フィールドの「B・F-必中のピン」の数×200ダメージを相手に与える。
【B・F】は風属性・昆虫族モンスターで統一された、テーマデッキです。
昆虫族モンスターの展開デッキとして非常に優秀なテーマであり、「昆虫族モンスターしか特殊召喚できない」というデメリットも【ビートルーパー】ではほとんど問題にならないため、相性がとても良いと言えるでしょう。
とくに《B・F―毒針のニードル》や《B・F―必中のピン》は、展開サポートとしても非常に優秀なモンスターであるため、積極的に採用を検討することができます。
《共振虫》
【 効果モンスター 】
星 4 / 地 / 昆虫族 / 攻1000 / 守700
①:このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキからレベル5以上の昆虫族モンスター1体を手札に加える。
②:このカードが除外された場合に発動できる。
デッキから「共振虫」以外の昆虫族モンスター1体を墓地へ送る。
《共振虫》は、【昆虫族】デッキで汎用的に用いることができるモンスターです。
【ビートルーパー】ではとくにレベル7の《騎甲虫スティンギー・ランス》やレベル8の《重騎甲虫マイティ・ネプチューン》をサーチできるカードとして活用することができます。
また《共振虫》の効果はターン1の制約がないため、誘発させることさえできれば何度でも用いることができるというのが、非常に強力な点となっています。
《甲虫装機 ピコファレーナ》
【 リンクモンスター 】
星 2 / 闇 / 昆虫族 / 攻1000 /
昆虫族モンスター2体
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:このカードがリンク召喚に成功した場合、手札を1枚捨て、このカード以外の自分フィールドの昆虫族モンスター1体を対象として発動できる。デッキから昆虫族モンスター1体を選び、攻撃力・守備力500アップの装備カード扱いとして対象のモンスターに装備する。②:自分の墓地の昆虫族モンスター3体を対象として発動できる。そのモンスターをデッキに加えてシャッフルする。その後、自分はデッキから1枚ドローする。
【LINK-2:左下/右下】
《甲虫装機 ピコファレーナ》は、【昆虫族】で汎用として用いられる闇属性・リンク2のモンスターです。
【ビートルーパー】の除外を活用するギミックと、《甲虫装機 ピコファレーナ》は墓地からデッキリソースを回復する効果を併せることで、中・長期戦にかなり強く立ち回ることが可能となります。
《甲虫装機 ピコファレーナ》の墓地回収効果は効果による処理で行うため、EXデッキのモンスターや同名カードも回収できるというのが、非常に強力な部分となっています。
【ビートルーパー】デッキの回し方
《騎甲虫スカウト・バギー》を用いた基本的な展開例
【使用カード/条件】
- 《騎甲虫スカウト・バギー》
- 特殊召喚できる昆虫族モンスター(ここでは《騎甲虫スケイル・ボム》)
- 手札コスト1枚
【結果】
- 《騎甲虫スティンギー・ランス》
- 《大騎甲虫インヴィンシブル・アトラス》
- 手札に《増殖するG》《騎甲虫空殺舞隊》
- 1ドロー
【手順】
- 手札から《騎甲虫スカウト・バギー》を召喚して効果を発動、デッキから《騎甲虫スカウト・バギー》を特殊召喚する
- 手札の《騎甲虫スケイル・ボム》の効果を発動し、自身を特殊召喚
- 《騎甲虫スカウト・バギー》2体を素材として《甲虫装機 ピコファレーナ》をL召喚し手札1枚を捨てて効果を発動、《騎甲虫スケイル・ボム》に《共振虫》を装備する
- 《甲虫装機 ピコファレーナ》《騎甲虫スケイル・ボム》を素材として、《騎甲虫アームド・ホーン》をL召喚
- 墓地へ送られた《共振虫》の効果を発動、デッキから《デビルドーザー》を手札に加える
- 墓地の《共振虫》《騎甲虫スケイル・ボム》を除外し、手札から《デビルドーザー》を特殊召喚
- 除外された《共振虫》の効果を発動、デッキから《ゴキポール》を墓地へ送る
- 墓地へ送られた《ゴキポール》の効果を発動、デッキから《応戦するG》を手札に加える
- 《騎甲虫アームド・ホーン》の効果を発動、手札から《応戦するG》を召喚する
- 《デビルドーザー》《応戦するG》を素材として《甲虫装機 ピコファレーナ》をL召喚する
- 墓地へ送られた《応戦するG》の効果を発動、デッキから《増殖するG》を手札に加える
- 《甲虫装機 ピコファレーナ》の効果を発動、墓地の《甲虫装機 ピコファレーナ》《応戦するG》《デビルドーザー》をデッキに戻して1ドローする
- 《騎甲虫アームド・ホーン》《甲虫装機 ピコファレーナ》を素材として《大騎甲虫インヴィンシブル・アトラス》をL召喚する
- 墓地の《騎甲虫アームド・ホーン》の効果を発動、墓地の《騎甲虫スカウト・バギー》 2体と《ゴキポール》を除外して自身を特殊召喚
- 《大騎甲虫インヴィンシブル・アトラス》の効果を《騎甲虫アームド・ホーン》をリリースして発動、デッキから《騎甲虫スティンギー・ランス》を特殊召喚
- 《騎甲虫スティンギー・ランス》の特殊召喚成功時の効果を発動、デッキから《騎甲虫空殺舞隊》を手札に加える
【盤面の解説】
【ビートルーパー】の初動カードである、《騎甲虫スカウト・バギー》を用いた展開例です。
手札の消費こそ重いですが、手札誘発である《増殖するG》とモンスター効果の発動無効ができる《騎甲虫空殺舞隊》という2つの妨害を構えることができます。
またフィールドには攻撃力3000の《大騎甲虫インヴィンシブル・アトラス》を出しているため、次の自分ターンのエンドフェイズまで維持できれば、一度使った《騎甲虫空殺舞隊》の再セットも可能となっています。
またこの展開は、昆虫族モンスター3体をフィールドに用意出来れば、同様の展開が可能となっています。
サンプルデッキでは《B・F―毒針のニードル》や《B・F―必中のピン》、《騎甲虫隊降下作戦》などのカードを用いることができるでしょう。
《騎甲虫スカウト・バギー》を用いて《アクセスコード・トーカー》を展開する一例
【使用カード/条件】
- 《騎甲虫スカウト・バギー》
- 特殊召喚できる昆虫族モンスター(ここでは《騎甲虫スケイル・ボム》)
- 手札コスト1枚
【結果】
- 5300打点の《アクセスコード・トーカー》
- 墓地の異なる属性のLモンスター2体
- 任意のレベル4昆虫族モンスター
【手順】
- 手札から《騎甲虫スカウト・バギー》を召喚して効果を発動、デッキから《騎甲虫スカウト・バギー》を特殊召喚する
- 手札の《騎甲虫スケイル・ボム》の効果を発動し、自身を特殊召喚
- 《騎甲虫スカウト・バギー》2体を素材として《甲虫装機 ピコファレーナ》をL召喚し手札1枚を捨てて効果を発動、《騎甲虫スケイル・ボム》に《共振虫》を装備する
- 《甲虫装機 ピコファレーナ》《騎甲虫スケイル・ボム》を素材として、《熾天蝶》をL召喚
- 墓地へ送られた《共振虫》の効果を発動、デッキから《デビルドーザー》を手札に加える
- 墓地の《共振虫》《騎甲虫スケイル・ボム》を除外し、手札から《デビルドーザー》を特殊召喚
- 除外された《共振虫》の効果を発動、デッキから《ゴキポール》を墓地へ送る
- 墓地へ送られた《ゴキポール》の効果を発動、デッキからレベル4の昆虫族モンスター(ここでは《応戦するG》)を手札に加える
- 《熾天蝶》《デビルドーザー》を素材として、《アクセスコード・トーカー》をL召喚して墓地の《熾天蝶》対象に効果を発動し、自身の攻撃力を3000アップする
【盤面の解説】
《騎甲虫スカウト・バギー》を含めた昆虫族モンスター3体を用いて、汎用リンクモンスターである《アクセスコード・トーカー》を出す展開の一例です。
ご覧になって分かる通り、先ほど紹介した基本の展開例の派生となる展開ルートとなっています。
サンプルのデッキでは昆虫族以外のリンクモンスターとして《アクセスコード・トーカー》以外に、《I:Pマスカレーナ》《トロイメア・ユニコーン》《トポロジック・トゥリスバエナ》などを採用しています。
これらのカードは展開のサポートであったり、【ビートルーパー】が苦手とする除去カードとして採用しています。
しかしながら、自分フィールドに《騎甲虫スカウト・バギー》や《大騎甲虫インヴィンシブル・アトラス》が存在していると、自分は昆虫族モンスターしか特殊召喚することができません。
そのため展開途中に《甲虫装機 ピコファレーナ》や《熾天蝶》を経由させる必要があるという訳ですね。
とは言え、こうした汎用リンクモンスターの展開は、限られた状況で用いることになるでしょう。
【ビートルーパー】では突破が難しい、戦闘破壊耐性のモンスターやメタ効果をもった永続魔法・罠カードの除去が必要となった際に、こうした汎用リンクモンスターで攻略するように立ち回ることとなります。
【ビートルーパー】デッキをカスタムするおすすめカード
【クローラー】関連カード
《クローラー・ソゥマ》
【 効果モンスター 】
星 6 / 地 / 昆虫族 / 攻2000 / 守2500
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、対象のモンスターを裏側守備表示にする。
このターン、対象のモンスターは表示形式を変更できない。
②:自分メインフェイズに発動できる。
このカードのレベルを2つまたは4つ下げ、レベルの合計が下げた分と同じになるように、自分の手札・デッキ・墓地から「クローラー」モンスターを選んで表側守備表示か裏側守備表示で特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
《クローラー・デンドライト》
【 効果モンスター 】
星 2 / 地 / 昆虫族 / 攻1300 / 守600
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードがリバースした場合に発動できる。デッキからモンスター1体を墓地へ送る。
②:表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる。「クローラー・デンドライト」以外の「クローラー」モンスター2体をデッキから裏側守備表示で特殊召喚する(同名カードは1枚まで)。
【クローラー】は【ビートルーパー】と同様、昆虫族モンスターで統一されたテーマデッキです。
とくに《クローラー・ソゥマ》は、自身のレベルを下げることで複数の場所から【クローラー】モンスターを展開することができるため、展開サポートとしてとても優秀です。
初動の展開カードが少ないと感じる場合は、これらのギミックも併せて採用することを検討してみると良いでしょう。
《スケイルモース》
【 効果モンスター 】
星 6 / 風 / 昆虫族 / 攻1800 / 守2300
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、お互いのプレイヤーは1ターンに1度しかモンスターを特殊召喚する事ができない。
《スケイルモース》は、昆虫族でも珍しい強力なメタ効果を持ったモンスターです。
【ビートルーパー】デッキでは《増殖するG》や《騎甲虫空殺舞隊》による妨害を主軸としていますが、そもそも《スケイルモース》で特殊召喚そのものを封じてしまう、という戦い方も可能です。
《スケイルモース》の効果は自分も受けてしまいますが、【ビートルーパー】では下級モンスターの召喚からこのカードをリンク召喚の素材にしてしまうことで回避できるので、メリットだけを享受することが可能と言えるでしょう。
手札誘発カード
《灰流うらら》
【 チューナーモンスター 】
星 3 / 炎 / アンデット族 / 攻0 / 守1800
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:以下のいずれかの効果を含む魔法・罠・モンスターの効果が発動した時、このカードを手札から捨てて発動できる。
その効果を無効にする。
●デッキからカードを手札に加える効果
●デッキからモンスターを特殊召喚する効果
●デッキからカードを墓地へ送る効果
《幽鬼うさぎ》
【 チューナーモンスター 】
星 3 / 光 / サイキック族 / 攻0 / 守1800
「幽鬼うさぎ」の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:フィールドのモンスターの効果が発動した時、またはフィールドの既に表側表示で存在している魔法・罠カードの効果が発動した時、自分の手札・フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。
フィールドのそのカードを破壊する。
汎用で用いられることの多い手札誘発のカードです。
【ビートルーパー】は《増殖するG》のサーチが容易であることから、他のさまざまなデッキと比較しても、これらの手札誘発カードを採用するメリットが大きいと言うことができます。
【ビートルーパー】自体もかなり強力なテーマデッキなので、より高みを目指すのであれば、これらのカードの採用も検討しておきましょう。
おわりに
いかがだったでしょうか。
【ビートルーパー】は見た目のカッコよさだけでなく、強さもしっかりと兼ね備えた優秀なテーマデッキです。
墓地や除外のリソース管理などプレイングが求められるデッキではありますが、それに見合うだけのパワーを持ったデッキでもあるため、使っていてとても楽しいデッキとなっています!
興味を持っていただけたなら是非とも実際にカードを手に取ってプレイしてみていただければ幸いです。
ここまでのご精読、ありがとうございました!