鉄壁のレジスタンス~青白レジスタンス構築録~

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鉄壁のレジスタンス~青白レジスタンス構築録~

目次

はじめに

 こんにちは、北白河と申します。三回目となる今回は、私の初回記事「水、4ターン目、追加ターン。」( https://gachi-matome.com/p-dm-2twc-11/ )の延長戦といった趣のデッキです。読んでいただいた方はすぐにピンとくるかもしれませんが、あとがきにて未完成のままだった青白レジスタンスがついに形になったのです。というわけで、手短ながらこの新作デッキ……青白カウンターレジスタンスについて考察していこうと思います。

CaseEX:青白カウンターレジスタンス

 実は、そもそも光文明を追加するにあたってのデッキのゴール地点は前回の記事の時点ですでに見えていました。すなわち。

コロにちは!コロばんは!

出典:デュエルマスターズ

 《大審絆官 イマムーグ》。シンパシーによる大幅なコスト軽減から登場して破壊以外での除去への耐性を与えるこのクリーチャーにより、《C.A.P. アアルカイト》の超天フィーバーのコストを踏み倒し、鉄壁の防御網を築いた後に悠々と殴り切る。これです。そもそも光文明には《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》という誰がどう使っても強い妨害/詰め札があり、《レアリティ・レジスタンス》での妨害と合わせれば簡単に自分のペースに持ち込めます。あと《大審絆官 イマムーグ》単体でも天敵の《テック団の波壊Go!》にある程度耐性ができるのも大きいです。本人のパワー・打点も大きく、《伝説の正体 ギュウジン丸》の際に説明した「大型と小型を両方除去できないジレンマ」を相手に与えることができます。

 しかし、これではベースたる「青単ビートレジスタンス」の焼き直しに過ぎません。そもそも単純にGR召喚している時点で超天フィーバーでの防御性能はやや過剰気味でした。見えているルートがほぼ同じなら、色事故の可能性があるこちらが下位互換になってしまいます。これを乗り越えるために何か根本的なところで光文明を使う差別点を考える必要があります。前回の記事の執筆時点ではここで詰まっており、カードプールの前で延々と頭を抱えていました。

 必要なのは、逆転の発想でした。すなわち、「カードプールから差別点を見つけ出す」のではなく、「理想となる差別点を設定してからカードを探す」のです。 目指すのは「既存のレジスタンスデッキが勝てない相手に勝てるレジスタンスデッキ」……つまり、あれだけ繰り返して「致命的な弱点」と諦めた、極端な速攻や《メガ・マグマ・ドラゴン》《暴走龍 5000GT》に勝てる、鉄壁の防御を誇るレジスタンスデッキです!三回もコピペした甲斐があったね!今ので四回目だよ!

 まず、極端な速攻対策です。これはシンプルにいきましょう。光文明の有用トリガーGR呪文を積みます。候補としては2回GR召喚できる《♪奏でよグローリー》がよさそうですね。《奇石 ミクセル》が多くの相手に刺さるので、時間を稼いで向こうより先に並べましょう。 そして、鬼門の《メガ・マグマ・ドラゴン》《暴走龍 5000GT》。《奇石 ミクセル》による対策に加え、なにかもう一手必要です。共通するキーワードは「パワー5000以下」。横並びしたGRクリーチャーたちをこの範囲外に持って行くことさえできれば……

函館市旗に酷似

出典:デュエル・マスターズ

 もちろんあります。《裁キノ聖堂 レ・リョーカク》。わずか2コストで自軍全体のパワーを恒久的に引き上げてくれます。Waveコンビだけでなく、GRクリーチャーであっても素のパワーが2500を超えていれば二大弱点クリーチャーの除去範囲から逃れることが可能です。速攻相手の殴り返しにも有用で、「とりあえず」で中堅クリーチャーで殴ってきた相手が頭を抱えます。 さらに、「対策は殺意をもって積め」という金言に従い、追加の対策札として……

疑惑の判定

出典:デュエル・マスターズ

 《オリオティス・ジャッジ》。トリガーで出てくれば、額面コストより早く出てきがちなフィニッシャーどもを一掃できます。しかもこちらは《大審絆官 イマムーグ》がいれば無傷。ランデス作用のある《レアリティ・レジスタンス》とも相性がいいですね。コストも手打ち圏で文句なしです。序盤にトリガーしちゃって泣く泣くGRクリーチャーが戻るパターンも考えられますが、そこはまあ我慢しましょう。Waveコンビが生きていれば再展開は容易です。

 以上から、目指すべきは「《レアリティ・レジスタンス》とビート対策カードで稼いだターンでGRクリーチャーを並べ、《大審絆官 イマムーグ》による鉄壁の布陣を築き《ジャミング・チャフ》でフィニッシュする」となります。エンジンとゴール地点が揃い、方針は決まりました。あとはデッキを組むのみ!

デッキレシピ:鉄壁のレジスタンス

4《Wave All ウェイボール》4《奇石 ミクセル/ジャミング・チャフ》3《裁キノ聖堂 レ・リョーカク》2《ジャスト・ラビリンス》3《イェーガー a.k.a. 噴射》3《パラリラ・セーリング》2《オリオティス・ジャッジ》3《レアリティ・レジスタンス》4《知識と流転と時空の決断》3《Wave ウェイブ》4《♪奏でよグローリー》2《♪仰ぎ見よ閃光の奇跡》3《大審絆官 イマムーグ》2《フォー・ユー》2《シェイク・シャーク》2《ホッテ・ホッタ》2《マグ・カジロ》2《C.A.P. カイト》2《C.A.P. アアルカイト》

 すげえ……ミクセルがいるだけでまともなデッキに見える……! 重量級トリガーには《♪奏でよグローリー》《♪仰ぎ見よ閃光の奇跡》を採用。展開速度は前者、防御性能は後者が勝っているので枚数は好みで入れ替えましょう。一応、《伝説の正体 ギュウジン丸》より要求クリーチャー数が多い《大審絆官 イマムーグ》のために最速で数を並べることを優先したかったので4:2で並べました。防御力を重く見るなら逆でもいいと思います。 重量トリガーのせいで軽量展開札が減ったぶん、軽量ドローでカバーしようと思って《ジャスト・ラビリンス》を採用しました。このデッキなら《裁キノ聖堂 レ・リョーカク》である程度の殴り返し耐性を用意したうえで使えます。さらに、《大審絆官 イマムーグ》下だと攻撃曲げによりGRクリーチャーたちが強固な壁と化します。トリガーなのもいいですね。 GRゾーンですが、《裁キノ聖堂 レ・リョーカク》で5000ラインを突破できるパワー3000をできるだけ超えるように選定しました。《大審絆官 イマムーグ》で自分のSR・VRが飛ばなくなることを悪用して《C.A.P.カイト》まで採用しています。コロコロ付録カードゆえ流通量が少なくややマイナー気味ですが、アタックトリガーのプリン効果で「殴られないためにこっちから殴る」という奇妙な状況を作ってくれるナイスガイです。むろん単純なビート時にも殴り返しの防止やブロッカー排除ができてうれしいですね。持ってない人は親戚の子とかに譲ってもらいましょう。

コロコロよりずっとたかーい!

出典:デュエル・マスターズ

 回し方は基本的には以前の青単ビートレジスタンスと変わりません。WaveコンビでGRクリーチャーを並べて、《レアリティ・レジスタンス》で時間を稼いで、《大審絆官 イマムーグ》で無敵軍団を作って《ジャミング・チャフ》でとどめを刺します。 ただし、今回はその過程で《奇石 ミクセル》と《裁キノ聖堂 レ・リョーカク》による妨害と強化を挟みます。出てすぐ除去、もしくはブレイクされなさそうならば最優先で出してしまって構わないでしょう。2ターン目にやりたいムーブが増えたので序盤はややもたつくかもしれませんが、逆に言えば許容ハンドが増えたってことでここはひとつ。優先度としては相手にもよりますが《奇石 ミクセル》≧《Wave All ウェイボール》>《裁キノ聖堂 レ・リョーカク》といったところでしょうか。無駄にならなさそうな順番で使っていくことを意識しましょう。  《裁キノ聖堂 レ・リョーカク》の3000強化はかなり大きく、《大審絆官 イマムーグ》《ドンジャングルS7》など、パワー15000以下のフィニッシャー格クリーチャーをバトルで抜けるようになります。攻撃曲げ能力を活用すれば攻撃後の隙も消せますし、もし死ぬようなバトルになったら超天フィーバーでなかったことにもできます。

 デッキの原型が完成して間もないデッキなだけあり、枚数や採用カードはまだ詰める余地があると考えています。 パッと思いつくのは《音奏 トラークル/音奏曲第5番「音竜巻」》《音奏 ハープララ》など、クリーチャーによるGR展開を重視して一般的なイマムーグメタリカに寄せるパターンや、《無限銀河エンド・オブ・ザ・ユニバース》をフィニッシュにするパターンです。メタクリーチャーやトリガーをもっとガッツリ積んで速攻絶対殺すマンになってもいいですね。そこまでやるならもう《レアリティ・レジスタンス》抜けよって思うかもしれませんが、まあその。 追加のトリガーとして《Dの牢閣 メメント守神宮》を投入するのも考えられます。この場合《大審絆官 イマムーグ》がいるとブロックと攻撃曲げを繰り返すことでさらに鉄壁の陣容が完成します。さらにD・スイッチによるタップ効果は《裁キノ聖堂 レ・リョーカク》で強化されたクリーチャーによる殴り返しによる盤面制圧まで可能です。ちょっと防御過剰かなと思って今回は採用を見送りましたが、間違いなくデッキに合った強いカードです。

おわりに

 今回は急ごしらえのデッキのため、恒例のデッキビルダーポエムはありません。まあ実際今回の記事そのものが「可能性をとにかくたくさん出してたくさん試す」というビルダーポエムの実践編みたいな節があるんですが。

 今回の発見として、「《レアリティ・レジスタンス》は自分にも影響があるから弱い」→「じゃあ自分だけ戻らなくすれば最強じゃね!?」のように、「これがあるから弱い」「これがないから弱い」を「じゃあそれを消せば強い!」「じゃあそれを持たせれば強い!」というように発想をポジティブ方向に逆転させることで新しい境地が開けるようになる、というものがありました。まつがんさんもいつだったか同じようなこと言ってたな……考えるたびに発見を与えてくれるゲーム、楽しいですね。皆さんもデッキビルドやりましょう。楽しいよ!こわくないよ!

 次回は新カード追加でなんだかえげつない強化をされてしまった別のゆかいなコンボデッキの紹介をやっていこうと思っています。それでは、次の記事で。


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