「有言実行。」
こんにちは。あるいはお久しぶりです。北白河と申します。
前回の記事で言ってたサイクリングですが、記事の執筆中に漕げないという致命的な欠点が発見されました。
そして、今週には二本ほどの記事の締め切りがありました。これが有言実行の三日坊主です。
流石にまあアレなので、この記事が書き上がったら再開するつもりです。二回目の三日坊主をお楽しみに。
というわけで、今回もやっていきましょうか。
この記事があなたの良い暇潰しになれば、これほど嬉しいことはありません。
それでは、今日のカードはこちら。
《ビックリ・イリュージョン》
(殿堂カード) 【 呪文 】
文明 自然 / コスト3
S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
種族をひとつ選ぶ。このターンの終わりまで、バトルゾーンにある自分のクリーチャーはすべて、その種族を追加する。
DM-20で登場した、アンコモンの呪文です。
その効果はたった一つ。「自分のクリーチャーに任意の種族を追加する」。
この一見無害そうなカードですが、10年前に堂々の殿堂入りを果たしています。しかも、解除される気配は現状全くありません。
どうしてこんなことになってしまったのか、ざっくりとおさらいしていきましょう。
このカードが生まれた不死鳥編のテーマは、「種族」。
旧来の多くの種族の絶滅、そしてハイブリッド種族とそのサポート種族の大量追加(あと、種族を指定するフェニックスたちもいますね)によって種族シナジーが組みやすくなっている……というのが特徴です。
そんな種族シナジーをお手軽につなげることができる……というのがこのカードです。
例えば、特定の種族への強化効果をそれ以外の種族のクリーチャーに受け渡したりとか。また、フェニックス等の特定の種族を要求するカードの条件を満たしにかかったりとか。
そういった牧歌的な種族シナジーを積み重ねて、君だけの種族デッキを作ろう!……というカードなわけですね。
……それ、3マナとカード1枚使ってやることか?
実際、当時のゲームスピードなら使う暇がないわけではない……とは思うんですが、どう考えてもこれを積むよりもこれ抜きで成立する種族デッキを組んだ方が手っ取り早いんですよね。
実際、《 霊騎アガジム 》をセイント・ヘッドにして無限攻撃ワンショットを決めるコンボとかも組めたみたいではあるんですが、活躍したかと言われると……はい。
そんな感じで「何かできそうでできないカード」として長らく過ごしていたこのカードなんですが、2012年8月11日の殿堂改定にて突然の殿堂入り。
環境で活躍していたわけでもないのに突然なんか変なカードが殿堂入りする……というのは、さすがにデュエマ史上においても例のない現象。プレイヤーの間でも様々な憶測が広まり、このような前触れのない殿堂入りのことを「ビックリ枠」と呼ぶようになりました。
で、その理由となるのがその直後に登場した能力「アタック・チャンス」、ひいては《 極頂秘伝ゼニス・シンフォニー 》と《 天頂秘伝ゼニス・レクイエム 》。
「特定の種族が攻撃するとタダで唱えられる」この能力は、言わずもがな《 ビックリ・イリュージョン 》と相性抜群。
中でも「種族全員のコストが7以上である」アンノウンと「種族全員のコストが10以上である」ゼニスという種族によってカードパワーを調整しているこの二大呪文が踏み倒されるのはさすがに許されなかった……ということでしょう。
逆に言えば、ここでいったん殿堂入りというメスが入ったことでのちに侵略や革命チェンジといった種族指定の強い効果を安心して刷れるようになったとも言えますね。
……それにしては、《 暴龍警報 》とか刷ってすぐ殿堂入りにしてますが。
多分公式も少なからず「こんなカード刷るんじゃなかった!」と思ってるんじゃないか……と考えなくもないですが、それでもデュエマのカードデザインを振り返るという視点においては結構重要なカードだと思いますよ。
……ところで、このカードが刷られた理由って言うのはもう一つあると思ってまして。
ハイブリッド種族でもフェニックスでもない、不死鳥編のとある種族のサポートの意図もあったんじゃないかなと思っています。
というわけで。
次回に続きます。
不死鳥編の歪みはもう全部ばにらさんに説明任せた方がよくない?
というわけで、《 ビックリ・イリュージョン 》でした。
ちなみに、このカードのフレーバーテキストの「ウサギだって竜になれる」の元ネタは、MtGのカードの《 Illusions of Grandeur 》のイラスト。
「イリュージョン」繋がりの、公式のお遊びと言ったところでしょうか。
……この文章に見覚えのある方は、かなりの今日の一枚フリークです。
さて、次回予告のコーナーです。
弊社のECサイトにはカードごとに「一緒に買ってるランキング」というお遊び要素があるのですが、皆様にはそのランキングのみを見て次回のカードを当ててもらいます。
というわけで、次回のカードはこれです。各自予習していってください。
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それでは、次の記事で。北白河でした。