この企画は、デュエマことデュエル・マスターズに新しく触れた人・復帰したばかりの人に向けて
- デッキをイチから組むためのヒント
- カードを見る時や対戦する時の基本的な考え方
- よく使われる用語や概念
……を紹介するシリーズ連載でした。
ひとまずの最終回となる今回は、少し毛色を変えて「ティーチングについて」をテーマにお送りします。
より多くの方がデュエマを楽しむための道標となれば幸いです!
目次
前回のおさらい
行ってきたよ!デュエマフェス!
ちゃんと覚えたことに気をつけて参加できたよ!
お、戦績の方はどうだった!?
相手の事故もあって、1回は勝てて1勝2敗!
人数が奇数だったから、わたしは不戦勝を合わせて2勝1敗だったよ
初参加でしっかり勝ち星を挙げられたなら、結果としては上々じゃん!
だいぶデュエマにも慣れてきた気がするよ!
そしたら、今度はゴン太くんやめるちゃんがデュエマを教える番かもね
え、なんでそうなるの!?
友達を誘ってデュエマ仲間を増やせれば、遊ぶ機会だって増えるじゃない
カードを交換したりデッキの相談をしたり、自分にもメリットはあるしね
それじゃあ福角さんとか誘ってみようか?
オレも福角なら仲いいし賛成だよ!
誰
というわけで今回のテーマは「デュエマを教えよう」で行くよ~!
登場人物
ゴン太くん
パワフルでかっこいいカードが大好き!
デュエマフェスを経て、デッキの改造に余念がないぞ!
めるちゃん
あれこれ覚えて、すっかりデュエマにも慣れてきたところ。
自分のリソースを稼ぎながら相手を追い詰める戦略を身に着けたぞ。
ばにら所長
やたら豊富なティーチング経験を活かして、2人にデュエマを教えてきた。
今回はそんなティーチングそのものを解説。
教える相手のことを知ろう
カードゲームを教えることを、まんま『ティーチング』って呼ぶことが多いんだけど、
ティーチング
そのまんま直訳だね
ティーチングをやるうえで、相手がデュエマやカードゲームをどのくらい知ってるかを聞いてみよう!
え?そりゃ知らないんじゃないの?
あ、そうなんだけど
カードゲームそのものに触れたことがない、どういう遊びなのか想像つかない、って人もいるからね
確かに、カードで遊ぶって言ってもトランプやウノとは違うしね
僕がショップでティーチングやってた頃に何度も遭遇したのは「これってカードを取り合うんでしょう?」って言う親御さん
そういう誤解もあるんだ……
近年は減ってきたとはいえ、やっぱり人によって認識がまるっきり違うことは意識しておきたいね
あとめっちゃ言われるのは「高いカード持ってる方が勝つんでしょ」
ちょっと気持ちは分かるけど!
珍しさと強さが一致するとは限らないよね
相手の知識はどのくらい?
これは僕の経験則なんだけど、ティーチング相手の「デュエマ知ってる度」は大きく3つに分けられると思ってて、
独自の概念が出てきた
①そもそもカードゲーム自体を知らない
②デュエマはやってないけど他のカードゲームを知ってる
③デュエマはやってないけど漫画やアニメで知ってる
②③に関しては、両方に当てはまるタイプの人もいるね
「他のカードゲームやってて、デュエマも漫画やアニメは知ってる」って人だね
そうそう
ティーチングする前に、軽ーく「他のカードゲームってなんかやってことある?」「デュエマって漫画やアニメで見たことある?」って聞いておくといいよ
福角さんどうだろう?
あいつテレビっ子だからアニメやってた頃は見てたんじゃない?
テレビっ子って久々に聞いた
ティーチングの前に
で、ティーチングをする前に、教える側の目標!
デュエマを覚えてもらうこと?
いや、実はそれあんま大事じゃない
ええ?
どーせ1回でデュエマの全てを知ることはできないし、覚えきれないことだってあるので、それは後から学べばいいのよ
それよりも、教わった相手が「もう1回やりたい」って思えることが一番大事
あー!!
逆に、「もう遊ばなくていいや」って感じさせちゃったら、それはティーチングとしては大失敗だよね
僕はティーチングって「もう1回やりたい」って思わせたら勝ちの勝負だと思ってるよ
それはそれでどうなの
①カードゲーム未経験者に伝えよう!
それじゃさっきの分類に立ち戻って、①カードゲームを全く知らない人にデュエマを教える場合のポイント!
普通にデッキ渡して、対戦しながら教えればいいんじゃない?
あ、でも「デッキ」が分からないのか
そうだね
まず最初に
「お互いに40枚のカードを用意して、引いたカードを出し合って戦うよ」
「野球や将棋みたいに、交互に行動し合うよ」
っていう、めちゃくちゃふわっとしたカードゲームの概念を伝えておくといいかも
さっき言ってた「カード取り合うの?」みたいな誤解してる人もいるかもしれないからか
もちろん「そこまでは分かるよ」って言われたら、先に進めばいいだけだしね
デュエマ自体の概要として
「5枚並べたシールドを、カードで攻撃し合うゲームだよ」
「シールドのない相手を攻撃できたら勝ちだよ」
って部分も最初に伝えるといいよ!
何をするゲームなのか分かってもらうんだね
そうそう
大切なのは、「覚えることが多くて難しい」って思わせないこと
最初はシンプルな部分を楽しんでもらうのがいいんだね!
奥深さっていう魅力は、後から知ってもらうといいかな?
そういう意味では、最初はあまり選択肢を伝えないのもコツだよ
世界観をイメージしてもらおう
あと未経験の人に大切なのが、イメージを関連付けてもらうこと
どゆこと?
たとえば「マナを溜めてクリーチャーを召喚」って言われてもピンと来ない人もいると思うのよ
これ、ケシカスくんのティーチング漫画では「マナっていうのは桃太郎のきびだんごみたいなもん」「きびだんごがたくさんあれば、強い家来がついてきてくれるぞ」っていう旨の解説をしてたんだよね
あ!それなら知らない人にも伝わりそう!
そうやって、ただ用語を説明するだけじゃなく、相手が知ってることになぞらえてイメージしてもらうと伝わりやすいよ!
「コイツは武器を2つ持ってるからシールドを2枚壊せるんだ!だからW・ブレイカーって書いてあるでしょ?」とか、アートから連想して話を広げるのもアリかも
それはちょっと飛躍しすぎじゃないの~?
いやでも、《 ボルシャック・ドラゴン 》なんかは「W・ブレイカーだから2つの砲塔を背負ってる」って設定が与えられてるから、あながち与太話でもないよ
そうだったんだ
あ、アートに関連してなんだけど、 僕がマジック:ザ・ギャザリングを小学生にティーチングしてた時の話
後ろで見学してたママさんが、ふとエルドラージのカードに目を留めてさ
「これって何ですか?」と
え、
いざ聞かれるとちょっと困るね……
他のクリーチャーなら大抵は「戦う天使です」「強大な魔法使いです」「邪悪なドラゴンです」って言いようがあったけど……
そんな経験もあって、「初めて見ても何者なのか分かりやすいキャラクター」は大事だと思うんだよね
ティーチングに使うデッキは、そのあたりも意識してカード選んでみるといいよ!
②他ゲーム経験者には
②他のカードゲーム経験者に説明する場合は、カードゲームそのものについての前提がすっ飛ばせるから教えやすいかも
「お互いのデッキを持ち寄って、交互にターンを進める」みたいな部分は分かってるはずだもんね
なので、まずは勝利条件を伝えちゃうといいよ
「相手のシールドをすべて壊して、直接攻撃すれば勝ち」だね
そうそう!そもそも「カードで攻撃し合う」ってイメージも既に持ってるだろうしね
話がトントン進む……!
なので、実際にカードを見せながら
「カードタイプは主にクリーチャーと呪文」
「マナの溜め方・コストの払い方」
あたりを解説していくといいんじゃないかな
タマシードとかフィールドとかクロスギアとかの話は……
後でいいでしょ
ちょっと補足しておくと、他ゲームをどのくらいやり込んでたかも聞いてみるといいかも
大会とかに挑んで、競技の視点も持ってる人なら「シールドブレイクは相手に手札を与えちゃうから、あえて攻撃しないのもアリ!」とか、戦略的な話に興味を持ってくれるんじゃないかな
そういう人たちには、『いきなりつよいデッキ』『開発部セレクションデッキ』みたいな、強力な構築済からデュエマを始めてもらうのもいいね!
あと「ポケカで言うところのエネルギーカードはありません!」とか、「遊戯王で言うモンスターはクリーチャーと呼ばれます!」とか、相手の知ってるゲームとの違いを紹介できると伝わりやすいよ~
応用編は後出ししよう!
さっきゴン太くんが言ってたカードタイプとか、特殊な勝利条件とか、初期山札が40枚にならないケースとか、追加で知っておきたい要素っていっぱいあるんだけど
例外的な部分はデュエマに慣れた頃に後出しで伝えればいいと思うよ
「シールドが無い時に攻撃されると負けだよ、あと他に山札切れは負けだよ」くらいまでは最初に伝えるとして、そこで「ただし《シャコガイル》は~、《神の試練》は~」とか言い出すのは蛇足だからねえ
攻撃しないで勝つの、楽しいんだけどね~
めるちゃん?
優先順位をつけて、「最低限まず覚えてほしいのはコレだよな」って意識で伝えるといいかもね
もちろん、教わってる本人が「特殊勝利カードとか無いの!?」って聞いてきたら別だけど
③漫画やアニメを知っているなら
③漫画やアニメを知ってる人なら、逆に勝利条件は知ってるはずだね
シールドブレイクや最後のダイレクトアタックは見せ場だもんね
S・トリガーやW・ブレイカーもたぶん知ってるよね
逆に最初のシャッフルやマナチャージの描写が飛ばされてることも多いから、そのあたりの確認をしながら進めるといいよ
あ~、確かに対戦準備や序盤のターンって描かれないことも多いかも
福角さん、どのくらい知ってるかな~?
田島くんといい本当に誰なんだ
拳太にも声かけてみる?
ええ~?拳太くんはな……
お願いだから知らない固有名詞を増やさないでくれ
デュエマの何が好きだろう?
漫画やアニメを知ってる人なら、それらのキャラクターに関連して話を広げるのもいいね
ウィンとかジョーとかのことは知ってるわけだもんね
WEBで読んで、アリスやクリスタのことを知ってるかも?
そういう、何の漫画を読んでどのキャラが印象に残ってるか?とか聞いてみるのもいいね~
『攻めの王道』はボルツの使ってたビートジョッキーがたくさん入ってるよ!とか、『守りの王道』は白凰の《ヘブンズ・ゲート》って今こんな感じなんだよ!とか
純粋なキャラクターデッキじゃなくても、キャラクターと絡めて解説できることもあるしね
『イェーイめっちゃドラゴン』もキャラクターデッキだね
でもそれだとアーシュ会長によるティーチング動画見たほうが早いかも
ここで丸投げすることある?
台無しだよ
ドラ娘から興味を持った人だったらこっちがベストだろうから……
一番大切なこと
……とまぁね、ざっくりティーチングの話を述べてきたんだけど
ここまでの話もあくまで一般論であって、教える相手はそれぞれ違った人間であることは忘れないでね
道徳?
哲学?
Aさんに良い感じに伝わった教え方でも、Bさんに伝わるかどうかは分からないじゃん
結局のところ、相手の反応を見て、「あっちょっと伝わりづらかったかな?」って思ったら軌道修正することが大事だよ
そうやって反応を見て、最後に「もう1回やりたい」って言ってもらおう!って話だったね
そうそう
なので、説明しつつゲーム展開もコントロールできると理想だよ
展開のコントロールって?
お互いに適度にシールドブレイクして、互角にゲームが進んでる感じになるといいかな
あんまり膠着させるとダレちゃうし、ワンサイドゲームになったら白けちゃうし
難しいな……
理想は「こちらの勝利をS・トリガーで防がれて相手に勝たせる」
八百長?
人聞きが悪い!
「実際に勝ち方を体験してもらう」ことまでティーチングだと思ってるから、少なくとも一度は相手に勝たせるのが理想だとは思ってるよ~
もちろん、あんまりにもヤラセじみた形なのも良くないから、「できるだけ花を持たせよう」くらいの立ち回りがいいんじゃないかな
あと最後に
ほい
マウントを取るな!!!!
急に俗っぽいコメントになった
(「マウントを取るな」もまあまあマウントでは?)
いやほら、教える時ってどうしても「教える側」の立場が強くなりがちじゃん
それはまあ……
でも、相手は相手で、デュエマ以外のいろんなことを経験して、何かしら考えを持ってるわけよ
なので、頭ごなしに決めつけるような言い方をしないよう気をつけたいな~、とは思うね
あっ今!決めつける語尾にならないように配慮した!
バレた
もちろん、ルール的に明らかに間違ってることなんかは訂正が必要だけど
基本的には「そういう選択もアリだね」って、一緒に考えていくようなスタンスでティーチングしていくと、お互いに気持ちよく遊べるんじゃないかな
攻撃するかしないか?とか、どのクリーチャーを出すか?とかの判断だね
「一緒に考えていく」、実践しまーす!
今回のまとめ
それじゃあ、今回のまとめ!
繰り返しになっちゃうけど、とにかく「もう1回やりたい!」って言ってもらえることが一番大事!
繰り返し遊ぶってことは、デュエマ仲間が増えたことになるもんね
わたしたちも友達にデュエマ、広めてみよう!
僕から伝えることは、ひとまずこれで一区切りかな?
ガチまとめの他の記事を読んで、より強いプレイヤーを目指してもいいし、
今回の話やこれまでの話を踏まえて、新しくデュエマ仲間を増やしてくれるのもいい
そうしてデュエマを教わった人が、また新しいプレイヤーを誘って……って連鎖して、デュエマの輪が広がっていくと嬉しいね!
初心者応援 イチからデッキを組んでみよう!
おしまい