はじめに
こんにちは。あーくんです。最近はCSを開き始めました。そのおかげで色々な対戦やデッキを見る機会が増え、改めてこの記事群を高精度で書けるようになると思います。
遠回りこそが最大の近道とはよく言ったもので、巡り巡って全ての活動に力を入れられるといいですね。
なんでこんな前置きをしているかって?
【ファイアー・バード】と【ガレックマーシャル】が強すぎるから変わり映えしない!!!!という気持ちが少しずつ芽生えてきているからですかね。
しかしまあそんな中、「モモキングの書」「バロムの章」による新カードで、環境は少しずつ動いてきています。
それが一体どんな風なのか、今月もこちらの記事で解説していきましょう!
2024年10月の環境はこちら!
目次
「最強」の定義
本記事では最強デッキを「デュエル・マスターズ競技環境での相対的な強さ」と定義します。
Tier1とは「環境内に不利なデッキが少ない、あるいは相性差を覆しやすいデッキであり、大会で持ち込みが一番多いと予想される対策必須のデッキ」です。
Tier2とは「Tier1やTier2のデッキにある程度勝てる見込みがあり、大会でも毎回一定数いると予想されるデッキ」です。
Tier3とは「弱点が多い、デッキパワーが低いなどの理由で使用者は少ないものの、特定のメタゲームでは活躍することができるデッキ」です。
大会環境の母数は日々によって変わるため、デッキごとの相性や強度をベースに考えを記載していきます。
Tier1
【ファイアー・バード】Tier1
もうやだ。7月から環境トップ。もう書くことない。
……と思わせて、今月もテンプレに変化がありました。王が王たる所以。【ファイアー・バード】です。
今月の新顔は《鬼火と魍魎の決断》。
【 呪文 】
文明 闇/火 / コスト5
■この呪文を、[火/闇(4)]を支払い、自分のシールドを1つ墓地に置いて唱えてもよい。
■次の中から2回選ぶ。(同じものを選んでもよい)
→相手のコスト3以下のエレメントを1つ選び、破壊する。
→コスト3以下のクリーチャーを1体、自分の墓地から出す。このターン、そのクリーチャーに「スピードアタッカー」を与える。
→相手は自身の手札を1枚選び、捨てる。
各モードがデッキのやりたいことを細かく補佐するため、補完要素の高い1枚がチョイスされています。
主にはハンデスや蘇生で《ハンプティ・ルピア》を出しリソースを枯らすのが目的ですが、不意の《DG-パルテノン ~龍の創り出される地~》や《カレイコの黒像》といった触れにくい置物に触ることができるのもGOOD。とにかく器用な動きが魅力です。
いよいよカードプールが増えないことの弱点が露呈し始め、ついに圧倒的Tier1から選択肢のTier1まで叩き落された雰囲気が漂ってきてきましたね。
このまま攻略されきってしまうのか、意地でもう一度羽ばたくのか、引き続き動向に注目しましょう。
【ガレックマーシャル】Tier1
DMGP2024-2ndでのデビュー以来、トップTier街道をひた走る最強デッキ。その勢いは衰え知らず。武道館ライブも目前ですね。
最近のトレンドは、メタ破壊のカード除去……ではなく、基盤部分を大きくいじった《【今すぐ】うわっ…相手の攻撃止めすぎ…?【クリック】》式のループ型。
【 呪文 】
種族 チームウェイブ / 文明 水 / コスト7
■S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
■次の自分のターンのはじめまで、相手のコスト5以下のクリーチャーは、攻撃もブロックもできない。
■この呪文がどこからでも自分の墓地に置かれた時、自分の墓地をシャッフルし、山札の下に置いてもよい。
ループだけに使うパーツを削り、ほぼすべてのカードに受けやドローソースのような役割を持たせているのが特徴です。
デッキの強度としては《クリック》型のほうが高いですが、難点はその使用時間。ループの説明だけで10分近く使ってしまうこともざらであるため、回すまでのハードルが高くなっています。しっかり回せるように、練習は必ず行いましょう。
カード除去も様々なカードが採用され始め、いよいよテンプレが固まりつつあります。このデッキがこの冬どこまで暴れるか、皆で歴史の証人となりましょう。
【水闇COMPLEX】Tier1
【ファイアー・バード】の天敵、【水闇COMPLEX】が帰ってきた!!
最新カード《修羅の死神フミシュナ / 「この先は修羅の道ぞ」》を採用することで、妨害性能と防御力の両方を獲得。虎に翼と言わんばかりの噛み合いの良さを誇ります。
【 ツインパクトカード 】
種族 デーモン・コマンド / 文明 水/闇 / パワー4000 / コスト4
■ブロッカー
■このクリーチャーが出た時、相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。
■各ターンに1度、相手が自身の手札を1枚捨てた時、自分はカードを1枚引いてもよい。
────────────呪文────────────
カード名:「この先は修羅の道ぞ」
文明:水文明
コスト:5マナ
■S・トリガー
■次の中から2回選ぶ。(同じものを選んでもよい)
▶カードを1枚引く。
▶相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。
それに合わせて《冥土人形ヴァミリア・バレル》を多投する形にデッキ全体が変貌。ハンデスコントロールを兼ね備えたメタビートという独自の位置を再度築きました。
【マーシャル】に対してハンデスと《奇天烈 シャッフ》で対抗することができ、【ファイアー・バード】には有利。他の対面は今まで通り《DARK MATERIAL COMPLEX》や《アーテル・ゴルギーニ》のパワーで踏み潰します。
このデッキが上がってきたことで環境上位が三竦みになり、今後のメタゲームに大きな影響が生まれることは間違いないでしょう。
Tier2
【アナカラーマルル】Tier2
こちらもまた、 《修羅の死神フミシュナ / 「この先は修羅の道ぞ」》 により強化されたデッキです。
主な4の動きが《ヨビニオン・マルル》くらいしかなったこのデッキですが、《フミシュナ》の登場で一気に層が厚くなりました。そのため相性の良い《絶望と反魂と滅殺の決断》の採用も増え、リソースを枯らす第二の攻め筋を獲得しました。
【 呪文 】
文明 闇 / コスト5
■この呪文を、自分の墓地から唱えてもよい。そうしたら、唱えた後、墓地に置くかわりに自分の山札の一番下に置く。
■次の中から2回選ぶ。(同じものを選んでもよい)
→相手は自身の手札を1枚選んで捨てる。
→コスト4以下の闇のクリーチャー1体またはコスト4以下の闇のオーラを1枚、自分の墓地からバトルゾーンに出す。
→相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーを-4000する。
また《「この先は修羅の道ぞ」 》もデッキに足りなかった強力なSTであり、《深淵の逆転撃》が抜けた部分の防御力をそれ以上に補えています。
以前まで【ターボロスト】のような趣を感じる構成でしたが、現在はどっしり構えるコントロールデッキへと進化。ミラーマッチの後手捲りも成立しやすくなり、無限に深みが出ているデッキです。
【ゼロ自然ゼニス】Tier2
《DG-パルテノン ~龍の創り出される地~》を最も上手く使えるデッキが、【ゼロ自然ゼニス】です。
【 DGフィールド 】
文明 ゼロ / コスト2
■このDGフィールドをバトルゾーンに出した時、カードを1枚引く。
■すべてのプレイヤーは、各ターン、クリーチャーを3体までしかバトルゾーンに出せない。
■すべてのプレイヤーは、各ターン、呪文を3枚までしか唱えられない。
先月の紹介分から変わったことは、《パルテノン》の採用と、それに伴い各枠の精査が行われたことでしょう。
環境では《フミシュナ》の登場で【水闇COMPLEX】が進軍してきており、それによって【ファイアー・バード】が数を減らしたため、相対的にポジションが向上。11月4週目は明確な勝ちデッキであったと言えます。
上位帯に対するフィニッシュの通りの良さも健在であり、地雷耐性も抜群。しっかりと基盤が強く、絡めてのある足切りデッキとして、【マーシャル】に近い立ち位置を築いています。
今のうちに練習しておき、手持ちの選択肢に入れられるとだいぶ話が変わってくると思われるので、まだ触ってない人には特におすすめです。
Tier3
【光水ヘブンズ・ゲート】Tier3
環境の推移に伴い、【ヘブンズ・ゲート】は形を変え、天から再び環境に舞い戻りました。
【ファイアー・バード】と【マーシャル】に強く出るため《DG-パルテノン ~龍の創り出される地~》が採用され、トリガーのみならず前で制圧することも考えられます。
そのために減らされた枠は《闘門の精霊ウェルキウス》と《∞龍 ゲンムエンペラー》のパッケージ。正直最初に見た時は「デッキパワー落としすぎでは?」と思いましたが、そこは《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》を大量採用することでカバー。
【 クリーチャー 】
種族 ディスペクター / エンジェル・コマンド / ナイト / 文明 光/火 / パワー14000 / コスト8
■EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く)
■ブロッカー
■T・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、呪文を2枚まで、自分の墓地から手札に戻す。
■このクリーチャーが攻撃する時、またはこのクリーチャーの「EXライフ」シールドが自分のシールドゾーンを離れた時、コスト8以下の呪文を1枚、自分の手札からコストを支払わずに唱えてもよい。
ちょうどアドバンスの【天門ループ】のような様相に変形しました、と見ることができるでしょう。
【ドリームメイト】Tier3
変わったこと、ないぜ!!!
【マーシャル】をより強く見るためにメタカードが《キャディ・ビートル》に変更されました。
【 クリーチャー 】
種族 ジャイアント・インセクト / 文明 自然 / パワー1000 / コスト2
■相手のターン中、相手が、自身のマナゾーンのカードの枚数よりコストが大きいクリーチャーを出す時、かわりにマナゾーンに置く。
■このクリーチャーが破壊される時、墓地に置くかわりにマナゾーンに置く。
それ以外本当に何も変わらない。非常にプレイヤーに優しいデッキです。
しかし、《フミシュナ》のゲームや、【ゼロ自然ゼニス】といった、【COMPLEX】を取り巻く環境になると自然に立ち位置が上がります。
こちらも【ファイアー・バード】と同じく、新プールの追加がなく、今後は環境の隙をつくポジションになることが期待されます。
環境のまとめと今後の展望
【ファイアー・バード】と【ガレックマーシャル】の二強環境が続き、やっと道が開けたと思ったらそこにいたのは【フミシュナコンプ】。
そして浮上してくる【ゼロ自然ゼニス】と、メタゲームは動き続けています。
このまま推移すると、実は【マーシャル】が頭一つ抜けるのでは……?という予想もありますが、実際どのように展開していくかは追いながら楽しみにしましょう。
おわりに
というわけで、11月のオリジナル環境について解説いたしました。
使ってみたいデッキは見つかりましたでしょうか?
この記事が皆さんのオリジナル環境に対する理解への一助となれば幸いです。
それでは次回、12月のオリジナル環境解説記事でまたお会いしましょう!