こんにちは、神結です。
デリートが撃ちた~~~~~~~い!
毎日(毎日?)デュエマをしていれば、そんな気分の日もきっとあることでしょう。
ゲームを一発で終わらせることが出来る、必殺の《オールデリート》。その歴史は古く、登場は2015年10月。

【 呪文 】
文明 闇 / コスト11
■各プレイヤーは、バトルゾーン、手札、シールドゾーン、墓地にある自身のカードをすべて山札に加えてシャッフルする。
当初は《新聖綺神 クロスオーバー・ヨミ》と組み合わせて遊ばれたりもしたのですが、ほどなくして《禁断 ~封印されしX~》が登場。これによって「禁断デリート」というギミックが成立するようになりました。
要するに《オールデリート》を撃つと綺麗に禁断の封印が剥がれて禁断解放、そのまま《伝説の禁断 ドキンダムX》でダイレクトアタックが決まるという寸法です。
一見すると決まれば最強のギミックなのですが、しかしこの《オールデリート》にも弱点があります。
それが相手にも《禁断 ~封印されしX~》が置かれている場合、成立しない点です。
というのも「相手にも禁断がある状態で《オールデリート》を撃つと、相手の《伝説の禁断 ドキンダムX》が後から解放するので、最終的に自分の《伝説の禁断 ドキンダムX》が封印される」ということになります。
ですので禁断デリート系のデッキは、禁断があるデッキに対しても勝ちにいけるようなサブギミックを搭載するのが通例でした。
今回紹介するのも、そのうちの1つになります。
「歴代名作デッキ紹介」と題しまして、過去の名デッキの振り返りをしていくこの企画。

今回は【星龍デリート】です。
目次
本日の名作デッキ紹介
星龍デリート~ゼニスもあるよ~
というわけで今回の名作デッキは2020年に活躍した《オールデリート》系のデッキ、【星龍デリート】になります。
リストはこんな感じ。


ちなみに皆様がお馴染みの《暴発秘宝ベンゾ / 星龍の暴発》は、2022年のデュエキングMAXで登場しています。
さて、今回《オールデリート》とセットで採用されているのがゼニスギミックです。
このデッキがちらほら見掛けるようになったのが2020年の2月頃だったと記憶していますが、この時って「謎のブラックボックスパック」が発売された頃なんですよ。
で、そこで登場したのが《引き裂かれし永劫、エムラクール》です。

【 クリーチャー 】
種族 エルドラージ / ゼニス / 文明 ゼロ / パワー15000 / コスト15
■飛行(このクリーチャーは、飛行を持たないクリーチャーから攻撃もブロックもされない)
■T・ブレイカー
■このクリーチャーが召喚によってバトルゾーンに出た時、このターンの後もう一度自分のターンを行う。
■このクリーチャーが攻撃する時、相手はバトルゾーン、シールドゾーン、マナゾーンにある自身の表向きのカードを合計6枚選び、墓地に置く。
■エターナル・Ω(このクリーチャーがバトルゾーンを離れる時、かわりに手札に戻す)
デュエマの兄とも言えるMtg出身のカードが、この時のコラボカードだったんですよね。
その能力は飛行(実質的に攻撃されないブロックされない)に召喚時の追加ターン、そして滅殺6と呼ばれる表向きのカードを6枚墓地に置くとか言う、出ればだいたい勝つカードです(だいたいなのがデュエマの怖いところだけど)。
他にも「出たら連鎖する」「出たら勝つ」ゼニスさんたちが採用されています。
じゃあこれをどのように出すかというと、《星龍の記憶》です。

【 呪文 】
文明 光 / パワー- / コスト3
S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
次の自分のターンの終わりまで、自分の手札に加えるシールドはすべて「S・トリガー」を得る。
簡単に言うと、3ターン目に《星龍の記憶》を唱え、全てS・トリガー化。
そして次のターンに、《暴発秘宝ベンゾ》を出してシールドをブレイクして、トリガー化したカードを使える……という手法でした。

【 クリーチャー 】
種族 パンドラボックス / 文明 闇 / パワー2000 / コスト4
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のシールドを1枚選び、自分の手札に加える。(その「S・トリガー」を使ってもよい)
これ、現在はできません。
《星龍の記憶》のテキストに「次の自分のターンの終わり」というのが、実質的には「そのターンの終わり」にあたるからです。
一直線の棒を引いてもらって、いま立っている位置を「自分のターン」とした場合、「次のターンの終わり」って「そのターンの終わり」になるよね、っていう。
ただ当時の《星龍の記憶》は、それを唱えた場合次の自分のターンの終わり……即ち、「次のターン」まで効果が持続するとプレイヤーたちの間では認識されており(※)、この時期は実質的には「3ターン目に《星龍の記憶》→4ターン目に《暴発秘宝ベンゾ》が成立していた」というのが、当時の認識です。
(※ただし《星龍の記憶》の裁定については、ルールを読み込むとそれ以前から既に出来なかったという見方もあります。これに関しては「ルールが未整備状態であった」という訳でも無いのですが、非常にややこしい問題であるため、「2020年当時はみんなプレイできると思っていた」くらいに考えてもらうのが妥当だと思います)
その辺りの経緯については、クリエイターズレターにて補足があります。
https://dm.takaratomy.co.jp/cls/creatorsletter43/
話は逸れましたが、基本的な動きとしては、当時は出来るとされていた「星龍ベンゾを決める」というのが、このデッキになります。
珍しいカードで言うと《テンマ・ジャオー/モメッティ・アサーチ》でしょうか。

【 ツインパクトカード 】
種族 マフィ・ギャング / 文明 光/闇 / パワー7000 / コスト5
■W・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを2つブレイクする)
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のシールドを1つ相手に選ばせ、手札に加える。(その「S・トリガー」を使ってもよい)
────────────呪文────────────
カード名:モメッティ・アサーチ
文明:光
コスト:2マナ
■S・トリガー
■自分の山札の上から1枚目を裏向きのまま、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに置く。次の自分のターンのはじめに、自分のシールドを1つ、墓地に置く。
第2のベンゾという感じなので、中々このデッキ以外で見掛けることないです。下面もそれなりに。
またもちろん《ラッキー・ダーツ》による突然死も健在です。

(殿堂カード) 【 呪文 】
文明 光 / コスト1
自分のシールドを1枚相手に選ばせ、見る。それが呪文であればコストを支払わずにすぐ唱えてもよい 。唱えない場合やそのカードが呪文でない場合、元の場所に戻す。
デッキには《オールデリート》の他に《煌銀河最終形態 ギラングレイル》も装備。また仮にゼニスが捲れて外したとしても、これは後々にトリガー化すれば《暴発秘宝ベンゾ》で当たりになります。

【 呪文 】
文明 光 / コスト12
■シンパシー:クリーチャー(この呪文を唱えるコストは、バトルゾーンにある自分のクリーチャー1体につき1少なくなる。ただしコストは0以下にはならない)
■GR召喚を12回する。
ちなみにGRもそのまま当時のを持ち出してきたのですが、《煌銀河最終形態 ギラングレイル》から出すものについてはまだ未整備状態だったんかなぁ、という雰囲気を感じます。
特に細かいプレイとかではなく、ギミックを楽しむデッキではあったのですが、実はそこそこCSでも結果を残していたデッキでもありました。
そして「星龍デリート」のギミックはこの後も《不夜城艦 クランヴィア》、《マーシャル・クイーン》へと引き継がれることになります。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第146回は私の大好きな【デッキ名】でした。
私は結構《オールデリート》も《引き裂かれし永劫、エムラクール》も好きでして、こういうデッキは好きな方です。それこそ【マーシャルデリート】とかもですし。
最近はまた《暴発秘宝ベンゾ / 星龍の暴発》を《頂上接続 ムザルミ=ブーゴ1st》で作った楯に向けてプレイしていますが、星龍ギミックとしてはやり過ぎだなぁとは薄々思っているので、これくらいのギャンブル性があった方が楽しくは感じますね。
というわけで、今回はここまで。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。

それではまた来週会いましょう。
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