担当の神結です。今月もよろしくお願いします。
こんにちは、月刊アドバンスの時間です。
今月は実質的にGPの振り返りとなります。よろしくお願いします。
2025年4月環境はこちら!
目次
今月のアドバンス環境~GPを終えて~
今月のテーマは、やはりGPの開催でしょう。
私は残念ながら1-3だったので中々振り返る部分も少ないのですが、最終結果は上位4名のうち3名が【ファイアー・バード】であり、それらを食い破った形で【光水ヘブンズ・ゲート】が優勝しました。
結果としてはファイアー・バードの強さが光ったGPだったとは思いますが、最後にファイアー・バードの連戦を耐え続けて優勝したヘブンズ・ゲートも見事でしたね。
最後の《星龍の暴発》→《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》の流れは思わず声が漏れました。まだ観ていないという方は是非。
というわけで今回は、それぞれのデッキについてGPを踏まえた私の感想を述べていければと思います。
2025年5月環境デッキ
というわけで、新殿堂以降の環境について、その主要デッキを見ていきましょう。

今回設定したランクは以下の通りです。
Sランク:【火光闇ファイアー・バード】、【闇単零龍XENARCH】
Aランク:【光水ヘブンズ・ゲート】、【5cバロム】、【火水BAKUONSOOO】
Bランク:【火光自然ドリームメイト】、【火光自然モルトDREAM】、【呼び声ボルシャック】
Cランク:その他(バイク、ジャイアントなど)
Sランク
火光闇ファイアー・バード


5月の半ばまで完全に見落としていました。
4月の記事にはバードのバの字もなかったのは隠していたのでもなんでもなくて、「まぁGPでは見掛けるだろうけど……」くらいのニュアンスでしか捉えていませんでした。
というのも、《凰翔竜機マーチ・ルピア》の多投による対アドバンスデッキへの優位性を私自身が軽視……というより考えていませんでした。

【 クリーチャー 】
種族 アーマード・ドラゴン / ファイアー・バード / 文明 闇/火 / パワー6000 / コスト6
■革命チェンジ:コスト3以上のファイアー・バード
■スピードアタッカー
■スレイヤー
■W・ブレイカー
■自分のファイアー・バード・クリーチャーが破壊された時、それよりコストが小さいファイアー・バード・クリーチャーを1体、自分の墓地から出してもよい。
そのため、5月に入って「バードが強いよ」って教えてもらっても当初はだいぶ半信半疑だったんですよ。
従来の知識ベースだったので「対ヘブンズ・ゲートは五分(5:5)、XENARCHにはガン不利(3:7)」という認識だったのですが、《凰翔竜機マーチ・ルピア》が両方に対してかなり強く、実際のところは「対天門は有利(6:4)、XENARCHにも勝率が改善している(4:6)」といった状況に変化していました。
例えば零龍卍誕しても、《凰翔竜機マーチ・ルピア》のお陰で盤面に《龍后凰翔クイーン・ルピア》が残って……みたいな展開になるとXENARCH側負けうるんですよね。
GPの環境を見渡しても、《ポッピ・冠・ラッキー》が非常に強いことで後攻側でも一定上の勝率があり、特にお得意様であるドラゴンデッキがまたこれならGP勝つのも納得だよなぁ、となっております。
なお《カモン・ピッピー》というアドバンス限定要素もありますが……。
・5コストで出しても弱い ・《ハッター・ルピア》で出さないと強くないが、《ハッター・ルピア》→《カモン・ピッピー》+サイキックで確実に《真気楼と誠偽感の決断》を被弾する
ということもあって、不採用でいいかなと思っております。そもそも、オリジナルのリストの流用で不満がないです。
闇単零龍XENARCH


XENARCHは私の認識だとここのランクです。GPの結果は予選6名抜けと悲観されるような悪いものではなく、また直後のCSにおいても優勝しており、以前ほどではないにせよ引き続き強力なデッキでしょう。
デッキの主張点としては、環境最上位のファイアー・バードとヘブンズ・ゲート、両方に有利が付く恐らく唯一のデッキであるという点でしょうか。
ただ有利というのは間違いないのですが、昨年の状況に比べれると勝率を落としたのも事実でしょう。
対ファイアー・バードでいうと前述の通り《凰翔竜機マーチ・ルピア》の標準搭載によって流石に勝率に変動があり、また対ヘブンズ・ゲートについてもヘブンズ・ゲート自身が《真気楼と誠偽感の決断》で強力になったのもあり、「有利・不利」の二択で言えば有利ではあるのですが、勝率は下がりました。
XENARCH自身も《DARK MATERIAL COMPLEX》を殿堂によって失っているため、最盛期からは絶対的・相対的に弱体化しているのは間違いないと言えるでしょう。
そんな中、GPで話題になったのが《龍頭星雲人 / 零誕祭》採用型になります。

【 ツインパクトカード 】
種族 デーモン・コマンド / ゼロリスト / 文明 闇 / パワー12000 / コスト10
■自分の墓地にある水または闇のカード1枚につき、このクリーチャーの召喚コストを1少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。
■このクリーチャーが出た時または攻撃する時、相手は自身の手札を2枚選んで捨てる。
■T・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを3つブレイクする)
────────────呪文────────────
カード名/零誕祭
文明:闇
コスト:4マナ
■S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
■自分のクリーチャーを1体破壊する。その後、相手のクリーチャーを1体破壊する。
テンプレで言うところの《逆転の影ガレック》の枠を使っています。受けとして最低限の機能を残しつつ、対ヘブンズ・ゲートに強く場にも出しやすい《龍頭星雲人》で詰めることができるようになっています。
これ、墓地枚数を参照するカードの中では珍しいクリーチャーではなくカード枚数を参照しているため、《無限皇帝の顕現》や《影邪盗霊》でも軽減入るのは嬉しいですね。
打点としての存在感も大きく、今後採用されるケースを見掛ける機会は増えるかと思います。
Aランク
光水ヘブンズ・ゲート


デッキの総合出力、という点から考えれば間違いなく最強のデッキはこのヘブンズ・ゲートになるでしょう。
そのため各デッキが対ヘブンズ・ゲートを意識するのは必然で、かつ5マナ圏まで大規模な反撃が取りづらいこのデッキにおいては、そうした「天門対策」と真っ正面から向き合う必要があります。
しかしながらそれらと正面から向き合い、全てをなぎ倒してGP優勝まで達成したのですが、さすがは最強といったところでしょうか。
今後も最強デッキの一角として存在するのは間違いないでしょうが、使い続けることはそれなりに茨の道であることは、覚悟する必要はあるでしょうか。
5cバロム


5cバロムは4~5月に掛けて台頭してきたデッキになります。
《魔令嬢バロメアレディ》から《悪魔世界ワルドバロム》+《時空の禁断 レッドゾーンX》による"完全魔誕"によって相手を全ハンデス+1ターン停止に追い込み、そこで得たターンで《勝利の頂上 ヴォルグ・イソレイト6th》を作って締める……というのが基本的な戦いになります。
GPでは様々な派生デッキも見られ、特に《フェアリー・ミラクル》を抜いた火闇自然の「デアリバロム」と言えるものに近いものも活躍していました。


こちらは2→4としてゲームを繋げやすいので早期の《修羅の死神フミシュナ》の着地でゲームメイクが出来たり、魔法陣サイクルとしては破格のスペックである《邪爪の魔法陣》が採用できたりと、色を絞ったメリット自体は当然大きいです。
ただし《勝利の頂上 ヴォルグ・イソレイト6th》をすんなり出せない構築にはなりますので、ゲームエンドの部分では少し手間取るかもしれません。
またどちらの構築にせよ《♪立ち上がる 悪魔に天使 堕ちるかな》を採用しているケースも多く、カード採用の自由度はそれなりにあると言っていいかもしれません。
私はGPは《フェアリー・ミラクル》入りの5cバロムを使用しました。リストは《頂上電融 クライアッシュ“覇星” ’22》を1枚採用していました。
火水BAKUONSOOO


《頂上混成 BAKUONSOOO8th》を使うなら圧倒的に火水かな、と思っています。
ヘブンズ・ゲート相手こそ厳しいものがありますが、速度と再現性・メタクリーチャーの突破能力に関しては比類なきものがあります。
もちろんいまのアドバンスは《光鎧龍ホーリーグレイス》や《フォビドゥン・ハンド》のような踏まれれば受かるカードを中心としたトリガー構成にはなっていますが、BAKUONSOOOを受かるカード自体がそこまで多くなく、加えてBAKUONSOOOの分布も絶妙なラインです。
そういうわけで、BAKUONSOOOは「対策しなければ勝てないけど、対策に枠を割くほど当たり続けるわけでもない」という対戦する側の視点だと非常に厄介な立ち位置にいると言えるでしょう。
かつてのオリジナルの【火自然アポロヌス】のようなポジションにいる、と考えるとわかりやすいかもしれませんね。
Bランク
火光自然ドリームメイト


ヘブンズ・ゲートやXENARCHと戦え、先攻界隈では最強なのがドリームメイトです。
《真気楼と誠偽感の決断》の登場などで《お騒がせチューザ》の採用はほぼ必須になっていますが、その上で《とこしえの超人》などのメタクリーチャーとどう採用バランスを取るかは難しいところ。
ただ新弾で《無頼BEN-K1000》という3色のドリームメイトが追加されることが確定しており、プールの追加によってはまた存在感を発揮してくれるかもしれません。
モルトDREAM


こちらは火光自然を軸とした《夢双龍覇 モルトDREAM》です。
特にこれまでと変わったところはないのですが、対ファイアー・バードは本当に厳しいので、相対的に立ち位置は下がっているかな、という認識です。
一部では《流星のガイアッシュ・カイザー》+《頂上電融 クライアッシュ“覇星” ’22》まで採用した構築も見られました。こちらは《ボルシャック・ドリーム・ドラゴン》を不採用としたケースが多いですね。
また私は《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》+《蒼き夢双 ドギラゴン天》を採用した火水自然型の《夢双龍覇 モルトDREAM》が好きなのです。
ただこちらはこちらで「5ターン目までくれれば勝つよ」といったデッキではあるので、それまでに負けてしまうことも多いなと感じています。
呼び声ボルシャック


一方で、アドバンスの方にも《魂の呼び声》がやってきました。
特にアドバンス特有のギミックがあるわけではなく、オリジナルと同じように《地封龍 ギャイア》+《偽Re:の王 ナンバーナイン》を揃える、というのが狙いになります。
ただ《頂上の王龍 ヴィル・ド・テラ》の存在によって、気持ち《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ》を投げやすくはなっているかも。
《零龍》の卍誕《終焉の禁断 ドルマゲドンX》の 禁断爆発、更に《雷撃の冥将クーゼン》のスレイヤーなど《地封龍 ギャイア》を突破する手段自体はそこそこあるので、早期のコンボ成立を狙いたいところです。
おわりに
というわけで、今月のアドバンス解説はいかがだったでしょうか?
しばらくはゆっくり環境は流れるかなぁとは思うのですが、振り返ってみると昨年はのんびり6月を過ごしていたところに《死神覇王 ブラックXENARCH》が襲ってきたんですよね。
今年は6月の新弾・7月のヒロインBESTでアドバンスの環境も変わっていくのでしょうか? 楽しみです。
それではまた来月、お会いしましょう!