【コラム】歴代パックを振り返ろう ~最強戦略!!ドラリンパック~

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【コラム】歴代パックを振り返ろう ~最強戦略!!ドラリンパック~

 こんにちは、神結です。

 みんな大好きBESTシリーズ?の新作である「愛感謝祭 ヒロインBEST」がいよいよ今週末に発売されます。

 新カードレビュー的な話は他の記事に譲るとして、今回ヒロインBESTの発売の流れに乗りまして、最近何かと強力なカードが多い7月パックにフォーカスしてみたいと思います。

 振り返りといいますと、私は週刊連載で「歴代名作デッキ」シリーズというのをやらせていただいているのですが、そのシリーズの対象範囲を“2019年度以前のデッキ”から”初登場から5年経過”というふうに変更したんですよね。

 そんな訳で今年から2020年度産のデッキを解禁しているのですが、それにちなんだ7月パックの紹介が出来ればと思います。

 というわけで(恐らく不定期にはなりますが)歴代パックの方も振り返っていきましょう。

 今回は「最強戦略!!ドラリンパック」の振り返りになります。

(画像は公式ホームページより引用)

目次

7月強化パックのおさらい

 まずこれまでの7月パックの歴史を簡単におさらいしておきましょう。

 実のところ7月強化パックの歴史というのはそこまで長いものではないです。

 革命編までは7月パックはそもそも発売されておらず、その後2016年と2018年には発売がありますが、前者は内容固定の限定戦強化セットの意味合いが強く(《音精 ラフルル》のようなカードはありましたが)、2018年も同様です。

 それまではだいたい10月(いまのデュエキングが発売されている時期)に通常弾とは異なる強化パックを発売しておりました。

 夏のパックが強力なものになったのは2019年の初代デュエキングからだと思います。

 この時に登場したのは《爆銀王剣 バトガイ刃斗》《S級原始 サンマックス》《覇王る侵略 ドレッドゾーン》などに加えて翌月発売のクロニクルデッキとも関連する《メヂカラ・コバルト・カイザー / アイド・ワイズ・シャッター》などが登場。

 ブロックマークも外されたことで2ブロック非対応となり、完全にこれまでの商品とは大きく性格を変えたものとなりました。

 そしてその翌年に発売されたのが、今回紹介する「最強戦略!!ドラリンパック」になります。こちらはパックの性格としては前年のデュエキングを引き継いだもので、環境に大きな影響を与えました。

 翌年2021年は「20周年超感謝メモリアルパック 技の章 英雄戦略パーフェクト20」、2022年にはジョー編完結を記念した「マスター・ファイナル・メモリアル・パック」という再録中心のパックに戻りましたが、2023年からはお馴染みである「大感謝祭 ビクトリーBEST」が発売。そして現在へと繋がっていく訳です。

ヒロインBESTの友達?

 というわけでここからはドラリンパックの話に触れていきたいと思います。

 発売は2020年7月18日。「ドラゴン種族の新規カードやドラゴンデッキを中心に強化するカードを多数収録した上級者向けのパック!」と謳ってある通り、ドラゴン中心のパックに見えます。

 ……が、そこはデュエル・マスターズです。ドラゴン強化というのは決して間違ってはいないのですが、よく内容を見てみると「各種族にドラゴンを降臨させて強化させる」という癖のある方法を採っています。

 これ、何かと似ていませんか?

 そう、これって今回の「ヒロインBEST」に近くないですか?

 ドラリンパックは「ドラゴンで先に見せて種族を強化」、ヒロインBESTは「種族を見せて実は各文明にフェニックスを配布」なので順序は逆なのですが、実は性格的には同じ方向を向いたパックと言えるかもしれません。

 ちなみに強化された種族はというと、「ドリームメイト」「スプラッシュ・クイーン」「スノーフェアリー」「シノビ」「ハンター」「コマンド」「ジョーカーズ」「オラクル」辺り。

 なんかこれもBESTシリーズでやたら既視感がある種族たちですが、それはそれ。収録カードの方を確認していきましょう。

プレミアム殿堂から現役の環境最前線カードまで

SR

SRの収録枚数は脅威の20枚。うち新規が11枚でした。

 と、環境の一線で活躍するカードを多く輩出することになりました。

《ジョギラゴン&ジョニー ~Jの旅路~》

【 クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ・ドラゴン / 文明 ゼロ / パワー10000 / コスト8

■革命チェンジ:コスト5以上のジョーカーズ(自分のコスト5以上のジョーカーズが攻撃する時、そのクリーチャーと手札にあるこのクリーチャーを入れ替えてもよい)
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、カードを1枚引き、その後、自分の手札を1枚捨てる。こうして捨てたカードがジョーカーズなら、そのカードの「このクリーチャーがバトルゾーンに出た時」で始まる能力を1つ使ってもよい。
■相手は、自身の各ターンに1枚しか呪文を唱えられない。

 《ガヨウ神》を失った後に大きく衰退してしまった【ジョラゴンジョーカーズ】系の新たな切り札として登場。主に2020年~2021年始めくらいまでの期間、環境の最前線で活躍を見せました。

 効果は限定的ではあるものの手札からカードを切って効果を使うジョラゴン的なものと、呪文を制限するジョニー的なものが合体しており、カード名らしい能力であると言えます。

 発売直後からしばらく【旅路バーンメア】の主力として活躍。


 特に《チキン・タッ太》と相性がよく、上振れれば3ターン目に《チキン・タッ太》からの革命チェンジが決まり、そのままジョーカーズらしい大量展開が決まって勝ってしまう、なんてゲームも。

 環境が《龍覇 ラブエース》などによる【デイガドラグナー】全盛期に突入した中でもちょくちょく結果を残して存在感は発揮。

 また《ジョット・ガン・ジョラゴン》と組み合わせた【自然零ジョラゴン】にも当然採用されていきました。

 しかし2021年以降にオリジナル・アドバンスと分かれて以降は、その活躍にやや陰りが。

 オリジナルではジョーカーズの大暴れを危惧したのが《ジョット・ガン・ジョラゴン》が殿堂になったのが痛手で、またアドバンスでは【オカルトアンダケイン】の時代が到来し、その後も《切札勝太&カツキング ー熱血の物語ー》による地上戦制圧型のドラゴンデッキの全盛期が来てしまったこともあり、ジョーカーズの立ち位置は悪化していくことになります。

 またGR召喚というギミックが《流星のガイアッシュ・カイザー》以降はかなり難しい戦術になってしまったのも痛かったでしょうか。

 【旅路バーンメア】はマイケル(元チームSAGA)がずーっと使って結果を残し続けるものだから、環境デッキと認識されていた説がありますけど、一番強かった時代はドラグナー登場前か、ドラグナー殿堂直後の2021年初頭だったかなーという認識です。(コロナ時期なので断定が難しいのですが)

 いずれにしても一時代を築いたのは間違いなく、ドラリンパックの顔を飾るに相応しい活躍はしていたと言っていいでしょう。

《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》

【 クリーチャー 】
種族 オラクル・ドラゴン / オラクリオン / 文明 光 / パワー9500 / コスト7

■ブロッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》以外のクリーチャーの名前を1つ選ぶ。
■選んだ名前を持つクリーチャーの能力をすべて無視する。
■相手がクリーチャーを選ぶ時、バトルゾーンに自分の他のオラクルがあれば、このクリーチャーは選ばれない。(ただし、このクリーチャーを攻撃またはブロックしてもよい)

 

 登場から今日まで活躍を続けているとーっても偉いオラクル・ドラゴン兼オラクリオン。

 《あたりポンの助》のオラクル兼ドラゴンバージョンということですが、光文明かつブロッカーを得たことで汎用性が大幅に拡大。

 さらに他のオラクルがいると選ばれない能力も持っているので、2体の《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》を並べることでかなり強固なロックを強いることができます。

 発売後は【光単サバキZ】のフィニッシュ枠の1つとして採用されるのが主な使い方だったでしょうか。当時から「なんでメタリカ持ってないんだよ」とは思ったものです。《剣参ノ裁キ》では拾えないけど、《集結ノ正裁Z》では拾えるよ。ドラゴンでよかった。

 その後は現在でも親しまれている金トレ化したり、要所要所で採用されてきましたが、特に2023年以降は《頂上接続 ムザルミ=ブーゴ1st》などが登場したことで【光自然巨大ヘブンズ・ゲート】の主力の1枚として抜擢されることに。

 ミラーや《禁断 ~封印されしX~》対面で勝負を決定付ける切り札として、最大数積むケースもありました。

 オラクルシナジーについても《閃光の神官 ヴェルベット / フェアリー・パワー》が一緒に採用されたことで発揮する機会が圧倒的に増加。

 今日でも比較的メジャーなカードとして、《ヘブンズ・ゲート》系のデッキで採用されているケースがあります。

「オラクルコンセプトデッキ」のようなものは中々活躍するケースはありませんが、環境を生き残って戦い続けているオラクルたちがふと出会って戦場で協力しあって戦うというのは、中々エモいものがありますね。

《海姫龍 ライベルモット・ビターズ》

【 進化クリーチャー 】
種族 スプラッシュ・クイーン・ドラゴン / 文明 水 / パワー7000 / コスト5

■S・トリガー
■進化:自分のスプラッシュ・クイーン1体の上に置く。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが攻撃する時、自分の手札を3枚まで裏向きにして、それぞれ新しいシールドとしてシールドゾーンに加え、その後、同じ数の自分のシールドを手札に戻す。(その「S・トリガー」を使ってもよい)

 長い活躍期間もあり、人気の高かった《マーシャル・クイーン》。ちょっとやり過ぎてしまったことにより、今年の始めに殿堂行きとなってしまいましたが、【マーシャルループ】というのは長く愛されているデッキの1つでした。

 そんな【マーシャルループ】がドラリンパックで手に入れたのが、この《海姫龍 ライベルモット・ビターズ》です。

 ループの紹介まではしませんが、《海姫龍 ライベルモット・ビターズ》を入手したことによって《時の法皇 ミラダンテXII》や《完璧問題 オーパーツ》などを使った革命チェンジループが成立。

 2021年頃に《サイバー・ブレイン》のプレミアム殿堂解除や《クール・ビューティー》などとの組み合わせにより、環境では一定の存在感を発揮しました。

 またアドバンスでは《暴発秘宝ベンゾ / 星龍の暴発》の登場した後に、【マーシャルデリート】の殴るプラン・補助として1~2枚くらい採用されるケースもありました。

 時代象徴するような活躍とまではいかなかったものの、知名度・人気も高く、何より非常に美麗なイラストもあって人気の高かったカードと言っていいでしょう。

《森夢龍 フィオナ・フォレスト》

【 クリーチャー 】
種族 ドリームメイト・ドラゴン / 文明 自然 / パワー7000 / コスト7

■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、フィールドを1枚、自分のマナゾーンからバトルゾーンに出してもよい。
■相手が自分のクリーチャーを選ぶ時、自分の他のドリームメイトは選ばれない。

 ドラリンパックの中では長らくハズレ枠扱いのカードでした。

 というのもこの弾のドリームメイトのコンセプトは《森夢のイザナイ メイ様》から《激烈元気モーニンジョー》を繰り出し、そこから《森夢龍 フィオナ・フォレスト》を経てD2フィールドである《Dの森域 フィオナ・ザ・ハート》を貼る……というものです。

 しかし2023年に《完全水中要塞 アカシック3》が登場したことで評価が一変。このカードを最速で繰り出してループをする、というギミックに注目が集まりました。

 そして《巨大設計図》で《八頭竜 ACE-Yamata / 神秘の宝剣》や《森夢龍 フィオナ・フォレスト》、そして《天命龍装 ホーリーエンド / ナウ・オア・ネバー》といったパーツをまとめて回収してそのままループに入るという【巨大アカシックフィオナ】が完成。

 このデッキは超CSで2度の優勝を果たすなど、環境トップクラスのデッキとして活躍を見せます。

 《ナウ・オア・ネバー》の殿堂後についてはアナカラー軸に切り替えてマナを伸ばしつつ《森夢龍 フィオナ・フォレスト》を召喚するという方向性にデッキも変化しており、5月のGPでは環境デッキの一角に食い込むなど、現在でも使われ続けるカードとなっております。

 コイツに関してはドラゴンはもちろんドリームメイトですらも使われてないんだよな……。

《轟く革命 レッドギラゾーン》

【 クリーチャー 】
種族 ソニック・コマンド・ドラゴン / 革命軍 / 文明 水/火/自然 / パワー11000 / コスト7

■革命チェンジ:水、火または自然のコマンド(自分の水、火または自然のコマンドが攻撃する時、そのクリーチャーと手札にあるこのクリーチャーを入れ替えてもよい)
■W・ブレイカー
■自分のコマンドはすべて「スピードアタッカー」と「マッハファイター」を持ち、ブロックされない。
■ファイナル革命:このクリーチャーが「革命チェンジ」によってバトルゾーンに出た時、そのターン中に他の「ファイナル革命」をまだ使っていなければ、自分の他のクリーチャーをすべてアンタップする。

 《ジョギラゴン&ジョニー ~Jの旅路~》と並びトップレアの1つとして当時から注目されたのが《轟く革命 レッドギラゾーン》ですね。

 カードとしては革命編の敵幹部3人を結集させたようなカードで、まずテキストがめっちゃ多い。

 発売時期が2020年7月ということなので、(当時はまだ夏の風物詩としては認識されていなかった)【アナカラーデッドダムド】に真っ先に投入され、しっかり活躍をみせます。

 こちらはドラゴンであることやカラーリングなどの強さからドラゴン系のデッキにタッチされたり、そうでなくともコマンドというのが汎用的かつ強力なカードも多いことから、【5cザーディクリカ】などにもタッチで採用されるケースがありました。

 シナジー以上に、グッドスタッフカードとして優秀ということで、現在でも《偽りの月 インターステラ》系のデッキでは採用される1枚となっています。

 

 それ以外のSRについても《裏斬隠蒼頭龍 バジリスク》はCSで使用したことありますし、《紅に染まりし者「王牙」 / クリムゾン・ビクトリー》・《氷結龍 ダイヤモンド・クレバス》はCSでの対戦経験もありますので、新規SRはとにかくBEST系の先祖と呼ぶに相応しいか、本当に優秀なカードたちで埋め尽くされていますね。

VR

VRについても《Dの隠家 ザトー・オブ・ウラギリガクレ》とかいう一体どうしてこうなったか不明なものもありますが、全体としては環境やデッキを支えたものが多く、中には環境をぶっ壊したものも混ざっています。

ざっくりと紹介していきましょう。

《バイナラドンデン》

【 クリーチャー 】
種族 ジョーカーズ / シノビ / 文明 ゼロ / パワー2000 / コスト8

■ニンジャ・ストライク 8(相手のクリーチャーが攻撃またはブロックした時、自分のマナゾーンにカードが8枚以上あり、その攻撃中に「ニンジャ・ストライク」能力を使っていなければ、このシノビをコストを支払わずに召喚してもよい。そのターンの終わりに、このシノビを山札の一番下に置く)
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の山札の一番下に置く。その後、カードを1枚引く。

 実は《バイナラドンデン》もドラリンパック産の1枚です。

 CS環境などで活躍したケースはほぼないのですが、デュエパで遊べば1日に1回は、或いは1ゲームに1回は見掛けることになるのではないでしょうか。

《龍世界 ~龍の降臨する地~》

【 ドラゴニック・フィールド 】
種族 ドラゴン・ワールド / 文明 火 / コスト3

■自分のターンのはじめに、自分の山札の上から1枚目を墓地に置く。それが進化ではないドラゴンなら、このドラゴニック・フィールドを墓地に置いてもよい。そうしたら、そのドラゴンをバトルゾーンに出す。

 ドラゴン捲りデッキの初動として使われる《龍世界 ~龍の降臨する地~》がここで登場。

 初動といいつつもそのままゲームを終わらせる可能性もある1枚で、当然ながら現在でもちょくちょく使用されている1枚です。

 というか、冷静に考えるとなんで許されているのか正直よくわからんカードです。これ、今弾の新カードだったとしてもかなり話題になるというか、ぶっ壊れみたいな話が出るような気がします。

《天体妖精エスメル / 「お茶はいかがですか?」》

【 ツインパクトカード 】
種族 スノーフェアリー / 文明 光/自然 / パワー2000 / コスト2

■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のシールドを1つ、マナゾーンに置いてもよい。

────────────呪文────────────
カード名:「お茶はいかがですか?」
文明:光
コスト:4マナ

■S・トリガー
■自分の山札の上から1枚目を裏向きのまま、新しいシールドとしてシールドゾーンに置く。次の自分のターンのはじめに、自分のシールドを1つ、手札に加える。ただし、その「S・トリガー」は使えない。

 スノーフェアリーデッキの他、《キユリのASMラジオ》軸のデッキの初動として採用されるカードです。【水闇自然ジャオウガ】などで活躍が見られました。

 特に《幻緑の双月 / 母なる星域》の殿堂後は負荷が増えてしまったくらい、割と代えの利かない1枚となっています。

《龍覇龍 デッドマン=ザ=オリジン》

【 進化クリーチャー(超無限進化) 】
種族 ドラグナー・ドラゴン / 文明 光/闇 / パワー7000 / コスト5

■超無限進化:自分のドラグナー1体以上の上に置く。
■侵略:ドラグナー(自分のドラグナーが攻撃する時、自分の手札にあるこのクリーチャーをその上に重ねてもよい)
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、このクリーチャーの下に重ねたカード1枚につき、コスト3以下のドラグハートを1枚、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。(その中のドラグハート・ウエポンはすべて、このクリーチャーに装備する)

 こちらは翌月に発売されるクロニクルデッキとの関連カードで、そして一時代を作ったというか作ってしまったというか、やり過ぎてしまったカードでしたね。

 この辺りはまた追って詳しく書くつもりですが、《龍覇龍 デッドマン=ザ=オリジン》からドラグハートを複数展開し、そのドラグハートと《最終龍覇 グレンモルト》などで相手を圧殺するという【火光闇ドラグナー】がドラグナー環境初期に活躍します。

 その後《龍覇龍 デッドマン=ザ=オリジン》抜きのドラグナーも増えましたが、メタカードの突破力などが再注目されてドラグナー環境終盤にはまた帰ってきたりもしました。

《エンドレス・フローズン・カーニバル》

【 呪文 】
文明 光/水/自然 / コスト15

■コストを支払うかわりに、自分の手札からスノーフェアリーを5体捨て、この呪文を唱えてもよい。
■バトルゾーンにある相手の、クリーチャーではない表向きのカードすべてと、相手のシールドゾーンにある表向きのカードをすべて、持ち主の墓地に置く。
■相手のクリーチャーすべてと、相手のマナゾーンにあるカードをすべてタップする。次の相手のターンのはじめに、それらはアンタップしない。

 こちらはスノーフェアリーのゲームエンドカードとして、現在でも採用されるカードです。

 効果は「手札のスノーフェアリーを5枚投げ捨てて、実質的なエクストラターン獲得」というもの。

 何かしらの方法でこの呪文を無限に唱えることで勝ったり、或いはこの呪文で1ターン獲って次のターンに勝つ、といった運用になります。

 例えば《パーロックのミラクルフィーバー》の殿堂解除後には、大量にドローした後に《エンドレス・フローズン・カーニバル》で追加ターンまで獲得し、その後《偽りの名 iFormula X》で勝つ、という往年のフォーミュラを使うデッキなんかもありました。

 スノーフェアリーをデッキ基盤とすると、道中の動きなどのパワーはやや落ちますが、ブーストや除去が無いわけではないのでデッキとしてはしっかり成立します。その上でこのカードを勝てるというのが最大のメリットになるわけでですね。

 最近だと《水晶の王 ゴスペル》に1枠搭載されているケースを見掛けます。多色ではありますが色が偉いのと、《深淵の逆転撃》をケア出来るというメリットがあります。

R以下のカードたち

 そしてこのパックは、ここから先もアツいラインナップが並んでいます。

《希望のジョー星》

(プレミアム殿堂カード) 【 D2フィールド 】
種族 ジョーカーズ / 文明 ゼロ / コスト3

このゲームで使うカード、そのコスト、そのテキスト内のコストはすべて、文明を失う。(無色となる)
(他のD2フィールドがバトルゾーンに出た時、このD2フィールドを自分の墓地に置く)

 というわけでいきなりプレミアム殿堂の《希望のジョー星》です。

 効果はお馴染み「全てを無色にしてしまう」というもの。

 《ゼロ・ルピア》と手を組んだり、殿堂になった後もピンで様々なデッキに出張してはピン投ゆえのヘイトを稼ぎ、最終的にはプレ殿へと送り込まれてしまった1枚です。

 確かにメタの対象範囲がわかりにくく、CSでもよくジャッジとして呼ばれることの多かったカードではあるんですが……。

 ただこのカードはこのタイミングでなかったらドラグナーを止めるのは難しかったと思うので、結構いいタイミングで登場したのでは?とは思っています。

 実際【ギャラクシールド】なんかではメタカード兼デッキの多色を和らげて回しやすくしてくれるという動きにも貢献してくれたり、【ドラグナー】の早期の革命チェンジなどを止めてくれたり、この時は「いいカードだなぁ」と思いながらプレイしていました。

 デュエマはこれからも挑戦するゲームであって欲しいものです。

《DG-パルテノン ~龍の創り出される地~》

【 DGフィールド 】
文明 ゼロ / コスト2

■このDGフィールドをバトルゾーンに出した時、カードを1枚引く。
■すべてのプレイヤーは、各ターン、クリーチャーを3体までしかバトルゾーンに出せない。
■すべてのプレイヤーは、各ターン、呪文を3枚までしか唱えられない。

 こちらは現在でもよく使われるメタカードです。

 こんな名前ではありますが、特にドラゴンシナジーはありません。あと3年遅ければ種族ドラゴンで実装されていたのでしょうか。そしたらまたアドバンスの景色もだいぶ違ったものになっていたでしょう。

 発売当初は【カリヤドネループ】が環境に存在していたことや、何度か話題になっている【ドラグナー】などにも有効であることから、比較的早い段階でデッキに投入されました。

 それこそ【ギャラクシールド】はこれと《希望のジョー星》と《洗脳センノー》を合計10枚くらい積む、みたいな感じでメタ枠を採っていましたね。

 当時は特に場持ちの良さを評価されており、それは現在でも同じ。エレメント除去は増えてはいますが【ファイアー・バード】のようにそういったカードが入っていないデッキも多く、やはりクリーチャーに比べるとだいぶ長持ちはしますね。

 ちょっと前だと【自然零ゼニス】が対【マーシャルループ】の切り札として採用しており、また直近でも【ペテンシーバース】がループ系のデッキへの対策としてこのカードを積んでいますね。

《秩序の意志》

【 呪文 】
文明 闇 / コスト4

■S・バック:闇(闇のカードを自分のシールドゾーンから手札に加える時、そのカードを捨ててもよい。そうしたら、コストを支払わずにこの呪文を唱える)
■相手のクリーチャーを1体選び、相手はそれに封印を1つ付ける。
(カードを封印するには、自分の山札の上から1枚目を裏向きのままそのカードの上に置く。コマンドがバトルゾーンに出た時、その持ち主はそのコマンドと同じ文明を持つ自身のカードから封印を1つ、墓地に置く。クリーチャーが封印されている間、両プレイヤーはそのクリーチャーを無視する)

 メジャーな除去札ですが、登場はここです。

 こちらは登場直後よりも徐々に使われるようになったといった感じであり、【アナカラーハンデス】や【水闇ヴォゲンム】、そして【闇自然ジャガイスト】などで採用。

 また墓地を増やせる効果であることもあって、【闇単零龍XENARCH】に零龍卍誕のための受け札として採用されているケースもあります。

 除去としては相手のメインアタッカーを「タップ状態で封印できる」のが強く、仮に封印を剥がされても1ターンを動けないというのは大きいです。

 私も《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》や《「戦鬼」の頂天 ベートーベン》などを封印されてたびたび困らされています。

《森夢のイザナイ メイ様》

【 クリーチャー 】
種族 オラクル / ドリームメイト / 文明 自然 / パワー2000 / コスト3

■革命チェンジ:ドリームメイト(自分のドリームメイトが攻撃する時、そのクリーチャーと手札にあるこのクリーチャーを入れ替えてもよい)
■光臨:自分のターンの終わりに、このクリーチャーがタップしていれば、自分の山札を見る。その中からコスト5以下のドリームメイトを1体選び、バトルゾーンに出してもよい。その後、山札をシャッフルする。

 ドリームメイトのコンセプトとなっているカードですが、登場はここです。ファンタジーBESTの新規カードだと思っていた方もちょくちょく見掛けましたね。

 実際、この時点で《お目覚めメイ様》→《森夢のイザナイ メイ様》のルートはあったんですよね。

 ただこの時期のメイ様は《眠りの森のメイ様》を置くか、或いは《激烈元気モーニンジョー》から何かを置くかくらいの選択肢しかなくて、結構《楯神の賢者レオルド》とかでシールド燃やしたりしていました。

 今となっては先攻で通れば勝ち。

 いやぁ、いい時代になったものです。

《特攻の忠剣ハチ公》

【 クリーチャー 】
種族 フレイム・コマンド / フレイム・モンスター / ハンター / 文明 火 / パワー3000 / コスト4

■このカードは、4枚より多くデッキに入れることができる。
■スピードアタッカー(このクリーチャーは召喚酔いしない)
■このクリーチャーの攻撃の終わりに、相手とガチンコ・ジャッジする。自分が勝ったら、自分の山札を見る。その中から、《特攻の忠剣ハチ公》を1体、バトルゾーンに出してもよい。その後、山札をシャッフルする。
(ガチンコ・ジャッジ:各プレイヤーは自身の山札の上から1枚目を見せ、それを一番下に置く。そのカードのコストが相手以上であれば、自分の勝ちとする)

 低レアのカードながら、たった1種でデッキのコンセプトを作れてしまうスゴイカードです。

 デッキそのものをネタ扱い結構革命的なカードだと思うんですよね。デッキのコンセプトカードを4枚以上……なんなら2種8枚を超える枚数を採用できるってかなり再現性という意味では【逆アポロ】に次ぐレベルの可能性があるんじゃないの?なんて思います。

 圧倒的な再現性を保証されているカードですので、そういう意味では何か強力なシナジーあるカードが来たら、もしかしたら一気に大化けするかもしれませんね。

すごいぞボクらのドラリンパック

 というわけで、非常に強力なカードが多く、環境で大いに活躍しましたドラリンパックの紹介でした。

 思い入れなども含めて個人的なTOP5カードを決めるとすれば、

 《ジョギラゴン&ジョニー ~Jの旅路~》
 《轟く革命 レッドギラゾーン》
 《龍覇龍 デッドマン=ザ=オリジン》
 《希望のジョー星》
 《森夢のイザナイ メイ様》

 の5枚ですかねぇ。

 それぞれ使ったり戦ったりしましたので、それぞれ思い出になっています。メイ様には現在もお世話になっています。

 というわけで、今回はここまで。

 今後もこうした過去のパックを振り返っていく企画はできればなぁ、と思っていますので、楽しみにしていただければ。

 それでは、また。


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