はじめに
どうも◆ドラ焼きです。今回紹介するテーマは、【デアリバイク】。
「邪神vs時皇 ~ビヨンド・ザ・タイム~」で登場した新しいアーキタイプであり、【サイバー】一強環境に一石を投じたデッキでもあります。
今回はそんな【デアリバイク】について、そもそもどういう動きをするデッキなのか、採用候補、対策などについて解説していきます。
目次
【デアリバイク】の特徴
【デアリバイク】は、9月に登場した新能力D・D・D(デデデ・デンジャラ・ダッシュ)を利用して、早期に高コストのクリーチャーを展開し、そのまま殴って勝利を目指す、速攻の側面が強いビートダウンデッキです。
キルターンは最速で3ターン目。2ターン目にクリーチャーのブーストから、《轟速 ジャ・レッド》に繋げ、その攻撃時にD・D・Dで《轟く邪道 レッドゾーン》を出すだけでも、G・ストライクなどをケアしながら3キルを狙うことが可能です。
【デアリバイク】の強みはこの速度のみにとどまりません。《魔誕の封殺ディアス Z》や《熱き邪道 レッドゾーンZ》を使った多彩な攻めも強みの一つと言えます。
《魔誕の封殺ディアス Z》は攻撃の終わりに踏み倒しを行い、それにSAを付与します。これを利用すれば、《魔誕の封殺ディアス Z》でW・ブレイクしたシールドから出てくるスパークトリガーなどをケアしつつ継続して攻撃が可能です。
また、その攻撃の終わりに出したのが《熱き邪道 レッドゾーンZ》であれば、その後ブレイクしていくシールドのクリーチャートリガー等は完全にケアできます。
そして《弐闘路と轟点火の決断》が絡めばさらに自分の攻撃回数や総打点を伸ばすことができ、より相手のS・トリガーをケアしやすくなるわけです。
ビートダウンデッキであるはずなのに、トリガーを無効化しながら殴る。これが【デアリバイク】の最大の長所だと言えるでしょう。
また、型次第にはなりますが、デアリカラーのメタカードを採用することによってメタビート的な側面を強くできるのもこのデッキの味のする部分になります。ここからは、サンプルリストや採用候補を見ながら、【デアリバイク】の構築論について紐解いていきましょう。
【デアリバイク】サンプルリスト
フルパワー構築


まず、「フルパワー構築」がこちら。
2コストブーストを多く採用し、3ターン目の《轟速 ジャ・レッド》着地をやりやすくしています。また、《~墓碑に刻まれし魔弾の名~》の採用も特徴の一つと言えます。
《~墓碑に刻まれし魔弾の名~》は、ハンデスでお茶を濁しながら、次のターンに殴りながらD・D・Dをし、《~墓碑に刻まれし魔弾の名~》の上に進化クリーチャーを乗せることで、より爆発的な打点を生み出します。
この動きはとても強力ですが、2コストブーストをしっかりと採用しておかないと、やや再現性に難があるということは覚えておきたいです。
また、先攻3ターン目の《~墓碑に刻まれし魔弾の名~》は強力ですが、後攻だと1ハンデスしただけでターンエンドになります。後攻時の出力に関しては少し心許ないのも事実でしょう。
メタカード多め構築


続いてメタカードを採用した、「メタ型」も紹介します。
こちらは2コストブーストの枚数を減らし、《場和了GO-YAMA-58》を採用しているのが特徴です。
《場和了GO-YAMA-58》は、現環境で言えば【サイバー】、【キャベツ】、【ファイアー・バード】などの対面に対して有効なメタカードです。特に【サイバー】の先3メクレイドを止められるのが偉く、後手捲りも狙えるようになるでしょう。
フルパワー構築と比べて自分の動きの再現性は低く、先攻の押し付け力は落ちていますが、その分環境の特定の対面に対して後手捲りをしやすくなっていると言えるでしょう。
もちろん、ミラーのフルパワー構築と当たった時などには、少し苦戦を強いられることになるでしょうね。採用しているメタカードが刺さらない対面にどう勝つのかが、この構築にとっての課題になります。
アドバンス構築


実は【デアリバイク】は、アドバンスにも流用できるデッキです。対【サイバー】に有利なデッキとして、10月のGPでも活躍が期待できるでしょう。
オリジナルから強化された点は主に2つ
- 《禁断~封印されしX~/伝説の禁断 ドキンダムX》により、コマンドが出るたびに墓地が増える。これにより、《魔誕の封殺ディアス Z》や《アーテル・ゴルギーニ》をより強く使える。ロングゲームになれば禁断解放も狙うことが可能。
- 《アーテル・ゴルギーニ》が《蒼き覚醒 ドギラゴンX》にP革命チェンジができるため3打点となる。《魔誕の封殺ディアス Z》は《時空の禁断 レッドゾーンX》にP侵略が可能。
単純にデッキパワーが上がっています。また、アドバンスならではの要素として、メタカードである《場和了GO-YAMA-58》の価値が高いのでサンプルリストはメタ型にしています。
あとは《禁断~封印されしX~/伝説の禁断 ドキンダムX》で勝手に墓地が増えていくことを利用するなら、《禁断の轟速 ブラックゾーン》のような墓地から侵略できるカードも相性が良いと言えますね。
【デアリバイク】採用候補
では続いて、【デアリバイク】の採用候補カードについて役割ごとに見ていきましょう。
D・D・Dのカード
《轟く邪道 レッドゾーン》

【 G-NEOドリーム・クリーチャー 】
種族 ソニック・コマンド / 侵略者 / 文明 火 / パワー12000 / コスト6
■D・D・D[火(4)]
■G-NEO進化:闇、火、または自然のクリーチャー1体の上に置いてもよい。
■T・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、アンタップする。
■このクリーチャーが出た時または攻撃する時、相手の、パワーが一番小さいクリーチャーをすべて破壊する。
■自分のクリーチャーは、相手のカードによる攻撃できない効果を無視して攻撃できる。
1枚で最も打点を出せるカードであり、このカードが出るだけでG・ストライク、《終止の時計 ザ・ミュート》、《裏斬隠 テンサイ・ハート》、《ボン・キゴマイム》をはじめとしたメタカードなどを貫通しながら殴り切ることができます。イメージは赤いクラジャですね。
攻撃中のクリーチャーの上に進化として出すのが最も打点が出るんですが、状況によっては横に出して除去クリーチャーとして使うこともあります。
例えば相手に《奇石 ミクセル》や《洗打の妖精》のようなメタカードを出されている時、この時進化クリーチャーとして出してしまうとリーサルがないのに、相手に3枚分のブレイクを与えてしまいます。
そのため、横に出して除去カードとして使い、次のターン以降に刺し切る準備をするイメージで使っていきたいです。
《魔誕の封殺ディアス Z》

【 G-NEOクリーチャー 】
種族 デーモン・コマンド / 文明 闇/火/自然 / パワー10000 / コスト6
■D・D・D[闇/火/自然(4)]
■G-NEO進化:闇、火、または自然のクリーチャー1体の上に置いてもよい。
■マッハファイター
■W・ブレイカー
■このクリーチャーの攻撃の終わりに、コスト5以下のクリーチャーを1体、自分の墓地またはマナゾーンから出す。このターン、そのクリーチャーに「スピードアタッカー」を与える。
《轟く邪道 レッドゾーン》に次ぐ二の矢であり、このデッキのトリガーケア範囲を広げるメインカードでもあります。
主な使い方は、2コストの《轟速奪取 トップギジャ》系列のブーストから繋げて3ターン目に着地させる動きです。この時の使い方にも2パターンあり、攻撃中のクリーチャーに進化させるパターンと、横に出すパターンです。
進化させると、G-NEO進化による除去耐性を活かしつつ2点刻み、その後横にスピードアタッカーを出すことができます。《アーテル・ゴルギーニ》や《轟速 ジャ・レッド》を出して追撃していく動きが強力です。
横に出した場合は、マッハファイターを活かして相手の盤面のクリーチャーを除去できます。3ターン目に出てくるパワー10000のマッハファイターって、もうそれだけでゲームに勝つだけの破壊力があるため、この動きもよくやります。
このターン中に攻め切る場合には前者の使い方を、相手の場に殴り先があり、リソース差をつけたい場合に後者の使い方をやりましょう。
また、このカードの能力の注意点として、踏み倒し効果は強制です。性質上《真気楼と誠偽感の決断》や《流星のガイアッシュ・カイザー》をケアしづらいカードである点は注意しながら使っていってください。
《弐闘路と轟点火の決断》

【 呪文 】
文明 闇/火/自然 / コスト5
■D・D・D[闇/火/自然(3)](自分のクリーチャーが攻撃する時、このカードを[闇/火/自然(3)]支払って自分の手札から実行してもよい)
■次の中から2回選ぶ。(同じものを選んでもよい)この呪文を「D・D・D」で唱えたなら、かわりに全てを1回ずつ使ってもよい。
▶自分のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーの最初の攻撃の終わりに、そのクリーチャーをアンタップする。
▶自分のマナゾーンにあるカードを4枚アンタップする。
▶自分の山札の上から3枚を墓地に置く。その後、クリーチャーを1体、自分の墓地から手札に戻す。
D・D・Dとして使うことにより、爆発的に打点を増やすことができるカードです。
また、ゲームが長引いた際には5マナで手撃ちします。マナアンタップ効果を使用することで、実質0マナで打点を増やしたり、公開領域を広げてD・D・Dを拾いにいけるようになります。
《熱き邪道 レッドゾーンZ》

【 G-NEOクリーチャー 】
種族 ソニック・コマンド / 侵略者 / 文明 火 / パワー6000 / コスト5
■D・D・D[火(4)](自分のクリーチャーが攻撃する時、このカードを[火(4)]支払って自分の手札から実行してもよい)
■G-NEO進化:闇、火、または自然のクリーチャー1体の上に置いてもよい。(カードが下にあれば、NEO進化クリーチャーとして扱い、離れる時、かわりに下のカードすべてが離れる)
■W・ブレイカー
■自分のターン中に、相手のクリーチャーが出る時、自分の他の火のコマンドがあれば、その相手のクリーチャーはかわりに持ち主の墓地に置かれる。
■相手のシールドが離れた時、自分はカードを1枚引いてもよい。
ここまで見てきた3種類のD・D・Dカードは3ターン目に使っても強いカードでしたが、このカードのみ単体での性能は少し劣ります。先攻3ターン目にこれが出て起きることはWブレイクと2枚ドローくらいなので、相手を倒し切るには少し心許ないです。
ただ、他のカードとくっついた時に相手の受け手段を封じることのできるカードとして活躍してくれます。
中盤〜終盤で1枚絡んで欲しいカードなので、優先度はやや低いですが、あるのとないのとではデッキの出力が変わってくるカードですね。
攻めの選択肢となるカード
《アーテル・ゴルギーニ》

【 クリーチャー 】
種族 メカ・デル・ディネロ / スーパーカー・ドラゴン / 文明 闇 / パワー6000 / コスト5
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、次の中から2つ選ぶ。(同じものを2回選んでもよい。)
►相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーを-4000する。
►自分の山札の上から4枚を墓地に置く。
►コスト4以下のクリーチャーを1体、自分の墓地から出す。
■このクリーチャーが離れる時、かわりに自分の他のクリーチャーを1体破壊してもよい。
《魔誕の封殺ディアス Z》からの踏み倒し先として強力な単色カードその1。
蘇生効果で《轟速 ジャ・レッド》を探し、更に打点を伸ばすことが可能ですし、自身も除去されない打点として機能します。
もちろん、ロングゲームになった際の強さは折り紙つき。相手のメタクリーチャーやブロッカーをマイナス効果で除去するなどして、突破を狙っていきましょう。
《危険深淵 デンジャラス=ジャック》

【 NEOクリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / 文明 闇 / パワー6000 / コスト5
■D・D・D[闇(5)]
■NEO進化:水、闇、または火のクリーチャー1体の上に置いてもよい。
■W・ブレイカー
■相手のクリーチャーはタップして出る。
《魔誕の封殺ディアス Z》からの踏み倒し先として強力な単色カードその2。相手の次のターンの動きを封じつつ殴れるようになります。
《アーテル・ゴルギーニ》と比べると使い勝手の幅は広くないカードですが、特定の対面に対して強いというタイプのカードです。例えばミラーが流行っている時などは、3ターン目に《危険深淵 デンジャラス=ジャック》が立つだけでもゲームエンドになるため、採用を検討しても良いと思います。
《~墓碑に刻まれし魔弾の名~》

【 クリーチャー 】
種族 ダークロード / ドラゴン・ゾンビ / スチーム・ナイト / フュージョナー / 文明 闇 / パワー4000 / コスト4
■このクリーチャーが出た時、相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。その後、その捨てたカードのコストと同じ枚数、自分の山札の上から墓地に置いてもよい。
■超魂X(これがクリーチャーの下にあれば、そのクリーチャーにも以下の能力を与える)
■このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーよりコストが小さいクリーチャーを1体、自分の墓地から出してもよい。このターン、そのクリーチャーは相手プレイヤーを攻撃でき、このターンの終わりに山札の下に置かれる。
出た時に墓地を増やし、自分の《魔誕の封殺ディアス Z》や《弐闘路と轟点火の決断》をより使いやすくするカードです。そして、攻める際にはこのカードの上にNEOクリーチャーを乗せることで蘇生範囲を広げていきます。
ただしすでに述べたとおり3ターン目に出せないと少し遅いカードでもあります。このカードを採用する場合には2コストのブーストを多めに採用してあげましょう。
《覇帝なき侵略 レッドゾーンF》、《熱き侵略 レッドゾーンZ》、《禁断の轟速 ブラックゾーン》

【 進化クリーチャー 】
種族 ソニック・コマンド / 侵略者 / 文明 火 / パワー11000 / コスト6
■進化:火のクリーチャー1体の上に置く。
■侵略:火のコマンド(自分の火のコマンドが攻撃する時、自分の手札にあるこのクリーチャーをその上に重ねてもよい)
■W・ブレイカー
■このクリーチャーの攻撃中、相手は「G・ストライク」を使えない。
■各ターン、このクリーチャーの最初の攻撃の終わりに、このクリーチャーをアンタップし、一番上のカードを破壊する。

(殿堂カード) 【 進化クリーチャー 】
種族 ソニック・コマンド / 侵略者 / 文明 火 / パワー11000 / コスト6
■進化-自分の火のクリーチャー1体の上に置く。
■侵略―火のコマンド(自分の火のコマンドが攻撃する時、自分の手札にあるこのクリーチャーをその上に重ねてもよい)
■W・ブレイカー
■このクリーチャーを進化ではないクリーチャーの上に置いた時、相手のシールドをひとつ選び、持ち主の墓地に置く。

【 進化クリーチャー 】
種族 ソニック・コマンド / S級侵略者 / 文明 闇/火 / パワー12000 / コスト7
■進化:闇または火のクリーチャー1体の上に置く。
■S級侵略[轟速]:闇または火のコマンド(自分の闇または火のコマンドが攻撃する時、自分の手札か墓地、またはバトルゾーンにあるこのクリーチャーをその上に重ねてもよい)
■T・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時、相手は自身のパワーが一番小さいクリーチャーすべてに封印を1つずつ付ける。
(カードを封印するには、自分の山札の上から1枚目を裏向きのままそのカードの上に置く。クリーチャーが封印されている間、両プレイヤーはそのクリーチャーを無視する。)
侵略を持つ上バイクたちです。《轟速 ジャ・レッド》などの上に乗せることでより、打点を追加することができます。
《弐闘路と轟点火の決断》で墓地からカードを回収できるため、これらのカードは1、2枚採用しておくだけでも価値があります。また、《禁断の轟速 ブラックゾーン》に関しては墓地に落ちるだけでも強いですね(ただし、多色なので手札でかさばりやすいです)。
デッキの枠が許す限りリーサルパターンを増やしたい、あるいは《禁断の轟速 ブラックゾーン》の封印によってのみ除去できるカードが環境に存在する、というような時にこれらのカードの採用を検討してみても良いでしょう。
初動
《轟速奪取 トップギジャ》、《桜風妖精ステップル》

【 クリーチャー 】
種族 アウトレイジ / 侵略者 / 文明 自然 / パワー1000 / コスト2
■G・ストライク(このカードを自分のシールドゾーンから手札に加える時、表向きにし、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
■このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から1枚をマナゾーンに置く。
■このクリーチャーが破壊された時、カードを1枚、自分のマナゾーンから墓地に置く。

【 クリーチャー 】
種族 スノーフェアリー / 文明 自然 / パワー1000 / コスト2
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。
■このクリーチャーが破壊された時、カードを1枚、自分のマナゾーンから墓地に置く。
最もオーソドックスな初動がこの2種類です。2ターン目に出しながら、3ターン目に殴れるのがD・D・Dと相性が良いです。
2ターン目に出したこれらのカードが破壊されない環境であれば、この2種類のカードを初動として採用しましょう。
その他の選択肢
《轟速奪取 トップギジャ》や《桜風妖精ステップル》が除去されてしまう環境の時、どういう初動を採用すればよいか考えていきます。
まず、《ジャスミンの地版》。このカードは殴れないですが、中盤以降に進化元となってくれるため、結果的に自分の打点を増やすことに繋がります。《~墓碑に刻まれし魔弾の名~》を多く採用するような型であれば、このカードもうまくゲームに絡めることができるでしょう。

【 タマシード 】
種族 スノーフェアリー / レクスターズ / 文明 自然 / コスト2
■シンカライズ:このタマシードがクリーチャーであるかのように、この上に進化クリーチャーを置いてもよい。
■このタマシードが出た時、自分の山札の上から1枚目をタップしてマナゾーンに置く。
次に、《ROYAL-減亜5》などの手札からマナにカードを置く初動について。これらは、自分の手札消費が激しいというのが弱点です。《ROYAL-減亜5》は条件次第で手札消費がプラマイ0ですが、手札からNEOクリーチャーを置く、ということはつまり手札からD・D・Dを置く、ということになるのでやっぱり使いにくいです。

【 クリーチャー 】
種族 ドリームメイト / テクノ・サムライ / 文明 自然 / パワー1000 / コスト2
■このクリーチャーが出た時、自分の手札を1枚、タップしてマナゾーンに置いてもよい。それがNEOクリーチャーなら、カードを1枚引く。
《危険深淵 デンジャラス=ジャック》を4枚採用するなどし、《ROYAL-減亜5》を使いやすくする。というような工夫ができるのならこの限りではありませんから、デッキ全体のバランスと相談しながら採用を検討していきましょう。
他にも《奇跡妖精ユピ》、《奇跡妖精マルス》、《奇跡妖精サートゥル》などの軽減サイクルも採用候補です。これらは、パワー3000のマッハファイターで《轟速奪取 トップギジャ》などが除去されてしまう、という環境であれば採用候補になります。

【 クリーチャー 】
種族 スノーフェアリー / 文明 火 / パワー3000 / コスト2
■G・ストライク (このカードを自分のシールドゾーンから手札に加える時、表向きにし、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
■各ターンに一度、自分の闇、火、または自然のクリーチャーの召喚コストを1少なくしてもよい。ただし、コストは0以下にはならない。
とにかく、この初動枠については環境によって選ぶことになります。どの初動にも裏目があるので、自分の出る大会のメタゲームに合わせて考えていきましょう。あるいは、ブーストを減らしてこの後紹介するメタカードに枠を割いていく、というのも一つの手になります。
メタカード
《PP-「P」》

【 クリーチャー 】
種族 ハンター / エイリアン / テクノ・サムライ / 文明 自然 / パワー3000 / コスト3
■相手のマナゾーンにあるカードの枚数よりコストが大きい相手のクリーチャーが出る時、相手はかわりにそれを持ち主のマナゾーンに置く。
■超魂X(これがクリーチャーの下にあれば、そのクリーチャーにも以下の能力を与える)
■相手のターンの終わりに、相手のタップしているクリーチャーがなければ、自分の山札の上から2枚をマナゾーンに置いてもよい。そうしたら、カードを1枚、自分のマナゾーンから手札に戻す。
このカードに限らず、【デアリバイク】に採用するメタカードについては殴るタイミングで効果を発揮するカードが望ましいです。
デアリというカラーはどうしてもドローソースなどを採用しにくい色なので、どんな手札をもらってもある程度は相手の受け札をケアできる、というような構造にしたいです。相手の受け札ケアについては、D・D・Dカードだけでなく、このメタカードでも意識していきましょう。
そして、《PP-「P」》ですが、本当に強い。
殴るタイミングで《ルード・ザーナ》、《忍蛇の聖沌 c0br4》などの高コストS・トリガークリーチャーをケアできるようになるため、デッキの貫通力がぐっと上がります。
また、このカードを活かしきることを考えるならば、S・トリガーも採用してあげたいです。
相手は《PP-「P」》のターン終了時効果をケアするためにこちらのシールドに向かって攻撃をしてくるタイミングがあります。その時に、S・トリガーを踏ませると大きなアドバンテージを稼ぐことができます。
ただ、《魔誕の封殺ディアス Z》や《アーテル・ゴルギーニ》から出せる範囲で、デアリカラーで、使いやすいトリガーってなかなか無いんですよね。火・闇・自然いずれかの単色コスト5以下(4以下だともっと最高)で、使いやすいS・トリガークリーチャーが出たなら、ぜひこのデッキに採用してあげてください。
《場和了GO-YAMA-58》

【 クリーチャー 】
種族 ワイルド・ベジーズ / テクノ・サムライ / フュージョナー / 文明 自然 / パワー3000+ / コスト2
■G・ストライク(このカードを自分のシールドゾーンから手札に加える時、表向きにし、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
■相手のエレメントは、相手の手札以外から出ない。
■超魂X(これがクリーチャーの下にあれば、そのクリーチャーにも以下の能力を与える)
■このクリーチャーにカードが3枚以上含まれていれば、このクリーチャーのパワーを+6000し、「パワード・ブレイカー」を与える。(「パワード・ブレイカー」を持つクリーチャーは、そのパワー6000ごとにシールドをさらに1つブレイクする)
2コストのメタカードとして今の環境でも最も刺さりの良いカードの中の1枚。
似たような効果に、《清浄のカルマ インカ/オキヨメ・水晶チャージャー》もありますが、あちらはクリーチャーのみを止める効果なので、対【サイバー】でメクレイドで《アストラルの海幻》を出されてしまう点には注意しましょう。
このデッキの場合は、3ターン目にマナを伸ばしてターンエンド、というシチュエーションはあまり無いため、G・ストライクも持っている《場和了GO-YAMA-58》に軍配があがるかなという印象です。
余談ですがアドバンスではドラグハートを止められる《場和了GO-YAMA-58》一択です。今すぐ《清浄のカルマ インカ/オキヨメ・水晶チャージャー》はデッキから抜いてください(アドバンスハラスメント)。
受け札
《PP-「P」》のところで解説したとおり、S・トリガーを入れることでより、《PP-「P」》を有効に使いやすくなります。
《魔誕幻獣ボンメェ》は火のコマンドとして、《熱き邪道 レッドゾーンZ》や各種侵略と相性がよく、初動にも数えられるカードです。プレイアブルなS・トリガーとしてはかなり優秀な部類になりますね。

【 クリーチャー 】
種族 デーモン・コマンド / ドリームメイト / 文明 火/自然 / パワー2000 / コスト3
■S・トリガー(このクリーチャーをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい)
■このクリーチャーが出た時、次のうちいずれか1つを選ぶ。
▶相手のコスト4以下のエレメントを1つ選び、破壊する。
▶自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。
他にも《魔誕翔天マルピア》、《忍蛇の聖沌 c0br4》、《逆転の影ガレック》、《ハンマ=ダンマ》、《魔誕の賢者ランブル》、《戯具 ヴァイモデル》などが自分が調整しているときに採用候補としてあがっていました。
これらの受け札の中から環境に合わせて取捨選択をしてみてください。
【デアリバイク】回し方
序盤:D・D・Dの準備を整える
キーカード:《轟速奪取 トップギジャ》、《PP-「P」》など
まずは自分の場にD・D・Dをするための殴れるクリーチャーを用意しつつ、マナを整えていきます。
また、自分の手札と相手のデッキを考えながらどういう風に殴っていくのかプランを立てましょう。このデッキはドローソースがなく、自分のリソースを増やす手段は《PP-「P」》のブースト、《弐闘路と轟点火の決断》の回収、《熱き邪道 レッドゾーンZ》のドローくらいです。
そのため、初手の段階でどういうフィニッシュを目指すのかをある程度組み立てておく必要があります。
相手の受け手段が全タップトリガーやG・ストライクに寄っているなら《魔誕の封殺ディアス Z》が強いですし、クリーチャーの受け手段が多いなら《熱き邪道 レッドゾーンZ》が強いです。また、そもそもG・ストライクしか受けがないなら《轟く邪道 レッドゾーン》のみで貫通も可能です。
あるいは、自分の手札が弱いからこそ早い段階でジャスキルを通しに行かないといけない、なんてこともしばしばあります。
最も効率よく相手を倒し切るためのハンドキープ、マナ置き、デッキトップからの受け入れの作り方を意識しながら1ターン目からゲームを組み立てていきましょう。
中盤:盤面を制圧する
キーカード:《PP-「P」》、《~墓碑に刻まれし魔弾の名~》、《魔誕の封殺ディアス Z》など
このデッキはアグロデッキですが、一番攻撃を通しやすい状況になるまで溜めるということもできるデッキです。相手の動きに応じて盤面除去やハンデスを繰り返し、しっかりとマウントを取ることを意識したいです。
《PP-「P」》、《場和了GO-YAMA-58》などのメタカードもこの溜める動きに不可欠なカードです。
こういうメタカードを立てているだけで相手の動きを縛れる場合には、《魔誕の封殺ディアス Z》からメタカードを出したり、《アーテル・ゴルギーニ》を経由しながらメタカードを出して、1ターンもらってから殴り切ることを目指します。
終盤:相手のトリガーをケアしながら殴り切る
キーカード:《PP-「P」》、《轟く邪道 レッドゾーン》、《弐闘路と轟点火の決断》、《魔誕の封殺ディアス Z》など
相手の受け札を可能な限りケアしながら殴ります。
ここまでも何度か触れてきましたが、改めてこのデッキがどれだけの受け手段をケアできるのかおさらいしておきましょう。
- 《PP-「P」》や《場和了GO-YAMA-58》のメタカードによる受け札ケア
- 《轟く邪道 レッドゾーン》による攻撃不可能カード(G・ストライクなど)のケア
- 《熱き邪道 レッドゾーンZ》によるクリーチャー全般のケア
- 《魔誕の封殺ディアス Z》の攻撃後の展開によるG・ストライクやタップトリガーのケア
- 《弐闘路と轟点火の決断》の攻撃後アンタップによるタップトリガーなどのケア
生半可な受けは簡単に突破していきます。
このバリエーション豊富な攻め手段をどうかわしていけば良いのか、ここからは【デアリバイク】の対策方法について見ていきましょう。
【デアリバイク】の対策方法
トリガーなど受け札で対策する
まず最初の対策として、真正面から相手の攻撃を受け切る方向で考えてみましょう。デアリというカラーの性質上、一度受け切ってしまえばそこからの立て直しには時間がかかるため除去トリガーなどは有効に働きやすいです。
ただし、《PP-「P」》や《熱き邪道 レッドゾーンZ》によってクリーチャーの受けは封殺されるため、基本的には呪文トリガーなどで対策していくのが望ましいです。
いくつか例を挙げながら見ていきましょう
・《深淵の逆転撃》

【 呪文 】
文明 闇 / コスト4
■逆転撃[闇(3)]:クリーチャーが自分を攻撃する時、その攻撃中にまだ「逆転撃」を使っていなければ、この呪文を自分の手札からコストを支払わずに唱えてもよい。そうしたら、次の自分のターンのはじめに[闇(3)]を支払う。支払えなければ、自分はゲームに負ける。
■相手のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーを-∞する。(パワー0以下のクリーチャーは破壊される)
《轟く邪道 レッドゾーン》や《魔誕の封殺ディアス Z》のG-NEO耐性を無視しながら除去することができます。次の自分のターンはパスのターンになりがちですが、それ以上に相手のリソースを大きく削ることができるため非常に刺さりの良い対策方法になります。
弱点としては、先攻3ターン目に攻められた場合に自分のマナが足りない可能性があることでしょう。そのため、2コストブーストができるデッキで採用するのが望ましいです。これであれば後攻でもギリギリ間に合います。
主な採用デッキ:【アナカラーボウダンロウ】、【アナカラーマルル】、【5cコン】など
・《S・S・S》、《テック団の波壊Go!》
除去トリガーといえば、ですよね。
《S・S・S》については2回の除去とタップによって確実に1ターンがもらえますし、《テック団の波壊Go!》に関してもバウンスによってい相手の進化クリーチャーの下を剥がし、実質的に攻撃不可能にすることもできます。
主な採用デッキ:【5cコン】、【4cディスペクター】など
・《「この先は修羅の道ぞ」》、《死神XENARCH・ハンド》
もう少しプレイアブルなカードや、単色のカードでいくと、このあたりになります。
《修羅の死神フミシュナ/「この先は修羅の道ぞ」》に関しては本当に多くのデッキに採用できますね。最近は【サイバー】の台頭でめっきり見なくなりましたが、もう1度スポットライトが当たることになるでしょう。
これらのカードは1枚で2回除去できるというのが強く、《魔誕の封殺ディアス Z》の攻撃に対して踏ませた時、G-NEO耐性を貫通して破壊することが可能です。
主な採用デッキ:【クローシスジャオウガ】、【ドロマーコンプ】など
相手の初動を破壊する
【デアリバイク】はその性質上、《轟速奪取 トップギジャ》がスタートカードです。そのため、序盤から除去を飛ばせるデッキはそれだけでゲームを有利に進められます。
現環境デッキで言うならば、《魔誕幻獣ボンメェ》や《料理犬のヴィヤンドゥ》を採用できる【ドリームメイト】は対【デアリバイク】に強い筆頭のデッキになります。
【ドリームメイト】側が先攻であればそれだけで有利にゲームを進められますし、後攻2ターン目の光臨という上振れで後手捲りも可能です。
他にも、《学識妖精サイクリル》を多めに積んだ【ジャイアント】、《ドアノッカ=ノアドッカ/「…開けるか?」》を採用した【闇単アビス】なども【デアリバイク】には強いデッキとなります。」


また、破壊という手段にこだわらなくとも、盤面を空にさえしてしまえば《轟速 ジャ・レッド》無しでは攻め込めない状況を作ることができます。
そういう意味では、《理想と平和の決断》や《天彩の精霊ミルディアス》が使える【トリーヴァアルファディオス】、《冥土人形ヴァミリア・バレル》を使える【ドロマーコンプ】、【水闇コンプ】なども対策手段があるデッキだと言えるでしょう。
メタカードで対策する
【デアリバイク】は性質上メタカードが刺さりにくいデッキですが、シチュエーション次第でメタカードで動きを制限することができます。
・《奇石 ミクセル》や《洗打の妖精》などのマナの枚数参照のメタカード
これらで、《轟く邪道 レッドゾーン》絡みのリーサルは止めることができます。
ただし、《魔誕の封殺ディアス Z》によって突破されやすい点には注意しましょう。G-NEOの耐性を活かしながら盤面を荒らされてそのまま盤面を返せず負け、ということはよくあります。
また、《轟く邪道 レッドゾーン》に関してもリーサルを止めることができるだけで、盤面除去がそもそもきつい場面もあるでしょう。
総じて1ターンは得られることが多いが、相手にある程度の自由を与えてしまうメタカードと言えます。
・《キャディ・ビートル》や《PP-「P」》のようなマナ参照でそもそも場に出させないメタカード
そもそもD・D・Dでの踏み倒しを咎めることができるため、《洗打の妖精》などと比べてもより相手の自由を制限することができるメタカードです。
ただし、マナが6まで伸びてしまうと機能しなくなるメタカードである点は《洗打の妖精》などと同じなので、あくまでも相手のキルターンを遅らせるカードだと認識しておきましょう。
これらのメタカードで稼いだターンを活かし、スムーズにゲームを決められるデッキで採用したいメタカードです。
・更地に《ボン・キゴマイム》
《轟く邪道 レッドゾーン》によって突破されがちなメタカードですが、D・D・Dをするためのクリーチャーがいない状況ならば、しっかりとターンを稼いでくれます。
《アーテル・ゴルギーニ》で相手の場を除去しながら《ボン・キゴマイム》を出せるようにする、などの工夫によってちゃんと輝くでしょう。
また、【ジャイアント】であれば《学識妖精サイクリル》→《巨魔天 アオフェシー》のような動きは【デアリバイク】に対して蓋ができる動きだと言えるでしょう。
他にも【トリーヴァアルファディオス】で、《王導聖霊 アルファディオス》→《滝川るる&ラフルル -閃光のヒロイン-》→除去クリーチャー&《天革の騎令嬢 ミラクルステラ》、みたいな動きも強いでしょう。
おわりに
ということで【デアリバイク】の解説やってきました。
「【サイバー】に対して勝てるデッキがない」と嘆くしかなった状況を変えてくれたデッキですが、ここからが本番だと自分は考えています。
【デアリバイク】の対策として、《深淵の逆転撃》、《PP-「P」》のようなメタカードが良いと紹介してきましたが、残念なことにこれらのカードは【デアリバイク】に刺さる一方で、【サイバー】には刺さりの悪いメタカードです。
そして、【サイバー】に対して刺さる《場和了GO-YAMA-58》、《ボン・キゴマイム》、《天革の騎令嬢 ミラクルステラ》などのメタカードは・・・【デアリバイク】には刺さりません。
つまりこれから私たちは、【サイバー】と【デアリバイク】という対策が難しい2デッキを相手に板挟みの環境を戦っていくことになります。
【サイバー】、【デアリバイク】に抗う第三勢力となるデッキが現れてくるのか、これからの開拓に注目していきましょう。
因みに、筆者は【ドロマーコンプ】に注目しています。【サイバー】に対してのメタカード、【デアリバイク】に対するメタカードを同時に採用できるカラーリングで、かつ、自分の動きの線も太いってなるとここなのかなあ・・・という予想です。ただ、他のデッキに勝てるかどうかは・・・難しいところですね。