2020年12月の殿堂執行により、現在「アドバンス」に対応していないデッキです。
はじめに
超天篇末期。環境は、GRゾーンによって支配されていました。
ときにはアタッカーとして、ときにはコンボパーツとして登場するGRクリーチャーを相手に、既存のデッキは次々と倒され、あるいは対応を迫られる厳しい状況に追いやられていました。
そして十王篇。新しいカードの登場と、とある古いカードの発掘により「踏み倒しによる展開力」「シールド追加による防御力」そして「ループ・ビート両方を見ることができるGRメタ性能」を手に入れた新たなデッキが誕生します。
その名も【ダッカルパラノーマル】。
この記事では、「最新」と「遺物」が交差する異形のコンボを組み込んだこのデッキを解説いたします。
目次
【ダッカルパラノーマル】とは
【ダッカルパラノーマル】は《緑知銀 ダッカル》や《「策略のエメラル」》のシールドに表向きで置く効果を利用し、「ギャラクシールド」や《凄惨なる牙 パラノーマル》といったシールドで効果を発動するカードを活用する、コンボを組み込んだコントロールデッキです。
《凄惨なる牙 パラノーマル》は小型が多いGRクリーチャーに痛烈に刺さり、最速でシールドに設置することができればGR主体のデッキにはほぼゲームセットまで持ち込むことが可能です。
それだけでなくブロッカーやシールド追加を擁することからビートダウンへの防御力も高く、他のデッキとは一味違う「シールドを自在に操る」戦い方ができる独自性の高いデッキと言えるでしょう。
長所
- 《凄惨なる牙 パラノーマル》のおかげでパワー3000以下のクリーチャーに非常に強い
- ブロッカーやシールド追加が可能なので防御力が高い
- 一度回りだすと連鎖的に大量展開が可能
短所
- 《奇石 ミクセル》などのコスト踏み倒しメタに弱い
- トリガーはさほど多くない
- キルターンが遅い
【ダッカルパラノーマル】のデッキレシピ
【ダッカルパラノーマル】の回し方
①表向きシールドで切札を仕込め!
【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / サバキスト / 文明 光 / パワー4500 / コスト4
■ブロッカー
■このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時または自分が呪文を唱えた時、自分の山札の上から1枚目を、表向きにして自分のシールド1つの上に置いてもよい。
■無色クリーチャーすべての召喚コストを2多くし、無色呪文すべてを唱えるコストを2多くする。
【クリーチャー】
【種族】サイバーロード/チーム銀河
【文明】水
【コスト】4
【パワー】3000
■ブロッカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の手札を1枚、表向きまたは裏向きにして、新しいシールドとしてシールドゾーンに置いてもよい。そうしたら、自分のシールドを1つ選び、手札に加える。ただし、その「S・トリガー」は使えない。
表向きのシールドを作り、ギャラクシールドの準備を整えるのが第一の目標です。
呪文に反応して山札の上から表向きシールドを供給する《緑知銀 ダッカル》と狙ったカードを手札から表向きでシールドに送れる《「策略のエメラル」》がその役割を担います。
《ヘブンズ・フォース》があればこれらのカードは2ターン目に出すことができます。もし2ターン目に間に合わない場合は、《ブレイン・ストーム》や《シークレット・クロックタワー》、《「蒼刀の輝将」》などのドローで必要なパーツを探しましょう。
後述する狙ったカードを表向きでシールドに置けるように動きましょう。
その時に役に立つのが《緑知銀 ダッカル》と《ブレイン・ストーム》 《シークレット・クロックタワー》 のコンボです。
【 呪文 】
文明 水 / パワー- / コスト2
カードを3枚まで引く。その後、自分の手札を2枚、好きな順序で自分の山札の上に置く。
これらのドローカードは山札の一番上を操作できるので、唱えたあとに狙ったカードを《緑知銀 ダッカル》の効果で山札の上に置くことができます。重要なテクニックなので覚えておきましょう。
②シールドからキーパーツを出撃!
シールドにある表向きのカードを利用し、展開や盤面制圧を行っていきます。
【 クリーチャー 】
種族 アウトレイジ / 文明 闇 / パワー7000 / コスト7
■W・ブレイカー
■シールド・ゴー(このクリーチャーが破壊された時、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに表向きのまま加える。このクリーチャーが表向きで、シールドゾーンを離れる時、かわりに自分の墓地に置く)
■このカードが自分のシールドゾーンに表向きであれば、バトルゾーンにある相手のクリーチャーすべてのパワーは-3000される。
デッキの名前にもなっている《凄惨なる牙 パラノーマル》は、シールドに表向きであるだけで相手クリーチャーのパワーを-3000します。効果は非常に大きく、相手の初動クリーチャーなどはこれだけで全滅させることが可能です。
特に小粒が多いGRクリーチャーにはよく刺さり、それらを主軸にしているデッキを機能不全に陥らせることも可能です。
もちろん、そうでない相手にもパワー減少が働くためバトルを有利に進めることができます。もし複数枚重なれば、軽量~中量クリーチャー主体のデッキの基盤はズタズタにする事ができます。
【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / チーム銀河 / 文明 光 / パワー11500 / コスト8
■ギャラクシールド [ll06](このカードを使うコストの代わりに、 [ll06]を支払ってもよい。そうしたら、このカードを表向きにし、新しいシールドとしてシールドゾーンに置く)
■自分のターンのはじめに、このクリーチャーが表向きで自分のシールドゾーンにあれば、コストを支払ったものとして召喚する。
■ブロッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが表向きでシールドゾーンに置かれた時、あるいはバトルゾーンに出た時または攻撃する時、自分の山札の上から2枚を見る。そのうちの1枚を手札に加え、もう1枚を表向きにして、新しいシールドとしてシールドゾーンに置く。
展開の要となり、手札とシールドを補給してくれるのが 《「絶対の楯騎士」》です。
このカードが表向きでシールドに置かれた時とバトルゾーンに出た時に、 山札の上から2枚見て手札とシールドにカードを加えることが出来ます。
この時シールドに置かれるカードは表向きで置かれる為、 2枚目以降の《「絶対の楯騎士」》 や《「蒼刀の輝将」》を置く事で、さらなる展開とリソース確保に繋がります。
上述の《ブレイン・ストーム》等を利用して山札を操作し、積極的に狙っていきましょう。
③守りを固めつつ一気に圧殺!
《凄惨なる牙 パラノーマル》 による防御と 《「絶対の楯騎士」》 によるシールド追加・展開の体制が整ったら、居並んだ大量のギャラクシールド持ちクリーチャーで一斉攻撃を行いましょう。
この時に有効なのが《「雷光の聖騎士」》です。
【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / エンジェル・コマンド / チーム銀河 / 文明 光/水 / パワー8500 / コスト6
■ギャラクシールド [lw04]
■自分のターンのはじめに、このクリーチャーが表向きで自分のシールドゾーンにあれば、コストを支払ったものとして召喚する。
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手のクリーチャーを1体選び、裏向きにして新しいシールドとして持ち主のシールドゾーンに置く。
■自分のシールドがブレイクされる時、このクリーチャーがバトルゾーンまたは表向きで自分のシールドゾーンにあれば、シールドブレイクのかわりに自分の手札を1枚捨ててもよい。
除去を行いながら自分のシールドを手札と引き換えに守る効果を持っているため、二重の意味で自分の表向きシールドを守ることが可能です。
除去効果で「トリガーではないことがわかっているシールド」を作っておけば、それを最後に残しておくことでスーパー・S・トリガーなどを許さず勝利することが可能です。
またフィニッシュ時に《正義の煌き オーリリア》を出し、コスト5以下の呪文を封じる事で、より安全に勝利する事が出来ます。
実際の動きが分かる動画(提供:フェアリープロジェクト様)
【ダッカルパラノーマル】のバリエーション
基本的な動きのパーツは共通ですが、細かな採用カードやバランスには様々なパターンが存在します。
ここでは、【ダッカルパラノーマル】に採用されることのあるカードを紹介していきます。
巨大なフィニッシャー!《 「綺羅星の豪傑」》
【クリーチャー】
【種族】メタリカ/チーム銀河
【文明】光/水
【コスト】7
【パワー】12500
■ギャラクシールド4(光/水)
■自分のターンのはじめに、このクリーチャーが表向きで自分のシールドゾーンにあれば、コストを支払ったものとして召喚する。
■T・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、カードを2枚引く。その後、自分の手札を1枚、表向きにし、新しいシールドとしてシールドゾーンに置く。
追加のフィニッシャーとして優秀なのが《「綺羅星の豪傑」》です。T・ブレイカーでありながら後続の用意も可能なのが魅力です。
長所
- 高い打点を持つ
- バトルゾーンに出ればドローと後続のシールド追加が可能
- ギャラクシールドコストが低め
短所
- シールドに置かれた時の効果を持たず、即効性はない
さらなる山札操作!《シナプス・キューブ》
【 呪文 】
文明 水 / パワー- / コスト1
自分の山札の上から4枚を見て、好きな順番で元に戻す。
わずか1マナで4枚もの山札操作が可能な呪文が《シナプス・キューブ》です。
長所
- わずか1マナで山札操作が可能
- 《緑知銀 ダッカル》で狙ったカードをシールドに置きやすい
短所
- 単独ではアドバンテージ損である
呪文のことならお任せ!《イグゾースト・Ⅱ・フォー》
【 クリーチャー 】
種族 ソニック・コマンド / 文明 水 / パワー3000 / コスト4
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、コスト4以下の呪文を1枚、自分の墓地からコストを支払わずに唱えてもよい。唱えた後、墓地に置くかわりに自分の山札の一番下に置く。
■自分が呪文を唱えた時、相手のクリーチャーを1体選ぶ。次の自分のターンのはじめまで、そのクリーチャーは攻撃もブロックもできない。
サンプルデッキでも採用されている、呪文の再利用と防御を同時にこなす器用なカードが《イグゾースト・Ⅱ・フォー》です。
長所
- このデッキに採用されるほとんどの呪文を再利用でき、汎用性が高い
- 呪文を使うだけで相手の攻撃を止めることが可能
- 《ヘブンズ・フォース》から出せる
短所
- デッキの動きそのものには寄与しない
- 攻撃しない相手には腐りがち
さらに相手を縛れ!《正義の煌き オーリリア》
【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / 文明 光 / パワー4500 / コスト4
このクリーチャーをアンタップして、相手クリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーまたは自分のタップしているクリーチャーに変更してもよい。
ラビリンス:自分のシールドの数が相手より多ければ、相手はコスト5以下の呪文を唱えられない。
サンプルデッキでも採用されており、呪文を大幅に牽制できるのが《正義の煌き オーリリア》です。
長所
- シールドが増えやすいのでラビリンス効果の発動が容易
- やや苦手な相手である呪文系ループデッキに強い
- 《ヘブンズ・フォース》から出せる
短所
- デッキの動きそのものには寄与しない
頼れるトリガー!《護天!銀河MAX!》
【呪文】
【種族】チーム銀河
【文明】光/水
【コスト】4
■S・トリガー
■次のうちいずれか1つを選ぶ。バトルゾーンに自分の光のクリーチャーと水のクリーチャーがそれぞれ1体以上あれば、両方選んでもよい。
▶自分の手札を1枚表向きにして、新しいシールドとしてシールドゾーンに置く。
▶相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。
表向きのシールドを供給できるトリガー呪文が《護天!銀河MAX!》です。
長所
- 防御トリガーとして扱える
- 手札から狙ったカードをシールドに仕込める
- 《イグゾースト・Ⅱ・フォー》で使いまわせる
短所
- 両方選べない状況だと効果が小さい
- 呪文であるため《ヘブンズ・フォース》から高速展開できない
【ダッカルパラノーマル】が有利とするデッキ
GRゾーンを封鎖!【バーンメア】系列
攻撃を低パワーのGRクリーチャーに依存する【バーンメア】系列には、《凄惨なる牙 パラノーマル》さえ効果を発揮すれば有利に勝負を進めることができます。
しっかり表向きの《凄惨なる牙 パラノーマル》を守っていれば、概ね勝つことができるでしょう。
【ダッカルパラノーマル】 が不利とするデッキ・対策方法
止める手段なし!?【青魔導具】
こちらから干渉し辛いコンボデッキの中でも、《卍 新世壊 卍》で《正義の煌き オーリリア》のロックをすり抜けてくる【青魔導具】には苦戦を強いられます。
ブロッカーを並べても《卍 ギ・ルーギリン 卍》ですり抜けられてしまうため、よほど回らない限りそのままコンボが決まってしまうことでしょう。
これに限らず、キルターンの遅さから《凄惨なる牙 パラノーマル》《正義の煌き オーリリア》で対策しきれないコンボデッキにはやや不利です。環境にこれらのデッキが多いようなら、専用の対策パーツを積む事も考えましょう。
シールド供給の準備が整う前にガンガン殴ってくるビートダウン相手には、トリガー勝負になりがちという側面もあります。表向きのシールドを用意できても、それをすぐに割られては意味がありません。
まとめ
《緑知銀 ダッカル》《凄惨なる牙 パラノーマル》という、単独では力の弱いカードがギャラクシールド戦略と組み合わさって爆発的シナジーを手に入れた【ダッカルパラノーマル】。
超天篇の王者であるGRデッキの牙城を崩すポテンシャルを十分に秘めた、十王篇を代表する新時代のコントロールデッキといえます!
最後に、カーナベルでは【ダッカルパラノーマル】デッキを組みたい方に向けて、今回の記事内で紹介した【ダッカルパラノーマル】関連カードや相性の良いカードを豊富に準備しております!
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