前回の記事⇒【ユーリ】新環境完全攻略【2019年8~9月】
目次
はじめに
こんにちは!カーナベル所属プロのユーリです。
皆さんは「環境デッキ」と聞いたらどんなイメージを思い浮かべるでしょうか? 大体の人は「強いデッキ」とか「勝つためのデッキ」みたいなイメージではないでしょうか。実際に環境デッキとは「勝つためのデッキ」ですし「強いデッキ」ですが、あくまでも「無敵のデッキ」ではありません。
今回はそんな環境デッキに対しての勝ち方を現在まさに「環境トップ」との呼び声も高い【アナカラーデッドダムド】と【青魔導具】を例に挙げて解説していきたいと思います。
特徴を見極める
先程も言った通り、環境デッキといえども無敵のデッキではありません。 環境デッキに勝つにはやはり弱点を突くのが一番でしょう。
ですがデッキ選択で勝つ場合は、逆に自分の弱点が相手のデッキの長所に突かれないようにしなければなりません。 例として【アナカラーデッドダムド】と【青魔導具】の長所と弱点をリストアップしてみました。
【アナカラーデッドダムド】の特徴
出典:デュエルマスターズ
長所
・《虹速 ザ・ヴェルデ》+ 《SSS級天災 デッドダムド》 のパッケージにより、非常に盤面処理能力が高い ・《禁断機関 VV-8》による追加ターンの獲得により、フィニッシュ性能が高い
弱点
・デッキの枠のほとんどを能動的に動けるカードに割いておりトリガーを積むスペースがないため、受けが薄い・大型のフィニッシャーを出されると辛い ・《禁断機関 VV-8》の禁断機動と《SSS級天災 デッドダムド》での盤面処理の両方に侵略を使用しなければいけないため、踏み倒しメタや召喚ロック系のカードが刺さる
【アナカラーデッドダムド】に対して不利なデッキ
【ジョーカーズミッツァイル】のような盤面を並べるデッキや【アナカラーシャコガイル】などのキルターンが遅い代わりに受けが強いデッキ
【アナカラーデッドダムド】の長所を見ると、上記のようなデッキは不利に見えます。
【アナカラーデッドダムド】に対して有効な戦略
・デッキ単位での速い速攻
【赤単速攻】などの【アナカラーデッドダムド】の盤面処理よりも早い速攻
・一撃でゲームを決める大型フィニッシャー
《超戦龍覇 モルトNEXT》や《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》など
・踏み倒しメタ
《洗脳 センノー》や《異端流し オニカマス》など
【アナカラーデッドダムド】の弱点を見ると、上記の戦略が有効な手段であると考えられます。
【青魔導具】 の特徴
出典:デュエルマスターズ
長所
・《卍 新世壊 卍》を出した後のリソース補充が得意 ・キルターンまでが早く、《卍 新世壊 卍》への干渉以外で邪魔されにくい
弱点
・《卍 新世壊 卍》を盤面に維持しなければいけないため、それを邪魔することができるカード指定除去に弱い ・コストを上げるような一部の呪文のメタに弱い
【青魔導具】に対して不利なデッキ
相手のリソース切れを狙う【ハンデス】やキルターンが遅く《卍 新世壊 卍》への干渉手段を持たない【チェンジザドンジャングル】などのデッキ
【青魔導具】の長所を見ると、上記のようなデッキは不利に見えます。
【青魔導具】に対して有効な戦略
・カード指定除去
《スープリンス》や《龍脈術 落城の計》、《スーパー・エターナル・スパーク》などのカード指定除去
出典:デュエル・マスターズ
・呪文コスト増加
《音奏 プーンギ》や《奇石 タスリク》、《イオの伝道師 ガガパックン》を場に出すことができる《超次元 サプライズ・ホール》など
出典:デュエル・マスターズ
【青魔導具】の弱点を見ると、上記の戦略が有効な手段であると考えられます。
このように、環境デッキの長所の把握と、弱点に合わせてそれを突くデッキやメタカードを見つけることが重要になります。
デッキ選択で勝つ
これに関してはただただ単純で、勝ちたいデッキに相性のいいデッキを使うだけです。
ですが、それはあくまで自分の使うデッキに拘らず、1つのデッキに勝ちたい場合のみです。大抵の場合は環境トップデッキが2つあったら、片方に強いデッキは片方に弱いというのが常識です。(両方に強いデッキがあればそれが環境トップになっているため)
そこで、「デッキ単位」でなくデッキ内の「カード単位」での対策が必要になってくるのです。
デッキに合ったメタカードを選ぶ
どんなデッキでも《洗脳 センノー》と《スーパー・エターナル・スパーク》を4枚ずつ積めば【アナカラーデッドダムド】と【青魔導具】に必ず勝てる!
というわけではありません。
例えば、【5Cコントロール】に 《洗脳 センノー》 を入れてもノイズになってしまうだけですし、【赤白サンマックス】に《スーパー・エターナル・スパーク》を入れても自分の動きを阻害してしまいます。
メタカードといえど「使えば勝ち」ではありませんし、時間稼ぎにしかならない事も多いです。 ですので、メタカードはなるべくデッキの動きを阻害せず、それで稼いだ時間を勝ちに繋げる事ができるものを選びましょう。
メタの方向性
メタカードがもたらす恩恵を自分が活かす事が出来なければせっかくのメタカードも無駄になってしまいます。
ですので、メタの方向性がデッキと合っているかを考える必要があります。
例えば、【チェンジザドンジャングル】に【アナカラーデッドダムド】対策として《異端流し オニカマス》を採用した場合、 《SSS級天災 デッドダムド》 や 《超奇天烈 ギャブル》 などの踏み倒しされたクリーチャーを場に残さないことはできても、場に出た時の効果は使われてしまうため結果的に盤面を破壊されてしまいます。 【チェンジザドンジャングル】としては《SSS級天災 デッドダムド》や《超奇天烈 ギャブル》の出た時の効果を使わせたくないのに、《異端流しオニカマス》ではそれを止める事が出来ません。
つまり、踏み倒しされた時の効果を止めたい【チェンジザドンジャングル】では《異端流しオニカマス》を採用しても【アナカラーデッドダムド】を対策する事が出来ていないのです。
ですので【チェンジザドンジャングル】には《異端流しオニカマス》などでの踏み倒しを対策するのではなく、マナが伸びる事を活かし【アナカラーデッドダムド】の別の弱点である大型のフィニッシャーを採用するべきでしょう。
逆に《異端流しオニカマス》などの踏み倒しメタは盤面があまり関係なく、とにかく時間稼ぎをしたいコンボデッキなどに採用するべきです。
このように、せっかくメタカードを採用してもそのメタの方向性がデッキに合っていない場合、勝率を上げる事が出来ず無駄になってしまう事があります。
メタカードを選ぶコツ
メタの対象にもよりますが、アグロデッキには早いターンから手打ちができるカード(今回の例だと《音奏 プーンギ》や《スープリンス》など)、 コントロールデッキにはコストが少し重くても、1枚で勝ちまで持っていけたり、大きく時間を稼げるカード(今回の例だと《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》や《スーパー・エターナル・スパーク》など)を採用しましょう。
また、メタカードの採用枚数もデッキによって変える必要があります。 早いターンにプレイしたかったり、サーチカードが入っていないデッキにはなるべく多くの枚数を採用をします。
逆に少し遅くても間に合ったりサーチカードが入っているデッキには少ない枚数でも機能するため、多く採用する必要はありません。【アナカラーデッドダムド】の構築なんかは特に後者が当てはまり、《奇天烈 シャッフ》や《お清めシャラップ》などのメタカードの枚数が1〜2枚なのは《ディメンジョン・ゲート》や《禁断機関 VV-8》などの探す手段が豊富なためです。
まとめ
環境デッキに勝つには
1.特徴を理解する
長所や弱点、それに対してどんな戦略やカードが有効かを理解する
2.デッキを選ぶ
1でたどり着いた戦略やカードをうまく組み込んでいるデッキを選択するのがベスト
3.デッキに合わせてメタカードの方向性と枚数を決める
デッキ選択段階で不利な対面をメタカードを採用して補う。方向性や枚数が不正確だと効果が薄くなってしまう
という3つの手順が大事です。
おわりに
最後まで読んでいただきありがとうございました。
「環境デッキに勝つ」というテーマでしたが今回の内容は環境デッキ以外にも応用できる何かを対策する上での重要な考えです。 ですので、今回の記事の内容がみなさんがデッキを作ったり大会に出る際に少しでも役に立てば嬉しいです。
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