こんにちは、神結です。
いよいよ最強位決定戦も間近に迫ってきています。
今年はエリア予選もなかったためあくまで代替の大会ではありますが、今年結果を残したプレイヤーたちが集まったことには変わりありません。
観戦ガイド的な記事ももうすぐ書きますので、お楽しみにお待ちください。
さて、過去の名デッキの振り返りをしていく 「歴代名作デッキ紹介」。
今回は【赤青覇道】です。
目次
本日の名作デッキ紹介
駆け抜けろ、【赤青覇道】
というわけで今回の名作デッキは、2ブロックから殿堂へと進出していった【赤青覇道】になります。
リストはこんな感じ。
私の記事をよく読んでいただいている方だと、私が何かと覇道の話をすることをご存じかもしれません。
というわけで私はこのデッキがかなり好きなのですが、実はこのシリーズではまだ取り上げでなかったんですね。自分でも意外でした。
このデッキの主役はもちろん《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》。
【 クリーチャー 】
種族 ドラゴンギルド / ビートジョッキー / 文明 火 / パワー9000 / コスト10
■B・A・D 2(このクリーチャーを、コストを2少なくして召喚してもよい。そうしたら、このターンの終わりにこのクリーチャーを破壊する)
■スピードアタッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが破壊された時、タップしていたら、このターンの後で自分のターンをもう一度行う。
■バトル中、このクリーチャーのパワーを+5000する。
これを《“必駆”蛮触礼亞》で射出して、追加ターンを取りながら殴っていくのが、覇道の基本的な動きです。
【 呪文 】
文明 火 / コスト5
■B・A・D・S 2 (この呪文を、コストを2少なくして唱えてもよい。そうしたら、自分の手札を1枚捨てる)
■ビートジョッキーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。そうしたら、相手のクリーチャーを1体選ぶ。その2体をバトルさせる。そのターンの終わりに、その出したビートジョッキーを破壊する。
そして忘れてはいけないのが《“轟轟轟”ブランド》。
(殿堂カード) 【 クリーチャー 】
種族 ビートジョッキー / 文明 火 / パワー9000 / コスト7
■マスターG・G・G:自分の手札がこのカードだけなら、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
■スピードアタッカー
■W・ブレイカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のマナゾーンに火のカードがあれば、カードを1枚引く。その後、自分の手札を好きな枚数捨ててもよい。こうして捨てた手札1枚につき、相手のパワー6000以下のクリーチャーを1体、破壊する。
轟轟轟+覇道はそれぞれの補完として相性がよかった……というより、覇道だけではどうにも出来ない部分を補うカードとしての轟轟轟が最強だったんですよね。
フレア+覇道を常にセットで引ける訳では無いので、フレアからの出し先としての轟轟轟であったり、或いはフレアをメタられているときに盤面を押し付けるための轟轟轟であったり。
そして当然ながら覇道と轟轟轟がセットで揃うと強力無比。
大抵の物事を解決してくれました。彼らは互いに最高のパートナーであり続けたわけですね。
さて、このデッキの出身は「双極篇の2ブロック」です。
2ブロックとは、ざっくり言うと直近2年のカードプールを使うというレギュレーションであり、コロナ以前だとそれなりに大会も開催されていました。
そして2ブロックで開催されたGP7thで台頭したのが【赤青覇道】であり、以降【白ゼロサッヴァーク】と共に2ブロック環境トップデッキとして君臨し続けることになります。
一方、そんな2ブロックでの活躍から派生して、通常環境(当時は殿堂環境という呼称でした)への進出も果たしていくことになります。
当時の殿堂環境は【ジョラゴンジョーカーズ】【赤白轟轟轟】【チェンジザダンテ】の3強が環境を支配していました。
少し前までは【黒単デスザーク】も含めた4強だったのですが、デスザークが蹴落とされるくらいには過酷な環境でした。
しかし覇道は、その中に割って入っていったのです。この事実だけでも、覇道がかなりのポテンシャルを持っていたことが分かるでしょう。
特に、この年の全国大会である全国大会2018での活躍は印象的です。優勝はHARU選手の【緑ジョラゴンジョーカーズ】ではあったのですが、いわな選手が【赤青覇道】を使用してベスト8入り。優勝したHARU選手を、本当にあと一歩のところまで追い詰めました。
この【赤青覇道】で採用されていた《海底鬼面城》は、殿堂構築の覇道では以降テンプレとなり、覇道の強みの1つとなっていきました。
アグロからミッドレンジまで
晩年は覇道一本で頑張るデッキになってしまいましたが、《“轟轟轟”ブランド》殿堂以前の【赤青覇道】は、多彩な攻め筋を持つデッキでした。
せっかくなので、如何に例を挙げていきましょう。
①先攻《海底鬼面城》→《異端流し オニカマス》→《“必駆”蛮触礼亞》+《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》+《“轟轟轟”ブランド》の最強ムーブ
②《異端流し オニカマス》の除去耐性を生かし、《“轟轟轟”ブランド》のスピードと併せたアグロプラン
③《水晶の記録 ゼノシャーク》を動かしながらパーツを集め、相手の盾が減ったところに《“必駆”蛮触礼亞》《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》+《“轟轟轟”ブランド》を通すプラン
④メタクリーチャーと《ゴリガン砕車 ゴルドーザ》の打点で相手を脅し、相手のメタクリの排除をしたあとに《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》を通すプラン
⑤手札をなるべくキープし続けながら戦い、《“必駆”蛮触礼亞》+《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》を2セット揃えて5マナから殴りにいくビートダウンプラン
⑥《クリスタル・メモリー》でシールドの《終末の時計 ザ・クロック》を確認し、相手の攻撃を悠々と待ちながらクロックを前提した逆リーサルを組む
などなどなど……。
赤青覇道に比較的自由枠があるため環境に併せたメタカードを採用しやすく、また青を軸に動くため手札の質を高めやすいため、結構柔軟にプランが取れるんですね。
それでいて《“轟轟轟”ブランド》を絡めた破壊力や、《ゴリガン砕車 ゴルドーザ》を使った盤面処理能力も高いことから、《異端流し オニカマス》をを並べ合った上での戦い(よく「地上戦」なんて表記されます。逆に《“必駆”蛮触礼亞》が絡む殴り合いは「空中戦」なんて呼ばれたりします)
ちなみに防御力の高い【白ゼロサッヴァーク】に対しては敢えて序盤では攻めていかず、《南海の捜索者 モルガラ/トリプル・ブレイン》から手札を膨らませて、8マナから手出して《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》を連発していく、なんていう戦い方も存在していました。
と、ここまで書いてきたように、【赤青覇道】というデッキは配られた手札に対して、轟轟轟と覇道を使っていかに詰めていくかが鍵のデッキです。
超天篇になって【赤白轟轟轟ミッツァイル】が流行して、《音奏 プーンギ》や《奇石 ミクセル》などに苦しみはしましたが、それでも完全に死んでしまったわけではありませんでした。
しかし、轟轟轟+覇道を生かすデッキだっただけに、《“轟轟轟”ブランド》の殿堂は致命傷でした。デッキの片翼が完全にもがれた感じです。
残念ながら、片翼では飛ぶことは出来ないのです。
もっとも《海底鬼面城》→《異端流し オニカマス》→《“必駆”蛮触礼亞》+《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》は本当に強力なので、逆に【赤青ミッツァイル】の環境とかにはチラホラいたんですよ。
私が【赤青ミッツァイル】を使っていたとき、ヤドネもシータミッツァイルも別に全然当たってもいいと思っていましたが、覇道とだけは本当に対戦したくなかったです。
なお最後は《海底鬼面城》も没収されたので、本当にやることがなくなってしまいました。
開発部セレクションデッキということで春に発売されたりもしましたが、覇道の相方はまだ見付かっていません。
《"麗片禅"戦車 バッドラマー》には一時期ちょっと期待していたんですが、いざ実戦に投入すると、コイツは単体でゲームを決める能力がなかったんですよ。
結局最終的には覇道に繋げないといけないという覇道ありきのカードで、加えて覇道と同じメタに弱いということもあり、互いに補完し合うようなカードではありませんでした。悲しい。
まぁビートジョッキーはまだ発売され続けているカードなので、大型の相棒もそのうち出るでしょう。期待しましょう。
おわりに
「DM歴代名作デッキ」、第37回は私の大好きな【赤青覇道】でした。
このデッキ、【チェンジザダンテ】亡き後は困った時に何かと頼りにしていました。
《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》、好きなんですよね。数々の戦いを共に潜り抜けてきた《時の法皇 ミラダンテXII》と並ぶ相棒なんです。
というわけで、今回はここまで。
「このデッキを紹介して欲しい」といったリクエストも受け付けておりますので、#DM歴代名作デッキでご感想をお待ちしております。
それではまた来週会いましょう。