正直まだ体調よくないです
こんにちは。あるいはお久しぶりです。北白河と申します。
いやー。週刊連載の何がキツいって、原稿が遅れると次回の〆切までに使える時間が減るんですよね。
頭ではわかってても心のどこかではこのシステムに納得のいってない自分がいます。この感覚が理解できてくると、どんどん社会から不適合になっていくので気を付けてくださいね。
まあその。できる範囲でやっていきます。私はまだ、社会を必要としているので。
というわけで、今回もやっていきましょうか。
この記事があなたの良い暇潰しになれば、これほど嬉しいことはありません。
それでは、今日のカードはこちら。
《ギガジョーカー》
【 クリーチャー 】
種族 キマイラ / 文明 闇 / パワー3000 / コスト4
相手のターンのはじめに、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは、可能であれば自分の進化クリーチャーを攻撃する。
バトルゾーンにある自分の進化クリーチャーはすべて「スレイヤー」を得る。(「スレイヤー」を得たクリーチャーがバトルする時、バトルの後、相手クリーチャーを破壊する)
DM-32で登場した、レアのキマイラですね。
……はい。概ね読者の皆さんが言いたいことはわかってます。せーの。
「お前誰だよ！？」
アリーナ席や二階席の皆さんもありがとうございました。いやその、実際自分もそう思いますしね。
何でこんなマイナーカードに注目したかというと、今回のテーマが「変なデッキ（主に格安）を組む時のアイデアの見つけ方と、見つけても（現時点では）どうしようもなかったので供養したいカード」だからです。
というわけで、やっていこうと思います。
まず大前提として、私は凡夫です。全く何もないところからアイデアを生み出して変なデッキを作る……みたいな天才の所業は、全くできません。
そんなわけでまず私が頼るのは、ひたすらカードを眺めて天啓が降りてくるのを待つ作業。
ベルカード執筆業務でカードを見ることが多いので、だいたいはこの時に「じっくり見たことなかったけどなんかできそうだな…」と思ったカードを引っ張ってくるのですが。
もしそれでも上手くいかないときは、「古いパックのレア枠のカードを見る」のをよくやっています。
なんでかというと、この辺の枠には「SRやVRほど自分の記憶に残っておらず」「UCやCほど効果が淡白ではない」唯一無二のカードが眠っている可能性が高いからです。
要するにこの作業は、「自分の意識していなかった、思わぬカードに出会う」作業。既知のカードや取れ高の薄いカードを省いて総当たりできるなら、それに越したことはない……というわけですね。
特に旧枠時代はデザイナーズデッキや「陣営ごとの戦略」概念が今より薄いので、「作ったはいいけどどの枠で収録するか迷ったんだろうな……」という意外なカードが入ってたりしておすすめです。
そして出てきたのが、今回の《 ギガジョーカー 》くん。
要するに「攻撃強制&誘導によって、スレイヤー化した進化獣を殴らせて確実に除去する」……ということをさせたいカードなわけですね。
ちょっと迂遠ながら進化獣さえいればおおむね確実に毎ターン除去ができる……というのが基本なんですが、個人的にはむしろその逆が重要でして。
「相手の大型獣にスター進化獣を殴らせて除去させることで、タマシードのシンカパワーを毎ターン誘発させたりできないか？」って考えたわけです。
スター進化獣をどかすのにはたいてい他にカードが必要になるんですが、こいつを使うことで除去を兼ねられたり、生きてる限り毎ターン同じことができるのでお得……という発想ですね。
で、これでどかしたいスター進化獣は要するに「破壊されても問題なくて」「どかされるまでの間に一仕事ができる」カードなわけです。
つまり。
《 テラ・スザーク ＜ロマノフ.Star＞ 》です。
墓地から召喚できて、召喚時効果で狙ったカードを墓地に落とせて攻撃時にタマシード蘇生……と、いろんな意味でとっても噛み合ったこのカード。
タマシード踏み倒しで《 シラズ死鬼の封 》を出して《 ギガジョーカー 》を吊り上げたりもできるなど、なんだか可能性を感じますね。
というわけでさっそくデッキを組んでプロキシを使っていろいろこねくり回してきたんですが、ちょっと致命的なことに気付きましてね。
相手さん、いつでもデカい生物を出してくれるわけじゃないんですよ。
そもそも当初の「シンカパワー踏みまくり」ルートでこいつを使うなら、アタッカーと除去を兼用する《 モロハ夜叉 ＜オルゼキ.鬼＞ 》でどかせばいいんですね。
もっと言えば、この2体揃ってる時点で4打点あるのでビートした方が速い……なんていう身も蓋もない結論に至っちゃいそうでですね。どう考えてもスター進化と相性がいいのに、居場所がない……という悲しいことになってこのアイデアは頓挫しました。
もし本気で《 ギガジョーカー 》を使うなら、もう少しコントロール向けの構築……というか、スレイヤーであることをより活かせる構築にすると予後がいいと思います。
たぶんこのルートだと闇にこだわる必要もなくなるので、文明足していろいろ探すのもアリだと思いますよ。光のタップキルとか、火の強制バトルとかいろいろありますしね。
……とまあ、私はこうして日々大量のカードを見てデッキ案を組んでは（多くは脳内で）ボツにしてるわけなんですが。
この作業、成功・ボツを問わずやるたびに関連カードの情報が脳内に蓄積されていくんですよね。
こうして蓄積されていくと、次回に同じようなコンセプトに挑戦した時にその情報を引き出しやすくなりますし、また新たな発見と結びつくかもしれません。
というわけで、変なデッキを組みたいならば（これに限らず、真面目なデッキ構築でも！）「とにかくまずデッキを組んでみて、自分の中で成果をフィードバックする」だけでも発想力や構築力は上がっていくと思いますよ。
これだけだと効率はそこまでよくない（一番いいのはどう考えても仲間や先達の力を借りることです）ですが、歩みを止めるよりはたぶんだいぶマシなので。
あとまあ……なにより時間を無駄にするのはそれだけで楽しいですし。消費は美徳！
ランキングを見ると誰かがナーガと組ませようとした形跡がある
というわけで、《 ギガジョーカー 》でした。
前もなんかで言った覚えがあるんですが、私は誰も見たことのないデッキが組みたいんですよ。
それを実現する手っ取り早い手段が、見たことのないカードを使うことなわけです。
手段と目的が入れ替わってる気はするんですが……まあ、格安デュエマという世界に過剰適応した結果だと思ってます。強いカードを強く使ってデッキが組めるように、そのうちリハビリせんとな……。
さて、次回予告のコーナーです。
弊社のECサイトにはカードごとに「一緒に買ってるランキング」というお遊び要素があるのですが、皆様にはそのランキングのみを見て次回のカードを当ててもらいます。
おや、画像がありませんね。そうです、まだスケジュールが乱れてます。たった一回のミスが、後に影響を及ぼす。人生の縮図ですね。
というわけで、次回のカードはこれです。各自予習していってください。
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それでは、次の記事で。北白河でした。
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