このデッキはこんな人におすすめ! |
●安くて楽しいデッキが欲しい! ●開発部デッキだけは買った! ●「いつもの味」でも許せる ●「レパートリーに困った時のきたしーの味」でも許せる |
こんにちは。あるいはお久しぶりです。『格安デュエマ研究所』研究員の北白河と申します。
今日も今日とて格安をやっていこうと思います。
第149回目となりました当企画『格安デュエマ研究所』。
その名の通り、安くて楽しいカードを活かして格安デッキを研究する…という企画となっております。
今回の主役となるのは……。
《 「貪」の鬼 バクロ法師 》(55円)です。
えーと。こいつがいるということは、当然タイトル通りのアレも入ってます。あまりにも「いつもの」すぎて自分でも食傷気味ですが、それでもなんとかやっていきましょう。
例によってもう少し財布に余裕のある方向けの改造パーツなども紹介しておりますので、ぜひぜひ最後までお付き合いくださいませ。
目次
はじめに:この企画のルール
当企画『格安デッキ研究所』は、ガチまとめライターが持ち回りで低予算デッキを構築・紹介していく企画です。
何をもって「低予算」とするかは難しいところですが、当企画では「シングル価格の合計がクロニクルデッキの定価(=およそ5000円)以内」という基準を設けさせていただきます。
いきなりつよいデッキが欲しい方は、黙って発売日にカードショップに行きましょう。
(シングル価格は、執筆時点(2024/3/25)のカーナベル通販価格において最も安いバージョンの状態A(最高品)相当として計算)
もちろんすでに持っているカードを使ったり、カード状態にこだわりがなければ、さらに安く構築することも可能ですね。
また、忘れてはいけないのが『安いデッキは高額デッキの代用品ではない』ということ。あくまで「安いけれど強い・面白い」と言えるような、独自性のあるデッキを追い求めていこうと思います。
デッキのコンセプト
突然ですが、「強いカードが急に安くなる時」ってわかりますか?
それはもちろん、「そのカードが再録された時」ですね。
では、「強いカードがいっぱい再録される時」はいつでしょうか?
そう。
「開発部デッキが出た時」ですね。
「いきなりつよいデッキ」が出るとこの問答の意味は完全に消えるんですが、あと1週間ちょっと先なのでいったんこの話は無視しましょう。これは決して、手元にある格安ネタストックを見ていたらちょうど【天門】と【我我我】がいたことへの当てつけではありません。ありませんったら。
なんにせよ、開発部デッキの収録カードを見ていて気付いたことがあるんですよ。
《 「貪」の鬼 バクロ法師 》、《 「正義星帝」<鬼羅.Star> 》から出てくるな……。
手札と打点が欲しい鬼羅.Starにとって、シールド回収で手札を稼ぎつつ打点になるバクロ法師は願ったり叶ったりの存在。
しかもお互いの盾が5枚の状態で鬼羅.Starが出た時にバクロ法師を出して鬼羅.Starが2打点出すと、ピッタリ鬼タイムに突入できるんですよ。こうなれば、攻撃時の踏み倒しでSA持ちを出せばジャスキルです。やったぜ。
で、それなら当然《 百鬼の邪王門 》とかも積みたいですよね。
でもそうなると、鬼羅.Starの進化元も減っちゃうよな……。なんか手軽に出せて進化元にできて、アタッカーにもなる生物とかいないかな……。
同じデッキの中にいました。(50円)
設定上どう考えても鬼レクスターズの《 鬼ヶ英悪 ジャオウガOG 》は、盾が減ったら鬼エンドで出てきて打点や進化元になる超お得な一枚!だいぶ条件が厳しいとはいえ、これは使うっきゃない!
ただ、問題は素のパワーが低くて邪王門の売りである防御力に貢献してくれないこと。【鬼羅.Star】は元々防御力が低いデッキですので、守りの要の邪王門の出力を下げてこれ以上ペラペラにしたくはないんですが……。
相手全員ブロッカーにしたらジャオウガ自身が鬼エンドの受け札になるのでは?
というわけで、完成したデッキがこちら。
デッキレシピ:いつものやつ+いつものやつ
総額は3260円。奇しくも開発部セレクションデッキより40円だけ安く仕上がりました。
なんなら、開発部デッキを両方持ってるならほぼ半額になります。
というわけで、カード解説に入っていきましょうか。
採用カード解説
サイド:邪王門
《「貪」の鬼 バクロ法師》
【 クリーチャー 】
種族 デモニオ / 鬼札王国 / 文明 闇/火 / パワー5000+ / コスト4
■スピードアタッカー
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のシールドを2つ、手札に加える。ただし、その「S・トリガー」は使えない。
■鬼タイム :自分と相手のシールドの数が合計6つ以下なら、このクリーチャーに「パワーアタッカー+7000」と「T・ブレイカー」を与える。
55円
4マナSA3打点、しかも手札が2枚増えるというおばけスペックの一枚です。なんでこんなに強いカードが55円なんでしょうね(こたえ:漫然と投げてるとこっちが死ぬから)。
シールドがなくなっても守る手段があるこのデッキなら、ビートの要として活躍間違いなし。素出ししてよし踏み倒してよしのハイスペック生物として、ガンガン使い倒してやりましょう。
《百鬼の邪王門》
【 呪文 】
種族 鬼札王国 / 文明 闇/火 / コスト6
■鬼エンド:クリーチャーが攻撃する時、シールドが1つもないプレイヤーがいて、自分のマナゾーンに闇のカードと火のカードがそれぞれ1枚以上あれば、この呪文を自分の手札からコストを支払わずに唱えてもよい。
■自分の山札の上から4枚を墓地に置く。その中から、闇または火のコスト6以下の進化ではないクリーチャーを1体選び、バトルゾーンに出す。その後、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。その2体をバトルさせる。
100円
言わずと知れた、鉄壁の防御呪文です。攻めにも使えるのがミソ。
このデッキにおける防御性能は最低限ながら、それでも握っておくだけで守りが固まる魅力は絶大。
後述の《 ボルシャックの古代神殿 》があると全員ブロッカーになるので、最低限1回分防御できますね。ここにそれぞれのcipが加わるとさらに倍率ドン。
《鬼ヶ英悪 ジャオウガOG》
【 クリーチャー 】
種族 デモニオ / デーモン・コマンド / 鬼レクスターズ / 文明 闇/火 / パワー5000 / コスト5
■<鬼エンド> クリーチャーが攻撃する時、シールドが1つもないプレイヤーがいて、自分のマナゾーンに闇のカードと火のカードがそれぞれ1枚以上あれば、このクリーチャーを自分の手札からコストを支払わずに召喚してもよい。
■スピードアタッカー
■このクリーチャーが出た時、相手の、「ブロッカー」を持つクリーチャーを1体破壊する。
50円
本来は攻めに使うことが想定されている、邪王門と同じ条件で出てくるアタッカーです。
こちらも《 ボルシャックの古代神殿 》があると性能が激化。確定除去付きアタッカーとなり、カウンターで使ってアタッカーを破壊しにいけます。
出しさえすれば鬼羅.Starの進化元にもなりますよ。
サイド:鬼羅.Star
《「正義星帝」 <鬼羅.sta r>》鬼羅.sta>
【 スター進化クリーチャー 】
種族 メタリカ / ヒューマノイド / レクスターズ / 文明 光 / パワー8500 / コスト5
■スター進化:レクスターズまたは光のクリーチャー1体の上に置く。(このクリーチャーが離れる時、かわりに一番上のカードが離れる)
■W・ブレイカー
■このクリーチャーが出た時または攻撃する時、カードを1枚引く。その後、コスト4以下のクリーチャーを1体、自分の手札から出してもよい。
■自分のコスト4以下のクリーチャーはすべて「ブロッカー」を得、自分のターンの終わりにアンタップする。
200円
二か月前と一か月前にもやった、俺が構築に困ったらまず頼るやつです。
とりあえず、攻めることについてはこれを出して殴っているだけである程度戦略が立つので、まずはこいつを出すことを目標にしましょう。
出た時と殴った時の展開効果が強いのはもちろん、4マナ域の生物を主力にすることからブロッカー付与やアンタップ付与にもけっこう仕事があります。
《ゲラッチョの心絵》
【 タマシード 】
種族 ジョーカーズ / レクスターズ / 文明 光 / コスト2
■S・トリガー(このタマシードをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ使ってもよい)
■シンカライズ:このタマシードがクリーチャーであるかのように、この上に進化クリーチャーを置いてもよい。
■このタマシードが出た時、カードを1枚引く。その後、相手は自身のアンタップしているクリーチャーを1体選び、タップする。
50円
「キーパーツを探せる格安範囲かつ2マナ域の進化元、できれば単色」という条件を求めた時、消去法でやってきた一枚です。クリーチャーじゃないとは思わなかった。
最低限の受け札としての性能と、クリーチャー除去が効かない場持ちの良さを併せ持つことから使い勝手はそこそこいいです。時には暇な時に出してタップキルなんかも狙いましょう。
《星空に浮かぶニンギョ》
【 クリーチャー 】
種族 マフィ・ギャング / レクスターズ / 文明 闇 / パワー1000 / コスト2
■G・ストライク(このクリーチャーを自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
■スレイヤー(このクリーチャーがバトルする時、バトルの後、相手クリーチャーを破壊する。)
■相手のターン中、相手が自身の手札以外からマナゾーンにカードを置く時、かわりに墓地に置く。
90円
同じく2マナ域の進化元として、妨害性能と受け性能を重視して選ばれた一枚です。実用性があって軽いレクスターズ、偉大!(軽量レクスターズはカスばっかりなので)
ブースト阻害効果はもちろんのこと、G・ストライクで受けになったり、こっそりスレイヤーが付いているので《 百鬼の邪王門 》でめくった時に確定除去になったりと変なところで噛み合います。
《「正義星帝」》
【 クリーチャー 】
種族 メタリカ / レクスターズ / 文明 光 / パワー3500 / コスト3
■自分の進化クリーチャーの召喚コストを1少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。
■このクリーチャーが出た時、次の自分のターンのはじめまで、このクリーチャーは離れない。
■シンカパワー:このクリーチャーが進化する時、次の自分のターンのはじめまで、相手はコスト4以下の呪文を唱えられない。
110円
順当に行くと5ターン目まで鬼羅.Starが出ないのをごまかすために選ばれた、上振れ要員の進化元です。
とりあえず出れば次のターンまで生き残りが確定するので、安心して進化元にできます。シンカパワーもそこそこ強く、詰めの際に《 同期の妖精 》のメガ・ラスト・バーストとかを気にしなくてよくなりますね。まあそいつが出てたらそもそも詰めまで行くのに苦労するんだけど……
本来どちらにも入らないやつら
《ボルシャックの古代神殿》
【 タマシード 】
種族 アーマード・サン / 文明 光/火 / コスト2
■すべてのクリーチャーに「スピードアタッカー」と「ブロッカー」を与える。(「スピードアタッカー」を持つクリーチャーは召喚酔いしない。「ブロッカー」を持つクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をそのクリーチャーに変更してもよい)
■このタマシードが破壊された時、相手のクリーチャーを1体選び、タップする。その後、このターン、自分のクリーチャー1体に「スピードアタッカー」を与え、バトル中のパワーを+1000000する。
50円
最近気が付けば常にこれを擦ることを考えている、おもしろ戦闘激化装置です。まだまだ擦り続ける予定です。
このデッキでの狙いは「こちらをブロッカーにして邪王門の防御力を上げる」「相手をブロッカーにしてブロッカー除去の威力を上げる」の2点。相手にもSAが付くので、こっちのタネが割れてなければ攻めて来てくれてカウンターがやりやすくなる……かも。
《魔獣星樹ギガゲドー》
【 クリーチャー 】
種族 キマイラ / スターライト・ツリー / 文明 光/闇 / パワー5000 / コスト3
■ブロッカー(このクリーチャーをタップして、相手のクリーチャーの攻撃先をこのクリーチャーに変更してもよい)
■このクリーチャーは、プレイヤーを攻撃できない。
■自分のクリーチャーが出た時、自分のシールドを1つ手札に戻してもよい。ただし、その「S・トリガー」は使えない。
■このクリーチャーが破壊された時、自分の山札の上から1枚目をシールド化してもよい。
50円
とにかく鬼エンドを達成するために選ばれた、白黒のカラーリングで最強クラスのカードです。これでも。
原則ガンガンシールドを回収していくだけのカードなのですが、邪王門から出てくるとブロックで1回、破壊時のシールド追加で1回、相手に小型がいればバトルで1回となんかすごい防御力を見せてくれます。
《裏斬隠 フォクシット》
【 クリーチャー 】
種族 ドリームメイト / シノビ / 文明 火 / パワー3000 / コスト4
■ニンジャ・ストライク 4(相手のクリーチャーが攻撃またはブロックした時、自分のマナゾーンにカードが4枚以上あり、その攻撃中に「ニンジャ・ストライク」能力を使っていなければ、このシノビをコストを支払わずに召喚してもよい。そのターンの終わりに、このシノビを山札の一番下に置く)
■スピードアタッカー(このクリーチャーは召喚酔いしない)
■このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手の「ブロッカー」を持つクリーチャーを1体破壊する。
60円
鬼羅.Starから出てくる追撃打点にして、ニンジャ・ストライクでブロッカーを割ってくれるお得な一枚です。
例によって古代神殿を設置していると、除去とブロックを同時にこなす1粒で2度おいしいシノビに早変わり。時には「相手にブロックさせて展開し、除去しつつSA打点として振る舞う」みたいなムーブまでできる器用さがウリですね。
このデッキの回し方
①手札を稼いで進化元と古代神殿を準備!
最初にすべきは、後に《 「正義星帝」<鬼羅.Star> 》の進化元にするためのカードの用意と《 ボルシャックの古代神殿 》の設置。
そのために手札はいくらあっても困りませんので、シールド回収も交えてきっちり確保していきましょう。どうせあとで鬼羅.Starから踏み倒したり、鬼タイムで吐き出したりしますしね。
②鬼羅Starから怒涛の猛攻!
4-5ターン目頃に《 「正義星帝」<鬼羅.Star> 》に辿り着けば、反撃開始。
《 「貪」の鬼 バクロ法師 》などのアタッカーを射出し、盾を割っていきましょう。
《 ボルシャックの古代神殿 》が出ていればこちらの生物はSA化しているので、ブロックされるの前提でガンガン突っ込ませるのが吉です。
③ブロッカー破壊で防御もバッチリ!
逆に守勢になった際も、《 ボルシャックの古代神殿 》さえ出ていればかなりカチカチ。
鬼エンドで《 百鬼の邪王門 》や《 鬼ヶ英悪 ジャオウガOG 》を使ったり、ニンジャ・ストライクで《 裏斬隠 フォクシット 》を繰り出せばブロック&除去でがっつり身を守れます。
相手の攻撃を受け切ったあとは、ズタズタになった相手の盤面を尻目に切り返していきましょう。
採用候補のカード
《カンゴク入道》
【 クリーチャー 】
種族 デモニオ / 鬼札王国 / 文明 火 / パワー2000+ / コスト2
■自分のターンの終わりに、自分のシールドを1つ、手札に加える。ただし、その「S・トリガー」は使えない。
<鬼タイム>自分と相手のシールドが合計6つ以下であれば、このクリーチャーのパワーを+3000する。
いきなりつよいデッキ未再録のせいで460円
《サーイ=サイクル》
【 クリーチャー 】
種族 アビスロイヤル / 文明 闇 / パワー2000 / コスト2
■自分のターンのはじめに、自分の山札の上から1枚目を墓地に置く。その後、自分のシールドを1つ手札に加える。ただし、その「S・トリガー」は使えない。
180円
やっぱり必要なのが、安定したシールド回収手段。鬼羅.Starの進化元の枠とはトレードオフになりますが、この辺りは揃えておいて損はありません。
また、意外とチャンスがありそうなのがスーサイド戦略を狙う【白黒メカ】や月光王国の面々。
光文明が絡めば進化元になりますし、なんだかやってできないこともなさそうです。興味がある方は是非研究してみてくださいね。
おわりに
というわけで、ニコイチでした。
この手のハイブリッドデッキは間を取り持つパーツ(今回で言えば《 ボルシャックの古代神殿 》とか)が見つからなければ空中分解しがちなんですが、上手くくっつけば基盤や戦略を流用しつつ新しい風景が見れてお得です。
既存のものも含めていろんなデッキに触れておけば、悪魔合体のレパートリーもどんどん増えていきますのでぜひお試しください。
レパートリーの数に比例して合体事故の可能性もどんどん増えますが、事故を起こさないと出会えない狂神とか英傑みたいなデッキもきっとあるはずですよ。
「実際に組んでみた!」「こんな改造はどう?」「同じカード擦りすぎじゃない?」などなど、感想やアイディアがあれば#格安デュエマ研究所でツイートしていただければ幸いです。
それでは、次の記事で。北白河でした。